2026年2月27日金曜日

腸内細菌

 がん治療薬の効果高める腸内細菌

 国立がん研究センター等の研究チームは、がん免疫薬(「オプジーボ」「キイトルーダ」等)の効果を高める腸内細菌を発見、マウス実験で効果を確認しました。この腸内細菌を活用すればより多くの患者に薬が効くようになる可能性が期待できます(2025.07『ネイチャー』誌に掲載)

 がん免疫薬は、免疫細胞の働きを抑えるブレーキを解除してがん細胞に対する攻撃力を高めますが、治療効果がある患者は2~3割程度です。薬の投与前の患者の効果予測技術の開発や、効果を高めるための研究が世界各国で進んでいます。

 研究チームは、がん免疫薬を投与した肺がん・胃がん患者総計50人の便を調査。薬の治療効果があった人は「ルミノコッカス科」という種類の腸内細菌の割合が多いことがわかりました。この細菌を分析して新種の腸内細菌「YB328」を発見しました。YB328の機能や性質を調べるため、がん免疫薬が効かなかった患者の便を移植したマウスに、がん免疫薬とYB328を投与したところ、マウスのがんが縮小したのです。研究チームはYB328ががん免疫薬の効果を高める可能性があるとみて、遺伝子解析や細胞実験を進め解析や実験を進め、詳しい仕組みを調べました。その結果、YB328は免疫の司令塔とされる「樹状細胞」を刺激し、活性化させていることが分かったのです。樹状細胞はがん細胞の目印を免疫細胞に伝える役割を持ち、YB328で活性化した樹状細胞ががん組織周辺に移動し、免疫効果を高めている可能性があります。YB328は日本人の約2割が保有していると言われています。

「YB328はゲノム配列をみても安全性が高い。がん免疫薬が効かない人に対して治療効果が見込めるほか、効果があった人に対しては効果を高める可能性がある」(国立がん研究センター研究者)

 国立がん研究センター発のベンチャー企業は、2027年にも、がん患者にYB328を投与してがん免疫薬の効果向上を狙う治験を始めます。初期の治験で安全性を確認し、その後、細菌の品質管理方法等を検討します。国も国内製薬15社からなる日本医療研究開発機構(AMED)を通して支援する予定です。

 腸内細菌は様々な病気、老化、免疫、脳機能などへの関与が明らかになりつつあり、研究も盛んに進んでいます。腸内細菌を使う医療は今後拡大が見込まれており、腸内細菌などを使う「マイクロバイオーム治療薬」の世界市場は2034年には32億ドル(約4705億円)に達するとみられています。

(出典:https://www.nikkei.com/)


■免疫と腸内細菌の関係

 腸内細菌は体内の免疫システムに深く関わり、善玉菌と悪玉菌のバランスが免疫力向上や感染症予防に重要です。腸内環境が乱れると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなるだけでなく、アレルギーや自己免疫疾患の発症リスクも高まります。腸内細菌の多様性を維持し、食物繊維の摂取や発酵食品の利用、そしてストレスの少ない生活を送ることで、健やかな腸内環境を保ち、免疫機能を高めることが期待できます。

腸内細菌と免疫の仕組み

●免疫細胞の活性化:善玉菌は免疫細胞を活性化させ、病原体から体を守る抗体を効率的に生成します。

●腸壁の強化:腸内細菌は腸壁を強化し、外部からの有害物質の侵入を防ぐバリア機能の役割も担います。

●免疫の調整:腸内細菌は免疫細胞とコミュニケーションを取り、全身の免疫反応を適切に調整します。

免疫機能低下と腸内環境の乱れ

【感染症のリスク増加】:腸内環境のバランスが崩れ、悪玉菌が増加すると、免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。

【アレルギーや自己免疫疾患の発症】:腸内環境の乱れは免疫機能の異常を招き、アトピーやリウマチなどのアレルギー性疾患や自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。

免疫機能を高めるための腸内環境の整え方

①バランスの良い食事 ⇒食物繊維や発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルト、キムチ等)を積極的に摂取し、善玉菌を増やします。

②ストレスの管理 ⇒腸と心はつながっているため、ストレスを溜めず、心身を健やかに保つことも大切です。

③腸を温める ⇒低体温は腸内細菌の減少につながるため、腹巻きなどで体を温めましょう。

④腸内細菌の多様性を維持する ⇒善玉菌だけでなく、適切なバランスで存在する日和見菌や、時に役立つ悪玉菌も含め、腸内細菌の多様性を維持することが重要です。

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 当学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」には、免疫を高める作用があります。悪性腫瘍や免疫不全の治療に用いているインターロイキン2の産生を高め、免疫系が活性化されます。また、がんなどを抑制するヒト末梢リンパ球のNK細胞の活性を強めるほか、細胞免疫を活性化することが確認されています。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年2月18日水曜日

アドレナリン

 アドレナリンの歴史

 アドレナリンの歴史は、1900年に高峰譲吉上中啓三が世界で初めて副腎から抽出・結晶化に成功したことから始まります。彼らはアメリカの製薬会社パーク・デイビス(現ファイザー)と協力して、アドレナリンの商品化に取り組みました。

 当初、アメリカでは別の研究者であるジョン・エイベルが発見した「エピネフリン」という名称が使われていました。しかし、後に高峰らの発見が正式に認められ、日本では2006年にアドレナリンという名称が採用されました。

(1)発見と結晶化

 1890年代後半から、欧米の研究者たちは副腎の抽出成分に注目し、"血圧上昇作用"や"止血作用"があることを発見していました。

 1900年、高峰譲吉と上中啓三は、アメリカのパーク・デイビス社の研究プロジェクトに参加し、牛の副腎からアドレナリンを抽出し、世界で初めて結晶化することに成功しました。

 この結晶化されたアドレナリンは、外科手術の止血剤として使用され、患者の生存率向上に貢献しました。

(2)名称と商品化

 高峰譲吉は、副腎を意味するラテン語「adrenal」に由来する「アドレナリン」と命名しました。

 一方、アメリカのジョン・エイベルは、同じ物質を「エピネフリン」と命名していました。

 高峰は、パーク・デイビス社と協力してアドレナリンの商品化に取り組み、1901年にアメリカで特許を取得し、1902年には日本でも販売を開始しました。

(3)名称論争

 高峰の死後、エイベルは高峰の研究は自分の盗作であると主張し、アメリカでは「エピネフリン」という名称が使われ続けました。しかし、ヨーロッパでは高峰らの功績を認め、「アドレナリン」という名称が使われました。日本では、2006年の薬事法改正で「アドレナリン」が正式名称として採用され、名称論争に終止符が打たれました。

(4)現在の状況

 アドレナリンは、現在でも医療現場で広く使用されており、特に心肺蘇生処置やアナフィラキシーショックの応急処置などに欠かせない薬となっています。

 また、アドレナリンは、一般的に「興奮状態」や「緊張状態」を表す言葉としても使われています。

(出典:https://diamond.jp/ 他)


■"全集中"でアドレナリンをコントロール!

「アドレナリンが出て良いパフォーマンスがでた。試合中は痛みも感じない」などの表現をすることがあります。そもそもこの「アドレナリン」とは何なのでしょうか。

生き延びるためのホルモン「アドレナリン」

 アドレナリンとはホルモンの一種で、健康や生命、成長などを維持するために、体の様々な機能を調節する役割があります。人間が外敵から襲われ、生き延びるためには戦うか逃げるしかないといった、まさに"生命の危機"というような状態になったときに出るホルモンです。アドレナリンは、心拍数を上げ、体内により多くの酸素を供給できるように血流を流すため、いつも以上の力が出せる状態になります。そして筋肉にエネルギーを送ったり、瞳孔を開いて周囲がよく見えるようにしたりします。また、戦いや逃亡途中に尿をしたくならないように、膀胱を広げて尿をためやすくしたりもします。

 アドレナリンは、主に腎臓の上にある副腎髄質で作られます。また、脳や自律神経の交感神経節でも作られています。そして、生き残りをかけたような状態になると、脳からアドレナリンを出すように指令が出て、脳の視床下部で拡散し、「やるぞ!」と感情に働きかけ、交感神経節を通って身体の機能として戦闘態勢を整えて、心と体の準備をします。

 アドレナリンの出過ぎはあまりよくありません。その状態は、血流は増加しますが末端の血管は収縮したままなので、体が硬くなって思うように動けなくなり、パフォーマンスは悪化します。またこの状態が続くと、自律神経にも悪影響を与えて、冷え性や自律神経失調症になる場合もあります。アドレナリンが出過ぎるのは、ひとつには不必要に緊張し過ぎているような場面で、「交渉が失敗したらどうしよう」「試合で負けたらどうしよう」等、過度な心配をしているとこうなります。結果、体が硬くなり、動きも悪くなってしまいます。日常生活でいえば、常にストレスに晒されているような状況です。

アドレナリンは、簡単に調節できる?

 調節方法の一つが「深呼吸」。3秒吸ったら6秒吐くというイメージで深くゆっくり呼吸しましょう。緊張を感じた時、まず1分間、深呼吸をしましょう。これは、試合の最中でも有効です。ミスをした時、同じミスを繰り返さないように、深呼吸で間を作り、ミスの理由について分析をすると、落ち着いてプレーに戻れます。

"○○の呼吸"で作る全集中。それが「ゾーン」

「ゾーンに入った」という状態があります。人気アニメ『鬼滅の刃』における「全集中」という言葉で表される状態、これは典型的な「ゾーン」です。闘争心だけでは体が硬くなり、呼吸も乱れて冷静さもなくなります。そのときに呼吸を整え、アドレナリンの過剰な放出を抑えれば、集中力が極限まで高まります。それがいわゆる「ゾーン」です。体をコントロールしている自律神経の機能のうち、唯一、人間が意識して高めることができるのが呼吸です。言い換えれば、アドレナリンをコントロールするためには呼吸の方法が重要なのです。


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愛・感謝 村雨カレン


2026年2月11日水曜日

下痢

 冬に増える下痢の要因

 気温が低く寒さが厳しくなる冬は、お腹のトラブルが起こりやすくなります。

「冬にお腹が緩むのは仕方がないと諦めてはいけない。下痢は体力を失うだけでなく、繰り返せば肛門に過度に負担がかかり、細菌感染などで痔疾患の要因を招くことも。下痢になる原因を知ることで自分の体を守り、快適に過ごせるようになる」(草間かほるクリニック・草間院長)

 そもそも下痢はなぜ起きてしまうのでしょうか。下痢とは、便が通常と比べて水分量が多くなり過ぎてしまった状態。口にした食べ物は、食道から胃に送られて消化されやすい形になり、小腸で消化吸収が行われます。そして大腸で水分が吸収されて便として排泄されますが、水分量が80~90%で軟便に、90%以上で水様便、いわゆる"下痢便"になります。

 冬は、下痢などのお腹のトラブルが増える季節ですが、下痢は便が緩くなるメカニズムから大きく4つに分けられます。

 腸での水分吸収が妨げられて起こるのが『浸透圧性下痢』です。人工甘味料や薬が原因になることや、食べ過ぎによる消化不良、乳糖不耐症などからも起きます。腸からの水分分泌が過剰になるのが『分泌性下痢』です。細菌やウイルス感染、寄生虫、アレルギーなどで起きます。腸が過剰に動くことによるのが『蠕動(ぜんどう)運動性下痢』です。大腸で十分に水分が吸収されないまま便となるので、緩くなってしまうのです。ストレスや緊張、冷えで起きることが多いですが、暴飲暴食、香辛料やコーヒーなどの刺激物がきっかけとなることもあります。腸の炎症を原因とするのが『滲出性下痢』です。腸管の粘膜が損傷し、血液や細胞内の水分が腸管内に滲み出て下痢になります。クローン病・潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患や、細菌性大腸炎・虚血性腸炎などが原因となります。

 冬に下痢が増えてしまうのは、寒さによりお腹が冷えやすいことがあります。また、ノロウイルスなどのウイルス性の食中毒も起きやすく、飲み会などのイベント後の消化不良、就寝時や起床時に冷えてしまうことなども原因となります。

 お腹が緩くなってしまったら、まず必要なのは安静と保温です。体を冷やさないように、特にお腹まわりを温めて、楽な姿勢で体を休めましょう。お腹を温めるには腹巻きがオススメです。注意したいのが、下痢止めの服用。細菌やウイルス感染、食中毒などが原因と疑われるときは、腸の蠕動運動を止めるタイプの下痢止めの薬は服用してはいけません。下痢によって有害物質を体の外に出しているので、無理に止めない方がいいのです。

(出典:https://weathernews.jp/)


■ゆるハラ・下痢の対策

 便の水分が異常に増え、下痢便や軟便を繰り返し、腹部不快感や腹痛を伴う状態を「下痢もしくは下痢症」といいます。理想的とされる便の水分量は70%~80%です。

下痢や軟便のメカニズム

 正常な腸では「蠕動運動」により、腸の内容物を肛門側に送ります。腸を通過する際、内容物の水分が体内に吸収され適性な便を作ります。しかし、何らかの原因で蠕動運動が異常に活発になったり、水分量の調節機能に障害が起きると、下痢便や軟便になったりします。

 腸の蠕動運動が過剰になると、内容物が腸を急速に通過するため水分の吸収が十分に行われず、水分の多い下痢便や軟便になります。また、腸の水分吸収が不十分の時や、腸からの水分分泌が増えると、腸の中の水分が異常に多くなり下痢便や軟便になるのです。

下痢や軟便の原因

 下痢や軟便は、その原因によって対処法は異なります。2~3日前から症状が起こる前後の思いあたる原因を探ることが大切です。以下のような原因が考えられます。

【消化不良】 【食あたり・水あたり・食中毒】 【ストレス・緊張】 【その他】薬(抗生物質など)の服用・牛乳や乳製品の摂取・風邪・過敏性腸症候群(IBS)・腸自体の炎症や腫瘍(クローン病、潰瘍性大腸炎等)などの器質的な疾患

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下痢や軟便の対処法

 下痢は本来吸収すべき水分を排出しているので、脱水症状に気を付けなければなりません。水分補給は重要ですが、一気に冷たい水を飲まないように。ぬるめの白湯や番茶、常温のスポーツドリンクなどを少しずつこまめに補給することが重要です。

 またウイルスや細菌、食中毒による急性の場合は病院で受診すべきです。体の防御反応として、侵入したウイルスや細菌を速やかに外に出そうとして下痢になっているため、市販の下痢止め薬などで止めることはやめたほうがいいでしょう。下痢止め薬を飲んでいいのは、お腹を冷やしたり、食べ過ぎや飲み過ぎ、過敏性腸症候群の場合です

 下痢や嘔吐を繰り返して、めまいや頭痛が出てきたときも体内の水分が失われている危険性があります。急性の下痢はたいてい1週間以内に治りますが、長引く場合は何らかの病気が隠されている可能性もあります。専門医を受診することをおすすめします。

 まだまだ厳しい寒さが訪れることもあります。しっかり体をケアすることを心がけ、元気に過ごせるようにしましょう。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年2月4日水曜日

動脈硬化

 細菌由来の脂質と動脈硬化の関係

 動脈硬化は、高血圧や脂質異常症、喫煙、糖尿病などが主な原因とされ、血管の壁にコレステロールなどがたまって硬くなる病気です。近年、これらの伝統的なリスク因子に加え、細菌、特にその成分である「脂質」が引き起こす慢性的な炎症が、動脈硬化の発症や進行に深く関わっていることが明らかになってきました。

 注目されているのは、主にグラム陰性菌の細胞壁の外側にある「リポ多糖(LPS)」という脂質です。LPSは「内毒素(エンドトキシン)」とも呼ばれ、私たちの体内で免疫反応を引き起こす強力な物質です。このLPSが体内、特に血中に侵入する主な経路として、歯周病と腸内環境の乱れが挙げられます。

 歯周病 

:歯周病は、歯周病菌による歯ぐきの感染症です。進行すると歯周ポケットが深くなり、そこから歯周病菌やその成分であるLPSが容易に血管内に侵入します。実際に、動脈硬化を起こした血管の病巣から歯周病菌が検出されたという報告もあります。

 腸内環境の乱れ(リーキーガット) 

:腸内細菌のバランスが崩れると、腸の粘膜バリア機能が低下し、LPSなどが血中に漏れ出しやすくなります。高脂肪食の摂取は、このような「メタボリックエンドトキセミア」と呼ばれる軽度なエンドトキシン血症を引き起こし、動脈硬化のリスクを高める可能性が指摘されています。

 血中に入ったLPSは、免疫細胞の一種であるマクロファージを活性化させます。活性化したマクロファージは、炎症を引き起こす様々な物質(炎症性サイトカイン)を放出します。この反応が慢性的に続くことで、血管の内側を覆う内皮細胞が傷つけられます。

 血管内皮細胞が傷つくと、血液中の悪玉(LDL)コレステロールが血管壁に侵入しやすくなり、酸化LDLへと変化します。マクロファージは、この酸化LDLを異物とみなして取り込みますが、処理しきれないほど大量にあると、コレステロールを溜め込んだまま死んでしまいます。この死んだマクロファージの残骸などが粥状の塊(プラーク、アテローム)となり、血管壁に蓄積していくことで動脈硬化が進行します。つまり、細菌由来の脂質は、直接血管の壁を厚くするのではなく、免疫システムを介して「慢性炎症」を引き起こし、その結果として動脈硬化のプロセスを加速させる「引き金」の役割を果たしているのです。

 動物実験では、LPSの投与による動脈硬化の悪化が確認されています。また、歯周病を持つ人はそうでない人に比べて脳梗塞のリスクが2.8倍高いという報告もあり、細菌感染と動脈硬化性疾患との関連が強く示唆されています。しかし、この分野はまだ研究途上であり、細菌由来の脂質が動脈硬化に与える影響の全容解明には至っていません。

 とはいえ、細菌由来の脂質が原因の慢性炎症が動脈硬化の重要なリスク因子であることは間違いありません。日常の歯周病予防やバランスのとれた食事による腸内環境整備が、従来の生活習慣病対策と並行して、動脈硬化を防ぐ上で極めて重要であると言えるでしょう。


■動脈硬化と一酸化窒素(NO)

 心臓疾患には、心臓の冠動脈の血管が徐々に狭窄する「狭心症」、詰まってしまう「心筋梗塞」などがあり、その原因の大半が動脈硬化です。

血管内皮細胞の損傷 ⇒ 動脈硬化

 血管の内側にある血管内皮細胞は、高血圧、高血糖、コレステロール、喫煙、ストレスなど様々な原因により損傷します。右図のように、損傷した部分からは血液中の悪玉コレステロールなどの有害物質が侵入し、血管壁を厚くし、血管が狭くなり、その結果として動脈硬化となってしまいます。

血管内皮機能を調整しているNO

「一酸化窒素(NO)」は、主に血管の一番内側を覆っている「血管内皮細胞」から作られます。運動などで血流が速まると、それを刺激としてNOが放出されます。このNOには、中膜の筋肉層に働きかけて血管を柔らかくし、拡張させる「血管拡張作用」や、血栓ができるのを防ぐ「血小板凝集抑制作用」、また、単球などの白血球が血管内皮細胞に接着したり内皮細胞下組織に浸潤したりするのを防ぐ作用などがあります。

 これらの働きにより、NOは"血管を若々しくしなやかに保つために不可欠な物質"と言えます。※この発見は非常に重要視され、1998年にはノーベル生理学・医学賞の対象となりました

 しかし、血管内皮細胞が損傷するとNOは減少、血管内皮細胞の機能が低下し、動脈硬化も進行します。

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 血管内皮細胞は、微小循環をはじめとする毛細血管を円滑に維持しています。NOの産生が低下すると、血管が収縮し、炎症を起こしやすく動脈硬化になりやすい血管になってしまいます。

 また、生活習慣などの悪影響によって、過剰になった活性酸素による酸化ストレスが動脈硬化を進行させてしまいます。

 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」には、NOの産生促進に関するデータ、および抗酸化酵素GSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)の産生促進・活性化に関するデータがあります。


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愛・感謝 村雨カレン