2014年6月28日土曜日

熟眠障害 NRS

寿命を縮める非回復性睡眠(NRS)

厚生労働省(健康情報サイト)によると日本人の5人に1人が何かしらの“不眠の悩み”を抱えているとのこと。
 「早朝に目が覚める」「夜中に頻繁に起きる」など症状はさまざまですが、中に特に危険な症状があります。

 米国では1988年から男性の医療従事者を対象に、ライフスタイルと疾患との関係を分析する追跡調査〔Health Professionals Follow-up Study(HPFS)〕を実施しています。今回、米国の研究グループが、HPFS参加者のうち、「不眠症」と自己申告した23,447人を追跡調査しました。追跡期間の2004~10年の間に、2025人の死亡を確認しています。
 ライフスタイルや年齢など、死亡に影響を与えそうな因子を排除し、あらためて不眠の症状と死亡率との関係を分析しました。その結果、ベッドに入って30分~1時間以上過ぎても眠れない「入眠困難」いくら眠っても疲労感がとれない「非回復性睡眠(NRS)」を訴えた男性は、それ以外の不眠症状がある男性よりも全死亡率が悪化しました。特に心疾患で死亡する確率は、それぞれ55%(入眠困難)32%(NRS)も上回っていたのです。

 入眠困難はお馴染みですが、耳慣れないのはNRSです。NRSは一般的な不眠症と一線を画す疾患として注目されています。米国立精神衛生研究所の調査によると、NRSの患者は若年層に多く、身体のあちこちで炎症反応が高まりました。不眠症状がない人と比べ、睡眠時無呼吸症候群肺気腫、慢性気管支炎などの呼吸器疾患、さらにはがんを併発する可能性も高くなります。

 今回の追跡調査の研究者は、特定の不眠症状が「寿命を縮める」可能性を指摘しています。病的な不眠症の定義は「睡眠問題」が1ヶ月以上続き、日中の活動に影響が出ているものです。この「日中の活動障害」が病的か否かを見分けるポイントです。特にNRSは、精神的というより身体からのSOSに近く、いくら寝ても疲れがとれない、だるい日々が続く場合は危険です。命をすり減らす前に対策を講じてください。

■問題は非回復性睡眠だけではない

現在、睡眠障害は国民病とまで言われています。上記のように、非回復性睡眠(NRS)は、睡眠時間は十分であるにもかかわらず、「ぐっすり眠れた」「深く眠れた」という感覚が得られない状態の熟眠障害のことで大きな問題となっています。しかし、入眠障害や中途覚醒、早朝覚醒なども睡眠障害です。対策をおろそかにしてはいけません。

睡眠障害が原因で起る疾患

睡眠障害は寿命にも影響します。そして、命の問題とまでは言えないまでも、体の免疫機構や防御機構を低下させ、さまざまな病気のきっかけになったり病気を悪化させたりするのは事実です。ホルモンの分泌バランスの乱れ、血糖値の上昇、血圧の上昇、食欲抑制ホルモンの分泌低下などが、肥満を招くこともあります。また、情報を整理する力、集中力、記憶力なども低下させ、仕事や勉学などにも影響します。

 逆に充分に良質な睡眠をとれば、睡眠中に病気から身を守るための免疫力の抗体が作られるのです。

睡眠障害は、睡眠の質が問題

睡眠障害は、睡眠の量ではなく質の問題です。質の良い睡眠のリズムは、レム睡眠とノンレム睡眠を1セットとして、繰り返されていきます。そして、起床時間が近づくにつれて、次第に浅い眠りの割合が増えていきます(左図)。
 この睡眠のリズムを演出するのは「メラトニン」というホルモンです。メラトニンは、夕方から夜にかけて分泌が多くなり、眠りを導くというメカニズムになっています。そして、メラトニンは「セロトニン」を原料として作られます。

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康復医学学会で研究を続けている「ラフマ」は中国などで古くから親しまれているリラックスハーブ(生薬)です。このラフマは、セロトニン分泌を促進させるという明確なデータを持っています。ラフマエキスを摂ることで質の良い睡眠を取り戻す人が増えているのも頷けます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ


アンチストレス(R)
※お奨めのラフマエキス配合商品『アンチストレス(R)(和漢生薬研究所)は、下記のネットショップ各店でお求めになれます。

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2014年6月25日水曜日

アテローム性動脈硬化

ストレスと血管障害!

慢性的なストレスが心臓発作や脳卒中を引き起こす――この仕組みの解明に一歩近づいた研究論文が、米ハーバード大学医学部によって発表されました。

ストレスが引き金となり、病気と闘う白血球が過剰に生成されることにその糸口があります。過剰な白血球は動脈の内壁の上に凝集して、血液の流れを抑制し、血栓の形成を促します。そして、血栓は血行を妨げたり、内壁からはがれて体の他の部位にまで流れ心筋梗塞や脳梗塞などを起こしたりします。論文の共同執筆者の1人は、「白血球は感染症との闘いや治癒には欠かせないが、体内に過剰に存在したり、不適切な場所にあったりすると害を及ぼす恐れがある」と指摘します。

 慢性ストレスが循環器疾患の原因になることは、医師らの間では以前より知られていましたが、そのメカニズムはこれまで解明されていませんでした。
 その関連性を明らかにするため、研究チームは、集中治療室(ICU)で働いている専門医学実習生29人を詳しく調べました。彼らの職場環境は、ペースが速く、生死に関わる決断に対して重い責任を負わされることを考えると、慢性ストレスにさらされている状態のモデルとみなすことができます。
 研究チームは、勤務時間中と非番時に採取した血液サンプルと、ストレスの認識に関するアンケートの結果を比較調査して、ストレスと免疫系との間の関連性を発見しました。特に研究チームは、ストレスが骨髄系幹細胞を活性化し、これによって白血球の過剰生成が誘発されることに気付きました。傷病の予防や治療に不可欠の白血球といえども、自身の宿主の体に害を及ぼす場合があり、隆起(プラーク)の蓄積が原因で動脈壁が肥厚するアテローム性動脈硬化症のような病気の患者には破滅的な結果を招く恐れがあります。
 研究チームは次に、ストレスに相当する状況にマウスを置く実験を行いました。その結果、ストレスが原因で生成された過剰な白血球が動脈の内側に蓄積して、プラークの成長を促すことが分かりました。白血球は全体像の一部にすぎず、高コレステロール、高血圧、喫煙、遺伝形質などの要因も、心臓発作や脳卒中のリスクに影響すると同執筆者は付け加えています。

アテローム性動脈硬化

前述のように、ストレスが血管に及ぼす影響の研究が発表されましたが、そのリスクを高めてしまうのが「アテローム性動脈硬化」です。

アテローム動脈硬化は血管内皮細胞「の損傷から

動脈は、内膜、中膜、外膜の3層でできています。内膜の内皮細胞は、血液が固まるのを防いだり血管を拡げたりと、動脈硬化を防ぐさまざまな働きを持っていますが、高血圧や糖尿病などによって血管に負担がかかると、血管の内皮細胞に傷がつき動脈硬化を防ぐ働きが失われます。

 すると血液中の悪玉コレステロール(LDL)が内膜に入り込み、酸化を受けて酸化LDLに変化します。それを処理するために白血球の一種である単球も内膜へと入り込み、マクロファージに変わります(上図)。マクロファージは酸化LDLを取り込んで、やがて死んでいきます。

 この結果、内膜に、LDLに含まれていたコレステロールや脂肪が、お粥のような柔らかい沈着物となってて溜まっていき、内膜はどんどん厚くなります。このようにしてできた血管のコブをプラーク(粥腫)と言い、プラークができた状態を「アテローム(粥状)動脈硬化」と言います。

 今回の研究では、ストレスによりこのプラークの発生が進行してしまうことがわかりました。冠動脈内のプラークが破綻すると、その部位に血栓が形成され不安定狭心症や心筋梗塞の発症を引き起こすことが明らかになり、これらの危険な状態を総称して「急性冠症候群」とも呼ばれています。

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 プラークのある血管は、血管内皮の損傷が原因でできるので非常に破綻しやすく血栓が形成され血流を阻害、または血管を詰まらせます。

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血流改善・血栓形成抑制・血管内皮細胞の改善を促すため、アテローム動脈硬化対策にお奨めできる生薬なのです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

2014年6月21日土曜日

足のしびれの2つの原因

放っておくと心配な「しびれ」

 「しびれ」は不愉快な感覚ではありますが、痛みほど日常生活に支障がないために、放置している人も多いのではないでしょうか?
 正座をした後の足のしびれや筋肉疲労など時間がたつと消えてしまうしびれは、あまり心配ありませんが、しびれを軽くみてはいけません。なぜなら、しびれというサインを出して体の異常を訴えている場合があるのです。

 しびれの自覚症状は神経症状の1つです。しびれの症状は大きく分けて、次の3種類があります。
1) 感覚の低下:触った感覚や、熱い、冷たいなどの感覚が鈍くなります。
2) 運動麻痺:足が動かしにくく、力が入らなくなったりします。
3) 異常知覚:何もしなくても「しびれ」が起こり、正座をした後のようなジンジン、ズキズキした感覚があります。

そして、しびれには、放っておいても良いものとそうでないものがあります。例えば足のしびれが、「片側だけに」「急に起こって数分で消える」「靴下を履いているような感覚」がある場合は、病気の前ぶれとして起こるしびれと考えられるので放っておくことはできません。

 腰や首に違和感があり、痛みを伴うしびれがある場合は、腰部や頚部の背骨(脊椎)、脳内、抹消神経、血管のいずれかが障害されていると考えられます。異常が脳へ知らされ、その障害部位に関連する範囲にしびれを生じるのです。

 脳に異常がある場合は、体の片側(顔、上半身、下半身)や、顔と体の反対側にしびれが出たり、力が入らなくなったりします。また他にも、ろれつが回らない、意識がもうろうとするなどの症状を伴う場合があります。

 悪い部位がわかれば、原因や治療法もわかりやすくなります。1日に何度もしびれる、歩行中に足が前に出にくくなる、休憩を入れながらでないと歩けなくなる、腰痛や頚部痛もありしびれが長引くなどの場合は対処が必要となります。その場合、最初にしびれた場所はどこか、いつからしびれているのか、どのような症状なのか、しびれた時の姿勢や動作はどうだったか、今どこがしびれているのか‥‥等々の情報を正確に把握することが大切です。

■「足のしびれ」、原因は神経か血流の異常

足がしびれるようなら、重大な病気が隠れているかもしれません。しびれには「神経が原因のしびれ」「血管が原因のしびれ」があります。
 神経が原因のケースでは、何らかの病気で神経が障害を受けていたり、神経が圧迫されていることが考えられます。
 血管が原因のケースでは、血流が悪くなって血液不足に弱い神経細胞がパニックを起こし、異常な信号を出してしまいます。脳はそれを「しびれ」と感じるのです。

足の「しびれ」に隠れている疾患

神経が原因の疾患

脳梗塞‥‥片側の足先などのしびれが特徴。梗塞を起こす場所によって症状の表れ方は違うが、言語障害や視覚異常が起こることがある
糖尿病性神経症‥‥糖尿病が悪化したことによる神経障害が原因で、足の先にピリピリしたしびれが表れ、徐々に体の中心に向かって進行する
足根管(そくこんかん)症候群‥‥足首を通る神経が圧迫されて起こり、足底に痛みとしびれがあるが、足の甲は痛みもしびれもないのが特徴。夜間や就眠時に症状が悪化する傾向がある。

血管が原因の疾患

閉塞性動脈硬化症‥‥足に血液を送る動脈が詰まって起こり、足の冷えとしびれから始まり、歩くと次第にしびれや痛みが増して歩行困難になるが、立ち止まると治る
腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症‥‥腰の辺りで神経を囲んでいる管が狭くなる病気で、歩いていると次第に足がしびれたり痛みが出るが、休むと回復する
バージャー病(閉塞性血栓性血管炎)‥‥末梢(まっしょう)血管に血栓(血の固まり)ができて血流障害が生じる病気で、足の冷えやしびれがあり、長距離を歩くと足が痛くなり、ひと休みすると痛みが消えて再び歩くことができる。

※出典:2014年6月14日 スポーツ報知

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 通常、2~3日以内に消えてしまうようなしびれは心配ありません。しかし、同様のしびれが何度も繰り返し起こる、しびれが一週間以上続いて取れない、しびれが徐々に強くなったり広がったりする、しびれだけではなく力が入りにくい、歩きにくい、などの症状が出てきた場合は「放っておけないしびれ」です。
 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血流改善・血栓形成抑制・微小循環の環境改善により、血流に関わる「放っておけないしびれ」対策に期待が持てます。


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光・愛・感謝 五月雨ジョージ

2014年6月18日水曜日

医療費の高騰と血流改善の関係

自助努力で健康を守ることが急務!

お金がなくて医者にかかれない。我慢しきれず受診した時には手遅れ。こんな悲劇を防ぐため、1961年に国民皆保険制度が確立されました。

 加入者から保険料を集めて、いざというときに備える健康保険。保険証があれば、どの医療機関でも安く医療が受けられます。しかし、医療費は急騰。制度開始当時の1人当たり医療費は年間5,000円でした。しかし10年後に5倍、20年後に20倍、50年後の2011年には30万円にまで増え、今や国家財政を揺るがす大問題までになってしまっています。

生活習慣病など慢性疾患が増加した上、高齢化や医療技術の進歩、高額な薬の増加、安易な受診など、医療費高騰の理由は多様です。
 現在では年間に約1兆円ずつ医療費は増大し、健康保険財政などを圧迫、いずれ国民皆保険制度は維持できなくなる可能性があります。

 大きな要因のひとつ、安易な受診。一時的な体調不良程度の症状でも病院に行き、しかも大量に薬を処方してもらっていることが問題です。そして、超高齢化社会と健康寿命についても無関係ではありません。日本人の平均寿命は延びたものの、日々を元気に暮らすことができる「健康寿命」は男性で70.4歳、女性で73.6歳であり、平均寿命との差は10歳近くも開いています。70歳頃に健康を害して、余命を薬漬けで過ごすケースも多く、こうした積み重ねも医療費の増大につながっています。
 さらに、医療費の高騰に拍車をかけている大きな原因のひとつが「生活習慣病」です。国民全体の医療費36兆円のうち生活習慣病は10兆円を占めます。中でも高血圧が2兆円、脳血管疾患1.8兆円、糖尿病1.2兆円、虚血性心疾患8千億円。腎疾患も1.5兆円です。これらの疾患は、血管の障害・血流の低下が原因のひとつでもあります。超高齢社会や生活習慣病の増加が医療費の高騰を招いているのです。

 適切に医療を受ける権利は否定されるべきではありませんが、薬への過度な依存には問題があり、自助努力で健康を守っていくことが一層重要になります。国民皆保険制度だから本人の負担は少ないと言っても、結局は健康保険財政の負担が増え、いずれそのツケが、保険料の値上げなどで国民に回ってきてしまっては元も子もありません。

■対策:微小循環の血流改善

超高齢化や生活習慣病の蔓延が現在の医療費を引き上げているのが現状です。したがって健康寿命を延ばし、生活習慣病を予防改善すれば、医療費を抑えられる解決策につながるのです。
 そのためには、血流を改善して血液をすみずみまで正常に流し、人間の身体を本来あるべき状態に回復させることが重要です。つまり、微小循環の環境改善こそが理想的なのです。

