2026年5月27日水曜日

失明の原因

 眼科検診で失明者数が減少する !?

 日本における成人眼科検診を積極的に実施することで、失明者数が有意に減少するという予測には強いエビデンスがあります。近年の研究では、検診プログラムの導入による医療経済的評価や失明予防効果が具体的な数字で示されており、視覚障害対策として重要な取り組みであると位置付けられています。

 日本における成人失明の主な原因は、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症・加齢黄斑変性・網膜脈絡膜萎縮の5つが大半を占めています。これらの疾患は中高年以降で発症しやすく、初期症状が乏しいまま進行することが多いため、早期発見・治療介入が極めて重要です。特に緑内障は、成人失明の原因で最も多く、定期的な眼底検査で早期発見が可能です。

【成人眼科検診の失明抑制効果】

 日本人対象のマルコフモデルを用いた研究によれば、40歳から70歳まで5年ごとに眼科検診(眼底検査)を受けるという「ベースケース」では、失明減少率は16.2%と推定されています。さらに、40歳から70歳まで毎年検診を行った場合、失明減少率は54.4%に上昇します。これは、失明に至る症例をおよそ半分まで低減できる可能性を示すものです。例えば、検診内容に高感度な光干渉断層計(OCT)を追加した場合、失明抑制効果はさらに高まるとされ、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症の早期発見にも有効です。また、緑内障や糖尿病網膜症は早期に治療を始めれば進行抑制や視機能の維持が見込めることが確認されています。

【費用対効果と社会的意義】

 医療経済学的評価では、5年ごとの検診では1,883,516円/QALY(費用対効果を示す指標)、毎年検診でも1,920,668円/QALYと大きな差はなく、十分に社会的許容範囲と判断されています。特に、失明減少効果が大きくなる40歳以降の定期的な検診は、費用対効果を損なうことなく導入可能と考えられています。

 失明が減少することで、本人の生活の質向上に加え、介護負担や社会的医療費の抑制効果も期待でき、国全体の社会保障費削減にも寄与すると予測されています。

【眼科検診普及への課題と展望】

 現状、日本の自治体で成人を対象とした特化型の眼科検診を定期導入している例は多くありません。また、受診率も十分とはいえないため、健診との同時実施など受診率向上の方策が今後の課題となります。国内の研究は、受診率の上昇とともに失明予防効果がさらに顕著となることを示唆しています。


 以上のエビデンスより、成人眼科検診の積極的な導入は、日本国内における失明者数の大幅な減少につながり、費用対効果にも優れた公衆衛生政策です。今後は検診普及および受診率向上が、視覚障害対策の鍵となると考えられます。


■成人失明の主要原因5疾患

①緑内障:眼圧により視神経が慢性的に圧迫されることで視神経の障害を生じ、放置するとかすみがかかったように視野が狭くなり、失明する可能性もある病気です。ごくまれに、急激に眼圧が上昇し、一時的に吐き気や頭痛、眼の痛み、目のかすみを自覚することがあります(急性緑内障発作)。

②糖尿病網膜症:糖尿病の合併症のうち、目に起こるものの中で最も重要なものが糖尿病性網膜症です。一度進展してしまうと治りにくく、しばしば失明の原因となります。現在日本において、年間3000人が糖尿病が原因で失明しており、中途失明の原因の第一位となっています。

③網膜色素変性:網膜の視細胞に異常が生じる進行性の遺伝性疾患です。暗いところでの見えにくさや視野の狭小化が見られます。

④加齢黄斑変性:網膜の黄斑というところに異常な老化現象が起こり、視力や視野が低下してくる病気で、視野の中央がよく見えない、ゆがむ、暗く見えるなどの症状が表れます。黄斑は網膜のほぼ中央にある、物を見る要の部分です。欧米では中途失明原因のトップが加齢黄斑変性です。

⑤網膜脈絡膜萎縮:網膜と脈絡膜(網膜の栄養を担う組織)が萎縮する病気です。主に強度近視が原因で、眼球が伸びることで網膜や脈絡膜が引き伸ばされて薄くなることが関係しています。

重要な目にこそ、常に多くの酸素と栄養を!

 人の五感=五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)といって、その人が現在おかれている状況を的確に察知・判断するためのレーダーとなる組織です。五官には多くの毛細血管や微小血管が存在しており、その不調を総称して微小循環障害と呼びます。人の身体を形成している数十兆個といわれる細胞はその殆ど全てが微小循環の影響を受けています。とりわけ目は、光を感じ、物の形や色を識別することで、他の感覚器と比べても豊富な情報を得ることが出来る器官です。重要かつ繊細な働きをするため、目は常に多くの酸素や栄養を必要としているのです。

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 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」の特異成分トリテルペノイド(ガノデリン酸など)には、微小循環を改善して細胞に必要な酸素や栄養分を十分に供給する作用があり、目の疾患対策として効果的に働きます。また、人が日常的に情報量として脳がインプットしている割合は、その80%以上が視覚から入ると言われています。アイマスクを使用するなどして強制的に光をシャットアウトし、目と目の周りを温めると、網膜や三つの眼筋(虹彩筋、毛様体筋、外眼筋)の緊張が緩和され、脳のストレスも一気に解消されます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年5月20日水曜日

脳卒中

 夏の病気? 今月25日から脳卒中週間

 脳卒中は「突然」発症する重篤な疾患で、脳の血管が詰まったり、破れたりすることで、脳の一部に酸素や栄養が行き渡らなくなり、機能障害や生命の危機をもたらします。日本では死因の上位を占め、特に高齢者が発症しやすく、適切な治療やリハビリ、予防が重要です。

 日本脳卒中協会では、一般国民の脳卒中に関する知識を高め、予防や早期受診につなげようと、毎年5月25~31日を「脳卒中週間」とし、啓発活動を行っています。冬の病気というイメージが強い脳卒中ですが、この時期を脳卒中週間に決めた理由は、「脳卒中の大部分を占める脳梗塞の発症が年間では6~8月から増加する」ため。脳卒中は夏から気を付けねばならないという警告の意味で、この時期を脳卒中週間に決めたとのことです。

 脳卒中の種類と特徴 

脳梗塞脳の血管が動脈硬化や血栓などで詰まり、一部の脳が壊死する。高血圧、糖尿病、心房細動(不整脈)が危険因子。

脳内出血主に高血圧で弱くなった血管が破れて出血する。出血部位により重症度や症状が異なる。

くも膜下出血脳動脈瘤などが破裂し、脳を覆う膜の下に出血が広がる。突然の激しい頭痛が特徴。

 前述のように脳卒中、とりわけ脳梗塞については「夏に多い」と言われることがあり、その主な理由は、夏特有の脱水が関連しているからです。

(1)脱水によるリスク増大夏は高温・多湿で大量に汗をかきやすく、体内の水分が失われやすい季節です。十分な水分が補給されないと脱水状態となり、血液中の水分が減少して血液が粘り、血流が悪化し「血栓」ができやすくなります。脳動脈硬化が進んだ高齢者や、糖尿病・高血圧など基礎疾患を持つ人では脱水の影響がより大きく、「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」などが起きやすくなります。

(2)夏特有の行動や体調変化夜間、就寝中にも汗をかいて脱水を起こしやすいため、朝に発症例が多いとされています。アルコール摂取も尿量を増やして脱水リスクを高め、脳卒中のきっかけになります。

(3)季節ごとの発症率の推移医療機関の統計データでは、脳卒中全体では冬に発症率が最も高い(特に脳出血)傾向ですが、脳梗塞は夏にも一定数発症が見られます。夏季は「血管が詰まる」脳梗塞が目立つ一方、冬季には「血管が破れる」脳出血が増える傾向です。

 このような調査結果を基に、「脳卒中は夏の病気」と認識されることがあるのです。ただし「冬と比較して夏の方が総発症数が多い」というわけではなく、夏は脱水による脳梗塞のリスクが特に高まることから、季節性に特有の予防が強調されています。季節ごとの危険因子と予防対策(冬の防寒、夏の水分補給など)の意識が何より重要です。

