2017年6月28日水曜日

微小血管狭心症

背中の痛み 検査するも異常なし!

先日、NHK『総合診療医 ドクターG』で、微小血管狭心症が取り上げられました。この番組は、実際にドクターGが扱った患者の病名を、再現ビデオを見ながら3人の研修医が病名を特定していくという番組です。この日登場した総合診療医ドクターG は片岡仁美医師。患者は緊急外来のAさん(30代女性)。Aさんの主訴は「急に背中が痛み出した」というものでした。背中の痛みは、心筋梗塞などの場合もあるなど、注意が必要な症状です。

【問診】夕方から肩に違和感があり、2時間前から痛みが出た。今日はパートの仕事に行き左の肩・腕が痛かった。夕飯後に背中が痛んだが一旦痛みは消えた。その後我慢できない痛みになった。2、3時間痛みが続いたのは初めてだが、同様の痛みは1年程前から月1、2回あり、夜寝ているときが多かった。その他、姑のお手洗いの介護をする時、外出する時にもあった。生理はあるが少し不順。更年期障害の症状は2年程前から出始めている。顎・歯が痛むこともあるが、20~30分で治まる。
【触診】圧痛なし。心音・呼吸音も異常なし。
【検査】心電図、CTなども異常なし。

 実はAさん、片岡医師のもとを訪れる前に、いくつか別の病院でレントゲン、エコー、心電図、CTスキャン、胃カメラ、MRI、心臓カテーテル検査を受けており、すべて異常なしでした。心療内科を勧められ受診するも、そこでも異常なしだったということです。
 3人の研修医が予想した病名は、それぞれ「高安病」「自立神経失調症」「更年期障害」でした。
 高安病は大動脈などに炎症が起きる病気。血液が流れにくくなります。15~35歳の若い女性に発症し、発熱・倦怠感・失神などが現れます。生理不順と関連がなく、発熱の症状がないなどが合わない点です。
 自立神経失調症は自立神経のバランスが崩れる病気で、めまい、冷や汗、動悸などの身体症状や精神症状も現れます。合わない点は突然の背部痛です。
 更年期障害は、閉経前後に女性ホルモン(エストロゲン)の減少で起きる身体的・精神的不調。ほてり・のぼせ・肩こり・腰痛の他、イライラ・不安・うつなども現れます。更年期障害は、血管が収縮・拡張して痛むことがあり、狭心症のような症状が起こることもあります。合わない点は心臓カテーテル検査でも問題がないこと。

 片岡医師は、心臓カテーテル検査でも写らないものは何か、研修医たちに問いかけます。それは「微小血管」でした。人間の心臓には無数の微小血管があり、微小血管の閉塞が起きている可能性は否定できません。そして、結果的に導き出された病名は「微小血管狭心症」でした。片岡医師の適切な診断と処置により、Aさんの症状は治まったそうです。

 微小血管狭心症は更年期の女性の10人に1人くらいはいるということです。この病気は1980年代にアメリカで報告され、日本では2010年に専門学会のガイドラインに病名が掲載されたばかり新しい病気です。カルシウム拮抗薬、ニコランジルが効くことがわかっています。しかし現在、多くの医師がこの病気を知らないそうです。

■更年期女性に多い 微小血管狭心症

一般の狭心症は男性に多く、冠動脈が硬化して狭くなったり痙攣したりして血流が悪くなり胸に痛みが出ます。これに対し、微小血管狭心症は女性(特に更年期)に多い病気です。血管を広げる女性ホルモン(エストロゲン)の量が閉経で減少し、心臓の細い血管が収縮しやすくなるのが原因と考えられています。
 この病気が米国で報告されてから20年以上経ちますが、循環器専門の医師でも詳しい人は多くありません。胸や背中の痛みを訴え病院に行くものの、診断がつかずに複数の医療機関を渡り歩く人が後を絶ちません。その理由の一つが診断の難しさ。血管造影検査では細い血管は映りにくく、また心電図で異常が見つかるケースも少ないそうです。
 ただ、これまでの研究で病気の特徴は分かっています。就寝中など安静時に起こりやすいことと、痛みが長引くことです。但し、痛みを感じても、逆流性食道炎だったり、更年期障害だったりするケースも少なくないのが実情です。一部の専門病院は、MRIなどを活用し、血流の変化から病気を確定する検査方法の確立を目指しています。
 治療も一般の狭心症とは異なり、ニトログリセリンは細い血管を広げる作用が弱いため、塩酸ジルチアゼムなどのカルシウム拮抗薬というタイプを投与します。また、うつ病などに用いる漢方薬が効く患者もいるようです。
 微小血管狭心症は予防するのは難しい病気と言われています。痛み発作を引き起こしかねないストレスや疲労をなるべく溜めないなど、日常生活に気を配ることが大切です。

