2024年4月25日木曜日

塩分の摂り過ぎリスク

 濃い味を好む人は糖尿病リスク増

 食卓で料理に塩をかける頻度が高い人(濃い味の料理を好む人)は糖尿病を発症するリスクも高いことが、米国の研究で明らかになりました。

 塩分の過剰摂取が高血圧の主な危険因子であることはよく知られています。高血圧と糖尿病を併発している人は多く、これら2つの病気の危険因子には共通するものが少なくないことも示されています。しかし、塩分摂取と糖尿病リスクの関係は、これまでほとんど検討されていませんでした。そこで米国・チューレーン大学などの研究者たちは、日常の食事からの塩分摂取と2型糖尿病(最も多いタイプの糖尿病で、遺伝的素因と生活習慣に起因する。以下、糖尿病と略)の関係を明らかにするために、食卓で料理に塩をかける頻度と糖尿病の関係を検討することにしました。料理の味に関わらず塩をかける習慣は、濃い味の料理を好むことを意味し、塩分摂取量の代替指標になると考えられるからです。同じ方法を用いて著者らは、食卓で料理に塩をふる人は早死にリスクが高いことを示していました。

 分析に用いたのは、前回同様、「UK Biobank」(英国の大規模観察研究)の参加者のデータ。分析対象は、この研究(2006~2010年の時点)に登録された、糖尿病・慢性腎臓病・がん・心血管疾患ではなく、食卓での塩の使用に関する情報が記録されていた40万2982人。

 食卓で料理に塩をかける習慣について、22万3762人が「塩をかけたことがない/めったにかけない」、11万3319人が「ときどきかける」、4万6636人が「たいていかける」、1万9265人が「常にかける」と回答していました。

 対象者たちを11.9年追跡したところ、1万3120人が糖尿病を発症していました。「塩をかけたことがない/めったにかけない」と回答していた人を参照群とし、年齢、性別、人種、学歴、所得、居住地域の貧困度、喫煙、飲酒、運動の習慣、コレステロール値を考慮して分析したところ、「ときどきかける」と回答した人の糖尿病発症リスクは1.11倍、「たいていかける」人は1.18倍、「常にかける」人は1.28倍と、有意な傾向性が認められました。

 先に行われた研究で、塩分摂取量が多い人は肥満になりやすく、炎症レベルが高い可能性が示されていました。研究者らは、塩をかける頻度と糖尿病の関係に対して、肥満関連の要因と炎症マーカーがどの程度間接的な影響を及ぼしているのかを検討。その結果、塩分摂取量と糖尿病の関係の一部は、BMI(体格指数)、ウエスト・ヒップ比(大きいほど内臓脂肪が蓄積)、及び炎症の指標であるCRPなどが間接的に影響を及ぼしていることが示されました。

 今回の研究は、食卓で料理に塩をかける頻度と糖尿病リスクの関係を初めて示したもので、塩分摂取を控えれば糖尿病の発症予防も期待できることが示唆されました。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)

■減塩はやはり必要!

 塩は血糖値に直接には影響しませんが、過剰な塩分摂取は高血圧や体重増加の原因になり、結果としてインスリンが効きにくくなるインスリン抵抗性を引き起こし、2型糖尿病のリスクを上昇させます(カロリンスカ研究所の研究)。食塩摂取が2.5g増えるごとに、2型糖尿病を発症するリスクは65%上昇することが分かっています。さらに、食塩の摂取量が少ない人(5.8g未満/日)と比べて多い人(7.3g/日以上)では、2型糖尿病の発症リスクが72%上昇することも明らかになっています。

塩分の摂り過ぎで心疾患発症のリスクが2倍に上昇

 塩分の多い食事は、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病の危険性を上昇させます。2型糖尿病の患者は、心血管疾患の発症リスクが2倍に上昇することも分かっています。2型糖尿病患者は、血糖値の改善や、心血管疾患のリスク軽減のために、食事の見直しが重要です。塩分の摂取を控えることが、糖尿病による危険な合併症を予防するのに役立つのです。

塩分を摂り過ぎないための対策

 日本の食事ガイドラインでは、塩分摂取量1日6g未満が推奨されています。一方、日本人の塩分摂取量の平均は男性10.8g、女性9.1gです。日本食は健康的な食事として評価されていますが、塩、醤油、味噌などの調味料から塩分過剰摂取の傾向があります。日本食の長所を生かしながら塩分を減らすには、右図のような工夫が必要です。

塩分の摂取量が増えると肥満が増える

 1日当たりの塩分の摂取量が増えるにつれて、過体重や肥満になるリスクも上昇することが研究で確かめられており、塩分摂取量が増加するにつれて、BMIは有意に上昇することが明らかにされています。塩分摂取量が1日1g増加すると、過体重や肥満になるリスクは、日本で21%、中国で4%、英国で29%、米国で24%、それぞれ上昇していました。

外食や加工食品には特に注意が必要

 血圧上昇の要因になっている食品の多くは、商業的に販売されている"加工食品"であることに注意する必要があります。米国が摂取する塩分の3/4は、家庭で調理した食事からではなく、加工食品や包装済みの食品、そして外食などによるものだといいます。

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 過多の塩分摂取は、毛細血管からしみ出す水分の増量や、逆に細胞間質液から血管に戻す水分量の減少などにより、血管が受けるダメージが増します。当学会推奨の「HM-3000(特系霊芝)」は毛細血管の維持・修復作用によって、高血圧やむくみを改善に影響します。


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愛・感謝 村雨カレン

2024年4月17日水曜日

抗うつ薬

非専門医に広がる、抗うつ薬処方

 精神科や心療内科以外の診療科においても、うつ病・うつ症状や不安を訴える患者に抗うつ薬を処方する医師が増えていることが、ウェブアンケート(実施期間:2024.2.19~25)の結果として示されました(日経メディカル Onlineの医師会員対象)。

 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)の処方経験について聞いたところ、臨床に携わっていない医師や精神科、心療内科の医師を除いた6185人の半数以上(54.9%)が、「処方経験あり」と回答しました。

 処方ありと答えた医師が多かった診療科は、脳神経内科、脳神経外科、リハビリテーション科、リウマチ科、総合診療科、一般内科、呼吸器内科でした。

 精神科と心療内科以外の診療科医師における、SSRIまたはSNRIの処方理由として多かったのは、うつ病・うつ状態で、続いて不安症状、慢性疼痛でした(右図)

 SNRIのデュロキセチン(商品名サインバルタ他)は、うつ病・うつ状態以外に、慢性腰痛症などの慢性疼痛の適応を有しますが、実臨床では、慢性疼痛以上に不安症状に対して処方する医師が多いことが明らかになり、食欲不振、めまい、筋緊張に処方する医師もいました。疼痛患者が多いリウマチ科では、慢性疼痛に処方する医師が僅差で多かったですが、リハビリテーション科では同数でした。不安症状に抗うつ薬を処方する医師が一定数存在する背景には、常用量依存の問題からベンゾジアゼピン系抗不安薬(BZ系抗不安薬)の処方を控え、その代わりに抗うつ薬を処方している可能性がありそうです。

 BZ系抗不安薬の処方の現状も同時に調査したところ、5割の医師が、処方を控えていることが示され、「依存性の指摘前後で処方頻度に変化はなく、必要と判断した患者に処方している」という医師は3割にとどまりました。一方、SSRI又はSNRIを処方したことがない医師にその理由を聞いたところ、約4割は「精神科専門医が処方すべき薬剤だから」と回答し、専門医以外が抗うつ薬を処方することに抵抗感を抱く医師の存在も示されました。「処方経験がなく、処方の仕方が分からない」という医師は約3割でした。

 なお、精神科専門医以外におけるSSRI、SNRIの処方の課題としては、「効果が分かりにくい」「薬の選択肢が多く、どれを選べば良いか分からない」「副作用が出やすい」等の意見が多く、「(精神科以外で)どこまで対処していいか分からない」「効果不十分時の切り替えが分からない」との声もありました。

(出典:https://medical.nikkeibp.co.jp/)


■抗うつ薬の効能と副作用

 抗うつ薬は、うつ病に対する薬物治療の主役です。現在も改良され続け、治療効果も着実に高まっています。一方で服用時の副作用や、中断時の離脱症状(中断症候群)などのはっきりとした短所もあり、これは抗うつ剤治療上、避けては通れないものです。

 脳内の神経伝達物質のバランスの乱れが、うつ病の原因であるという仮説があります。抗うつ薬は、その脳内の神経伝達物質のバランスを調整する目的で使用されます。

抗うつ薬の種類と効能

 脳内の神経伝達物質のバランスの乱れが、うつ病の原因であるという仮説があります。抗うつ薬は、その脳内の神経伝達物質のバランスを調整する目的で使用されます。下記の①から⑤の順に開発され、基本的には新しい薬ほど優れています。しかし、薬の効き方や副作用には個人差があるため、実際に処方される薬は「人による」ということになります。

 ①三環系抗うつ薬 

 ②四環系抗うつ薬 

 ③SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) 

 ④SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬) 

 ⑤NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)

 なお2019年に「セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤」という新作用の抗うつ薬が国内でも承認されました。

抗うつ薬の主な副作用

 薬の種類によって、様々な副作用があります。抗うつ薬の副作用は、服用を開始して最初の1~2週間に強く出ることが多く、それ以降は治ってくることがほとんどです。また、抗うつ薬の効果が現れるまでに日数がかかることもあり、初めのうちは副作用だけが感じられることがあります。

 性機能障害(PSSD) (PSSD:Post-SSRI Sexual Dysfunction)

 性機能障害は抗うつ剤(特にSSRI)の大きな副作用のひとつです。男女問わず、非常に高頻度で現れる一方で、予防方法は確立していません。抗うつ剤の服用を中止しても、数カ月から数年単位(あるいはそれ以上)障害が持続することがあります。また、服薬前の状態までは完全に戻らないこともあるため、抗うつ薬での治療の前に、男女問わず(家族計画を含めた)人生設計について主治医と相談しておくことが大切です。

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 当学会では、1970年代に各研究機関で確認された「ラフマ葉」の薬理作用(脳内セロトニンの増加とセロトニン神経通過性の安定、精神疲労の改善、睡眠の改善)に着目。ラフマ葉のサプリメントによってうつ症状を緩和させることをお勧めしています。安全性も確認済みです。


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愛・感謝 村雨カレン

2024年4月10日水曜日

糖質依存

 精製炭水化物がうつ病を引き起こす

「グリセミック指数」(GI)は、ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を100として、それを基準に、同量摂取したときの食品ごとの血糖上昇率をパーセントで表した指標です。日本語で「食後血糖上昇指数」と訳されることもあります。GI値が高い食品ほど食後の血糖値を上げやすく、低いほど上げにくくなります。

 GIは食品の食物繊維の含有比率、調理や加工方法、組合せ、咀嚼回数などで変わります。ごはんやパンでは、精白されたものよりも全粒穀物が入っていた方が、GI値が低くなり吸収が遅くなります。

 全粒穀物は、加工度の低い、自然のままに近い穀物のこと。玄米、小麦、トウモロコシ、キビ、アワ、ヒエ、ソバなどがあります。全粒穀物は食物繊維が豊富で、ビタミンやミネラルなどの栄養素も精白されたものに比べ多く含まれます。

 今回の研究は、閉経後の女性の健康上の問題を予防・治療するための詳しい情報を得るために、米国国立衛生研究所(NIH)が実施した「女性の健康イニシアティブ研究」(WHI)の観察研究のデータをもとにしています。

 コロンビア大学医学部の研究チームは、1994から1998年にWHIに参加した、50~79歳の女性6万9,954人に、食事に関するアンケートに回答してもらいました(食事のGIによって、参加者を5グループに分けて比較)。

 GI値が高い白米や白パン、加糖飲料などの精製された炭水化物を摂取すると、血糖を下げるインスリンが過剰に分泌されます。インスリンには脂肪の合成を高め、分解を抑制する作用もあります。したがって、GI値が高い食品を摂ると脂肪が蓄積されやすくなるのです。

 この反応は、肥満や2型糖尿病の原因になるだけでなく、うつ病や気分障害、疲労感などの症状を引き起こしたり悪化させたりする原因となる可能性があるといいます。

 研究に参加した女性の食事のGIや摂取している炭水化物のタイプと、うつ病の発症との関連を調べたところ、食事のGI値が最小グループと比べて、最大グループはうつ病の発症リスクが22%増加することが明らかになりました。

 また、食事に添加される糖分の摂取量が最大のグループでは、うつ病の発症リスクが23%増加することも明らかになっています。

 逆に、全粒穀物、野菜、果物、食物繊維を多く摂取していた女性では、うつ病のリスクは減少していました。全粒穀物や野菜はGI値が低く、食後の血糖値は上がりにくい食品です。

