2019年3月27日水曜日

脳内セロトニン

メンタルの不調を防いで血管も健康に!

柔らかい日差しに春の訪れを感じる3月は、人事異動や昇進など、社会生活の面で大きな変化を迎える季節です。新たに始まる日々に期待が膨らむ一方、変化には不安や心配ごとがつきもの。普段よりストレスをため込みやすい今こそ気をつけたいのが心の健康(メンタルヘルス)。忙しさや不安は目には見えないストレスとなって、身体にも悪影響を与えます。

 ストレスというと心労や過労など、嫌なことをイメージする人が多いかもしれませんが、嬉しいことや楽しいことも含めて、日常の様々な出来事がストレスの要因になります。たとえば、職場では異動、昇進、人間関係、プライベートでは住環境や生活の変化、結婚・出産、家族の病気などです。適度なストレスは人間的な成長を促しもしますが、過剰なストレスは、メンタルの不調を招くだけでなく、身体疾患のきっかけにもなります。たとえば強いストレスが長く続くと、身体を安定した状態に保つように働く自律神経や内分泌系に異常が生じて血管に負担がかかり、血管病のリスクが高まることが知られています。怖いのは、強いストレスは、時に心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気の引き金になることがある点です。

何かの試験を受ける際など、脈が速くなったり血圧が上がったりします。これは「失敗しないように」という心理的な刺激が脳から心臓に伝わるために起こるものです。軽いストレスでもこうした身体変化が起こるのです。特に動脈硬化症や心臓病といった持病のある人が強いストレスを受けたときに、血圧が急上昇して狭心症発作や心筋梗塞を起こす場合もあります。また、高血圧は脳卒中の最大の要因なので、やはり強いストレスが発症の引き金になることがあります。

 ストレス対策の基本は、まずは自分のストレスに気づくことです。ストレスによって現れる心身のさまざまな変化を「ストレス反応」といい、表のように身体面・心理面・行動面に現れることがあります。自分の「ストレス反応」に気づいたら、休養や気分転換をするなど早めのセルフケアでストレス解消を促すことが、メンタルヘルス不調の予防、さらには血管病をはじめとした身体の不調を防ぐことにもつながります。
(出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)

■脳内セロトニンの働きを高める

大人社会の問題が子供にも影響を及ぼしています。昔から「授業中に集中できない子」「落ち着きのない子」はどこにでもいたものですが、今は、「登校拒否」「ひきこもり」などが増え、さらに、極度の興奮状態・攻撃性を増した「キレる」子供たちが問題化しています。これらすべてに比較的共通する点は、ストレスによるセロトニン神経の衰弱です。つまり、睡眠・覚醒のバランスが崩れているのです。
 メンタルの病気の場合、一次予防ができません。ストレスそのものを無くすことは難しいからです。ですから脳内セロトニンを高めることが一番良い方法と言えます。

脳内セロトニンを高めるには‥‥

 ① リズム運動(ウォーキング、ガムを噛む、貧乏ゆすりなど)
 ② 光(早起きして外の光を浴びる)
 ③ トリプトファン*を多く含む食品の摂取(バナナ、納豆、チーズなど)
  *トリプトファンとは:セロトニンの原料アミノ酸
の3点が一般的です。しかし、もう一つ画期的な方法があります。
 それは、復旦大学上海医学院の生薬学顧問教授でもある、当学会の森昌夫理事長が、長年研究を続けて来られた「活性ラフマ」です。ラフマ(羅布麻)は、キョウチクトウ科の植物で、中国で健康茶として愛飲されてきた長い歴史があり、科学的に安全性も確認されているものです。このラフマを研究し、お茶では出にくい物質を抽出したエキスが活性ラフマです。

ラフマの作用

(1)ノルアドレナリンの降下作用
  ① 心拍数の減少
  ② 血管平滑筋の拡張
  ③ 血圧の低下
  ④ 睡眠の改善
(2)セロトニンの産生促進
  ① メラトニンの産生促進(睡眠の改善)
  ② 精神安定
  ③ 下行性疼痛抑制系の増進

脳内神経伝達物質ノルアドレナリンとセロトニンの変化

ストレスや抑うつ状態時、落込んでいる状態に伴い、量の変動についての検討


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2019年3月25日月曜日

防カビ剤・除草剤

輸入品の防カビ剤や除草剤に注意 !

