2025年3月5日水曜日

ストレスと心血管系

 “騒音”は心臓に悪影響を及ぼす?

「騒音」は心臓にとって大敵になる──。そんな新たな研究が、2024年8月、欧州心臓病学会年次総会で発表されました。

 ドイツのブレーメン心臓血管研究所に急性心筋梗塞で入院した50歳以下の患者430人の居住地の騒音レベルを調べたところ、同地域の一般住民よりも高レベルの騒音に暴露していることがわかったそうです。若年で心血管疾患リスクが低い人でも、騒音の悪影響によって急性心筋梗塞のリスクがアップした可能性が示されたのです。

 またフランスの別の研究では、急性心筋梗塞で入院して28日以上生存していた患者864人を追跡調査。入院から1年後の時点で19%の患者に主要心血管イベント(心臓突然死、心筋梗塞の再発、狭心症など)が発生していて、夜間の騒音レベルが10dB(デシベル)増加するごとにリスクが25%増加することが明らかになったといいます。

 騒音と心臓疾患との関係は数多くの研究が行われています。マサチューセッツ総合病院の研究では、幹線道路沿いや空港周辺などの騒音レベルが高い環境に長期で暴露され続けた人は、騒音レベルが低かった人に比べて心血管疾患の発症リスクが3倍以上でした。健康な成人男女499人を対象に脳と全身の動脈のPET/CT画像を撮影、米国運輸省の騒音データに照らし合わせて騒音レベルを評価。騒音レベルが高い環境に住む人は情緒管理機能中枢である脳の扁桃体の活動レベルが高く、動脈の炎症レベルも高いことがわかったのです。

 他にも、115dB以上の環境で20年以上耳栓なしで生活した場合、心筋梗塞が最大で1.6倍に増えると報告されていますし、WHO(世界保健機関)も1日平均65~70dBの騒音は心臓疾患を増加させるとしています。

 騒音が心臓疾患リスクを高める原因については、「ストレス」と「ホルモン」の関与が考えられています。騒音は、脳のストレス検知部位である扁桃体の活動を活発にさせます。扁桃体は、外からの刺激に反応して自分にとって有益=快なのか、害悪=不快なのかを判断する役割があり、害悪の場合は活性化し、副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンなどのカテコールアミン、皮質からはストレスホルモンのコルチゾンを分泌させるのです。これらは心拍数を増加させ、血流を増して血管を収縮させるため血圧が上昇します。それだけ、心臓や血管の負担が増大することになります。さらに、ストレスによって炎症細胞が放出され、動脈硬化性のマクロファージが炎症反応を増強するため、プラークができたり、動脈瘤を形成したりすることなどもわかっています。騒音が不快な音の刺激として扁桃体を過剰に活動させることが、心血管疾患リスクをアップさせるのです。

 もちろん、騒音によって生じる睡眠不足や活動量の低下、難聴なども心臓に悪影響を与え、心臓疾患リスクを高めますから、騒音は考えている以上に心臓にとって大敵といえます。

(出典:https://www.nikkan-gendai.com/)


■ストレスによる心血管系への影響

 ストレスによる生体反応を見てみましょう。ストレスの刺激(物理的或は心理的)を受けると、生体反応が起こり、主に精神神経系・心臓血管系・内分泌代謝系・筋肉運動系・消化器系・生殖系など、自覚症状や疾病があらわれるのがわかっています。

 ストレスが心臓に与える影響は次のとおりです。

交感神経の働きが高まり、脈が速くなり血圧が上昇する 

血管が収縮するため、心臓と血管に大きな負荷がかかる 

神経伝達物質が増え、血栓ができやすくなる 

血液の粘りが強くなり、冠動脈の硬化や閉塞が起こる 

心臓の筋肉が収縮しにくくなり、正常に血液を送り出せなくなる(たこつぼ心筋症)

 ストレスによる心臓の違和感は、ズキズキ・チクチクといった痛みで、長時間持続することがあります。また、強い不安感や不眠などの精神的な症状を伴うこともあります。

【ストレスが心臓血管系に及ぼす影響】

ストレス ストレスホルモンCRH(コルチコトロピン放出ホルモン)ノルアドレナリン・アドレナリン 交感神経興奮 細動脈収縮 血圧・心拍数 心臓負担 

【関連する疾患と症状】

高血圧、狭心症、不整脈、神経性狭心症、血圧不安定など。 

ノルアドレナリン・アドレナリンが血小板凝集を促進

 ストレスは血圧や血糖値を上げ、消化器系の働きを抑制し、血清コレステロール値を急上昇させたりします。そして、ノルアドレナリン・アドレナリンは、血小板凝集を促進させ、正常な血液の流れを妨げ、血栓症を起こします。血栓ができると、動脈硬化症で狭窄した動脈に重い閉塞を招きかねません。

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対策ポイント:神経伝達物質のバランスと微小循環の血流改善

 ストレス状態が続くとストレスホルモンが放出されセロトニン放出が抑制され、アドレナリをはじめとする神経伝達物質のバランスを崩します。そして、微小循環の血流を低下させ、血小板凝集の促進~血栓~伴う疾病が表れることが考えられます。

 康復医学学会が長年研究を続けている「活性ラフマ」は、脳内のセロトニンを活性させます。脳内セロトニンの増加、セロトニンの神経通過性の改善により、ノルアドレナリン及びアドレナリンの働きを安定化させます。また、「HM-3000(特系霊芝)」は微小循環の血流改善に働くため、ストレスによる脳・心臓血管系対策に期待が持てます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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