「高GIの食事はうつ病のリスク要因であることが示されました。精製されていないホールフーズなどの食品を摂り、食事をコントロールすることで、うつ病の予防・治療の効果を得られる可能性があります」(コロンビア大学医学部ジェームズ・ゲンウィッシュ氏)

(出典:https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/)


■糖質依存症になる白米

 日本人の96.7%もの人が白米を主食としていて、7割以上の人が毎日白米を食べています(20~69歳1000名対象の調査)。一方で日本人のうつ病患者数は増え続け、今や15人に一人がうつ病にかかる時代。日本は数ある先進国の中でもうつ病の有病率が高く、うつ病の発症率はアメリカの約3倍にもなります。

 白米や白いパン等のGI値の高い食べ物をよく摂取する人は、うつ病発症リスクが22%高くなるという調査研究もあります(50~79歳の7万人の被験者対象)。簡単に言えば"白い主食"は、食物繊維やビタミンが取り除かれた糖質の塊ですから、当然GI値は高くなります。


GI値の高い白米や食パンがうつ病になる理由

(1)血糖値の急激な乱高下

 急激に血糖値が上昇⇒大量のインスリンが放出⇒血糖値が一気に降下⇒低血糖になり抑うつ的な気分になる‥‥このような低血糖が、うつ病のほかにも、パニック障害や自律神経失調症など様々な精神疾患の原因となることがわかっています。

 白米というのは糖質の塊であり、ブドウ糖と同じくらい血糖値を乱高下させてしまうことから、パニック障害の原因が大量の白米を摂取することが原因の可能性があります。

 また、白米の摂り続けることで糖尿病になり、間接的にうつ病のリスクが上昇してしまいます。糖尿病患者はそうでない人に比べてうつ病リスクが2倍ほど高く、糖尿病患者のおよそ3割がうつ症状を持つとも報告されています。逆にうつ病が糖尿病のリスクになることも知られており、うつ病と糖尿病は互いにリスクを上昇させあう悪循環を形成してしまいます。

(2)肥満

 白米の摂取による肥満もうつ病の原因になります。イギリスの研究で、肥満や過体重がうつ病を引き起こし、幸福感を低下させることがわかっています。

 急激に上昇した血糖が中性脂肪に置き換わって肥満のリスクになるので、白米には肥満と糖尿病という二重のうつ病リスクがあると言えます。肥満症という言葉は起きている現象を表現していますが、原因に焦点を当てれば「糖質依存症」と言い換えることができます。


薬物よりもヤバい糖質中毒

 糖質依存症は脳の病気です。脳は、私たちの行動のすべてを決定します。その脳が糖質依存症になれば、いくらあなたがやせたいと望んでも、「もっと糖質を摂るように」という強い指令が出されてしまい、あなたはそれに従うしかなくなるわけです。

 糖質依存症は薬物の中毒と同じようにやっかいです。糖質依存は、ほかの依存症よりも長い時間をかけて脳を侵食しており、それだけ治すのが難しいとも言えるのです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2024年4月3日水曜日

口腔ケアと認知症

 歯を失うと認知症リスクが高まる

 美味しいものを、いつまでも自分の歯で食べるためにケアは欠かせませんが、実は、東京医科歯科大学の研究で、歯を失うと認知症のリスクが高まるということがわかったのです。

(※以下、関連する研究論文を世界で初めて発表した東京歯科大学主任教授の後藤多津子先生のお話)。

 2024年1月1日「認知症基本法」が日本で制定されました。その背景にあるのは急速な高齢化です。65歳以上は5人に1人が認知症になると見込まれている中、認知症対策は日本の重要な課題となっています。

 今回の研究では、今まで大脳とアルツハイマー病の関係が研究の中心でしたが、生命の根源と言われる"脳幹"こそに原因の大本があるのではないかということをヒト生体脳で証明、歯と脳幹とアルツハイマー病の関与を世界で初めて論文として公表したものです。

 歯を抜くと、脳の深部にある"脳幹"の神経が死にます。それに伴って、この脳幹に「タウ」というたんぱく質が蓄積。このタウの塊の蓄積が、脳幹から記憶の出し入れに関わる海馬という部位に波及し、これが認知症の発症や進行に関わっているという研究結果が出ました。認知症にはアミロイドβという物質が溜まることが関係しているという話はご存じの方が多いと思いますが、実はタウという物質も大きく影響しているのです。

 研究では、65歳以上でアミロイドβの蓄積が認められたアルツハイマー型認知症患者24人と、蓄積していない健常者19人を対象に解析を行いました。結果として、アルツハイマー型認知症患者群は、タウの蓄積と残っている歯の数に関係があることが分かったのです。

 もちろん歯が残っていても、認知症になることは考えられます。でも、少しでもリスクを下げるためには、歯をなくさないようにした方がいいのです。

 抜歯せざるを得なくなるのは、虫歯がひどくなったとき、歯が割れたとき、歯槽膿漏で歯がグラグラになったとき、が考えられます。この3つを口腔ケアで予防することが何より重要です。歯と歯の間の汚れもデンタルフロス、歯間ブラシで除去してください。家の掃除と同じ。隅々にたまっているホコリまでしっかりと。歯科医院で歯石の除去も忘れずに。

 60歳近い管理職の方が歯が縦に割れるケースが多く、ストレスで無意識にかみしめているのではないかと推測されます。就寝時にマウスピースを着けることも有効で、縦に割れても抜歯せずに済ませる治療法もあります。

 虫歯や歯槽膿漏の予防には、唾液をたくさん出すことが大切です。唾液は口の中を洗浄してくれます。よく出すために、唾液腺のマッサージが効果的です。

 歯を抜くか抜かないかの選択を迫られた時には、認知症予防のためにもできるだけ抜かない方法を模索することをお勧めします。

(出典:https://www.sponichi.co.jp/)


■口腔ケアで認知症予防

 認知症予防に口腔ケアが効果的な理由は、噛む行為によって三叉神経から大脳皮質が刺激され、脳が活性化するためです。咀嚼によって脳の記憶を司る海馬の神経細胞が増えることも研究から分かっています。また、歯周病は歯槽骨が壊されることで進行する感染症です。口腔内細菌の影響は全身に及ぶため、多くの病気につながる可能性があります。

口腔ケアが認知症に与える影響

 口腔内の衛生状態が悪化すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。特に、口腔内の細菌が血流に乗って全身に広がり、炎症反応を引き起こすことがあり、この炎症反応が認知症の進行を促すといわれています。

 また、口腔ケアが不十分な状態では、食事をしっかりと噛むことが難しくなり、栄養不足につながります。栄養不足は、認知機能の低下を引き起こす一因となります。

 さらに、口腔ケアが不十分な状態は、誤嚥性肺炎のリスクを高めます。誤嚥性肺炎は、飲み込む力が低下した高齢者がかかりやすい病気で、口の中の細菌が気道に入り込み、肺に炎症を起こすものです。命に関わることもあるため、口腔ケアの重要性は高まります。

認知症と歯周病

 アルツハイマー型認知症と歯周病は深く関わっています。研究によって、アルツハイマー型認知症の方の脳内から歯周病原因菌が検出されたのです。

 歯周病原因菌は、ミクログリアを活性化させる菌です。活性ミクログリアは、アミロイドβを生産・蓄積する役割を担っています。本来はアミロイドβがつくられても脳にはいかないと考えられていましたが、歯周病菌が体内でアミロイドβをつくりだし、血液によって脳内に入り込むことがマウスでの実験で確認されたのです。

自宅でできる口腔ケアのポイント

 歯磨き :歯磨きの方法としては、歯と歯肉の境目を中心に、歯ブラシを斜め45度にしてゆっくりと磨くことが推奨されています。また、歯磨きの際には、食べ物が詰まりやすい奥歯まで、全ての歯をしっかりと磨くことが大切です。

 口腔内の清掃 :舌は口臭の原因となるため、舌ブラシや舌クリーナーを使用して清掃します。また、口腔内乾燥を防ぐために、定期的に水分を摂ることも大切です。

 口腔体操 :口を大きく開け閉めする、舌を左右に動かす、口角を上げるなどの動作は、口周りの筋肉を鍛え、加えて歯周病を抑える唾液(つば)を出すことを促します。また、飲み込む力を強化し、誤嚥を防ぐ効果もあります。

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 認知症の予防には、口腔ケアをはじめ、自らの健康管理に心掛けることが大切です。食生活のバランスを整え、適度な運動を取り入れましょう。そして健康な脳血管を維持するために、日々の生活に「HM-3000(特系霊芝)」を取り入れることもお勧めします。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン