2019年2月27日水曜日

おしっこ(尿)

おしっこの色で分かる体の不調

「おしっこは健康のバロメーター」といわれるように、尿が病気の徴候を告げていることもあります。尿の状態の中でも、一般の人がひと目で判断できるのが色。赤、黄、緑‥‥さまざまな尿の色でどんな体の不調が分かるのでしょう。
(尿の色と病気の関係についての解説:中山寺いまいクリニック今井院長)

【透 明】

コーヒーやビールなど、利尿作用のある飲み物を飲むと、尿中の水分量が増え、尿の色素であるウロビリノーゲンを薄めるため、透明に近い色になる。この場合、異常ではないので心配は不要。

【黄 色~褐 色】

肉食、運動、疲労、不眠、飲酒などにより尿中のウロビリノーゲンが増加し、黄色みが強くなる。また、ビタミンB2は黄色なので、ビタミンB2を多く含む食事(緑黄色野菜、レバー、キャビアなど)を取ると、緑色に近い黄色の尿が出ることがある。汗を多くかいた後も濃い黄色になることがある。これらに心当たりがなく、濃い黄色の尿が出る場合、脱水のサインである可能性もある。この場合は、水分を多く取ることが必要。

【茶 褐 色】

尿が毎回茶褐色の場合、大量のビリルビンが尿中に排泄されている可能性がある。通常、ビリルビンは、ほとんど尿中に排泄されないが、肝障害や胆道の閉塞などにより胆汁の流れが妨げられると、血液中に増え、尿として排泄されてしまう。

【赤 色】

赤い尿は血が混じっていることを示す。膀胱がんの場合、無症状にもかかわらず血尿が出ることがある。なお、尿路感染症、尿路結石、膀胱出血の場合、鮮やかな赤色を示すが、腎臓内で起こる出血の場合、比較的暗い赤色を示す。

【緑 色】

麻酔薬や漢方薬、一部の消化性潰瘍治療薬には緑色の色素を含むものがあり、服薬すると緑色の尿が出る場合がある。また、緑膿菌による膀胱炎にかかると、緑膿菌が産生する緑色の色素により青緑色の尿が出ることがある。閉塞性黄疸になるとビリルビンという色素が尿中に排泄され、尿の中でビリルビンがビリベルジンに変化し、緑色になることもある。

 今井院長は「尿色に何も異常がなく、体の不調も感じない人でも、気付かないうちに腎機能が低下し、検査で初めて透析導入直前の段階にまで慢性腎臓病(CKD)が進んでいたことが分かる例もある。健康な人でも必ず年に1度は病院で検査を」と話します。
(出典:https://kenko100.jp/)


■尿はこうして作られる

血液と腎臓の働き--血液をろ過して尿がつくられる

血液は酸素や栄養素を全身に運ぶとともに、老廃物や毒素も受け取って循環しています。
 全身をめぐって汚れた血液は、やがて腎臓を通ります。腎臓では、血液から老廃物や毒素をろ過してきれいに浄化し、また余分な水分なども一緒に取り除きます。腎臓で取り除かれた老廃物や毒素、余分な水分などは、尿として体外に排泄されます。腎臓が一日にろ過する血液の量は150?といわれており、大型のドラム缶1本分に相当します。

尿を作ることは、腎臓の主要な仕事の一つです。この機能が低下すると、体中に老廃物や毒素が蓄積してしまうことになります。
 腎臓で尿を作っているのは、「ネフロン」という構造です(右図)。ネフロンは腎臓の最小単位の構造物であり、腎臓1個に約100万個あります。ネフロンは毛細血管が詰まった「糸球体」と呼ばれる組織から始まります。糸球体はボーマン嚢という袋に包まれています。
 糸球体に血液が送られると、糸球体ろ過により毛細血管からボーマン嚢に水分がにじみ出します。これが尿の元(原尿)となります。
次に原尿は「尿細管」という細い管に流れていきます。尿細管は、原尿から塩分やたんぱく質など、体にとって必要な物質を選び出し、その約99%を再吸収します。
 最終的に残りの1%が、不要な老廃物を含んだ水分である尿として、体外へ排出されます。

尿の成分

尿の成分の90%以上は水分です。そのほかに、タンパク質の代謝によって作り出される老廃物が含まれます(左表)。1日の尿量は健康な人では約1~1.5?です。腎機能に障害があると、500m?程度になったり(乏尿)、2?以上になったり(多尿)します。

 このように腎臓は、老廃物や余分な水分を排出することで身体を健康に保っています。そのため、尿の色や量などによって、全身の状態を知ることができます。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年2月20日水曜日

白血病

池江選手の白血病、若年層がんの1位完治へは骨髄移植、強い副作用も

かつて「不治の病」とされた白血病は研究開発が進み、治る可能性の高い病気になりつつあります。「血液のがん」といわれ、固形がんのように手術では切除できず、抗がん剤治療が主となりますが、副作用は大きいようです。

国立がん研究センターなどによると、白血病の患者は年間約1万人ほどで、10万人当たり9.6人(平成24年の推計値)。ただ20代未満の若い世代では、がんの種別で1位(21~23年調査)となっています。

 大半の患者の発症原因は不明です。異常な白血病細胞が無秩序に増殖するため、これを抑えることが治療の主な目的となります。進行が早い急性の場合、入院して抗がん剤を点滴投与します。治療の影響で生殖能力を失うことがあり、精子や卵子の凍結保存など温存治療も検討する必要があります。

 完治へ向けて「造血幹細胞移植」があります。骨髄の中の同細胞を入れ替えるため、抗がん剤治療より強い副作用があり、嘔吐や脱毛など体への負担は小さくありません。日本骨髄バンクによると、移植を求める患者は2930人で昨年末現在、ドナー(提供者)登録数は約49万人。ドナー数は十分のように見えますが、同バンクの広報担当者は「適合しない場合や、登録者が途中で辞退する人もおり、待っている患者はいる」と説明します。

 以下は、白血病に詳しい北海道大病院血液内科の豊嶋崇徳教授の話です。
「急性白血病は若年層に多いがんの代表だ。非常に進行が早いことで知られるが、約7~8割の患者は抗がん剤治療で白血病細胞が消える『完全寛解』の状態となる。その後も抗がん剤治療を半年から2年程度継続することで、約3~4割は根治が可能だ。また、抗がん剤治療のほかにも、骨髄移植の選択肢もある上、新たな治療法の開発も進んでいる。期待が大きい選手ではあるが、まずは治療に専念すべきで、競技継続は難しいものがあると言わざるを得ない。国民は完治することを祈りながら、治療に専念できる環境を整えることが重要だ」
(出典:https://www.iza.ne.jp/)

■霊芝のP388白血球細胞への抑制作用

白血病の治療は、化学療法を第一の選択肢として行われていますが、多くの抗がん剤は骨髄抑制の副作用があるため、治療失敗の原因となります。今のところ抗がん剤による骨髄抑制の治療は、造血コロニー刺激因子がよく使用されています。しかし、造血コロニー刺激因子は、非常に高価なもので、白血病細胞に対して抑制作用を有しません。一部の研究者の間では、造血コロニー刺激因子は白血病細胞を刺激するではないか、という声もあるため、短期間の投与が勧められています。各国の研究者は、腫瘍細胞の増殖を抑制、造血機能を促進という機能をもつ薬物の研究開発に全力を注いでいます。

 当学会の主要研究テーマである生薬の霊芝は、微小循環の改善をはじめ多彩な作用を持っています。以下は、当学会の森昌夫理事長が顧問教授をしている中国・復旦大学の放射医学研究所と日本・和漢生薬研究所が協力し、霊芝の作用を免疫機能促進の立場のみならず造血機能に関しても分析し、霊芝の白血病細胞及び造血細胞への影響を試みた研究結果です。
方 法  和漢生薬研究所の提供による「HM-3000(特系霊芝)」エキスを用いて、TNF-αの活性及びP388白血病細胞増殖への抑制作用を測定し、P388細胞のアポトーシスへの促進作用を分析。
結 論  HM-3000(特系霊芝)はP388白血病細胞の増殖を抑制し、アポトーシスを促進する作用があることがわかりました。さらに、造血促進作用によって、白血病の治療に良好な補助効果が期待されています。


 上述の研究結果から、「HM-3000(特系霊芝)」は適度の投与量で、白血病細胞生長の抑制白血病細胞アポトーシスの促進免疫の増強造血機能の向上など総合効果があり、さまざまな腫瘍治療の補助薬として利用価値があると考えています。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年2月13日水曜日

香料による健康被害

柔軟剤や芳香剤による“香害”

人工香料による健康被害を訴える人が急増しています。その原因物質は、年々種類と使用量が増え続ける合成ムスク類です。
 合成ムスク類とは、麝香(じゃこう)に似た香りを持つ人工香料の総称で、柔軟剤や芳香剤、ローション、脱臭剤、香水、化粧品などの身体手入れ用品や洗剤のような家庭用品でも広く使われています。
 麝香は古くから高級香料として利用されていましたが、20世紀初期に代替物の合成ムスク類が開発され多くの製品に使われるようになりました。しかし、合成ムスク類のニトロムスクという物質には強い毒性があることが分かり、ニトロムスクに代わって、HHCB、AHTNなど「多環ムスク」と呼ばれる合成化学物質が開発され、現在に至っています。

 ところが今、このHHCB、AHTNの毒性が確認され大きな問題になっています。2005~07年に行われた熊本大学・佐賀大学の共同研究で、日本人の母乳や脂肪組織に合成ムスク類の「HHCB」と「AHTN」が蓄積していることがわかりました。生活排水などから水、大気中にも合成香料が排出され蓄積し、新たな環境汚染物質として問題となっています。

 世界市場で流通している合成香料は約500種類、そのうち日本では約320種類を製造しているので、真剣に考えないといけない問題です。
 すでに自治体レベルで「香料自粛」に取り組んでいるケースもあります。2005年に岐阜市では、全市で「香料自粛のお願い」のポスターを病院や学校、公共施設などに張り出して、香料が含まれる製品の使用を自粛するキャンペーンを展開しています。岐阜市では香料問題を子どもの健康問題と捉えて真剣に取り組んでいます。こうした動きはすでに多数の自治体に広がっています。
 2013年に市民グループ(香料自粛を求める会、化学物質問題市民研究会、日本消費者連盟関西グループ、反農薬東京グループ)は合成ムスク類の使用量が多い柔軟剤や芳香剤を病院、役所、学校、駅といった公共の場での使用を自粛するよう文部科学大臣宛に「学校等における香料自粛に関する要望」を提出しています。

 しかし、大手メディアは合成ムスク類で健康被害が続出していることを大きく取り上げません。P&G、花王、ライオンといった大スポンサーの顔色を窺ってのことなのは明らかです。各メディアは、"なぜ合成ムスク類による健康被害、いわゆる「香害」が起こるのか"を報道する責任があるのではないでしょうか。
(出典:http://healthpress.jp/)

■香料の化学物質による健康被害

 心配なのは、小中学校、幼稚園でも「香害」が発生していることです。今、子どもでも男女を問わず、制汗剤を使うのは当たり前だといいます。制汗剤は合成ムスク類で強い香りを出したものがほとんどです。そのため、「教室中に匂いが広がって倒れそうになる」という声が、生徒だけでなく学校職員からも上がっています。
 国民生活センターには柔軟仕上げ剤のにおいに関するものも含め、香害に苦しむ人から数多くの相談が寄せられています。

 12歳以下の子どもは化学物質に対して感受性が高く、簡単にアレルギー反応を引き起こしてしまいます。合成ムスク類などの香り物質は目には見えませんが、揮発しやすい小さな分子です。空気中をただよい、鼻の奥にある嗅覚細胞に付着し、私たちはにおいを感じます。そして、その分子は呼吸によって体内に取り込まれ、また皮膚からも体内に吸収され、子供たちのぜんそくアトピー各種アレルギーなどに大きく関与しているのです。
 また、子どもの時から合成ムスク類に曝されていけば、蓄積量も多くなり、将来、健康被害を受ける可能性も否めません。

合成ムスク類は非常に多くの商品で使われていますが、意外なところにもあります。例えば天然であると思われがちなアロマセラピー用のスミレ、ラベンダーなどでは、香りをより強く定着させる目的で合成ムスク類が使用されていることもあります。

 したがって健康被害が起こりかねない人工香料は、合成ムスク類の香りだけではありません。芳香剤、柔軟剤、制汗剤などの日用品、文房具、さらに食品のフレーバーなどの香料は「香料」とだけ表示されており、香料の原料は消費者には分かりません。メーカーに問い合わせても、企業秘密で教えてはくれません。無香料の製品や食品を選んでいくことが、いちばん安心・安全ですが、少なくとも、右表にあるにおいが強い製品は使用を控えた方が無難です。

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愛・感謝 村雨カレン

2019年2月8日金曜日

心臓とNO

ポンプ役の心臓は内分泌臓器でもある

 筋肉の塊の心臓は、単に血液を送り出すポンプの役割を果たしているだけでなく、立派な内分泌臓器でもあります。それが分かったのが1984年。日本人研究者によって「ナトリウム利尿ペプチド」と呼ばれるホルモンが分泌されていることが発見されました。

 東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科の辻野部長は言います。
「最初に、心房(心臓の上部の部屋)から分泌されている『心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)』が発見され、その後、心室(心臓の下部の部屋)からは『脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)』が分泌されていることが分かりました。激しい運動などをすると、心臓の血流量が増えます。そのようなときに、どちらのホルモンも血管を拡張させて血圧を下げ、心臓に負担がかかりすぎないように働くのです」

 心臓が弱ったときにもナトリウム利尿ペプチドの分泌が高まります。心臓が弱ると腎臓へ送る血液量が減り、尿も減ります。すると、体に余分な水分や塩分がたまって血圧が上昇。そこでナトリウム利尿ペプチドが腎臓に働いて、水分(尿)や塩分の排泄を促すのです。また、副腎にも作用して、体に塩分をため込むホルモン(アルドステロン)の分泌を抑制するといいます。
「いずれも心臓に負担がかからないように働くのです。国内ではANPは急性心不全治療薬として頻用されていますし、BNPは心不全で血中濃度が大きく上昇するので、心不全の重症度判定に欠かせない診断法となっています」(同部長)

 もうひとつ、血管拡張作用のある代表的なホルモンが、血管の内皮細胞から分泌される「一酸化窒素(NO)」です。86年に米国の化学者ファーチゴットが血管拡張因子の本体であることを発見し、98年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。最も単純なガスが、ホルモンとして重要な働きをしているのです。

「NOの血管拡張作用が分かりやすいのは、ペニスの勃起です。勃起もNOによって血管の平滑筋の細胞内にサイクリックGMP(cGMP)という物質が増え、それが血管を広げてペニスに血液が充満します。バイアグラはcGMPを分解する酵素の働きを阻害する薬です」

 狭心症や心筋梗塞後に使われる硝酸薬はNOの生成を促す薬で、同じくcGMPが増加します。そのためバイアグラとの併用は、急激な血圧低下を起こす危険性があるので禁忌となっています。また、閉経前の女性に脳卒中や心筋梗塞が起こりにくいのは、女性ホルモンがNOの分泌を高めることが関係しているといいます。
(出典:日刊ゲンダイDIGITAL) 

■霊芝と一酸化窒素(NO)

霊芝の服用により、体内でのNO合成酵素が活性化し、NOの産生が促進されます。NOの増加により毛細血管の内皮細胞が増殖し、血管の修復や血管本数の増加などが現れることなどが報告されています。

血液の流動性を維持する血管内皮細胞

赤血球が肺から受取った酸素は、血管を通して全身の細胞に送られます。その血管には、血液の流動性を保つための機能が備わっています。
 動脈は厚い血管で、三層からできています。対して毛細血管は、内皮細胞の一層でできています。毛細血管は血管壁を通して、組織・細胞に栄養素と酸素を送り、老廃物と二酸化炭素の回収を行います。血液は、ここで一番大切な働きをしますので、この毛細血管での血流が最も大切なのです。

血管内皮機能と一酸化窒素(NO)

血管内皮細胞は、血管の健康状態を維持するのに非常に重要な役割を果たしています。血管内皮細胞はNOなど数多くの血管作動性物質(血管に働きかける因子)を放出しており、血管壁の収縮・弛緩をはじめとして、血管壁への炎症抑制、血管透過性、凝固・線溶系の調節などを行っています。
 この血管内皮は、ストレスや高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満など、様々な生活習慣病によってその機能を低下させてしまいます。

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血管内皮機能の低下した状態を改善することにより、微小循環血流が改善し、酸素の供給量の向上にもつながります。
 当学会の主要研究テーマである「HM-3000(特系霊芝)」は、NOの産生に関する豊富なデータを有しています。HM-3000(特系霊芝)による〈血管内皮機能の改善⇒酸素の供給量向上〉は、心血管・脳血管障害の改善に期待ができます。そして、康復医学学会の目指す傷病後の健康回復、QOLの向上につながっていくのです。


いつもありがとうございます。愛・感謝 村雨カレン