■脳卒中の康復医学的対処法

大まかにいうと、脳卒中は ①血管が詰まりブドウ糖や酸素の供給が滞って脳細胞が死んでしまう「脳梗塞」と、②血管が破れて起こる「頭蓋内出血」に分けられます。さらに、脳梗塞は、ごく細い動脈が詰まる「ラクナ梗塞」、大きな動脈が詰まる「アテローム血栓性梗塞」、心臓の中にできた血の塊(血栓)がはがれて脳の動脈に流れ込んで起こる「心原性脳塞栓症」に分けられます。頭蓋内出血の方は、脳の中の細い動脈が破れる「脳出血」と、脳の表面を走る大きな動脈にできたこぶが破れる「くも膜下出血」に分類されています。

脳卒中の主な症状と徴候

 血管が詰まる脳梗塞と、破れる脳出血は、全く違う状態なのに現れる症状にあまり大きな違いはありません。なぜなら、両方とも脳の細胞が損傷されるからです。

 現れる症状は病変がどの部位に起きたかによって異なります。大脳がやられると、体の半身の運動麻痺(片麻痺)や感覚障害、ろれつが回らない、言葉が出ないなどの言語障害が主な症状です。脳幹や小脳に障害が起こると、物が二つに見える(複視)、手足がうまく動かない(体幹・四肢失調)など様々ですが、ひどいときは意識がなくなります(意識障害)。

康復医学における対処法

 脳卒中は脳血管障害の総称ですが、脳の微小循環は、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能が積極的なメカニズムで関与し、脳の環境を常に維持しています。脳出血・脳梗塞などの主な原因は、高血圧、糖尿病、加齢、動脈硬化などの血管・脳血流の障害です。脳内の微小循環は、脳内の血流はもちろん、脳神経細胞へ酸素・栄養素を供給する特殊な生理的機能を担っているため、内皮細胞が繊細にできています。脳血管障害の対策としては、血流の改善、血管内皮細胞の保護・修復などが有効です。

「HM-3000(特系霊芝)」:霊芝により、脳血流の改善と血管の保護、血栓形成に対する抑制効果が期待できます。また、脳血栓患者に対する後遺症予防にも期待できます。その他、脳内酸素の供給量促進、抗酸化作用に対する影響も大きいものがあります。

「ラフマ」:交感神経の興奮がストレスホルモンを上昇させ、脳内ホルモンのノルアドレナリン・アドレナリンの分泌を促進、細動脈の収縮により脳内の血流・血圧に影響を与えます。ラフマは、ノルアドレナリン・アドレナリンの分泌抑制に影響する「セロトニン」を活性化し、分泌を促します。

「コエンザイムQ10(Co-Q10)」:脳細胞は酸化ストレスに敏感です。Co-Q10の抗酸化作用は、酸化ストレスを生む脂質過酸化物の生成抑制に期待できます。体内にCo-Q10が存在する間は、過酸化脂質の生成はほぼ完全に抑えられるといわれています。

 軽い運動やジョギング、バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレス管理などの健康的な生活習慣は、脳の微小循環を良好に保つ上で重要です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年5月13日水曜日

心因性腰痛

 ストレスと腰痛の関係

 ストレスと腰痛は一見すると無関係のように思われますが、整形外科領域では「ストレスが腰痛の発症や慢性化に密接に関与している」という見解は常識となっています。

 複数の大規模調査や診療ガイドライン、学術論文で「ストレスと腰痛には明確な相関がある」というエビデンスが報告されています。日本整形外科学会と日本腰痛学会が定めた腰痛診療のガイドラインでは、慢性腰痛の約85%が心理的ストレスと関与しており、画像検査などで明確な原因が分からない「非特異的腰痛」が大半であるとしています。近年の国民生活基礎調査や複数の国内外の疫学研究でも、ストレスの多い人ほど腰痛を訴えるリスクが高いことが明らかになっています。

 ストレスと腰痛の関係にはいくつかのメカニズムがあります。帝京大学溝口病院整形外科の専門医はその仕組みをこう解説しています。「何らかの要因で腰痛が起きると、脳の"側坐核"が反応して報酬・快楽物質であるドーパミンという物質を出す。ところが精神的ストレスが多いと側坐核が正常に働かなくなり、痛みのコントロールができなくなる」。

 ストレスが自律神経のバランスを乱し、交感神経優位となることで筋緊張が持続し、筋肉の血流不全が生じ発痛物質が発生しやすくなります。ストレスやうつ、不安など心理社会的要因が脳の痛み抑制機能に障害をもたらし、痛みの感じ方が増強される「痛みの慢性化」の構造があると考えられます。仕事や人間関係等の多様なストレスで「身体化(体に症状が現れる)」現象が起きると、腰部の筋肉や筋膜が緊張しやすくなります。画像診断で原因が見えない非特異的腰痛(多くが慢性腰痛)には、心理社会的因子の悪化が強く関与しているとし、「心理的ストレスが腰痛の発症因子・増悪因子」だと考えられています。

 また、職場の満足度やサポート体制が十分な環境では腰痛の発症・慢性化率が低いという前向き研究、日本全体の労働者を対象とした追跡調査からも、ストレスや不安、抑うつ傾向が腰痛の発症や長期化に強く関係していることが報告されています。

 実際の診療現場でも、腰痛が単なる骨や筋肉の障害だけでなく、多面的なアプローチ(ストレス管理や心理支援を含む)が不可欠と認識しており、腰痛の治療や予防には、ストレスを軽減させる生活改善やメンタルヘルスへの配慮が極めて重要であるとされています。

 このように、ストレスと腰痛が深く関連していることは、国内外のガイドラインや多くの研究により示されており、整形外科領域では当然視されています。


■心因性腰痛と下行性疼痛抑制系

 腰痛の中には、ストレス、不安、うつなどの、心の不調が原因の一つとなって起こるケースがあります。こうした腰痛は「心因性腰痛症」と呼ばれ、ストレスの多い現代社会においてとてもよく見られるようになりました。

心因性腰痛の特徴

 ストレスや不安などの"心理・社会的要因"が絡んだ腰痛には、以下の様な特徴があります。

腰が痛いのに検査をしても異常がないX線(レントゲン)やMRIなどの画像検査を行っても、腰の骨、椎間板、筋肉、神経などの組織に異常がみられない。

治療の効果がない色々な治療法を試しているのに治らない、鎮痛薬もあまり効かない、手術をしても痛みが消えない、一度治ったり症状が和らいだりしてもすぐに再発する、など。

腰痛以外の症状がある腰だけでなく、全身のあちこちに腰痛以外の不調がみられることが多い(肩こり、不眠、胃の不快感、吐き気、動悸など)。

痛みを抑えるシステム「下行性疼痛抑制系」

 人間の脳には、身体の損傷部分から神経を伝わってくる痛みの信号を抑制するシステムが備わっています。これを「下行性疼痛抑制系」といいます。下行性抑制系にはセロトニン系とノルアドレナリン系の二つの系があります。

【セロトニン系の痛み抑制作用】

 痛みの信号が脳神経系に伝わる途中で、セロトニン神経は鎮痛効果を発揮します。一つは感覚神経が脊髄に入るところで起こり、次に痛みの情報がストレス反応に変換されるところで起こります。さらに、ストレス情報が恐怖や不安などの情動を起こすところでも抑制作用が現れます。このように、痛みの情報が順次処理されていく過程で、セロトニン神経は抑制作用を発揮します。

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 ストレスの蓄積は「自律神経」のバランスも崩れます。自律神経が過敏になると痛みを感じるセンサーが強く働くようになり、少しの症状でも強い痛みを感じるようになります。

 セロトニンには、ドーパミン、ノルアドレナリンなど他の神経伝達物質の過剰な働きを抑制する作用や自律神経のバランスを整える作用があることから、"セロトニン不足"は、うつ状態やパニック発作、摂食障害などを引き起こします。 康復医学学会の研究素材「ラフマ」は、脳内セロトニンの増加及びセロトニン神経通過性の安定に作用します。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン