2022年9月29日木曜日

老化と睡眠

 なぜ高齢者は早寝早起きになる?

「定年になったらゆっくり寝たい、と思っていたが、朝早くに目が覚める。仕方がないので、早朝散歩するようにしている」こんなお年寄りが多いと思います。

 年を取ると元気な高齢者でも睡眠が浅くなり、夜中に起きたり、朝早く目が覚めたりします。理由のひとつは、加齢により体内時計が変化するからです。ヒトは地球の自転によって24時間周期で昼と夜が来るのに合わせて体内環境を変化させる仕組みがあります。

 実際、体温やホルモン分泌などは約24時間のリズムを刻みます。これを"概日リズム"といい、それをつかさどる機構が体内時計です。高齢になるとこの体内時計が変化して、血圧や体温やホルモン分泌など睡眠を支える生体機能の周期が前倒しになります。その結果、朝早くに起きるようになると考えられています。

 2つ目の理由は睡眠が浅くなるためです。睡眠には深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠がありますが、高齢になるとノンレム睡眠が減少してレム睡眠が増えることが脳波の測定などでわかっています。つまり、高齢な方は睡眠中でもちょっとした物音で起きてしまうのです。

 なぜ、高齢になると睡眠が浅くなるのでしょうか? それは基礎代謝が減るからです。基礎代謝とは呼吸や体温など生きていくうえで欠かすことのできない必要最小限のエネルギー消費量をいい、睡眠時間と相関関係にあることがわかっています。若い人の睡眠時間が高齢者よりも長いのは基礎代謝が高いからです。

 ですから、高齢者がよく眠れないのは"日常の活動量が少ない"からというよりも、筋肉量が減るなどして基礎代謝が落ちるからです。ならば、筋トレをして筋肉をつけて基礎代謝を上げれば若い頃のように眠れるかといえば必ずしもそうではありません。そもそも高齢になると筋肉が簡単にはつきませんし、基礎代謝は筋肉だけで決まるものではありません。ただし、睡眠時間が長くなることはなくても、良質な深い眠りが期待できます。

 また、夜早く寝るようになるのは朝早くから動くために活動時間が長くなって疲れるからと思っている方が多いようですが、むしろ問題は太陽光です。

 屋外の強い光は、24時間より少し長い周期で刻まれている人の生体リズムを、24時間リズムにリセットする働きがあります。早朝散歩をすることはそれだけ早く、強烈な太陽を目の中に浴びて生体リズムがリセットされて1日が始まるのですから、そのぶんだけ眠気が早く来るというわけです。

 なお、「朝起きたら光を浴びて体内時計をリセットしましょう」というのは若者へのアドバイスです。若者は夜遅くまでスマホを見るなど夜に光を浴びることが多く夜型生活になっているからです。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■良質な睡眠が血管の老化を防ぐ

 血管のためにも、ぐっすり眠りたいものです。とはいえ、現代は「眠れない」という人が少なくありません。特に30~40代は、忙しさから睡眠時間があまりとれず、平均睡眠時間は2~3時間という方も多くみられます。睡眠不足が血管によくないことはわかっていますので、意識して睡眠時間をとるようにすることが大切です。

"寝てる間に"修復される血管メンテナンスのメカニズム

 私たちは睡眠をとることで脳や体を休ませています。血管の修復やメンテナンスには、「成長ホルモン」と「メラトニン」というホルモンが大きく関わっています。寝ている間にこの2つのホルモンが分泌されることで、血管の修復・メンテナンスが行われます。

 睡眠直後から3時間ほど分泌されるという「成長ホルモン」は、実は、睡眠中に血管も修復しているのです。成長ホルモンは、寝入りばなに多く分泌され、体内の新陳代謝を促して、体が受けたダメージを修復します(傷んだ毛細血管の修復や、老化や劣化の予防など)。

 眠気を誘うことで知られている「メラトニン」には、とても強い抗酸化作用があり、細胞の新陳代謝を促したり、活性酸素からのダメージを軽減して血管の老化を防いでくれます。そんな効果を期待できるメラトニンですが、朝日を浴びてから15時間後に分泌されるため、その時間に寝る準備が整っていることが大切になります。

 睡眠中は「副交感神経」が優位になって、心身ともにリラックスした状態です。心拍数が下がり、血圧も下がるため、血管への負担が減ります。つまり、ぐっすり眠ることが"血管力"を高め、若々しい体と脳を保つことにつながります。睡眠時間が短いと交感神経の緊張を招くため、血管にはよくありません。寝不足が続くと、ほぼ例外無く血圧が上昇します。

 また、睡眠不足は食生活にも悪影響を及ぼします。満腹感を得にくくなり、また食欲を促すホルモンを放出するので、睡眠不足だと普段より食べてしまうのです。深夜になるとお腹がすいてくるのはそのせいです。また、睡眠時間は、短過ぎても長過ぎてもよくありません。6~7時間くらいが脂肪率の低い睡眠時間と言われています。

===============

 血管・血流の改善効果が期待される「HM-3000(特系霊芝)」を日常的に摂り、メラトニンの材料である脳内セロトニンの増加が期待できる「ラフマ葉エキス」を夕方に摂ることをお勧めします。睡眠中の血管力強化、睡眠の質の改善が期待できます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年9月21日水曜日

脳の老化

アルツハイマー病予防・改善への期待

 本日、9月21日は「世界アルツハイマーデー」です。1994年「国際アルツハイマー病協会」(ADI)は、世界保健機関(WHO)と共同で毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、この日を中心に認知症の啓蒙を実施しています。 また、9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、様々な取り組みを行っています。日本でも公益社団法人「認知症の人と家族の会」がポスターやリーフレットを作成し、認知症への理解を呼びかけるなどの活動を行っています。 

 日本は4人に1人が高齢者の「超高齢社会」となっており、2025年には高齢者のうち5人に1人が認知症になると推計されています。また、昨今の急激な社会環境変化もあり、脳や心の健康増進は大きな社会課題となっています。

 そんな中、「世界初!乳由来βラクトペプチドのアルツハイマー病予防・改善に繋がる新たな機能を解明」というニュースが飛び込んできました。


~ ヒトiPS細胞由来神経細胞を用いたミトコンドリア機能改善効果の確認 ~

 キリンホールディングス株式会社R&D本部のキリン中央研究所は、乳由来βラクトペプチドの1つGTWYペプチド(以下、βラクトペプチド)が、アルツハイマー病の主要な病態のひとつであるミトコンドリア機能の低下を改善するという新しい機能を、ヒトiPS細胞由来の神経細胞を用いて、世界で初めて明らかにしたそうです(2022.7.31~8.4にアメリカで開催された世界最大のアルツハイマー病に関する学会「国際アルツハイマー病学会2022年度大会」で発表済)

 近年、細胞のエネルギー産生工場として知られる「ミトコンドリア」の機能が低下することがアルツハイマー病の主要な病態の一つであることが明らかになり、脳の健康維持にはミトコンドリア機能の維持や改善が重要であると考えられています。また、認知症予防には食事などの日常生活の改善が重要で、最近の疫学研究で牛乳や乳製品の摂取が認知症リスクを低減する事が報告され、注目を集めています。

 研究の結果から、βラクトペプチドはアルツハイマー病におけるミトコンドリア機能低下を改善することで、アルツハイマー病の病態を予防・改善する可能性が明らかになりました。今後脳の健康維持・認知機能改善の取り組みへの応用が期待されています。

(参照:https://news.biglobe.ne.jp/)


■脳内の糖が老化緩和と寿命の鍵

 個体の老化や個体の寿命には、脳の神経細胞の機能が大きく関わっています。高次の機能を担う脳は、体内で最もエネルギーを必要とする器官です。その機能を支えるのは神経細胞内のエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)であり、ATPは糖(グルコース)の分解によって作られます。その一方で、食餌制限などにより血糖値を下げることで、寿命が延びることが知られています。

※食餌制限とは:線虫やショウジョウバエなどの下等生物から霊長類まで多くの動物種で、自由に食べることができる餌の量を減らすと、寿命が延長することが認められている。


 昨年、東京都立大学の研究グループが、加齢による脳神経細胞内のATP量の減少は、神経細胞内への糖取り込みを促進することで抑えられることを発見しています。また神経細胞内への糖取り込みを促進すると、加齢性運動機能低下が緩和し、寿命が延伸することがわかりました。さらに、神経細胞内への糖取り込みの促進と食餌制限を組み合わせると、より効果的に寿命が延びることを見出しました。この結果から、脳神経細胞への糖取り込みが、個体の老化と寿命の制御に重要な役割を果たしていることがわかったのです。この発見は、脳のアンチエイジングと健康寿命の延伸のための新たな抗老化戦略や創薬に繋がることが期待されます。

この研究から、脳の老化における糖代謝の役割が明らかになり、脳神経細胞への糖の取り込み促進は、抗老化効果があることが示唆されました。また、食餌制限を組み合わせることで、相乗的な抗老化効果がみられたことから、脳神経細胞への糖取り込みの促進と食生活の改善の組み合わせよって、将来的に健康寿命の延伸が期待されます。

===============

 康復医学学会では、学会設立当初から「不老」(抗老化、運動機能・記憶力の維持)、「延年」(健康寿命の延伸)を主要な研究対象として活動して参りました。

「HM-3000(特系霊芝)」はその骨幹をなす生薬です。血流・血管への影響はもとより、腫瘍や潰瘍への影響や自己免疫疾患やアレルギー反応、ストレス耐性への影響など、数多くのデータを有しています。中国最古の薬物書『神農本草経』において、薬草類の中で"健康的で寿命を全うできる"と解説されているのは、上薬である「霊芝」だけです。

 私たちは食べたものから生命活動のエネルギー通貨と呼ばれるATPを絶えず作って生命を維持しています。摂取した食物がATPになるまでの過程は複雑で、3段階(解糖系→クエン酸回路→電子伝達系)があります。中でもエネルギー工場と言われるほど多くのATPを産生する電子伝達系は、「コエンザイムQ10」がないと機能しません。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年9月15日木曜日

口腔健康

 食欲の秋、"脱早食い"で健康アップ

 国民健康栄養調査の結果では、男女とも食べる早さが「早い」人ほど肥満度が高い人の割合が多いことがわかっています。いくつかの疫学研究でも同様の結果が出ており、また子どもにおいても同じ傾向がみられます。

 早食いをすると肥満になりやすいのはなぜか? 食事をすると血液中のブドウ糖濃度が上昇し、満腹中枢がそれに反応して満腹感を知らせますが、ブドウ糖濃度が上昇するには、ある程度の時間が必要です。早食いの場合、満腹感が得られる前に多くの食事を摂ってしまいがちになり、摂取エネルギー量が多くなるため肥満につながると考えられています。

 広島大学の研究チームが約1,000人の男女を5年間追跡調査した結果では、早食いの習慣のある人がメタボを発症した割合は11.6%で、ゆっくり食べる人の2.3%、普通の人の6.5%よりも高いということが確認されています。早食いは、体重の増加、血糖値の上昇、腹囲の増加にも関連していることがわかっています。

 日本肥満学会の「肥満症治療ガイドライン」では、肥満の行動療法の一つとして「咀嚼法」があげられており、一口30回噛むことが推奨されています。咀嚼には、満腹中枢を刺激して、食欲を抑える働きがありますが、さらにゆっくりよく噛んで食べることで、食後のエネルギー消費量である「食事誘発性体熱産生」が増加します。食事誘発性体熱産生とは、食後安静にしていても栄養素の消化・吸収による代謝によって使われるエネルギー消費量のこと。つまり、よく噛んでゆっくり食事をすることは、エネルギー摂取量の抑制とエネルギー消費量アップの2つの効果が期待できることになります。

 ゆっくり食べる、つまり食べるスピードを遅くするには、食材の工夫をする、という方法もあります。料理の際は、食材は大きく厚めに切り、噛みごたえがある状態に。きのこやこんにゃくなど食物繊維を多く含む食材を使うことも効果的です。魚や肉は骨付きのものを選ぶと噛みごたえや食べにくさから時間をかけて食べることができます。

 十分な咀嚼には、"噛める"ことも大切です。国民健康・栄養調査報告から、歯の本数が多い人ほどよく噛めることがわかっています。歯を失う2大原因は、虫歯と歯周病です。毎日の歯みがきや定期的な検診で、歯の健康も維持しましょう。

(出典:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)


■お口の健康から全身の健康へ

 近年、お口の健康が、全身の健康や生活習慣病に大きく関係していることを示す科学的なデータが報告されつつあります。


口腔健康は生活習慣病に関係あり!?

 厚生労働省が行っている国民健康・栄養調査から、現在歯の数が少ない人ほど炭水化物の摂取量が多く、ミネラル、ビタミン類、食物繊維の摂取量が少ない傾向が認められています。こうした背景から、歯周病などによる歯の喪失と共に生じる咀嚼能力の低下が、食行動の変化を招き、食行動の変化から生じる栄養摂取状態の悪化が、生活習慣病やメタボリックシンドロームを促進するのではないかと推測されます。


口腔機能の低下を防ぐことがフレイルを防ぐ

 歯・口の健康の悪化が放置され、食べる・しゃべるといった機能の低下が進むと「オーラルフレイル」と呼ばれる状態になります。これは、栄養 面・身体面のフレイルを進行させ、サルコペニア(加齢性筋肉減少症)やロコモティブシンドローム(運動器症候群、ロコモ)の要因となります。オーラルフレイルを予防・改善することによって、全身のフレイルに歯止めをかけることが重要です。

 昨今、地域包括ケアシステムが推進される中で、フレイル予防への動きが活発になってきています。

 日常生活の行動に、少し運動を取り入れたり、歩く時間や距離を伸ばすなどして、毎日続けられる方法を少しずつ始めましょう。 ロコモティブシンドロームを予防する方法によっても、足腰の筋力を向上・維持し、バランスを保つことで、フレイルを予防し、その進行をおさえることができます。


※地域包括ケアシステムとは :高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援の体制を包括的に構築、提供しようとするシステム。

※QOLとは :「quality of life」の略。人々の生活を物質的な面から量的にのみとらえるのではなく、精神的な豊かさや満足度も含めて、質的にとらえる考え方。

※ADLとは :「activities of daily living」の略。食事、排泄、着脱衣、入浴、移動、寝起きなど、日常の生活を送るために必要な基本動作全てを指す。高齢者の身体活動能力や自立度をはかるための重要な指標。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年9月7日水曜日

こむら返り

 “こむら返り”はなぜ起きる?

 ふくらはぎや足の裏が突然つって(けいれんを起こして)激痛が走る“こむら返り”。運動不足の高齢者から激しい運動をする若い人まで、幅広い年齢層が経験する不快な症状です。人によっては、血管や内臓の病気を背景に発生することもあるといいます。こむら返りはなぜ起こり、どうすれば予防できるのでしょうか。

 こむら返りとは、筋肉が強い痛みを伴ってけいれんを起こすこと。"こむら"はふくらはぎという意味で、その名の通り、こむら返りが一番起こりやすいのはふくらはぎです。原因は諸説ありますが、一番有力なのは、体液中の「電解質バランスの崩れ」です。電解質(イオン)とは、カルシウムやカリウム、マグネシウムなど、五大栄養素のミネラルのことで、このバランスが崩れると、足がつる現象が起こると言われています。

 筋肉を動かそうとするとき、脳からの指令を受けた神経が反応し、筋肉に電気信号が送られます。その働きに関与するのが電解質で、電解質バランスが崩れてしまうと、神経から筋肉への伝達が阻害されるのです。

 そのほか、筋肉に疲労がたまったときもこむら返りが起きやすいと言われています。

では、どんな状況でこむら返りが起きやすいのでしょうか。

 季節に関して言えば、こむら返りがよく起きるのは夏です(右表)。発汗量の多い夏は脱水症状を起こしやすく、電解質バランスが崩れがちだからです。利尿作用のあるアルコールを過剰に摂取することも、脱水につながるので要注意です。

 就寝中も、足がつりやすい場面です。昼間の活動量が多すぎたとき、1日の疲れがこむら返りとなって夜中に出るのだと思われます。寝返りのような急な動きが引き金となって足がつるのでしょう。 

 また、こむら返りは下肢静脈瘤や肝臓病がもとで生じることもあります。下肢静脈瘤があると足の静脈血の量が増え、電解質のバランスが崩れてしまいます。そのため、下肢静脈瘤が悪化すればするほど、こむら返りをよく起こすようになります。次いで多いのが、肝臓の病気です。脂肪肝や肝炎などの肝臓の病気が進めば、様々な物質を分解・合成するという肝臓本来の働きが果たせなくなり、電解質バランスも崩れるのです。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■予防は、水分補給と適度な運動から

 こむら返りの予防上の注意点としては、適度な水分補給によって脱水を避け、適度な運動を毎日続けることが大切です。血流が良くなれば電解質バランスも整うので、入浴時はお湯に浸かって体を温めるのもいいですし、下肢静脈瘤や肝臓病がある人は、その治療も必須です。いずれも適切な治療を受けて改善すれば、こむら返りの頻度を減らすことができます。

 食事に関しては、こむら返り予防に効く食材は特にありません。食事が偏ると体の中も偏ってくるので、電解質バランスを崩さないよう、野菜や穀物、肉類など何でもバランス良く食べるようにしましょう。電解質バランスの崩れを防ぐためにイオン飲料を飲むのもいいと思いますが、糖類や人工甘味料にはご注意を。

 頻繁にこむら返りを起こす人は、医師に相談して弾性ストッキングを使ってみてはいかがでしょうか。血流が改善すると電解質バランスが崩れにくくなり、こむら返りの予防効果が期待できます。


電解質バランスにとって大切な腎臓の働き

 余分な水分や電解質、老廃物を尿として体外に排泄し、必要な水分と電解質は再吸収することで、体内を一定の環境に維持する働きをしているのは"腎臓"です。体内の水分量や、体液に含まれる電解質量のバランスを保つのも、腎臓の役割のひとつなのです。

 人の体は、約60%が水分でできています。汗を大量にかくなど、体内の水分量が不足したときは尿の量を減らします。一方、飲み物や食べ物で体内の水分量が増えたときは尿の量を増やして余分な水分を体外に出します。

 身体を体液が入っている「水槽」と例えると、水分の出入りを調節し、体内の水分量をコントロールするポンプのような働きをしているのが腎臓です。

 電解質は神経の伝達や筋肉の運動に深くかかわり、腎臓はこれら電解質の量を一定に保つ働きもあります。腎臓の機能が悪くなり、電解質のバランスが崩れると、こむら返りだけでなく、むくみが出てきたり、高血圧や心不全などをもたらしたりします。最悪の場合、生命の危機にかかわることもあります。

===============

肝臓・腎臓を元気にする霊芝

 血液の流れが良くなり、血液がきれいになると、肝臓や腎臓などの臓器にきれいな血液がたくさん流れるようになります。すると徐々にそれぞれの臓器は元気になっていきます。単純な仕組みですが、各臓器の働きがよくなることで病気の予防ができます。

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、血管・血液・血流の改善作用や肝臓への保護作用など、微小循環に関する豊富なデータがあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年9月1日木曜日

心臓病

夏の心臓病

 夏は血圧が低下する季節。気温の上昇によって体内にこもった熱を放散しようと血管が拡張します。また、汗をたくさんかくと血管内の水分と塩分が失われ、血液量が減少します。こうしたことから血圧が下がりやすくなるのです。

 血圧が低いことは、高血圧のように他の病気には直接つながりませんが、軽く考えてはいけません。めまい、立ちくらみ、頭痛、全身の倦怠感といった症状が生じ、失神して命に関わるような大きな事故につながるリスクがあるのです。

 低血圧の明確な基準はありませんが、世界保健機関(WHO)では、安静時「収縮期血圧100㎜/Hg以下/拡張期血圧60㎜/Hg以下」としています。私たちの体は、血圧が下がって血流量が少なくなると、優先的に脳、心臓、腎臓に血液を送ろうとするため、ほかの臓器への血流が減って影響が出るのです。低血圧が続き、脳への血流が減ると意識消失を招きます。動脈硬化が進んでいる高齢者は急激な血圧低下を起こすことがあるので注意が必要です。

 夏場は「起立性低血圧」にも注意。急な立ち上がり、長時間の立ち続けで生じます。座ったり横になっていたりする状態から立ち上がるとき、血液は重力によって下半身に移動して溜まります。すると心臓に戻る血液量が一時的に減り、心拍出量が低下して血圧も下がります。通常は交感神経が働いて血管を収縮させ、速やかに血圧を正常化しますが、人工透析や糖尿病の患者さんは、交感神経がうまく働かなくなっているため、血圧が下がったままの状態になってしまいます。

 起立性低血圧で最も危険なのは、基礎疾患として大動脈弁狭窄症や、心房細動性の徐脈(1分間の脈拍が60回未満)がある人。急な血圧の低下でさらに脈拍が減るため、ショック状態になって心臓が止まる危険があります。

 ほかにも、女性で生理が重い女性、運動習慣があって大量の汗をかくのに水分補給が少ない人など、循環血液量が変化する要因がある場合は起立性低血圧に注意しましょう。また、高齢者で「サルコペニア」の人は、水分貯蔵庫である筋肉の量が減っているため、脱水や熱中症リスクが高くなります。サルコペニアの人は脱水や熱中症になると、脳保護のために血圧が一時的にバーンと上がります。その状態で急に立ち上がると、今度は血圧が一気に下がるため、そのまま意識を失い命にかかわる事態が起こりかねません。日本人は、サルコペニアの人も含めて処方されてた降圧剤をきちんと飲む人がほとんどのため、ただでさえ血圧が下がる夏は降圧剤が効きすぎて血圧が必要以上に下がってしまう恐れがあります。

 糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある人、心臓や腎臓の異常を指摘されている人、高齢者で筋肉量が落ちている人などは、1日の水分摂取が少ないなと感じたらしっかり補給したうえで、横になっている姿勢から急に立ち上がることは避けるよう意識しましょう。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■心臓病を遠ざける生活習慣を

 心臓病の多くが動脈硬化に起因します。4つの危険因子を遠ざける生活習慣を実践して動脈硬化を予防しましょう。

(1)高血圧を防ぐ

 高血圧の最大の原因は塩分の過剰摂取だと言われます。味付けは塩だけに頼らず、香辛料やだし・酢などを上手に使って、減塩を心がけましょう。

(2)脂質異常を防ぐ

 肉の脂身や動物性生クリームなどの乳製品などに多く含まれる飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールを増やすので摂り過ぎに注意が必要です。一方、オリーブ油やゴマ油、魚の油に多く含まれる不飽和脂肪酸は、これらを減らす働きがありますので、良質の脂質を選び、必要な量だけを摂るように心がけましょう。新鮮な生のアジやイワシなどの背が青い魚には不飽和脂肪酸が豊富で、血液の流れを改善する効果もあります。

(3)高血糖を防ぐ

 食事は腹八分目を心がけ、栄養バランスを考えて摂りましょう。間食(甘いお菓子)やアルコールにも注意が必要です。

(4)禁煙を徹底する

 喫煙は心臓病だけでなく、多くの生活習慣病を招く危険因子です。喫煙者のみならず、身近な家族の健康も害します。「今すぐ禁煙」を実行しましょう。


康復医学における心臓病対応

 康復医学においては、「心臓は筋肉であり、血管はコラーゲンチューブである」と認識して、下記の改善項目に対し、生薬・補酵素で対処します。


●微小循環の血流改善

→ 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」がよい働きをします。虚血性の心疾患の場合、霊芝は、微小循環の血流改善、酸素の供給量の促進、そして、血栓の形成抑制に影響を与えます。その他、霊芝には心機能に影響し改善に導く数々のデータがあります。また霊芝には、動脈硬化の要因となる物質(「ICAM」などの接着因子)の発生を抑える性質があることが発見されています。


●ストレスによる心負担を改善

「ラフマ葉エキス」で対処します。ストレスはストレスホルモンの上昇によりノルアドレナリン、アドレナリンの分泌が促進され細動脈収縮を起こします。そして血圧が上昇し心拍数も上がり、結果として心臓負担が増えます。ラフマ葉エキスはセロトニン分泌を促進させ、ノルアドレナリン、アドレナリンの分泌を抑制します。


●心筋機能を改善

→これには「コエンザイムQ10」(Co-Q10)をお勧めします。現在、食品として扱うことができるようになったCo-Q10は、それまで代謝性強心剤としてうっ血性心不全症などの治療に用いられてきました。Co-Q10は細胞内のミトコンドリアに存在しますが、そのミトコンドリアがより多く存在するのが心臓の細胞です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン