食事と運動で便秘を防ぐ!
秋から冬にかけては、夏に比べて水分補給量が減ったり、気温の低下から身体が冷えて自律神経が乱れやすかったりと、便秘を起こしやすい時期でもあります。便秘になると、腹痛や食欲不振、肌あれ、肩こりなど全身に影響が出ます。食事や運動、ストレスに気をつけ、規則正しい生活を送って便秘を予防しましょう。
便秘対策は食生活が基本です。
■朝食はしっかり
朝食は、腸を刺激してスムーズな排便を促すために重要です。同じ時間に食事をして排便リズムを整えるため、余裕を持って起床しましょう。■水分補給と食物繊維を十分に
水分を含んだ便は嵩が増して腸に刺激を与えて便意を促しますが、水分不足になると便が硬くなって移動しづらくなります。特に起床時は水分が不足しがち。朝の水分摂取は便意をもよおす作用があるため、水分を摂る習慣をつけましょう。また、食物繊維は腸のぜん動運動を促し、スムーズな排便を導く働きがあります。■腸内環境を整えよう
健康な身体の腸内は、ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌が優勢に保たれています。ところが、肉や脂質の多い食事などバランスの悪い食生活を続けていると、大腸菌などの悪玉菌が増加し、腸内細菌のバランスが乱れて排便がうまくいきません。善玉菌を増やすには、ビフィズス菌や乳酸菌を含む食品や、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含む食品を積極的に食べるようにしましょう。
そのほか、便秘を防ぐ生活習慣には以下のようなものがあります。
【朝食後の排便習慣を身につける】
朝、胃が空の状態で食べ物が入ってくると、腸に排便を促す信号である結腸反射が強く起こります。朝食後には、便意がなくてもトイレに行くようにしましょう。
【不要な食事制限をしない】
ダイエットによる食事制限は、食物繊維などの必要な栄養素や水分不足となります。1日3食、バランスの取れた食事を心がけましょう。
【自律神経の乱れに注意】
ストレスや冷え等による自律神経の乱れは、胃腸の働きを鈍らせて便秘の原因となります。リラックスする習慣作りや体を冷やさない工夫をしましょう。
(出典:http://www.kyoukaikenpo.or.jp/)
■第六の栄養素"食物繊維"
食物繊維とは「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」です。食物繊維にはたくさんの種類があり、それぞれの特徴によって体に対する働きが異なっています。消化・吸収されない食物繊維は、昔は栄養的に価値のないものと考えられていました。しかし、健康維持のために大切であることがわかり、現在では三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)、五大栄養素(三大栄養素+ビタミン・ミネラル)に加えて「第六の栄養素」と呼ばれています。日本人の食物繊維摂取の目標量は、男性19g以上、女性17g以上と定められています。しかし、実際の食物繊維摂取量は、年齢が若いほど少なく、目標量を満たしていません。
理想的な食物繊維の摂り方
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があり、上表のように、それぞれ腸の中で異なる働きをしています。両方を組み合わせることで便秘解消&デドックス効果が高まります。●水溶性食物繊維
腸管内の水を吸収して、便を柔らかくしてくれる作用があります。ネバネバとした粘性があるので腸内の老廃物や毒素を吸着し、便として排出してくれます。また、悪玉菌を減らして腸内環境を整える働きもあります。●不溶性食物繊維
腸内で水分を吸収して膨らみ、腸壁を刺激して腸内の蠕動運動を促します。便の嵩を増やす作用があるので、便秘解消に効果的なのですが、水に溶けない性質のため、摂り過ぎると便が硬くなってしまいます。腸の健康を考えると、摂取量は「不溶性2:水溶性1」の割合が理想的と言われています*。厳密にこの割合を守る必要はありませんが、バランスよく摂取することが重要です。
*慢性便秘症の患者にポリデキストロース(水溶性食物繊維)を摂取してもらったところ、排便に対して最も良い結果が得られたのは不溶性食物繊維14g、水溶性食物繊維7gの割合であったという研究結果に基づいています。
最近の「トクホ(特定保健用食品)」には、難消化性デキストリンを配合した商品が増えています。これは、水溶性食物繊維が"脂肪の吸収を抑え排出を増加させる効果がある" と言われているからです。ただし、デキストリンの原材料には遺伝子組み換えのトウモロコシを使用したものが多く、摂り過ぎには注意が必要です。
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愛・感謝 村雨カレン