輸入農作物には、国内では使用されていない有害な農薬が使われるケースもあります。アメリカから輸入されるレモンやオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類に使用される「防カビ剤」(防ばい剤)がそれです。収穫後に使われる、いわゆる「ポストハーベスト農薬」で、アメリカから日本への海上輸送の際、カビの発生を防ぐために散布されます。

「アメリカで使用される防カビ剤は、イマザリルTBZ(チアベンダゾール)OPP(オルトフェニルフェノール)など。いずれも毒性が強く吐き気発がんなど人体への悪影響が指摘される。日本では、それらの農薬は消費者の健康を考慮して使用されることはまずないのに、現実には防カビ剤に汚染された輸入柑橘類が平然と店頭に並んでいる」(東京大学大学院 鈴木教授)

 なぜそんなことがまかり通るのでしょうか。「防カビ剤は、アメリカでワックスに混ぜられて柑橘類の表面に糊塗される。ところがそれらの農薬は、日本に輸入される際に『食品添加物』として分類されることになり、なぜか、"制限されている『農薬』ではない"という建前で流通が認められている」。つまり、本来「農薬」であるものが、輸入食品の「食品添加物」として扱われることにより、規制をすり抜けるというわけです。
 このダブル・スタンダードの背景にあるのは、1970年代に勃発した「日米レモン戦争」です。当時、日本に輸出する米国産レモンにはポストハーベスト農薬として、日本で未許可の防カビ剤が使われていました。そこで日本がレモンの輸入に難色を示すとアメリカ政府は激怒、日本の自動車の輸入制限をするなどの圧力をかけてきたのです。困った日本は、防カビ剤を食品添加物として認可する苦肉の策を打ち出しました。日本の食品安全行政はアメリカの外圧に屈し、国民の健康を守るという義務を放棄してしまったのです。
 その結果、農薬にまみれた柑橘類が日本に氾濫することになったのです。

 問題となっているのは農薬だけではありません。『ラウンドアップ』(主成分:グリホサートイソプロピルアミン塩)という除草剤は、WHO(世界保健機関)が発がん性を認めています。カリフォルニア州では数年にわたりラウンドアップを使用してがんを発症した男性が裁判に訴え、製造元のモンサント社に約320億円の賠償を命じる判決が出ました。
「日本では草にしかかけない"除草剤"なのに、アメリカではトウモロコシや大豆など穀物に直接かける方法が盛んで、成分が作物に残留しやすい。そのトウモロコシや大豆を世界で最も輸入しているのは日本だ」(鈴木教授)

 ラウンドアップは、欧米各国で使用禁止の規制が進んでいます。ところが日本は世界の流れに逆行し、2017年12月に厚労省がラウンドアップの残留基準を100倍以上に緩和しました。防カビ剤と同様、アメリカの圧力に屈したのではないかといわれています。

(出典:女性セブン)

■食品添加物扱いの"防カビ剤"

外国産のオレンジ、レモンなどの柑橘類やバナナなどは、長時間の輸送貯蔵中にカビが発生します。その発生を防止するために収穫後に使用される農薬を、我が国では「添加物」として規制しています。

バラ売り食品への表示義務

 通常、店頭でバラ売りをする食品については、食品表示法上の表示の義務がありません。ただし、防かび剤が使用された柑橘類やバナナなどを販売する際には、バラ売りであっても値札や品名札あるいはPOP・陳列棚などに、使用した物質名を分かりやすい方法で表示するように決められています(右画像)

洗浄で柑橘類の防カビ剤は落ちるか

 防カビ剤は果肉にまで入り込んでいます。食品衛生法基準を満たすTBZとIMZが使用された市販の輸入オレンジを洗浄した場合の残留率を右表に示しました(無処理のオレンジを100としています)。水洗いではほとんど落ちません。食器用洗剤で洗うとTBZは85%、IMZは91%にやや減少。塩水に浸け塩もみした場合、TBZは89%、IMZは75%とやや減少。果皮を水にさらし茹でるとTBZは25%、IMZは34%と大きく減少しました。

 以下に防カビ剤の情報をまとめましたので、参考にしてください。



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2019年3月14日木曜日

腸内細菌と認知症

腸内環境が認知症に影響する !?

