糖尿病と低温やけど
Aさん(78歳)は、不定期ですが糖尿病で通院しています。ひとり暮らしのため、寒い季節はとくにつらく、夜、足が冷えてくると眠れません。そこで、湯たんぽを使うようになりました。
ある朝、湯たんぽが熱すぎたのか、足の皮膚が少しひりひりする感覚で目が覚めました。よく見ると、その部分だけが赤くなっていました。2、3日すると、なぜか足の皮膚の赤みは増し、表面の皮が少しむけたと思ったら、急速に赤い範囲が広がってしまったのでした。
湯たんぽやあんかなどによるやけどの症状を「低温熱傷」と呼びます。このやけどは、みかけより組織の傷みがひどいことが多いものです。
特に糖尿病患者では、こうしたタイプの熱傷になりやすくなります。高血糖が続くと、神経を養う細かい血管に血流障害が起こってきます。さらに、ブドウ糖がうまく代謝されないため、神経細胞内に特殊な物質がたまったりして末梢神経が障害されます。
末梢神経には、内臓の動きや血圧などを調節する「自律神経」と、痛みや熱さを感じる「知覚神経」、手足を動かす「運動神経」があります。
自律神経の障害では、手足にほてりや冷え、発汗異常がおこり、知覚神経の障害では、じんじん、ぴりぴりといった痛み、異常知覚が発生します。更に進行すると、痛みを感じなくなり、やけどやケガから壊疽を起こす危険が高くなります。
低温熱傷は、電気あんかや使い捨てカイロ、電気敷布や電気カーペットなど、さわって暖かく気持ちいいと感じる温度のものを長時間皮膚に押し付ける(42℃でも6時間以上)ことによって起こります。見た目は軽くても、皮膚の奥深くまで届く重症のやけどになります。このため、冬の暖房には特別の注意が必要です。
使い捨てカイロは長時間同じ場所に固定しない、特に靴用カイロは危険です。
電気カーペットの上で眠ってしまわない、あんかや湯たんぽは足から離します。
電気毛布や電気敷布を使っている人は、寝る前に布団を暖めておくぐらいにしておきます。
糖尿病になると細菌に対する抵抗力が落ちてくるので、やけどで傷んだところから簡単に感染してしまいます。治療が不十分だと、感染が進展しやすく重症化になりやすいので要注意です。
■AGEと血管障害!
高血糖により糖化されたたんぱく質が劣化すると、最悪の老化促進物質といわれる「AGE(終末糖化産物)」(AGEsともいいます)が発生します。AGEは、コラーゲンで構成されている血管本来の機能を低下させたり、末梢神経に悪影響を与えたりして「低温やけど」の原因にもなります。
対策のポイントは、血管内皮細胞!
血管内皮細胞は、陰性荷電を帯びています。そのため、正常な血管内では、血小板と血管内皮細胞は結合しないので、血小板凝集は起こらないようになっています。しかし、AGEや酸素ストレスにより強いダメージを受けると、血管透過性が亢進したり、微小血栓を形成して微小循環障害を起こしたりします。
霊芝とNO(一酸化窒素)
AGEが増加すると、血管内皮細胞が阻害されるため、NOの産生が低下、血管が収縮して炎症を起こしやすくなります。そして、血管が血栓を作りやすい状態になり、血管機能障害を起こします。生薬「霊芝」には、血管を円滑に維持する役割を持つ血漿一酸化窒素の産生を促すデータがあります。
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糖尿病の場合、疾患そのものへの対策と合併症対策が必要になります。そして、合併症の場合は、上記のような血管内皮細胞だけでなく、微小循環の環境、血流の改善が重要です。
康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、微小循環の環境改善に対して、様々なアプローチによるエビデンス(科学的根拠)を持っています。
※康復医学学会ホームページ ⇒ www.koufukuigaku.org
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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