微小循環と「HM-3000」

微小循環は、血管の末端の循環システム(細動脈→毛細血管→細静脈)です。微小循環では、加齢、生活習慣、ストレスなどによる血液粘度の上昇や酸化ストレスの増加が原因で血流の低下が起ります。
 この微小循環の血流を改善するエビデンスを持っているのが「HM-3000(特系霊芝)」です。

「HM-3000(特系霊芝)」が血液循環に及ぼす作用

● 赤血球変形性の改善

ストレスや生活習慣などの影響で、赤血球は変形しにくくなり(弾力性が減少し)ます。HM-3000は、赤血球膜の流動性を増加させることによって赤血球の形態を保ち、赤血球の寿命と機能性の向上につながり血流を改善します。

● 赤血球の集合性の低下

血液の粘度や赤血球の膜に粘度が生じた場合、赤血球どうしが粘着し連銭状態になり血流を低下させてしまいます。HM-3000は、その赤血球の凝集性を低下させ血流の改善に働きます。

● 血栓形成の予防

血栓は、一旦作られ始めると次から次へと形成してしまいます。このような血栓形成傾向にある場合は、HM-3000の血栓形成抑制作用に期待できます。
 HM-3000 は血栓を溶かすのではなく、作られ続ける血栓形成の抑制に影響するものなので、副作用(出血傾向)などの心配はありません。

● 組織酸素供給の向上

微小循環領域での血流の低下は、組織への酸素供給の低下をもたらします。HM-3000は、酸素の供給量を上げる物質「2,3-DPG」の産生を促進させます。

● その他

HM-3000には、毛細血管口径と密度の調整、血管内皮細胞増殖の促進、血圧の降下、血糖値の降下などの作用があります。 
     
※詳しくは『HM真菌エビデンス』(微小循環研究所 刊)参照

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『HM真菌』(和漢生薬研究所)
康復医学学会が長年研究を続けている「HM-3000(特系霊芝)」には、微小循環の血流改善に関する数々のエビデンスがあります。

 そして、糖学会では、この「HM-3000」によって康復医学の目的とする「生活習慣病の予防」、「心身の健康増進」、「傷病後のQOL(生活の質)向上や職場への復帰」、「超高齢化の健康寿命の延伸」の実現を目指しています。

いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

2014年6月14日土曜日

高血圧疾患

処方された薬でも下がらない血圧?

病院で処方された薬をきちんと飲み、減塩にも気をつけている。なのに、血圧が140/90mmHg以下に下がらない・・・・。

 「もし3種類以上の薬を飲んでいるのに効果が見られないなら、3つの理由が当てはまらないかをチェックしてもらった方がいい」と言うのは、東京都健康長寿医療センター・桑島巌顧問(高血圧外来)。
 高血圧の状態が続くと、心筋梗塞、脳卒中、心臓肥大など取り返しのつかない事態を招くことになります。

①手術で治る高血圧

手術で治る「原発性アルドステロン症」という高血圧があります。左右の腎臓の上には、帽子のように乗っかっている副腎 という3センチほどの臓器があり、体の水分や血圧を調整するアルドステロンというホルモンを分泌しています。
「その副腎におできのような良性の腫瘍ができるために、アルドステロンが過剰に出すぎて血管の中のナトリウムが増え、血圧が上昇するのが原発性アルドステロンという病気です。高血圧が治りにくいほか、血液中のカリウムが低くなるのが特徴です」
 原発性アルドステロンは、降圧剤では血圧は下がりません
 「手術で腫瘍を切除すると、頑固な高血圧が治ります」

②適切な薬ではない

桑島医師によれば、高血圧には「パンパン型」と「ギュウギュウ型」があるといいます。
 「血中の塩分(ナトリウム)が増えると、それを薄めようとして水分が血管に入り込む。すると心臓は、その過剰な水分を腎臓から尿として押し出そうとして、血管がパンパンに腫れることで血圧が上がります。これが、パンパン型です」
 一方、ギュウギュウ型は、血管を締め付ける物質が増えたために、血液が勢いよく血管の中を流れて血圧が上がります。
 「いずれも高血圧を招くのですが、適する薬が違いますパンパン型は利尿薬Ca拮抗薬で、血中の水分量を減らす。ギュウギュウ型は締め付けた血管を広げる血管拡張薬が適しています」
 パンパン型は60代以降に、ギュウギュウ型は40~50代に比較的多く見られます。最初はギュウギュウ型でも、加齢とともにパンパン型に変わることもあります。薬が効きづらくなってきたら、自分の「型」と薬の相性を調べるべきです。

③ストレスが強い

 「白衣高血圧」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
 「白衣の医師の前になると、緊張で血圧が高くなる。ほかに緊張で血圧が上がるものに、職場高血圧というのもあります。診察室や職場で緊張して、本来の血圧より数値が高くなります」
 緊張、すなわちストレスは血圧に大きな影響を与えます。
 「つまり、薬を飲んでいてもストレスが強い状態が続けば、血圧は下がりにくい
 職場(家庭)を替えるのは、今の時代、非現実的です。
 「まずは職場や家庭での血圧がどうなっているかを知ること。普段の血圧と比べて差がどれほどあるかを調べてください。それを高血圧の担当医に伝え、薬で調整します」
 “自衛”としては、かっかと頭にくるようなことがあれば、少し深呼吸をしてみること。また、思い切って、職場の外に出て気分転換するなども良い方法です。
(日刊ゲンダイ)

■圧倒的に多い高血圧疾患!

 老化とともに血管は硬くなり、結果、血圧は上がります。男性30~40代、女性40~50代に急増します。高齢者の場合に特徴的なのは、収縮期血圧が高く、拡張期血圧が低く数値の変動が大きいため測定しづらいことです。

 生活習慣病で圧倒的に患者数が多いのは「高血圧性疾患」です。男女合わせて908万人います(左図)。ただちに生命の危険がある状態ではないので、高血圧と診断されても、「血圧が高いくらい」と軽くみて放置しているケースが多いのですが、高血圧性疾患には様々な合併症を引き起こす要因が数多く含まれています。

 高齢化とともにかさむ医療費。高齢者の医療費を疾病別に見ると、高血圧とその結果でもある心疾患、脳血管疾患の治療費が3分の1を占めているのが現状です。

原因の特定が難しい高血圧

一種類の降圧剤だけで目標値まで下がる患者は3~4割程度しかいません。したがって、半数以上の患者が作用の違う薬を複数併用することになります。それだけ、高血圧は原因の特定が難しいのです。
 また、ストレスや生活習慣・加齢による動脈硬化も高血圧の原因の一つです。

薬では下がらない本態性高血圧!

原因を特定できないのが「本態性高血圧」です。高血圧疾患全体の約90%といわれています。血液検査、さまざまな画像検査などによって原因の特定ができて、降圧剤で下がる高血圧疾患や前項で記載した高血圧以外が本態性高血圧という診断になります。その原因は不明と言われていますが、近年では「血流の低下」「微小循環の環境の悪化」が原因と考えられています。
(参考・抜粋:『プレジデント』2014年6月30日号)

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 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、微小循環からのアプローチ(血液粘度・循環の改善ほか)により高血圧に対応していますので、本態性高血圧及び脳血管障害・心疾患などにも期待できます。
 また、降圧剤を服用しても収縮期血圧(上)の血圧は下がるのに拡張期血圧(下)が下がらないという人や高血圧特有の自覚症状にも期待できるエビデンスがあります。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ


2014年6月13日金曜日

動物性たんぱく質を摂りましょう!

長生きする人は肉を食べる! 

「肉や魚を週に3~4回」で免疫力アップ、うつ・ボケ防止


「肉はなるべく食べないほうがいい」という説があれば、「長生きする人は肉を食べる」という説もあります。ただし、事実、長寿の人が肉を好んで食べていることはよく知られており、森光子さんや森繁久彌さんも、何歳になっても毎日のようにステーキをがっつり食べていたという話は有名です。

■「肉・卵・牛乳」

 週刊新潮では、約2000人の100歳以上の老人を調査した「健康・体力づくり事業財団」の元常務理事・荻原隆二氏の話を紹介しています。

 荻原氏によれば、ほとんどの人が一日3食を欠かさない。さらにその多くが肉類や魚介類、乳製品をほぼ毎日、摂取しているとのこと。

 ここで注目すべきなのが、皆さん、動物性タンパク質を豊富に摂っているということです。牛肉や豚肉に含まれるトリプトファンやブドウ糖はセロトニン生成の原料となり、ウイルスや菌に対する免疫力が高まるそうです。セロトニンといえば、脳内の神経伝達物質で、うつやボケの予防にもつながるものとして知られます。

■「肉や魚を週に3~4回は食べる」

東京都老人総合研究所、疫学の元部長、松崎俊久氏は著書の中で、老人を食生活の内容によって、4つのグループに分けた追跡調査を紹介しています。

〔グループ1 納豆や豆腐は食べるが、肉・魚・乳製品は一切とらない
〔グループ2菜食中心だが、卵や乳製品は食べる
〔グループ3 肉や魚を週に1~2回は食べる
〔グループ4 肉や魚を週に3~4回は食べる

 追跡調査の結果、〔グループ4〕がもっとも長生き。次に〔グループ3〕だったそうです。〔グループ1〕の死因は脳卒中などで、これは実は昭和40年代にもっとも多かった死因。「肉食以前」の時代に特徴的だったものです。

 肉には植物性タンパク質や魚では補えない栄養素が含まれていて、もともと日本人は動物性タンパク質不足で短命でしたが、肉も魚も野菜も米も食べるようになって長寿になったといわれます。

 もちろん、過ぎたるは及ばざるが如し。肉ばかり食べている人が少し控えて、その分ほかの食品を食べれば、体調が良くなることもあるかもしれません。肉を目の敵にする必要はなく、何事も偏らずにバランスよく、そしてなにより“楽しく食べる”ということが一番なのです。
(2014年06月12日 selfdoctor.netより)

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 大切なのは、「良質のたんぱく質」を摂ることです。高齢になると、消化器系をはじめ、身体の機能が衰えて、食欲は衰えていきますが、1日に必要なたんぱく質の量は成人以降はそれほど変わりません。ご高齢の方も少しずつでいいので、良質の動物性たんぱく質を積極的に摂るように心がけてください。何しろ、人間は頭の先からつま先まで全てタンパク質でできているのですから。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

2014年6月11日水曜日

IBSと月経不順

ストレスが引き金、「IBSと月経不順」解消法

最近、お腹が痛くて便秘や下痢などの症状がある人はいませんか? 通勤時、何度も途中下車してトイレへ駆け込む、お腹がゴロゴロ鳴って便秘が続く、そんな人は「過敏性腸症候群(IBS)」の疑いありです。
 IBSは、胃腸の検査では異常が見られないのに、腹痛を伴う下痢や便秘が慢性的に続く病気です。

 「脳腸相関といって、腸と脳は自律神経で結ばれており、互いに影響を受けやすい。ストレスが強いと自律神経のバランスが乱れ、腸のぜん動運動が活発になり過ぎたり、けいれんを起こしたりして便通異常が起こる」
とは、さくらライフクリニックの松枝啓院長。

 単なる下痢や便秘ではなく、腹痛やゴロゴロするなど腹部の違和感を伴うのがIBSの特徴です。下痢でトイレに駆け込むイメージが強いのですが、女性では、うさぎの糞のようなコロコロ便が出たり、便が出にくくなったりする便秘型が多いのが特徴です。また、下痢と便秘を交互に繰り返す混合型の人もいます。

 生活を改善しても治らなければ、便の形状を改善する薬などで治療することが重要ですが、今のところ、IBS向けの市販薬はありません
 松枝院長は「IBSになると便通異常がストレスになり、さらに症状が悪化する悪循環に陥りやすい。IBSになる人は何でも完璧を目指しがち。症状の改善も、仕事、家庭も〈75点ぐらいでいい〉と思えるようになれば気が楽になり、ストレスの影響を受けにくくなる」と助言しています。

 女性の場合、強い精神的ストレスや過激なダイエットは、月経不順、無月経、月経痛を招きやすく、月経周期も乱します。
 「脳の視床下部は総司令塔として女性ホルモンの分泌を調整しているが、強いストレスを感知すると働かなくなり、卵巣からのホルモンの分泌が止まったり、乱れたりする。また、ストレスがあると痛みも強く感じやすくなる」と、よしの女性診療所の吉野一枝院長は話します。
 これらの症状は、ストレスや生活習慣が乱れたままでは薬を使ってもきちんと治すことはできません。ストレスで影響を受ける自律神経、ホルモンのバランスに対するケアが必要です。

■IBSと月経不順

職場に家庭、子育て、仕事量や人間関係など、日常的に抱えるストレスは、めまい、息苦しさ、下痢や便秘、女性なら月経不順といった体の不調や深刻な病気を引き起こすことが多くあります。

下痢または便秘、過敏性腸症候群

通常、お腹の調子は、下痢か便秘に分かれますが、IBSの場合、どちらかの症状がでます。
「IBSだと分かったら、まずは休日を含めて規則正しい生活を心がけ、自律神経を整えることが大切。また、汗ばむくらいの有酸素運動や半身浴は自律神経をリセットさせ、腸の働きを正常化させる。便通改善には3食、食物繊維をしっかり摂ること」と松枝院長は強調します。

 以下の条件を満たしている人は過敏性腸症候群と診断されます。
●繰り返し起こる腹痛、腹部不快感が、最近3カ月のうち少なくとも1カ月に3回以上ある。
さらに、以下のうち2つ以上当てはまる
●症状は排便によって改善する。
●腹痛や腹部不快感が起きたときに下痢または便秘になる。
●腹痛や腹部不快感が起きたときに排便回数が減ったり増えたりする。
(国際的な診断基準「ローマⅢ」より)
                     

月経異常、月経前症候群(PMS)はストレスで症状が悪化?

更年期年齢(45~55歳ごろ)でもないのに3カ月以上月経がなかったり、24日以内の周期で頻繁に月経があるようなら、明らかに月経異常です。無排卵の可能性もあります。放置すると不妊になったり、血管や骨の老化を早める原因にもなります。

月経の3~10日前にこんな症状が出たらPMSの可能性

以下のような症状が月経の3~10日前から出現し、月経が始まると症状が消えるのがPMSの特徴です。ストレスが強いと痛みや精神的な症状が強く出る傾向があり、中には暴力的になる人もいます。
●腹部のはり ●むくみ ●頭痛 ●便秘 ●肌荒れ ●落ち込み ●感情の制御不能 ●イライラ ●眠い ●異常な食欲・・・・
 これらの症状が月経が始まると治まる。

※出典:「日経ヘルス&プルミエ」

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 過敏性腸症候群(IBS)は、ストレスにより自律神経のバランスが崩れ、胃粘膜血管収縮・胃粘膜損傷→胃腸平滑筋運動の低下→胃液の異常分泌という流れが原因です。また、月経異常やPMSは、女性ホルモンのバランスの乱れが原因。
 女性ホルモンの減少し始める年齢は、女性のストレスが多い年齢と重なり、肉体的にも「ストレス耐性」が低下する時期なのです。ですからこの時期は、自律神経のバランス・女性ホルモン分泌を司る神経伝達物質「セロトニン」の働きをより活性に必要があります。

 康復医学学会が研究を続けている「ラフマ」は、このセロトニンの分泌促進に関するデータを持っています。


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2014年6月7日土曜日

老化に関する新名称「フレイル」とは

健康と病気の中間的な段階「フレイル」

 「しんどい」とか「よれよれする」と症状を訴える高齢者が病院を受診すると、医師は一般的に「年を取ると誰でも筋力や活力が衰え、老化現象ですよ」と説明します。
 その説明に烈火のごとく怒り、「老化は分っているけど、医者に言われたくないわ!」――そう言い残して帰ってしまう高齢者がいるそうです。
 80歳でも「老化」という言葉を使ってはいけないようです。

 日本老年医学会は、高齢になって筋力や活力が衰えた段階を「フレイル」と名付け、予防に取り組むとする提言をまとめました。これまでは「老化現象」として見過ごされてきましたが、統一した名称をつくることで医療や介護の現場の意識改革を目指しています。

 フレイルは「虚弱」を意味する英語「frailty」から来ており、健康と病気の「中間的な段階」を指します。提言では、75歳以上の多くはこの段階を経て要介護状態に陥るとしています。高齢になるにつれて筋力が衰える現象は「サルコペニア」と呼ばれていますが、さらに生活機能が全般的に低くなるとフレイルとなります。
 米国老年医学会の評価法では、【①1年間で4~5kgの体重減少 ②疲れやすくなった ③筋力(握力)の低下 ④歩行スピードの低下 ⑤身体の活動性の低下】のうち、3つが当てはまる場合、フレイルと認定しています。国立長寿医療研究センターの調査によると、愛知県大府市に住む65歳以上の高齢者約5千人(脳卒中などの持病がある人を除く)のうち11%が該当したということです。

 フレイル段階になるのを防いだり、遅らせたりするには、たんぱく質を含んだ食事定期的な運動が効果的だとされます。提言を作成した荒井秀典・京都大教授は「適切に対応すれば、心身のよい状態を長く保つことができるという考えを浸透させたい。医療や介護の費用の抑制にもつながる」と話しています。
(出典:朝日新聞デジタル)

 これまでは「老いれば当然」と受け止められてきましたが、新しい考えでは、健康長寿を保つために、食事や運動などの生活習慣の中で防ぐことが重要だとするものになっています。

■サルコペニアとフレイル

高齢者の要介護の要因として、脳卒中や骨折などの急性疾患を伴うもの以外に、加齢を背景にしたサルコペニアの存在があります。上記で紹介した「フレイル」はサルコペニアが進行し多臓器機能などが低下することも要因で高齢者特有のものです。

持病の悪化や疾患で重度化

フレイルがさらに重度化していく要因としては、認知症や持病の悪化加齢による脆弱化脳血管疾患がん等、複数が関与していることが報告されています。
 特に要介護になると、低栄養や活動性低下の原因となる痛み、うつ、体調不良等により、廃用による老化、すなわちサルコペニアが一層促進されフレイルに進行します。

フレイルの予防法

① 十分なたんぱく質、ビタミン、ミネラルを含む食事を心がける
② ストレッチ、ウオーキングなどを定期的に行う
③ 身体の活動量や認知機能を定期的にチェックする
④ 感染予防(ワクチン接種を含む)を心がける
⑤ 手術の後は栄養やリハビリなど適切なケアを受ける
⑥ 内服薬が多い人(6種類以上)は主治医と相談する
(京都大荒井教授による)

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 フレイルを予防するには、前段階のサルコペニア対策が重要です。サルコペニアの要因として、筋肉量を保つたんぱく質の摂取量が不十分であることがわかっています。そのたんぱく質は、消化の過程でアミノ酸・ペプチドという小さい単位まで分解されてから体内に吸収されます。アミノ酸の投与に対する高齢者の骨格筋たんぱく質代謝の反応は、若齢者と同じであり、アミノ酸の経口摂取により、高齢者の骨格筋たんぱく質合成は若齢者と同程度に増加することがわかっています。
 康復医学学会も奨めている『薬膳の素』(和漢生薬研究所)は、アミノ酸スコア100で、吸収力が高いコラーゲンペプチドタイプ。理想的なたんぱく質の補給源だといえます。


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2014年6月6日金曜日

チェコの食事とダイエットに関する調査

1日3食より“たっぷり2食”の方がやせる? チェコ調査

 ダイエットを続ける上でとりわけ辛いのは、食事の量を減らし続けることでしょう。ダイエットを始めたころはモチベーションが高く我慢できると思いますが、徐々に欲求不満が募ってくるのではないでしょうか。
 しかし、Diabetologia誌に掲載された最新の研究結果によれば、食事の量を減らさずにダイエットする方法が存在するらしいのです。

ポイントは「たくさん食べること」!

その研究において、チェコ共和国の研究者たちは2型糖尿病の参加者54名を選び、24週間にわたって食習慣を観察。参加者たちはランダムに2つのグループへ振り分けられました。1日に3度の食事と軽食をとるグループ、そして1日にたっぷりの朝食と昼食を食べるグループです。後者のグループは軽食も夕食もとりません。

 結果として、1日にたっぷりの食事を2度とるグループが最も体重を減らすことができたそうです。飢餓状態をつくった方が血糖値を下げる効果があるらしいのです。

「飢餓状態は脂肪の溜まりやすい体を作る」という定説は、この研究により間違っていたことが分かりました
 とはいえ、規則正しい食事は健康の基本。自分に合った無理のないダイエットを心掛けたいものです。



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2014年6月4日水曜日

たんぱく質不足

健康的な肥満?

メタボリックシンドロームに代表される「肥満」は、まるで不摂生と不健康の塊のように言われますが、実は痩せているより太っている方が長生きできるというデータもあります。太っているからといって、必ずしも不健康とは限りません。

 「肥満=悪と考えられがちですが、実は逆で太っている方が死亡リスクが低いという科学的根拠がいくつもあります」
 こう言うのは、『長生きしたけりゃデブがいい』(SB新書)の著書がある帝京大学医学部外科の新見正則准教授。
 身長・体重を基に肥満度を示すBMI数値がありますが、昨年1月にアメリカ疫病対策センターの研究者が発表した調査によると、BMIが25~30の過体重の人の方が、18.5~25の普通体重の人よりも死亡リスクが6%低いという結果が出ました。
 「日本人を対象とした別の調査でもヤセ形より過体重の方が、平均余命が6~7年も長いとする結果が出ています。肥満の人は、皮下脂肪によって体温が高めに保たれるので免疫力が高い。また、肥満の人はストレスに強い。誰でも疲労時には血糖値が下がりストレスの原因になりますが、肥満の人は体脂肪として蓄積しているエネルギーが多いため、低血糖になりにくいのです」
 身長に応じた理想体重より10kg以上太っていても構わないくらいだということです。しかし、同じ肥満でも、健康的な肥満とそうでない肥満があります。

 「膝などを痛めるほどの体重があったり、睡眠時無呼吸症候群の症状が出ているような肥満、内臓脂肪が基準値以上になっている肥満は注意が必要です」(すべて新見准教授)

 理想的なのは、適度な筋肉を備えた肥満。逆に健康上のリスクが多いのが、内臓脂肪をため込んだ肥満です。こちらは動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高いのです。BMIは標準なのに内臓脂肪が基準以上だと、まさに不健康な隠れ肥満です。健康な肥満になるには、筋肉を作るたんぱく質を意識したケアを心がけがけましょう。

※現在はCTスキャンを使わずに5分程度で内臓脂肪の量を測定できる機器が、一部の医療機関に導入されています。

■減少する、日本人のたんぱく質摂取量

健康的な肥満の人の方が死亡リスクが低いことがわかりました。早速、健康的な肥満を目指しダイエットに励みたいところですが、どうしてもカロリー制限にばかり目が向き、その結果、健康的な肥満に必要なたんぱく質まで減らしているケースが目立ちます。また、ダイエットに限らず通常のたんぱく質摂取量も男女共に年々、著しく減少傾向にあります。

たんぱく質不足が不健康肥満を招く!

たんぱく質で作られる筋肉の量は、そのままミトコンドリアの量=基礎代謝量につながります。筋肉量が多ければ、基礎代謝量が増えて、太りにくく痩せやすい身体になります
 しかし、たんぱく質が不足していると以下のような症状が表われてしまいます。

【水太り】

血中のたんぱく質が少なくなると、血中たんぱく濃度を保つために、血液中の水分は血管外へ追い出されます。この水が組織間にたまり、むくみになります。
 食事制限をしている女性の脚がむくみ、脚ばかりではなく、余分な水分が体内に保持され、それだけ体重にも響くことにもなります。そして「水を飲んでも太る」と思いこみ、水分摂取を控える傾向になり悪循環になります。

【リバウンド】

脂肪だけが減ればいいのですが、気をつけないと重要な筋肉も落としてしまいます。とくに体重減ばかりに気をとられていると、こうした失敗に陥ります。筋肉が減少すると基礎代謝率も低下するので、リバウンドしやすく、また太りやすく痩せにくい体質になります。筋肉はたんぱく質の塊のようなものです。

【その他】

体内の代謝に必要な何千という酵素すべてがペプチド結合されたたんぱく質です。たんぱく質不足では酵素がまともに作れません「○○酵素」などの商品で酵素自体を摂っても、分解・消化されてしまってそのまま体内に入ることはありません。必要な酵素は、たんぱく質をベースにすべて体内で作られるのです。

 これからの季節は、たんぱく質が特に不足がちになります。暑さで食欲が減少するだけでなく、麺類などのサッパリした食事に偏りがちです。
 また、発汗も多くなるため水分を多量にとるようになり、知らず知らずのうちに普段よりもたんぱく質不足に陥ってしまう傾向になります。たんぱく質が不足すると、筋肉の量だけではなく筋肉自体が弱まり、内臓の働きも低下して、疲労や夏バテにつながります。夏は特にたんぱく質の摂取を心がけることが大切です。筋肉に必要なたんぱく質は、アミノ酸の形で吸収されるのです。

 康復医学学会が推奨するのは『薬膳の素』(販売元:和漢生薬研究所生薬研究所)です。アミノ酸スコアは100。さらに吸収力が高いコラーゲンペプチドタイプなので、理想的なたんぱく質の補給源と言えます。

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