長寿研、認知症リスクを減らす糸口に

国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)は1月30日、腸内の状態が認知症に強く関連があるとする論文を発表しました。
認知症の人は腸内に「バクテロイドス」という細菌が少なく、認知症でない人は多い傾向があったそうです。同センターは「食生活や栄養環境の面で、認知症のリスクを減らす糸口が見つかるきっかけになる可能性がある」としています。

調査は東北大、久留米大などと共同で手掛けました。16年3月~17年3月に同センターもの忘れ外来で受診した男女180人を対象に、便に潜む細菌のDNAを抽出し、腸内細菌の集合体「腸内フローラ」の構成を解析しました。有効なデータを得られた69~81歳の128人分について認知症の発症状況と照合しています。
 その結果、認知症の人はバクテロイデスが少なく、種類不明の細菌が占める割合が多いことが判明。年齢や性別の影響を除いた上で、腸内フローラが認知症発症に与える影響の度合いを解析したところ、バクテロイデスが多い人は、そうでない人に比べて罹患率が約10分の1になりました。バクテロイデスが少なく種類不明の細菌が多い人はそうでない人に比べ罹患率が約18倍でした。

 腸内細菌を巡っては、心疾患や糖尿病、肥満に与える影響が指摘されています。認知症発症との因果関係は不明ですが、腸内の細菌状態が脳の炎症を引き起こす可能性が考えられるといいます。同センターはメカニズムの解明に向けて研究を続けるとしています。
 同センターの佐治直樹もの忘れセンター副センター長は「認知症の早期発見や予防を考える上で、腸内の細菌状態が目安になる」と研究の意義を語りました。

 論文は同日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に掲載されました。
(出典:https://www.nikkei.com/) 

■腸内細菌と認知症の関係、研究進む

最近の研究では、歯周病菌が認知症の一因であることも証明されています。ならば、腸内細菌が脳に影響を与えても不思議ではありません。腸には独自の神経ネットワークがあり、脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼし合う「脳腸相関」があります。ストレスを感じると「お腹が痛くなる」のは、脳が神経を介して腸にストレスの刺激を伝えるからです。一方で、腸内細菌も脳の機能に影響を及ぼすという研究が各国で蓄積されています。

 小腸や大腸の内側、腸の粘膜の表面には多種多様な細菌がびっしりと生息しています。その数は、少し前まで100兆個ほどとされていましたが、現在では、500~1000兆個、種類は500~1000種類、重さにして1~1.5kgとも言われています。近年、便から細菌の遺伝子を解析する方法が確立され、新しい菌が次々と見つかっているのです。
 腸内細菌は、加齢変化に影響を受けます。認知症にならないためには、年を経ても腸内細菌は若々しく維持することが大事になります。

 現在、日本でも様々なメーカーが「整腸⇒認知機能改善」について研究しています。以下、食品メーカーの乳酸菌の研究例です。

森永乳業は、病態モデル動物を用いたアルツハイマー型認知症(以下アルツハイマー病)の予防効果の検討を行い、「Bifidobacterium breve A1(以下「ビフィズス菌A1」がアルツハイマー病の発症を抑える可能性があることを発見しました。
ビフィズス菌A1を摂取することにより、空間認識力及び学習・記憶能力の改善が確認され、アルツハイマー病の発症を抑える可能性が明らかになりました。なお、本研究は、東京大学大学院農学生命科学研究科 阿部啓子特任教授、及び地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所との共同研究によるものです。

アサヒグループの乳酸菌と発酵乳の研究チームでは、乳酸菌が発酵によって作り出す物質「ラクトノナデカペプチド」を見つけています。この物質も、認知機能改善への有効性が期待されています。事実、ラクトノナデカペプチド入りの発酵乳で、ヒトの集中力や短期記憶が改善されているそうです。

カルピスでも、記憶力低下など脳の認知機能の改善に期待できる 「CS19ペプチド」の研究が進んでいます。CS19ペプチドは、乳酸菌飲料「カルピス」の素となる「カルピス酸乳(CALPIS Sour Milk)」の研究で発見された健康成分で、様々な試験によって記憶力・集中力などの脳の認知機能の改善効果が明らかになっています。この成分が、脳内神経伝達物質(アセチルコリン)や脳由来神経栄養因子(BDNF)の量を増加させることで脳の認知機能を改善するとのこと。

 腸内細菌は、認知症の他、心疾患糖尿病肥満などに与える影響がわかっています。


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2019年3月6日水曜日

体力の低下

20代、若い女性さえ衰えを感じる理由

人間は、誰もが年を取ります。容姿がよくても金持ちでも、老いだけは避けられないものです。年を取ると気になることの一つが、体力の低下。

全国20~60代の男女1,537名を対象に「健康について」の調査を実施したところ、「体力の低下を感じている」と答えた人は、全体で70.3%と高い割合でした。
 男性は、年代が上がるほど割合が増えています。一方で女性は、20代でも6割を超える人が体力の低下を感じているのです(右表)。「女性は若さが武器」という考え方が残っているため、早くから年を感じてしまうのかもしれません。

「若い頃よりもすぐ疲れるようになったので、オールとか無理な遊び方はできなくなった。夜遊びは肌にもよくないし。もう20代後半なので仕方がないかな‥‥」(20代女性)
 まだまだ若いと思っていた人も、40代に入ってから疲れを感じやすくなったといいます。
「30代の頃は『私は、まだまだ若い』と思っていたけれど、最近はちょっとしたことで疲れを感じるようになってきた。腰や肩などが痛みだすようになってきたし、さすがに年を感じずにはいられない」(40代女性)
 体型の変化も影響しているようです。
「中年太りで体に余分なお肉を常につけているためか、少し階段を登ったたけで息が切れるようになった。他の人たちより20kg以上の重りをつけて歩いているようなものだから、そりゃ疲れるよ。膝が痛くなって病院に行ったら、『体重減らせ』って言われたし」(40代男性)
メンタルが弱い人は、8割以上が体力の低下を感じています(右表)。心のバランスが崩れると、体にも影響するのです。
「気持ちが沈んでいるときは、体調もすぐれない。無理になにかしようと思ってもすぐ疲れるし、本当に体は正直だと思う」(20代女性)
また逆に、体の疲れから心が沈むケースも。
「仕事が忙しくて体力が落ちてくると、だんだんと気持ちも下がってくるのがわかる。『疲れているから、ゆっくりしなさい』って、体が合図してくれていると思うようにしている」(30代女性)

 バランスのよい食生活や適度な運動を続けて、できるだけ体力を維持したいものです。
(出典:https://sirabee.com/) 

■体を若々しく保つ秘訣

「いつまでも元気で若々しくありたい」 誰もがそう願うものの、年を重ねるほどに、すぐに疲れたり、肌や体型に衰えが見え始めたりと、若いころにはなかった不調を感じることが多くなります。老化は誰にでも訪れるものですが、少しでも老化を遅らせ若々しさを維持するための秘訣はあります。そのポイントが、「エネルギー産生」「抗酸化力」です。

エネルギー産生
 私たちは、体内で作り出されるエネルギーで生命活動を続けています。エネルギーを生み出す力が不足すると、全身の機能が低下して体は活力を失い、体力も衰えます。そして、エネルギー産生の効率は年齢を重ねるごとに低下していきます。
 生命活動のエネルギー源となるのは、「ATP(アデノシン三リン酸)」という物質です。ATPは、食事で摂った脂質と糖質を細胞内の小器官ミトコンドリアに送り込み、呼吸で取り入れた酸素で燃焼させることで生成されます。

抗酸化力
 体内で発生する活性酸素は、体内の有害物質や細菌・ウイルスなどを撃退する作用を持ち、体内の酵素の働きを促進する効果もありますが、増えすぎると正常な細胞を攻撃し、体をサビ付かせてしまいます(酸化)。呼吸による酸化だけでなく、紫外線や喫煙などのストレスが積み重なることで体内のサビが蓄積されます。もともと私たちのカラダには「抗酸化力」の機能が備わっていますが、年齢とともに増えていくサビを防ぐことが難しくなっていきます。そして、それは細胞や血管を傷つける原因にもなり、体力やお肌の衰えだけでなく様々な病気の引き金にもなるのです。

生命力を作り出し、病気を遠ざける「Co-Q10」


「コエンザイムQ10(Co-Q10)」は、私たちの体のすべてに存在する補酵素の一つです。エネルギー産生に欠かせない成分ですが、年齢を重ねるにつれ減少していきます。食事だけで補うのは難しい成分なので、質の良い補助食品の補給が大切になってきます。
 Co-Q10 には元気で若々しく生きるための2つの重要な働きがあります。ひとつは「エネルギー産生を促進する着火剤」としての働きです。Co-Q10が足りないと、エネルギー燃焼システムが効率よく作用しないことがわかっています。そしてもうひとつは、細胞を活性酸素による酸化から強力に守り、若々しい身体を維持し老化から守る「抗酸化作用」です。細胞内のミトコンドリアに入り込む唯一の抗酸化物質といえます。


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愛・感謝 村雨カレン