2026年4月22日水曜日

座り過ぎのリスク

 座りすぎは認知症のリスクアップ

「座り過ぎは認知症リスクを高める」という主張には、近年の大規模研究に基づいた明確なエビデンスが示されています。

 英国で実施された49,841人の高齢者を対象とする約7年に及ぶ追跡調査では、座位時間が1日の中央値9.27時間より長いと認知症の発症リスクが増加することが明らかになりました。具体的には、10時間で8%、12時間で63%、15時間で321%と、座っている時間が長いほど認知症の発症率が上昇します。この調査での1,000人年あたりの認知症発症率は、9.27時間で7.49、10時間で8.06、12時間で12.00、15時間で22.74と顕著な差が確認されています。

 また、米国の高齢者を対象とする研究でも、身体活動量が多い高齢者でも、座っている時間(座位時間)が長いと認知症リスクが上昇する可能性があることが明らかになりました。

 座りすぎは脳の萎縮や認知機能低下とも関連しています。特に、アルツハイマー病に関連する脳領域(嗅内皮質や中側頭皮質など)の皮質厚減少と、エピソード記憶の低下が報告されています。また、座位時間が長いほど海馬の体積減少や言語・情報処理能力の低下速度も速いことが明らかになっています。

 注目すべきは、運動習慣がある人でも座位時間が長い場合、認知症のリスク削減には必ずしもつながらないという研究結果です。つまり、身体活動量が十分でも、座っている時間が長ければ脳の萎縮や認知機能低下を防げない場合があるのです。

 日本人の座りすぎ傾向

 日本人は世界的にも座位時間が長い傾向があり、これが認知症だけでなく他の生活習慣病や死亡リスクの増加とも関連しています。WHOも「座って動かない生活は、認知症を誘発する」と警告しています。

 座位行動は分割されていても、1日のトータルが10時間を超えるとリスクが上昇するため、「こまめに立ち上がる」「日常生活の中で立つ時間を増やす」などの行動が推奨されます。座位時間を減らすことは、特にアルツハイマー病の遺伝的リスクを持つ方にとって重要です。

 以上のように、座りすぎが認知症リスクを確実に高めることは複数の科学的研究と統計データが裏付けており、座位時間を10時間未満に抑えることが予防につながります。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■健康リスクは血流の滞りから

「座りすぎ」は、筋活動の減少⇒血流の滞り など、様々な健康リスクを高めます。

座り過ぎによる主な健康リスク

 長時間の座位行動*で、下肢の筋肉活動が減り、血行や代謝が悪化します。これにより、血液が下肢に滞りやすくなり、むくみや深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)の発症リスクが高まります。血栓が肺に飛ぶと重篤な肺塞栓症となる可能性もあり、命に関わる危険性も指摘されています。

*座位行動とは:「座位、半臥位および臥位におけるエネルギー消費量が 1.5METs(Metabolic Equivalents)以下のすべての覚醒行動」と定義される。

 また、血流の滞りは全身の循環機能に悪影響を及ぼし、高血圧・心疾患・脳卒中・糖尿病などの慢性疾患につながります。座り時間が長いほど身体機能やメンタルヘルスを低下させ、病気の死亡リスクも高まることがわかっており、座位生活は高齢者の寿命にも影響します。

認知症と骨密度、筋力低下

 座りすぎは認知機能にも関与し、認知症発症や進行のリスクを高めることが明らかです。1日10時間以上座る場合、認知症になりやすい傾向が報告されています。

 さらに、筋力や骨密度の低下も座りすぎの悪影響として現れます。骨密度減少は骨折リスク増加の要因となり、寝たきりや転倒につながる可能性があります。

血流悪化への主な対策

 30分~1時間ごとに立ち上がって動く、積極的な家事、デイサービス利用や座ったまま運動(足の指運動やかかと・つま先上げ運動)などで血流を促進することが重要です。ふくらはぎやすねの筋肉を使うと「第二の心臓」と呼ばれるポンプ作用で下肢の血液が心臓へ戻りやすくなります。このような日常的な活動習慣が、健康維持とリスク軽減に役立ちます。立ち上がる・運動する・意識して活動を挟むことが、これらリスクの予防・改善のカギです。

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 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の効能は、大きく①血液循環の改善②免疫系への影響③抗酸化作用④その他補肝機能、造血促進、生存期間の延長、鎮静、鎮痛作用など)の4つに分けられます。

 特に血液循環に対しては、●赤血球変形性の改善 ●赤血球の集合性(連銭)の低下 ●血栓形成の予防 ●組織への酸素供給の向上 ●毛細血管口径と密度の調整 ●血漿年度の低下 ●2,3-DPG(酸欠改善作用やHbA1cの生成抑制作用がある物質)産生の促進 ●血管内皮細胞の増殖促進 ●血圧の降下 ●血糖値の降下‥‥などの作用が確認されています。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年4月14日火曜日

サルコペニア

高齢者でも筋トレで寝たきりは防げるか

 高齢者でも筋力トレーニングを継続することで、寝たきりの予防は十分に可能です。

 加齢とともに「サルコペニア(筋肉量の減少)」や「フレイル(虚弱)」、さらに「ロコモティブシンドローム(運動器障害)」といった状態になりやすく、筋力低下は転倒や骨折を招き寝たきりの原因になります。

 図は、人は20代から筋肉量が低下していくことを示しています。筋肉量が多い人ほど、いわゆる「寝たきりライン」に到達するまでの時間が長く、筋肉量が少ない人ほど、早く到達してしまうことになります。

 下半身を中心とした筋肉、特に抗重力筋(大腿四頭筋、中臀筋、ふくらはぎなど)は、姿勢保持や歩行、立ち動作を深く理解するため、転倒予防や移動能力の維持につながります。

 高齢者でも"適切な負荷"でトレーニングを続ければ筋肉はついていきます。 同様に自分の体重を利用した「自重トレーニング」や、椅子からの立ち上がり運動、かかと上げ運動、ウォーキングなどが推奨されています。 週に1~2時間程度の運動でも骨に刺激が入り骨粗しょう症の予防にも効果的です。

 筋力が向上すると、日常生活動作(ADL)が楽になれるようになり、体力や自信、精神的な健康も保ってます。 骨密度の上昇により骨折リスクが軽減し、結果として寝たきりになるリスクも軽減します。

 すでに介護が必要な場合でも、ベッドの上でできる簡単な手指・足の運動や、寝たままのストレッチも筋肉の柔軟性・可動域の維持に役立ちます。また、体位変換や清潔な保持も褥瘡(床ずれ)予防につながります。

 高齢者であっても、筋トレを始める意義は大いにありますが、寝たきりラインに到達するタイムリミットを少しでも先に延ばすためには、30代、40代の人でも、今のうちから筋トレをしておくことが非常に重要です。50代以上の方はなおのこと、今から筋トレを頑張って、筋肉量の減少を少しでも遅くしていきましょう。

(出典:http://gooday.nikkei.co.jp/)


■加齢性筋肉減少症"サルコペニア"

 サルコペニアとは、加齢や活動量の低下、栄養不足などが原因で筋肉量や筋力が著しく減少し、身体機能が低下する状態を指します。

 筋肉量や筋力が減ることで、歩行・立ち上がりなど日常の基本動作が困難になります。転倒や骨折、要介護状態のリスクが高まり、生活の質(QOL)が著しく低下します。「つまずきやすい」「歩行速度が遅くなる」「握力の低下」などが代表的症状です。

発症のリスクと予防

 筋肉量のピークは20~30代で、40歳以降徐々に減少し、特に高齢者では急激に進行します。65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアと推定されています。運動不足やたんぱく質不足の食生活、慢性疾患なども主なリスク因子です。

アミノ酸の摂取によるたんぱく質合成に年齢関係なし

 たんぱく質(アミノ酸)を摂取すると筋肉の合成が促され筋肉が発達します。アミノ酸の投与に対する高齢者の骨格筋たんぱく質代謝の反応は若者と同じであり、アミノ酸の摂取により、高齢者の骨格筋たんぱく質合成は若齢者と同程度に増加することがわかっています。

筋肉量の減少がエネルギー産生低下・基礎代謝低下を招く

 筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。心臓にミトコンドリアが多いのは心臓の大半が筋肉で出来ているからです。筋肉量が減少するとミトコンドリアも減少します。それはミトコンドリアの活性低下を意味し、サルコペニアの原因であるエネルギー不足につながります。筋肉は身体を動かす役割のほかに、体液の循環や体温の維持をも担っています。特に基礎代謝量は筋肉量と関係が深い(基礎代謝の内約40%が筋肉で消費されている)ため、筋肉量が減るとそれがそのまま基礎代謝の低下につながります。

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 康復医学学会の研究から生まれた「三種混合だし」は、アミノ酸スコア100、吸収力の高いコラーゲンペプチド製品です。

 また、サルコペニア対策として「コエンザイムQ10」(Co-Q10)もおすすめします。Co-Q10は、ミトコンドリアを活性化させてエネルギーを作り出すために不可欠な存在です。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年4月8日水曜日

赤い筋肉と白い筋肉

 転倒を防ぐために鍛えるべき筋肉

 筋肉は大きく分けて「赤筋(遅筋線維、タイプI)」「白筋(速筋線維、タイプII)」に分類されます。

「赤筋」は、ミトコンドリアが豊富で、酸素を使ってエネルギーを生成します。持続的な運動や姿勢の維持に適しており、疲れにくいのが特徴です。ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動で主に使われます。一方の「白筋」は、ミトコンドリアや毛細血管が少なく、グリコーゲンを多く蓄え、速い収縮力を発揮する一方で疲れやすいのが特徴です。瞬発力や高強度の動作(立ち上がり、踏ん張り、方向転換、つまずきへの反応など)に重要で、転倒防止において中心的役割を担います。

 高齢者では筋肉量の減少(サルコペニア)が起き、特に白筋の萎縮が顕著です。これは日常生活での素早い反応や力の発揮が弱まり、つまずきやバランス崩れからの回復が遅れるため、転倒リスクが高まります。加齢による神経支配の変化やホルモン低下、活動量の低下が白筋の減少を促します。

 転倒予防には白筋を意識したトレーニングが有効です。具体的には以下のような点が重要です。

筋力トレーニング(レジスタンス運動)スクワット、レッグプレス、踏み台昇降など。高強度・低反復(例:8~12回で限界に近づく負荷)を取り入れることで筋肥大を促す。

白筋を刺激するトレーニング速く力を出す運動(立ち上がり動作を素早く行う、ジャンプや速歩の短時間ダッシュなど)を安全に行うことで反応速度と瞬発力を向上させる。

バランストレーニングとの併用片脚立ち、動的バランス練習、姿勢制御訓練は白筋での素早い筋出力を必要とする場面での安定性を高める。

日常生活での活動量増加階段昇降や早歩き、家事での立ち座りを増やすことで速筋を含む筋群を維持しやすい。

 栄養面も重要です。十分なたんぱく質摂取(体重1kg当たり1.0~1.2g/日を目安、状況により増量)、ビタミンDや抗炎症栄養素、適切なエネルギー摂取は筋合成と回復を支えます。休養と睡眠も筋肥大や神経回復に必要です。

 注意点として、高齢者や持病のある人は運動開始前に医師相談を行い、無理のないプログラムを理学療法士やトレーナーと作成すること。過度な負荷や不適切な方法は怪我や心血管負荷を招く恐れがあります。

 白筋(速筋)は転倒時の素早い反応や力の発揮に不可欠であり、筋力トレーニング・速筋刺激を含む運動、栄養、十分な休養を組み合わせることで白筋の維持・強化が可能となり、転倒リスクの軽減につながります。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■赤い色はミオグロビンとミトコンドリア

 遅筋線維(Type I筋線維)は、その名の通り収縮速度が遅く、持続的な運動に適した筋線維です。この遅筋線維が「赤い」(赤筋)と表現されるのは、その内部に豊富に含まれるある物質が原因です。その物質とは、「ミオグロビン」「ミトコンドリア」です。

 ミオグロビンは、ヘモグロビンとよく似た構造のたんぱく質で、酸素と結合する性質があります。筋肉組織に特異的に存在し、血液中のヘモグロビンから受け取った酸素を一時的に貯蔵し、必要に応じて細胞内のミトコンドリアに供給します。ミオグロビンは鉄原子を含むヘム色素を持っており、このヘム色素が酸素と結合することで鮮やかな赤色を呈します。遅筋線維は、長時間の活動持続に多くの酸素を必要とするため、酸素貯蔵庫としてのミオグロビンを豊富に含んでいます。これが、遅筋線維が赤く見える主要な理由の一つです。マグロやカツオなどの回遊魚の身が赤いのも、彼らが長距離を泳ぎ続けるために、酸素を効率的に利用する遅筋線維(赤身=赤筋)を多く持っているためです。

 また、ミトコンドリアの存在も、間接的に赤色に寄与しています。遅筋線維は、主に有酸素運動において、"生命活動のエネルギー通貨"と言われるATP(アデノシン三リン酸)を産生します。有酸素運動では、酸素を使ってグルコースや脂肪を効率的に分解し、大量のATPを産生します。この主要な場がミトコンドリアです。遅筋線維には、速筋線維(白筋)に比べてはるかに多くのミトコンドリアが存在します。ミトコンドリア自体は赤くないですが、ミトコンドリア内部では一連の反応(電子伝達系)が起こり、その過程でチトクロムという色素たんぱく質が関与。チトクロムもヘム色素を含み、酸化還元状態により色調が変化しますが、全体として細胞の代謝活性が高いことを示唆する色合いに貢献していると考えられます。また、ミトコンドリアが密集していることで、細胞が光を吸収する特性が変わり、より濃い色調に見える可能性もあります。

 さらに、遅筋線維は、"毛細血管の密度も高い"という特徴があります。これは、酸素や栄養素を効率的に供給し、老廃物を除去するために不可欠です。毛細血管内を流れる血液中のヘモグロビンも赤色を呈するため、毛細血管が豊富であることも、遅筋線維が全体として赤みがかって見える要因の一つとなります。

 つまり、遅筋線維が赤いのは、主に酸素貯蔵たんぱく質であるミオグロビンを豊富に含むこと、加えて、有酸素代謝を活発に行うためのミトコンドリアが多数存在することや、高い毛細血管密度もその色調に貢献しています。遅筋線維が長時間に亘る持続的な活動を可能にするための適応の結果であり、その機能的な特性を視覚的に示していると言えるでしょう。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年4月1日水曜日

食物アレルギー

 食物アレルギーの最近の傾向

 原因食物の「勢力図」が大きく変化! (出典:消費者庁)

●かつて食物アレルギーの「御三家」といえば鶏卵・牛乳・小麦でした。しかし消費者庁の調査(令和5年)ではその構図が大きく変わっていたのです。木の実(ナッツ)類の占める割合が24.6%となり、牛乳を抜いて第2位に躍り出ました。首位の鶏卵(26.7%)との差はわずかで、「ナッツが鶏卵を抜く」可能性すら現実味を帯びています。●また、食物アレルギーはかつて「子どもの疾患」とされてきましたが、近年は思春期・成人期での発症や持続例が増え、全年齢層の問題として認識が広がっています。海老澤元宏・国立病院機構相模原病院臨床研究センター長は「食物アレルギー全体として患者数は増加傾向にある」と指摘します。

 ナッツ類アレルギーの急増:12年で10倍 (出典:FNNニュース)

●最も深刻な変化がナッツ類アレルギーです。消費者庁の調査では、2011年~2023年の12年間でナッツ類アレルギーの症例数は約10倍に急増。なかでもクルミの増加が突出していて、有病率は2014年比で4倍以上に拡大。現在、3歳~17歳という年齢層ではクルミがえびや鶏卵をも抑えて原因食物の第1位となっています。

●急増の背景には健康志向の高まりによるナッツ類の消費量増加があります。高たんぱく・高栄養食材として注目されるナッツの国内消費が拡大したことで、アレルゲンへの暴露機会が増大したと考えられます。

●さらにクルミのほか、カシューナッツ(前回比1.6倍)、ピスタチオ(同2倍)、マカダミアナッツ(同1.5倍)も軒並み増加していて、ナッツ全体で「アレルギー大国化」が進んでいます。

「より少量で発症」という深刻な変化 (出典:国立生育衣料研究センター)

●2025年11月、国立成育医療研究センターが衝撃的な研究結果を発表しました。2013~2023年の10年間に行った1,275件の経口負荷試験データを解析した結果、クルミアレルギーを引き起こす最小摂取量(ED05値)が2019年以前の14.94mgから、2020年以降は3.26mgへと約78%も低下していたのです。つまり、以前なら平気だった微量の摂取でも、いまはアレルギー反応が起きてしまう患者が増えていることを意味します。

●カシューナッツでは0.53mg(わずか半粒以下)という極めて低い値が確認されており、ナッツ類は少量でもアナフィラキシーを引き起こすリスクが高いという特性をあらためて示しました。

●研究チームは「ナッツ類のリスク評価を定期的に見直す重要性が改めて認識された」としています。

 食品表示制度もナッツ対応が加速 (出典:食品ITnavi)

●こうした急増を受け、規制面でも動きが続きます。クルミは2023年に義務表示(特定原材料)化(経過措置は2025年3月末まで)。さらにカシューナッツは2026年4月から新たに義務表示化が決定し、ピスタチオも推奨品目への追加方針が示されました。マカダミアナッツやヘーゼルナッツも増加傾向が続いており、専門家は継続的な注意を呼びかけています。

●食物アレルギーの「主役」は確実にナッツ類へと移り変わりつつあるのです。


■食物アレルギーと霊芝の働き

食物アレルギーの病態と霊芝の関わり

食物アレルギーは「Ⅰ型アレルギー(即時型過敏症)」に分類され、その核心は 免疫バランスのTh2優位への偏位 にあります。Th2細胞が過剰に活性化されると、IL-4・IL-13などのサイトカインが産生され、B細胞を刺激して IgE抗体 が大量に作られます。このIgEが肥満細胞(マスト細胞)の表面受容体(FcεRI)に結合した状態で食物抗原が再び侵入すると、肥満細胞が 脱顆粒 を起こし、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症メディエーターが放出されてアレルギー症状が発現します。

霊芝の主要な作用機序

(1)Th1/Th2バランスの正常化

 霊芝の多糖類(β-グルカン)は免疫細胞に作用し、Th2優位に傾いた免疫状態を Th1/Th2の均衡した状態 へと修復する。これにより、IgE産生を促すIL-4などのTh2サイトカインが抑制され、アレルギー反応の「上流」から症状を改善。

(2)肥満細胞の脱顆粒抑制

 霊芝を自己消化(発酵)させると生成される低分子化β-D-グルカン(6~22 kDa)は、IgE感作された肥満細胞の脱顆粒を濃度依存的に抑制する。これにより、ヒスタミンやβ-ヘキソサミニダーゼなどの炎症物質の放出が直接ブロックされる。

(3)ガノデリン酸Cによるヒスタミン遊離抑制

 トリテルペン類の一つであるガノデリン酸Cは、肥満細胞からのヒスタミン放出を直接的に抑制する作用を持つ。霊芝由来の抗炎症活性の大部分を担うとされ、アレルギー反応の「エフェクター段階」に作用する。

(4)MAPK/NF-κBシグナル経路の抑制とロイコトリエン産生の抑制

 霊芝の成分は、炎症反応を制御するMAPK/NF-κBシグナル経路を下方制御し、炎症性サイトカインの産生を抑える。さらに、アレルギー性炎症の主要メディエーターであるロイコトリエンの産生も抑制されることが動物実験で確認されている。

(5)腸内細菌叢の改善と皮膚バリア機能の回復

 霊芝多糖類(GLP-2)は腸内細菌叢を改善し、酸化ストレスを軽減するとともに免疫細胞の分化を調節することで、皮膚バリア機能の回復を促進することが示されている。食物アレルギーが関与するアトピー性皮膚炎モデルにおいても症状緩和効果が確認されている。

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 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」においても、食物アレルギーに対して、上記の≪(1)免疫バランスの上流調節(Th1/Th2正常化) ⇒(2)IgE産生の抑制 ⇒(3)肥満細胞脱顆粒の抑制⇒(4)炎症メディエーター遊離の遮断 ≫という多段階の経路に同時に作用します。

 β-グルカンとガノデリン酸という異なる成分クラスが補完的に機能している点が、霊芝の抗アレルギー作用の大きな特徴です。ただし、ヒト臨床試験のエビデンスはまだ限定的であり、今後さらなる研究が期待されるところです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン