2011年9月2日金曜日
多様化する「うつ病」!
期待される診断方法と多様化する「うつ病」!
うつ病の症状を客観的に診断するための指標となりうる、脳内に多く存在するタンパク質。それは「脳由来神経栄養因子」です。このたんぱく質に着目し、広島大学大学院(広島市)などの共同研究グループが、うつの診断になりうる方法を世界で初めて米科学誌に発表しました。 研究グループの教授によると、世界で研究されているうつの要因については、糖尿病診断での血糖値や高血圧診断での血圧値のような客観的な指標は発見されておらず、気持ちの落ち込みや意欲の低下などの症状から医師が判断するしかないとのこと。今回の発見では、血液を調べることで、客観的な診断方法の開発に役立つと期待されています。
一方で、うつ病は、きちょうめんで真面目、周囲に気を配るなど、模範的な人に多いとされています。しかし、最近こうした典型例に当てはまらない「新型うつ病」が注目されています。うつ病は、憂うつな気分やおっくうな感じ、不安が一定期間続き、日常生活に支障を来している状態。気分が落ち込むだけでなく、「活力も失われ元気がなくなり、嫌なことがあれば、健康な人でも落ち込む。これに対し、うつ病の人はいつも調子が悪い」と、この点は基本的に変わりません。従来のうつ病は中高年に多く、性格は完璧主義。そして、役職や立場など社会的な役割に自分を同化させたがる傾向が強い人に多く、発症すると「こんな情けない人間で、会社にも家族にも申し訳ない」と自分を責めます。また、食欲不振で体重が減ったりします。典型例は自分を追い込んでいるので、励ましてはいけないのが基本です。
一方、新型と呼ばれるのはこんなケース。「入社3年目の会社員男性(25)。プライドが高い性格で、上司のことは内心小ばかにしていた。ある日、その上司から注意を受け、そのまま帰宅。翌朝ベッドから起き上がれず、仕事をする気力もない。体調不良で休みたいと訴え、欠勤が続く」‥‥。「自尊心が強く、傷つきやすい。新型では長年の性格の偏りが見られる場合もある」とは、甲南女子大学人間科学部・牟田和恵教授。注目すべき症状として、
・体重や食欲の増加が著しい
・過眠・手足が鉛のように重く感じる
・対人関係に敏感で、他人に自分を受け入れてもらえないと気分がしぼむ。
‥‥などが挙げられています。また、良いことがあると一時的に気分が良くなったり、過眠や過食、好きなことや自分にとって良い出来事には気分が良くなるなど、従来とは違う症状を示すのでわがままに見えるということです。
■ 非定型うつ病および気分変調症
「新型うつ病」は比較的認知度の高い精神疾患ですが、何かと誤解されることが多い疾患でもあります。実際には「新型うつ病」という病名は存在しません。「新型うつ病」は、「非定型うつ病」および「気分変調症」に当てはまります。
従来型のうつ病と比べ大きく異なる特徴
従来の「うつ病」といえば、几帳面で真面目な人がかかりやすく、落ち込み、自分を責め、自殺に至る傾向が強いといった特徴が見られます。しかし「新型うつ病」は、仕事中だけうつで、帰宅後や休日は普段通り活発に活動し、身近な人間や社会に対して攻撃的な態度を取り、休職しても会社や同僚にかける迷惑などあまり感じない、といった特徴が見られます。
「新型うつ病」(非定型うつ病)の診断基準
「気分の落ち込み」「興味や喜びの消失」「ボーッとしてやる気が起こらない」などの症状があります。さらに次のような特徴が見られる場合に「新型うつ病」と診断されます。「従来型」「新型」を区別して診断されないこともあり、治療法や対処法に異なる部分があるため注意が必要です。
1. 気分の反応性がある・・・楽しい出来事があると気分が明るくなる
2. 著しい体重増加または食欲の増加
3. 10時間以上におよぶ過眠
4. 鉛様のまひ・・・手足が鉛のように重たい感覚
5. 長期間に亘り人間関係において拒絶されることに過敏。そのため社会生活に支障をきたす
「新型うつ」は若年層に多く、若者の場合、食習慣の乱れから脳内神経伝達物質に必須な栄養素の欠乏や、体力の低下による「ストレス耐性」の低下傾向が認められます。対策としては、セロトニンの産生に影響を与える「活性ラフマ」が良いと言われます。また、ストレス耐性の強化には、エネルギー産生を促進する「ミトコンドリアスクエア」システム効率化の4つの栄養素、霊芝、コエンザイムQ10、α-リポ酸、L-カルニチンがおすすめです。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ
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