2019年7月31日水曜日

尿路結石

尿路結石 女性も注意!

千葉県に住む70代前半の女性は、頻尿と時折強まる下腹部の痛みに悩んでいた。かかりつけ医で「膀胱炎」と診断され、抗生物質を飲んだが治らない。紹介された病院での検査で、腎臓と尿管に結石が見つかり、内視鏡手術で取り除いた――。

 医師は、「歩けないほどの激痛で救急搬送される人もいれば、この女性のように不快な症状が長引く人、さらに全く気付かない人もいる。結石の大きさやできる場所により、自覚症状は様々」と話します。尿路結石は先進国、発展途上国を問わず増えています。最大の原因は肥満の増加と考えられ、糖尿病や高血圧、メタボリック症候群とも関連します。

 日本では1965年以来、10年ごとに全国規模で尿路結石の実態調査が行われています。上部尿路にできる結石は尿路結石全体の95%。この上部尿路結石の発症率は前回調査まで一貫して増えていましたが、15年の発症率は男性は10万人当たり150.6、女性は63.3で、ともに前回よりわずかに減少。メタボに対する日本人の意識向上などの理由が考えられます。
 一方、発症のピークが男性は40代⇒50代、女性は50代⇒60代と高齢化しています。専門家は「男性50代、女性60代は肥満が増える年代。米国の研究によれば、肥満による結石のリスクは、女性の方が大きい。特に女性は適正体重の維持を心がけて」と指摘します。

 結石の再発率は40~50%と高いので、一度尿路結石ができた人は食事指導が大切です。代表的な尿路結石の成分はシュウ酸カルシウム。予防には、尿中にシュウ酸が増えないようにすることが重要です。シュウ酸はホウレンソウやブロッコリーなどの野菜やコーヒー、紅茶、そのほかナッツ類に多く含まれます。かつて、カルシウムは結石の主要因と考えられましたが、腸内でシュウ酸と結合し排泄を促すことが研究で明らかになり、現在はシュウ酸が多い食品と一緒に摂るよう勧められます。女性は年齢とともに骨量が減り、骨粗しょう症のリスクが高まるので、カルシウムはその予防の意味でも大切なのです。また、水分を1日2リットル以上摂取して尿量を増やし、尿の濃度が高まらないようにすることも大切です。
 野菜は栄養面のメリットもあるので、やめることはありません。ゆでてシュウ酸を減らしたホウレンソウのおひたしにカルシウムが多いかつお節やしらす干しを添える、コーヒーや紅茶には低脂肪のミルクを入れるなど、ちょっとした工夫が必要です。そうすれば、結石のリスクを減らしつつ、豊かな食事を楽しむことができます。    
(出典:静岡新聞 夕刊) 

■尿路結石症とメタボ


最近の研究から尿路結石が形成される機序が動脈硬化の石灰化とよく似ていることがわかり、尿路結石はメタボリックシンドロームの危険因子としても注目されています。

尿路結石も生活習慣病!
尿路結石症予防のための食事療法や生活指導は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防法と共通点の多いことは以前から指摘されていましたが、これまで尿路結石症と生活習慣病の関連性は明確に示されていませんでした。最近、海外の横断研究において、肥満、糖尿病、高血圧といった個々の生活習慣病やメタボの患者では、尿路結石症の合併が多いことが報告されるようになりました。縦断研究においても、肥満患者や女性の糖尿病患者では腎結石の発生が有意に多いことが示されています。また、日本人の尿路結石症患者でも、メタボ因子数と疾患重症度が有意に相関することが報告されています。

 メタボの本態とされるインスリン抵抗性は、腎尿細管におけるアンモニア産生障害から尿pHの低下をきたすことが明らかにされており、このため尿酸結石が形成されやすくなります。また、メタボ患者では尿中シュウ酸およびカルシウム排泄量の増加や、クエン酸排泄量の低下がみられることから、シュウ酸カルシウム結石も形成されやすくなります。
 今日では,尿路結石症はメタボの一疾患と考えられるようになり、また、比較的若年者に多い尿路結石症の発症はメタボの警鐘ともとらえることができるため、泌尿器科医と内科医が連携してこれらの予防に取り組むことが求められています。

 食べ過ぎ、飲み過ぎ、夜型の食生活は、尿路結石の要因でもあります。「結石は夜、作られる!」ということを意識して、結石の芽ができないように次のことに気をつけましょう。

寝る前の飲食は控える
 就寝中、体内では食物が消化吸収され、老廃物が出ますが、水分補給がないため朝は濃い尿が出ます。これは老廃物が溶け過ぎ、結石ができやすい尿。寝る前の食事は尿を濃くして尿路結石のリスクを高めます。夕食は就寝の4時間前、少なくとも2時間前に済ませましょう。再発しやすい人は、意識的に飲水量を増やすことです。

栄養のバランスよく、お酒はほどほどに
 肉・魚の動物性たんぱく質には、チッ素や硫黄が含まれています。これが分解されると酸ができますが、それを排泄できるのは腎臓だけ。腎臓から酸を排泄すると尿は酸性になり尿酸結石やシュウ酸カルシウム結石ができやすくなります。尿はお酒を飲んだときも酸性に傾きます。食事やつまみは肉や魚に偏らず、野菜を含めてバランスよく、お酒はほどほどの量にしましょう。

塩分の取り過ぎに注意
 尿中にナトリウムが排泄されるとき、カルシウムも一緒に排泄されます。塩分の摂取量が多いと尿中のカルシウムの量が増え、結石ができる危険因子の一つになります。塩分は控えめを心がけましょう。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年7月24日水曜日

スマホとドーパミン

脳過労…デジタルと脳の関係

今や私たちの生活に欠かせない、スマホをはじめとしたデジタル機器。しかし、使い過ぎによって脳や身体に変調をきたす人が増加していると言われています。なかでも、増えているのが認知症に似た症状が起こる「脳過労」です。

脳過労とは、脳が疲労して疲れがたまり、心身に影響を及ぼしている状態。その症状は、認知症の初期症状と似ています。例えば、もの忘れ、集中力・作業能力の低下、理解力・判断速度の低下、人柄が変わる‥‥などです。

 情報を入れる「入力」、その情報の「整理」、話すなどの「出力」。脳は、これら3つのステップを通じて情報を処理しています。しかし、脳が働きすぎると情報処理が追いつかず、脳機能が低下する現象が見られます。これが「脳過労」の状態です。

【脳過労セルフチェック】※3つ以上当てはまる方は、脳過労の可能性があります。
□ よく眠れない事が多い  
□ ここ数年もの忘れが増えた  
□ よくイライラする 
□ やる気・興味がわかなくなった  
□ 仕事・家事の段取りが悪くなった

 脳過労を回復させるには、以下の二つの方法が効果的です。
(1)ぼんやりするぼんやりする事で脳の情報が整理され、脳過労が回復します。"ぼーっとする"時間を作って、脳がごみ屋敷になるのを防ぎましょう。
(2)単調なリズム運動:皿洗いや、部屋の中での足踏みなど、単調なリズム運動を行いましょう。神経伝達物質「セロトニン」が放出され、脳の疲れを回復してくれます。

 脳過労を引き起こす危険なスマホの使い方として、「目的なしスマホ」が挙げられます。目的を持ってスマホを使うのならよいのですが、暇だからといって目的もなく使用するのは、ぼんやりする時間がスマホによって奪われることになり、脳過労を生み出します。また、入浴しながら、歩きながらなどの「ながらスマホ」も危険です。異なる行動を同時に行うマルチタスクは、脳にストレスを与えます。特に、テレビやパソコンとスマホの同時使用は、情報量を大幅に増やし脳へのストレスが大きくなって、神経細胞にダメージを与える事さえもあります。

 デジタル機器はその便利さに頼り切るのではなく、使うシーンを考えて、上手に付き合っていくことが大切なのです。
(出典:CBCテレビ「健康カプセル ゲンキの時間」)

■ドーパミンとセロトニン

 私たちが電子機器を使うようになったのは、ここ数十年のこと。テレビの登場後、それに続くパソコン、タブレットPC、スマホなどの登場は比較的最近です。人間が何百万年もかけて進化を遂げてきたことを考えると、20年ほど夜更かしを続けたくらいで身体が適応できるとは思えません。
 電子機器を使えば依存する恐れが生じる、というレベルの話ではありません。私たちはすでに、電子機器に依存しています。そうなるように、人間の身体ができているのです。つまり、絶えず何かを探求するようにできているのです。
 夜の電子機器の使用が習慣化すると、体内リズムが慢性的に狂う恐れがあります。そうなれば、深刻な病を抱える可能性が格段に高まるのです。

スマホはドーパミン無限製造機

私たちの体内では、「ドーパミン」と呼ばれる物質が生成されます。影響力がとても強く、かつては、脳が「快楽」を感じるシステムを司る物質だと言われていました。楽しい、嬉しいといった気持ちにさせてくれるので、ドーパミンの分泌を促す行為(食事、セックス、ドラッグなど)を求めたくなるという理屈です。

 ところが近年になり、ドーパミンは快楽と無関係であることが明らかになったのです。快楽の感情は、「オピオイド」という物質の作用がもたらす結果として生まれるといいます。ドーパミンは、探求という行為にのみ関係する物質だったのです。獲物を探す、先がどうなるのかを知る、といったことをするだけで、ドーパミンは分泌されます。
 脳はドーパミンがじわじわ分泌される状態が大好きです。そんな脳が、インターネットにハマらないわけがないのです。

 なぜ、探求に夢中になるのか。それは、オピオイドが快楽の感情を与えてくれるからです。ネットで何かを調べるという行為には、必ずオピオイドがついてきます。そして、瞬時に満足感をもたらしてくれます。新しいフォロワーができる、記事に「いいね!」がつく、インスタグラムに誰かの新しい写真がアップされるというように、何か新しい発見があるたびに、脳内に少量のオピオイドが分泌されます。そうすると、また新たな発見がしたくなり、ドーパミンがさらに分泌されるというわけです。

 ドーパミンが意欲や注意力に関係する一方、「セロトニン」は充足感や緊張の緩和を促します。この二つは体内で別々に作用しますが、どちらの作用が強くなるかは、寝る前にテレビを観るかどうかで決まります。夜にぐっすり眠るためには、神経伝達物質やホルモンのバランスが重要なのです。

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脳内セロトニンには、脳過労を回復させる働きがあります。康復医学学会の研究素材の一つ「ラフマ葉」は、その脳内セロトニンの産生を促す安心・安全な天然ハーブです。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年7月17日水曜日

薬は酵素阻害剤

効かないのに…と思いながら薬を処方

日本人の平均寿命は過去最高を更新し続け、現在女性は87才を超え、香港に次いで世界第2位です。日本人が世界で最も健康的な国民である理由の1つとして、多くの人は「医療の質の高さ」を挙げます。「海外の病院で診てもらいたい」「外国製の薬剤を飲みたい」と考える日本人はあまりいません。それだけ、日本人は「日本の医療」を信じているのです。
日本人は「薬信仰」とさえ言えるほど熱心に、薬をよく飲みます。例えば、近年インフルエンザ薬として話題のタミフル。実は、世界中のこの薬の約8割は日本で消費されています。欧米ではインフルエンザでは基本的に薬は不要とされ、家で安静に寝ていることが推奨されます。タミフルを飲んでも、期待できる効果は「1日早く熱が下がるかどうか」で、日本人がなぜそんなに熱心に抗インフル薬を飲むのか、海外では理解されていません。
 日本人研究者が世界の医薬品研究開発をリードしているのも、信頼感を増している理由でしょう。日本の医薬品の研究開発能力は、アメリカ、イギリスに次いで第3位だといいます。
 日本人の医療費は年間42兆円を超え、うち2割超の約10兆円が薬剤費(2017)。1人当たりの医薬品費等支出はアメリカ、スイスに次ぐ世界3位。薬剤師の数は人口1000人当たり1.8人で世界1位です。2位のベルギーとスペイン(1.2人)を大きく上回ります。
 日本人は、一人が服用する薬の「種類」が非常に多いのも特徴です。厚労省によると、74才以上の4人に1人が7種類以上、40~64才でも5人に1人が5種類以上の薬をもらっています。ちなみに海外では「1度の診察で1種類の処方」が基本。アメリカの研修医の教科書には「4種類以上飲む患者は、副作用で危機的状況にある」と書かれています。
「必要な薬をしっかり飲んでいるから日本人は長寿なのでは」と考える人もいます。しかし長寿世界1位の香港の薬局では、日本とは大きく違い、いわゆる「西洋薬」ではなく「漢方薬」が並んでいます。香港では、薬に頼る前に体にいい食べ物や漢方で健康を保とうという「医食同源」(薬食同源)の考えが根付いており、気軽に薬を飲んだりしません。「薬を飲む=健康になる」という考えではないのです。
 今回、雑誌「女性セブン」で、医師や薬剤師の計200人に大規模アンケート調査を実施。その中で、日本人が知らない"薬の真実"が浮かび上がってきました。例えば、《これまでに「実は効かないのに」と内心思いながら患者に薬を処方し、購入を促したことはあるか?》という質問に対し、「ある」と答えた薬のプロは、なんと半数にのぼったのです。
 日本人の間でも、薬に対する不信感がないわけではないのです。ある調査では、《処方された薬について「効果があまりない」と感じたことがある人》は約6割。さらに、ある製薬会社は、処方されたにもかかわらず年間400億円分の薬が捨てられているといいます。
 今、日本人と薬の関係が、見直される時がきています。
(出典:女性セブン2019.5.23日号)

■薬は、酵素の働きを阻害する

無農薬野菜にこだわる人が、一方でせっせと薬を飲む‥‥。西洋医療で使われる薬は、農薬と同様、私たちの体にとって間違いなく"異物"です。ピュアな化学構造でできている化学薬剤は、私たちの体が経験したことがない物質で、少なからず酵素阻害剤になっています。
 薬剤などの酵素阻害剤は、酵素が働く基質と似ているため、酵素とくっつき、酵素の働きを失活させてしまいます。そのため、体内酵素が大幅に減り、体を衰弱させてしまうのです。おまけに、この酵素阻害剤は、栄養素とミネラルの消化・吸収も妨害します。
 薬を長期間飲み続けると、病気で増えている腸の悪玉菌やウイルスがさらに繁殖し、症状が長引き、また、他の病気まで引き起こしてしまいます。当然、薬には数多い添加物も含まれています。体は、自然界に存在しないものを受け付けないようにできているのです。
 では、どうすればいいのでしょう。それは、風邪をひいたら熱を出し切り、体が本来持っている免疫力で、体内の病原菌を退治するのがベストの方法です。免疫細胞がウイルスと闘えるように熱を出してくれているわけですから、その熱を薬で下げてしまったら、自力での戦いができなくなってしまいます。鼻水や咳もウイルスの排除に働いてくれています。緊急の場合は仕方ないとしても、薬はあくまで症状を緩和するだけで、病気そのものを治してくれるわけではないことを知っておきましょう。
 腸内細菌の酵素は、善玉菌だけでなく悪玉菌も持っており、悪玉菌の酵素は、病気を生み出したり悪化させたりします。酵素阻害剤である西洋薬、この悪玉菌の酵素を阻害するのかもしれません。もちろん、まだ仮説の段階です。ただし、それが効いたとしても、薬は善玉菌の酵素もカットしますから、体にはダメージです。長期の飲用はやはり危険です。
 私たちの周囲には、酵素阻害剤があふれています。食品に混入されている重金属の鉛や水銀はもちろんですが、ショ糖や化学合成された添加物も酵素阻害剤です。
 西洋医療は、急性疾患と救急患者にはとても威力を発揮します。しかし、慢性の病気となるとこうした対症療法ではどうにもなりません。慢性疾患の治療にも、根本原因を放置したままの薬漬けによる対症療法を主とした治療を行ってしまいがちです。その薬を飲み続けた挙句は、副作用余病(新しい病気)の発症です。その余病も、原因となった以前の病気より恐ろしく怖いものになることが多いのです。

 いま、日本では薬による悲劇が繰り返されているのが現実です。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年7月10日水曜日

脳血管障害

ジャニー喜多川さん、逝く 

7月9日、ジャニーズ事務所の代表取締役社長・ジャニー喜多川氏が、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のため、東京都内の病院で死去しました(享年87歳)。

(出典:スポーツ報知)
解離性脳動脈瘤破裂とは、血管の中側である脳動脈の壁(内弾性板)が裂けて薄くなり、ふくらんで破裂し、出血した状態をいいます。
 動脈瘤には、脳の動脈の分岐部にできた風船状の嚢状(ほうじょう)動脈瘤と、脳の血管自体が膨らんでできた本幹動脈瘤群があります。脳の正常な動脈は内側から内弾性板(内膜)、中膜、外膜という3層構造で、正常な内弾性板は一番圧力に強い。ほとんどの動脈解離は内弾性板に大きな裂け目が生じ、中膜の中に血流が進入することで生じます。
 血管が破裂すると強い痛みが出て、くも膜下出血脳梗塞などを発症します。クリップで部位を留めたり、コイルを内部に入れ、再出血を予防します。高血圧、首周辺の圧迫による損傷、遺伝などが原因とされています。

 くも膜下出血とは、脳を覆うくも膜と軟膜の間のくも膜下腔に、破裂して出た血が入り、脳脊髄液の中に混入した状態。ハンマーで殴られたような強烈な頭痛や嘔吐などの症状が見られます。破裂前の解離性脳動脈瘤の時点なら治癒することもあるといいます。

 普通の脳のくも膜下出血の死亡率は約35%。うち解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で亡くなる方は約3%と少なく、死亡率も低いとされています。

 若い人でもくも膜下出血を起こす可能性があるそうです。動脈硬化を起こしている人がなりやすいと考えがちですが、遺伝的な要因も考えられ、まだ原因がはっきりしていません。酒やタバコも血管にはよくありません。
 動脈硬化のことを考えれば1日8000歩のウォーキング(5キロ前後)を勧めます。十分な睡眠をとってストレスをためないことも重要です。また、親戚でこの病気で亡くなっている人がいたら、5年に1度は脳ドックを受けた方がいいとされています。
(出典:https://hochi.news/ 他)

■脳血管障害と康復医学的対策

脳血管障害は、一般的には「脳卒中」とも呼ばれている血管及び脳血流の障害です。
思考や感情を含め、私たちが生きていくための身体の全ての活動を司る脳には、隅々まで血管が行き渡っています。これらの血管を流れる血液によって、脳に必要な栄養や酸素が届けられています。脳血管障害は、これらの脳の動脈が詰まったり破れたりして、脳の組織に栄養や酸素が十分に行き届かずに障害を起こし、その結果、手や足の運動麻痺や感覚鈍麻、ろれつが回らなくなる、頭痛、意識の低下などの症状が出てくる病気です。その症状の程度、残される障害は、詰まったり破れたりした脳の場所や程度により様々です。

 脳血管障害は突然の発作として現れることばかりでなく、初めはそれと分からないようなゆっくりした症状で始まることもあり、注意が必要です。また、中には脳のMRIなどの検査で、脳の血管が詰まったり、少し切れたりしていたことが偶然に見つかることもあり、これは無症候性脳血管障害(無症候性脳梗塞・無症候性脳出血・未破裂脳動脈瘤など)とされ、その場合、必ずしも治療が必要でない場合もあります。

脳血管障害の分類

脳血管障害は大きく分けると、脳の血管が詰まったり血流が悪くなるタイプの脳梗塞と、破れるタイプの脳出血(脳の内部で出血)、脳の表面でくも膜と軟膜の間に出血するくも膜下出血の3つに分類されます。
 脳梗塞はさらに、心臓の中にできた血栓(血のかたまり)がはがれ、脳まで流れてきて動脈を詰まらせる心原性脳塞栓症、脳内や頸の太い動脈が詰まるアテローム血栓性梗塞、細い動脈が詰まるラクナ梗塞、に分けられます。

康復医学における対処法

康復医学では、生薬などを使用して、血流の改善血管内皮細胞の保護・修復に対応します。微小循環の血流改善血栓対策には「HM-3000(特系霊芝)」が有効です。また、ストレスによる血流低下高血圧の改善には「ラフマ」を、さらに酸化ストレスに敏感な脳細胞の脂質過酸化物に対しては抗酸化作用の大きな「コエンザイムQ10」をおすすめしています。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年7月2日火曜日

認知症大綱

認知症施策推進大綱、閣議決定

2025年までの取り組みと目標がまとまる

2019年6月19日、認知症施策推進関係閣僚会議(第2回)が開催され、「認知症施策推進大綱」が取りまとめられました。この大綱は、2015年に策定された「認知症施策推進総合戦略」(新オレンジプラン)の後継に当たります。
 大綱の対象期間は、団塊の世代が75歳以上となる2025年までとし、策定後3年をめどに、施策の進捗を確認します。
 薬局や薬剤師に関する内容では、地域包括支援センターなどと日常的に連携している薬局での早期発見・早期対応が期待できるなどと記載されました。
 また、かかりつけ薬剤師・薬局による継続的な薬学管理と患者支援のほか、かかりつけ医などと協働した高齢者のポリファーマシー対策など、薬物療法の適正化のための取り組みを
推進していくことが盛り込まれています。
 大綱では、新たに以下のKPI/目標が設定されました。
 ●「患者のための薬局ビジョン」において示す、かかりつけ薬剤師としての役割を発揮できる薬剤師を配置している薬局数……70%
 ●認知症対応力向上研修受講者数(薬剤師数)……6万人

 認知症対応力向上研修は、医療従事者などを対象に、高齢者などと接する中で、認知症の疑いがある人に早期に気付き、かかりつけ医などと連携し、認知症の人の状況に応じた服薬指導などを適切に行うことを狙いとしています。
 実績として、2018年3月末時点で約1万7000人の薬剤師が受講しており、これまでは2021年3月末に薬剤師数は4万人を目標に掲げていました。
 大綱は、基本的な考え方として、「認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、 認知症の人や家族の視点を重視しながら、『共生』と『予防』を車の両輪として施策を推進していく」と記載。
 共生とは、認知症の人が尊厳と希望を持って認知症とともに生きる、認知症があってもなくても同じ社会でともに生きるという意味であるとしています。また、予防とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」ことを意味しています。
 予防に関するエビデンスの収集・普及とともに、通いの場における活動の推進など、正しい知識と理解に基づいた予防を含めた認知症への「備え」としての取り組みに重点を置き、結果として、70代での発症を10年間で1歳遅らせることを目指すとしています。
(出典:https://medical.nikkeibp.co.jp/)

■認知症の予防 WHOが初の指針

日本で「認知症施策推進大綱」が閣議決定される1か月前の5月、認知症予防をめぐり、世界保健機関(WHO)が初の指針を公表しています。この中では、認知症予防に対して「運動習慣」を持つことや「禁煙」を強く勧めています。

 WHO指針の正式名称は「認知機能低下と認知症のリスク減少の指針」。WHOによると世界では約5000万人。今後も患者は増え、30年には世界で8200万人と予測され、指針の策定は各国に対策を促す狙いがあります。指針では各国のこれまでの研究結果を分析し、認知症に関わるとみられる運動や糖尿病など12項目について、推奨する度合いなどを示しました(右表参照)。
 日本の大綱に記されている「社会参加」については、認知症リスクを減らす十分な根拠は「ない」との評価。ただ、「社会参加は健康や幸福感に強く寄与する。社会的に孤立させないような支援をすべき」とも指摘しています。

 WHOによる今回の指針の公表は、英語など外国語のみ。厚生労働省は日本語版の作成を検討しています。厚労省の担当者は「指針は欧米の多くの研究に基づく。日本人にとっての効果はどうか、有識者に検討を依頼したい」とし、その結果も含めて来春の公表を目指しています。
 認知症の人が暮らしやすい社会を作り上げる「共生」も大切で、当事者や家族からは「認知症を他人事でなく、家族、自分のことと考えてほしい」との声が上がっています。

 日本の認知症大綱にしても、WHOの認知症指針にしても、予防を「認知症にならない」という意味で扱うことはなく、さらに、「症状を軽減する」「認知症を治す」という観点からは、程遠い内容と言わざるを得ないのが現状です。

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康復医学学会 森昌夫理事長の研究から生まれた新開発サプリメント(右写真)。すでに事実として認知症の症状が緩和・改善している症例が数多く報告されており、製品を取り扱っている業者によると、ネット販売サイトを通じて、アジアやアメリカはもとより、遠くドミニカ共和国などからも注文が寄せられているとのこと。

 現状、認知症の改善に関する薬品の開発が滞る中、本製品の効果への期待は高まるばかりです。


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愛・感謝 村雨カレン