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康復医学学会おススメの「HM-3000(特系霊芝)」は、微小循環血流に対して以下のような作用が認められています。普段からの摂取により微小血管狭心症の予防効果が期待できます。
【赤血球変形能の改善、集合性の低下、血栓形成の予防、組織酸素供給の向上、毛細血管口径と密度の調整、血漿粘度の低下、2,3-DPG産生の促進、血管内皮細胞の増殖促進、血圧の降下、血糖値の降下など】
 また、ストレスや疲労対策には「ラフマエキス」の効果が期待できます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2017年6月20日火曜日

脳の健康

若い脳を持つ"スーパー老人"の謎!

80歳を超える高齢者の中に「スーパー老人(Super Agers)」ともいうべき、若い脳を持つ人たちがいることを、英紙「Daily Mail」が報道しました。
 その1人が89歳のT氏。見た目は普通の老人ですが、普段から読書、ボランティアに精を出し、インターネットまで楽しむというエネルギッシュな方です。そんな彼の活力の源は食生活でも運動でもなく、脳の若さにあったのです。

 米ノースウェスタン大学が医学誌に掲載した論文によると、T氏をはじめ24人のスーパー老人の脳と通常の高齢者の脳を18カ月のスパンを空けてMRIで調べたところ、通常の高齢者では平均して脳の2.24%が萎縮していたのに対し、スーパー老人はわずか1.08%の萎縮しかなかったそうです。脳の老化速度が通常の半分だということです。
 2015年に同研究チームが行った研究では、スーパー老人は生まれつき脳の体積が大きく、萎縮スピードは通常の人と変わらないと予想されていましたが、今回の研究により彼らの脳が萎縮に抵抗していることが明らかになったのです。

 T氏の脳は、なんと25歳の人に見劣りしない若さを保っているといいます。萎縮が進行しない分、同年代よりも分厚い大脳皮質を保持しているため、認知機能が衰えにくいので記憶を失うことが少なく、認知症のリスクも極めて低いそうです。
「通常、加齢には"典型的な"認知能力の低下や認知症のような深刻な症状が伴うが、スーパー老人の存在は加齢による認知能力の低下が絶対ではないことを示している。我々の研究は、スーパー老人の脳が萎縮する軌跡が通常と異なるかどうか調べることにあった。結果的に、彼らの脳は通常の萎縮比率とは異なっていることが分かった。また、彼らは平均寿命と健康寿命を両立させ、晩年に至るまで人生を楽しんでいることも明らかになった」(米ノースウェスタン大学研究員)。
 今後の課題は、この現象を引き起こす生物学的要素の特定と、高齢者の記憶維持、アルツハイマー病予防への将来的な応用とのこと。

 現在、娘夫婦と3人の孫娘と暮らしているT氏は、冗談交じりに自身の生活を次のように語っている。
「こういう生活に慣れなきゃいけないんだよ。孫たちはフランク・シナトラやフランクリン・ルーズベルトをよく知らないから、いつもこう言ってやるのさ。『今週来るのはチャンス・ザ・ラッパー(米人気ヒップホップアーティスト)かね、テイラー・スウィフトかね?』ってね」

 常に新しい事に興味を持ち続けることが若さの秘訣のようです。
(出典:http://www.excite.co.jp/)

■脳の健康を維持する10の方法

① 外的傷害から守る:

シートベルトやヘルメットの着用、ボクシングなどは行わない。

② 酸素を充分に供給する:

血栓や動脈硬化などで血流が損なわれている場合、脳細胞に酸欠状態が発生する。それを避けるためには、循環系統の改善・維持が必須。

③ フリーラジカルと戦う:

脳が酸素を代謝する際、脳細胞を破壊する副産物フリーラジカルを生む。抗酸化レベルを上げれば、精神活動の減退が抑えられる。天然ビタミンEなどの強力な抗酸化剤の定期的摂取が、高齢者の認知能力維持に効果的であることが確認されている。

④ 濃色野菜を摂る:

果物や野菜の抗酸化力は自然染色素にある。濃色野菜を摂ると、多彩な植物化学物質を吸収できる。老ネズミに濃色野菜を与えた実験では、その認知・運動機能が、若いネズミと同等程度に回復し、加齢による損傷から脳細胞が保護されていることを示した。

