2020年9月9日水曜日

免疫

 “免疫力”という言葉は不適切?

 新型コロナウイルスの流行以降、「免疫力」という言葉をよく見聞きするようになりました。しかし、学問の分野では「免疫力」という言葉は使われていません。むしろ、この言葉は不適切であると言えるのです。

 そもそも「免疫」とは何でしょうか。免疫学は免疫について研究する学問で、非常に広範囲で専門性が高く、多くの学者がしのぎを削って研究している医学分野の一つです。日本人の貢献も有名も大きく、利根川進先生や本庶佑先生は免疫学分野でノーベル賞を受賞しており、日本人によって数多くの発見がなされています。

 ヒトの身体は、常に病原体の侵入や増殖の脅威に晒されています。細菌・カビやウイルス、寄生虫などが、体内に侵入して増えることで、病気=感染症が引き起こされます。それを阻止するために常に働いているのが免疫です。

 免疫の重要な機能として「自己と非自己を見分ける機能」「病原体等を侵入・増殖させない機能」「一度晒された病原体に即応する機能(免疫記憶)」「異常な『自己』を判別する機能」等があります。免疫は大きく「自然免疫」「獲得免疫」に分かれます。自然免疫系は病原体のパターン等を認識して即応的に働く免疫システムであり、獲得免疫系は病原体等に対してより特異的な反応をする細胞等の活性化や調整により成り立つ複雑なシステムです。特に獲得免疫系では、ウイルス等に付着して抵抗する「液性免疫」を担う抗体と、それを産生するリンパ球の一種「B細胞」や、「細胞障害性T細胞」を中心とする細胞性免疫があり、これらを調整する役割の細胞もたくさんあります。

 大事なことは、免疫というのは「システム」であり多数の細胞などのネットワークによって担われた「様々な機能」を持つものであるということです。「免疫力を上げて強い身体を作る」‥‥雰囲気はわかりますが、システムのどの部分をどうすれば免疫力が上がったことになるのか。全ての免疫細胞が頑張れば「免疫力が上がった」ことになるのか。新型コロナウイルスによる COVID-19では、多くの免疫細胞が広く強く活性化して「サイトカインストーム」が起こることがあります。「免疫力が上がっている」と言えそうです。しかし、これは、すなわち"重症化"していることを示しています。「免疫力」が上がると病気が重症化して時に死亡してしまう‥‥?

 さらにアレルギーは免疫細胞が活発に活動することで症状が出る疾患です。これも"免疫力アップ"の結果と言えるでしょうか?


「免疫力」‥‥この言葉は結局、雰囲気で使われていて、どこまでも不適切な感じがします。、免疫は雰囲気で解釈するものではありません。 

※峰宗太郎先生:医師(病理専門医)・薬剤師・研究者(出典:https://news.yahoo.co.jp/)


■免疫系の構成要素

 免疫系には以下のような多くの構成要素があります。

●白血球=免疫細胞

顆粒球  好中球、好酸球、好塩基球がある。好中球(食細胞)は細菌やその他の外来細胞を捕食し、殺傷する。好酸球は捕食するには大きすぎる異物を殺傷し、寄生虫を動けなくして殺傷するのを助け、がん細胞の破壊を助ける。アレルギー反応にも関与する。好塩基球はヒスタミン(アレルギー反応に関与する物質)を放出し、好中球と好酸球を問題のある部位に引き寄せる物質をつくる。

リンパ球  :B細胞やT細胞、NK細胞などの獲得(特異)免疫を司る白血球。T細胞は獲得免疫に関与し、ヘルパー、キラー、制御性の3種類がある。また、B細胞は特定の抗原に対する抗体を作り出す。抗体の産生は抗原によって活性化される。

樹状細胞  :通常は組織内にある白血球に由来する細胞。T細胞が異物の抗原を認識するのを助ける。

●抗体(免疫グロブリン)

 B細胞によって作られるたんぱく質。侵入物の抗原にしっかりと結合し、攻撃用の印になったり、侵入物を直接中和したりする。

●補体系

 体を守るための一連の反応に関与する一群のたんぱく質で構成されており、例えば、細菌や外来細胞を殺傷する、マクロファージが外来細胞を認識して捕食しやすくする、マクロファージや好中球を問題のある部位に引きつける等によって体を守る。

●サイトカイン

 免疫細胞等から分泌されるたんぱく質で、免疫系の情報伝達物質として働き、免疫反応の制御を助ける。

●ヒト白血球抗原(HLA)

 自己と非自己の区別を可能としている一群の標識分子。組合せは人によってほぼ固有であり、すべての細胞の表面に存在している。

●インターロイキン

 ある種の白血球から分泌され、他の白血球に影響を及ぼす伝達物質(サイトカイン)の一種。

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「HM-3000(特系霊芝)」は免疫系に対して調整的な双方向性があるため、免疫機能の亢進による病態(アレルギー、アトピー、リウマチ、膠原病、甲状腺機能異常、劇症肝炎、糖尿病等)や、免疫機能低下に関わる病態(細菌・ウイルスによる感染症、エイズ、傷口治癒の慢性化、腫瘍の発生等)にも有効な作用の発揮が期待できます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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