⑤ 毒を取り入れない:

タバコ、酒、麻薬は、脳に障害を与える。長期喫煙は、治癒不能の脳損傷を起こし記憶・認知障害の発症リスクが高い。ごく少量の飲酒は記憶障害の予防になるが、飲み過ぎは厳禁。麻薬は回復不能な細胞損傷の原因となる。

⑥ 良性脂肪を摂る:

青魚に含まれるEPA・DHAや、亜麻仁油、エゴマ油など脳の脂肪酸細胞膜組成をほぼ決める良性オメガ3系脂肪酸が豊富な食物は、脳を損傷から守る効果がある。

⑦ 睡眠は充分に:

眠っている時でも、脳は働いている。睡眠中の脳は、新しい記憶の処理、技能定着、問題解決、創造的発想などをもたらす。睡眠不足は、覚醒時の脳の働きを妨げるだけでなく、睡眠中も働く脳の機能を削ることでもある。

⑧ ストレス管理:

ストレスによって脳は数種類のホルモンを分泌するが、慢性的ストレスはうつや不安状態を引き起こし、脳の機能をも阻害する。定期的な瞑想などでストレス解消すると、前頭皮質の知覚処理部位の厚さを増し、加齢による厚さの減退を遅らせる。また、モーツァルトを聞くことで脳機能が活発化して、数学的、空間的推察力が増したという調査結果もある。

⑨ 新技能の習得:

頭の回転を速めるには、新しい技能の習得を継続すると良い。脳の活性化で脳神経細胞に新たな結合を生み出し、情報の蓄積と引出しをより円滑にする。コンピュータのマウスを左手で扱ったり、眼を閉じて服を着たりなどの簡単な訓練で脳を活性化できる。

⑩ 身体の運動:

運動により身体の血流を促すことで、脳血流も増加させ、脳細胞の成長を促進させる。激しい運動より、定期的な運動のほうが効果的。マウス実験では、規則的な身体運動が、主に記憶や学習を司る海馬において新たな脳細胞の生成を助けることが確認された。

豪ビジネス誌「The Weekend Australian Financial Review」より


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光・愛・感謝 村雨カレン

2017年6月14日水曜日

糖尿病から血管症へ

糖尿病が心臓病や脳卒中を引き起こす!

▶滋賀医科大学は、糖尿病が心臓病や脳卒中を引き起こす危険因子であると認知している国民は5割に満たないことが明らかになったと発表しました。

▶同研究は、滋賀医科大学アジア疫学研究センターの三浦センター長が研究代表者をつとめる厚生労働省研究班(指定研究)のNIPPON DATA研究によるもので、「日本循環器病予防学会誌」2016年11月号に掲載されました。同研究は、無作為抽出された日本全国300地区の一般住民を対象として2010年に実施された国民健康・栄養調査対象者のうち、同研究に参加した20歳以上の2,891人(男性1,236人、女性1,655人、平均年齢58.8 歳)を解析対象者として行われました。

▶同研究では、「心筋梗塞または脳卒中の原因として正しいと思うもの」を選択する自記式質問調査を実施。調査によると、それぞれの要因を循環器疾患の危険因子であると正しく回答した割合は、右図の通りでした。高血圧、高コレステロール血症、喫煙歴、糖尿病を保有する者は、自らが保有する危険因子について、それが循環器疾患の危険因子であることを認知している割合が高い傾向が見られました。しかし、自らが保有しないその他の危険因子についての認知度は、危険因子を持たない者と変わりがありませんでした。

▶同研究により、循環器疾患(心臓病や脳卒中)を引き起こす危険因子として、高血圧を認知していた国民の割合は8割超、また高コレステロール血症の場合は7割を超えていると分かりましたが、その他の危険因子の認知度は未だ低いことが明らかとなりました。
 特に、強い危険因子である糖尿病は5割以上、喫煙は4割以上の国民が認識していないことが分かりました。日本では長年、高血圧を中心とした循環器疾患予防が行われ、その結果1960年代以降国民の血圧水準は年々低下し、循環器疾患死亡率も減少してきていますが、今後は高血圧だけでなく、糖尿病や喫煙など、その他の危険因子の認知度も高め、個人個人が予防に努めていくことが重要であると分析されています。
出典:http://news.mynavi.jp/

■糖尿病の合併症:細小血管症と大血管症

糖尿病で起こる持続的な高血糖は、体中の臓器に影響を与えますが、特に神経や血管が集中している臓器が影響を受けやすく、網膜症・腎症・神経障害などの「細小血管症」を起こします。さらに、高血糖に加え、インスリン抵抗性がもたらす高インスリン血症も原因となり動脈硬化を起こします。軽症の糖尿病(または境界型)の段階から進行する動脈硬化は、「大血管症」と呼ばれる心臓病や脳梗塞や末梢動脈疾患などの原因となります。

心筋梗塞のほとんどが糖尿病を合併

心筋梗塞はQOL(生活の質)に関わる大変な病気の一つです。
糖尿病になると、心臓の組織に栄養を与える冠動脈の動脈硬化が進み、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)を引き起こします。また、通常の造影検査ではみえない冠動脈の細い枝(微小循環)が詰まったり、心臓の組織に血液を流す能力が悪くなったりすることも知られています。そのため、冠動脈疾患にかかった方は必ず糖尿病があるかどうかを検査する必要がありますし、糖尿病の方は冠動脈疾患の検査を受けることをお勧めします。
 食後の高血糖が循環器病の発症のリスクであることはよく知られています。空腹時の採血だけでは「食後高血糖」があるかどうかはわかりません。厳密に食後高血糖を調べるためにはブドウ糖負荷検査を行いますが、それには1日に複数回採血をする必要があります。

糖尿病は脳梗塞のリスクにも

糖尿病になると、心臓からでた大動脈の弓状の部分や、脳に血液を送る頸部の動脈で生じた血栓が原因となって、脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞)を起こしたり、心房細動という不整脈を合併したときに心臓で生じる血の固まりが脳に詰まったり(心原性脳塞栓症)、脳の細い動脈が動脈硬化で詰まったり(ラクナ梗塞)することが起こりやすくなります。
 一過性脳虚血発作が起こると、その後に脳梗塞になりやすいと知られています。特に糖尿病があると、血圧が高いことや神経症状があることと同様に、比較的短期間のうちに脳梗塞を再び発症するリスクが高まると考えられています。

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「HM-3000(特系霊芝)」に含まれる独自の有効成分(特異成分)であるガノデリン酸類には、血液循環の改善作用のデータのほか、抗高血糖作用に関するデータがあります。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2017年6月8日木曜日

ステロイド剤

アトピーにステロイド剤は必須?

アトピー性皮膚炎の治療はステロイド外用剤を塗るのが標準的な治療法。大阪府の医師ら8人がステロイドを使用しなくても同程度の効果があるとの臨床研究結果を論文にまとめました。ステロイドを使いたくない親がいるだけに、改めて使用の是非に一石を投じた形です。
 臨床研究をまとめたのは、佐藤小児科の佐藤医師や元国立名古屋病院の深谷医師ら8人。2015年、アトピー性皮膚炎の患者300人を対象に6カ月、ステロイド剤を使用せずに経過を観察し、症状の変化を調べました。
 患者は乳幼児(0~1歳)118人、小児(2~12歳)80人、思春期以降(13歳以上)102人の3群。その結果、「症状がよくなった」か「完治した」改善率は乳幼児75%、小児52%、成人80%でした。特に乳幼児では28人が完治しています。
 一方、ステロイド外用剤使用の効果を調べた九州大・古江教授らの研究報告(03年)では、改善率は乳幼児36%、小児40%、成人37%でした。
「ステロイド外用剤を使っても使わなくても大差はないといえる。他に比べる論文がなく確実なことが言える段階ではないが、少なくとも乳幼児ではステロイド剤を使わなくても自然によくなるケースが多い」(佐藤医師)。
 佐藤医師が発表した近畿小児科学会で、会場の医師からは「ステロイド剤を使用せずに自然に治ったなら、アトピー性皮膚炎ではなかったのでは」「結果に大差がないならば、使ったほうがよく眠れたり、皮膚をかきむしったりすることが少ないので、むしろ使ったほうがよい」などの意見が出ました。
 こうした議論は、今も皮膚科医師の間で続いています。佐藤医師は「ステロイド剤の使用自体を否定するわけではない。ただ、ステロイドを使いたくないという親が少なからずいるので、そういう親の気持ちをくんだ治療法も考えてほしい」と学会で訴えました。
 佐藤医師も単に放置するわけではなく、皮膚の再生を促すためにたんぱく質をしっかりと摂るように指導しています。かゆいときは、かき過ぎない程度にかかせます。
 アトピー性皮膚炎の1歳10カ月の息子を佐藤小児科に診せていた母親は「ステロイドも保湿剤も使わず、約1年でよくなった。夜にかゆくて泣いたが、気にせずに放置したら泣かなくなった」と話します。乳幼児の場合は、湿疹を重大なものと思わず、焦らず、気長に待つ気持ちが大切のようです。
 一方で炎症の悪化時に医師がそのまま放置するのは難しい事情もあります。「ステロイドの適切な使用が有効な治療法というのが専門家のコンセンサス。しかし、ガイドラインの示す治療が全てでもなく、医療現場で患者の気持ちに合わせて治療するのも医師の技量です」(大阪赤十字病院・住本副院長)。 
                https://mainichi.jp/

■ステロイド剤と免疫機能

ステロイド外用剤とは、ステロイド(合成副腎皮質ホルモン)という薬効成分を配合した湿疹・皮膚炎の治療などに用いられる免疫抑制系の薬のことです。
 副腎皮質ホルモンは、体内の副腎でコレステロールから造られますが、ステロイド骨格という共通の骨格を持つため、ステロイドホルモンとも呼ばれます。副腎皮質ホルモンは、血糖値や気分の抑揚を調整する働きなどに加え、もう一つ大切な役割を担っています。それは、炎症を起こすたんぱく質の生産を抑えつつ、炎症を抑えるたんぱく質を生む働き。つまり、副腎皮質ホルモンのおかげで、炎症の流れを食い止めることができるというわけです。

ステロイド剤の副作用

 ステロイド外用剤は石油から作られた薬です。このような現代薬は脂溶性毒として脂肪や細胞膜や脳の中に蓄積され、長く留まって慢性毒性を発揮します。またホルモンに直接影響を与えるため人体のホルモン産生を狂わせます。ステロイドを使っていると体はステロイドが十分だと勘違いし、ステロイド産生を抑えてしまいます。ステロイドの強力な作用は臓器の疲労や萎縮をもたらし、最初は効いたフリをしますが、結局身体は薬漬けに‥‥!
 さらにステロイドには糖尿病・感染症・メタボ・骨粗鬆症・潰瘍・網膜剥離などを招く作用があり、さまざまな弊害をもたらします。よくステロイドの軟膏や吸入は少量だから大丈夫と言う医者がたくさんいます。しかし、少量でもしっかり作用するからこそその量にしているわけですし、一日だけでその使用が終わるわけではないので結局、臓器疲労の弊害をもたらしてしまうのです。ステロイド剤でその免疫機能を抑制し続けると、依存性を誘導し、皮膚自体がステロイドなしではいられない状況に変化、耐性を獲得していきます。また、ステロイド剤は癌の発生率を増すことが証明されており、米国FDAも発癌性を指摘しています。
 確かにステロイド外用剤を塗ると、一時的に炎症は抑えられ肌はきれいになります。しかし、原因に目を向けず無理やり抑え込んでいるだけなので、ステロイド剤を塗らなくなると劇的に悪くなるのです。だからステロイドが悪いとわかっても、すぐにやめてはいけません。いきなり薬をやめると猛烈に悪くなります。これがいわゆるリバウンドです。言い方を変えれば精神薬やドラッグと同じ「禁断症状」です。これらの薬をやめたいと思った場合、薬の減量の仕方だけにこだわってもまず成功しません。ステロイドなどを一気に止めるとリバウンドが出るので、減量や指導をしっかりできる医師と相談の上で行ってください。
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「HM-3000(特系霊芝)」は、免疫系に対して調整的双方向性があるため、以下の病態の改善に期待できます。
【免疫機能亢進】アトピー、アレルギー症、自己免疫疾患(リウマチ・膠原病・甲状腺機能異常・劇症肝炎・SARS・SLEなど)、糖尿病など 
【免疫機能低下】細菌・ウイルスによる感染症・伝染病、傷口治癒の慢性化、エイズ、腫瘍の発生など。


いつもありがとうございます。光・愛・感謝 村雨カレン

2017年6月1日木曜日

コレステロール

糖質制限で動脈硬化の危険が!?

3月、テレビ番組「人間ドックスペシャル」で俳優Mさん(51)は動脈硬化の危険性を指摘されました。一見、健康的なMさんの日常生活で、医師が注目したのは食事でした。炭水化物を控える「糖質制限」を続けていますが、ここに問題点が隠されていたのです。

  標準体型のMさんを番組で検査をしたところ、LDLコレステロールをHDLコレステロールで割った「LH比」の数値に異常がみられました。望ましいのはLH比2.0以下ですが、Mさんは2.4で、これは「動脈硬化のリスクが高まる」とされる値。なお2.5を超えると、「心筋梗塞、脳梗塞のリスクが増大する」。
 HDLコレステロールの標準範囲は40~85mg/dlLDLコレステロールは65~139 mg/dlです。Mさんの場合、HDLは問題ない数値ですが、LDLは182 mg/dlと大幅にオーバー。「善玉」「悪玉」と呼ばれるHDLとLDLですが、いずれも一定量は体に必要です。MさんのようにLDLコレステロールが多すぎて、HDLとのバランスが崩れていると問題になります。

番組はMさんの日常生活を取材。特徴的だったのは、ご飯やめん類を一切摂らない「糖質制限」をしている点です。1時間の愛犬の散歩を日課にし、家の中でも腕立て伏せや腹筋を欠かしません。仕事終わりにマネージャーと焼き肉店に立ち寄り、2人でカルビとロースを各2人前、タン塩とハラミ各1人前平らげたときも炭水化物を一切摂りませんでした。

 岡部クリニックの岡部院長(内分泌内科医)は、MさんのLH比のバランスが悪い原因に糖質制限を挙げました。「糖質を制限するということは、他のものが必然的に多くなる。動物性の脂肪、肉が多くなっている。動物性脂肪をたくさん食べると肝臓がコレステロールをたくさん作り、LDLコレステロールが多くなってしまう」(同院長)。

 端的に言うと、肉の摂り過ぎ。実は週5ペースで肉食だというMさん。対処法は肉を控えて魚を増やすこと。要するにLD比のバランスをとることが大切です。

 LDLコレステロールには、肝臓で合成されたコレステロールを全身に運ぶ役割がありますが、多すぎると血管壁にたまって動脈硬化の原因になります。一方のHDLコレステロールは、血管壁中の余分なコレステロールを回収してくれます。LDLコレステロールが多すぎるとHDLコレステロールが余剰分を回収しきれず、たまってしまうのです。

 “本当の悪玉”はLDLコレステロールではなく、「酸化LDLコレステロール」です。実はLDLコレステロールが血管壁中に入り込むだけでは問題は生じません。しかし、活性酸素により酸化することで「泡沫細胞」に変化、血管壁内にたまって動脈硬化が進むのです。

 LDLの酸化予防には、禁煙する、抗酸化食品を摂るなどの対策が必要です。

■善玉コレステロールを増やす食事を

コレステロールは人間の身体の筋肉や細胞にとって欠かせない存在です。不足すると血管は脆弱になり疲れやすくなります。人間の体内にあるコレステロールのうち、食物由来のものは全体の3割で、残りは炭水化物から肝臓でつくられたものです。
 LDLコレステロールは、"悪玉"と呼ばれ悪者扱いされがちですが、細胞や血管壁をつくる重要な役割があります。LDLコレステロールを減らすよりも、HDLコレステロールを増やす食事を考えるべきなのです。

 コレステロールに気を付けるには、脂っこいものを控えるだけでなく、炭水化物も併せて控える必要があります。余った炭水化物(糖)が肝臓で中性脂肪に変わるときにコレステロールもできます。消化しきれないコレステロールは脂肪として蓄えられます。空腹になると血中に出るので血液がドロドロになります。
 炭水化物は摂り方も大切です。GI値(食後血糖の上昇度を示す指標)の高い白米や白いパンは、一気に高血糖になるため、膵臓からインスリンが多量に出て、続けているとインスリンが枯渇して糖尿病になります。玄米やライ麦パンにしましょう。また、食べる順にも気を付けたいものです。野菜を先に食べるのは鉄則です。血糖値の急な上昇を防ぎます。

HDLコレステロールの高い食材

HDLコレステロールの高い食事は右表の「おさかなすきやね」を参考に、毎日摂るようにしましょう。
 ねぎをなぜ野菜に含めないかというと、ねぎには他の野菜にはない成分「アリシン」が含まれているからです。このアリシンは血液をサラサラにする成分です。
 また、動脈硬化の予防につながる物質「一酸化窒素(NO)」は、拍動流による血管内皮への刺激によって増えますが、実はHDLコレステロールを増やすことでもNOの産生を促進させることができます。

 積極的にHDLコレステロールを高めるものを食べましょう。


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光・愛・感謝 村雨カレン