2015年5月1日金曜日

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

長期の喫煙習慣で発症する“COPD”

寄席やテレビでお茶の間に笑いを提供し続ける噺家の桂歌丸師匠。歌丸師匠といえばヘビースモーカーで有名な方です。
 01年の急性腹膜炎を始め、腰部脊柱管狭窄症、肺気腫、肺炎と、度々入退院を繰り返しますが、「慢性閉塞性肺疾患」と診断されるまでタバコを吸い続けていたそうです。今は禁煙生活を送っていますが、移動時に携帯用の酸素吸入器が手放せません。

 慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称で、タバコの煙を主とする有害物質を長年にわたり吸入曝露することで生じる肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。
 40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されていますが、大多数が未診断、未治療の状態であり、治療に取り組んでいるのは1割も満たしません。全体では死亡原因の9位、男性では7位を占めています。

 喫煙以外の危険因子には、大気汚染、職業上で吸入する粉塵、化学物質(蒸気、刺激性物質、煙)などがありますが、なんといっても喫煙はCOPDの最大の外因性危険因子であり、COPDの発症に関与することが立証されています。喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。
 タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、せきやたんが出たり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下します。
 また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞が破壊されて、肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。COPDではこれらの変化が併存していると考えられており、治療によっても元に戻ることはありません

 症状としては、歩行時や階段昇降など身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や、慢性のせきやたんが特徴的です。一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もあります。
 また、肺がんになる可能性が高く、同じ量のタバコを吸っていても、COPDの人はそうでない人に比べ、約10 倍肺がんになりやすいといわれています。さらに肺以外の病気も引き起こします。

 40歳以上で喫煙歴があり、せき、たんが長く続く場合や階段や坂道での息切れに気づいたら、医療機関を受診して肺機能検査を受けることをすすめます。

■COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療法と対策

一度破壊され変化を起こした肺は元に戻らない!

COPD で肺胞が壊れ、細気管支に炎症を起こすと肺機能が低下します。残念ながら、一度破壊され変化を起こした肺を元に戻すことはできません。しかし、症状を和らげたり、病気の進行を抑制したりすることは可能です。

COPDの治療

COPD 治療の管理目標は以下の6項目です。

 ① 症状とQOL(生活の質)を改善する。
 ② 運動能力や身体能力の向上させるまたは維持する。
 ③ 増悪を予防する。
 ④ 疾患の進行を抑制する。
 ⑤ 全身併存症や肺合併症を予防する。 
 ⑥ 寿命を延長する。

 COPD が進行すると呼吸困難の症状により、運動能力やQOLが低下します。このような状態を改善するために、薬物療法に加えて、運動療法や栄養療法、在宅酸素療法、日常生活の管理などを総合的に行うことになります。このような包括的な治療は「呼吸リハビリテーション」と呼ばれています。
 COPD は慢性の病気なので、治療は長期間に及びます。患者自身が病気と向き合い、病気とうまく付き合う能力を身につけ(セルフマネジメント)、生涯治療を続けていくことが必要になります。

最も重要な治療は"完全な禁煙"です!

 COPD 患者は、症状の急激な悪化(増悪)が命にかかわることがありますので、普段から増悪を起こさない対策が重要です。喫煙は呼吸機能の低下だけでなく増悪を起こす危険や肺がんになる可能性が高いので、すぐに禁煙をする必要があります。

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 人は、肺の中にある3億個の肺胞とその周りに網のように絡みつく毛細血管との間で行われるガス交換によって酸素を得ています。

 COPD患者の肺は肺胞壁が壊れてガス交換できない肺胞(肺胞死腔)があり、通常の呼吸だけでは全身組織への酸素量が足りなくなります。在宅酸素療法により酸素量を増やす必要があるのです。

 しかし、体内の血液と血流の働きが正常でなければ酸素が末端の細胞まで届かないのは同じこと。当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の血液循環に対する様々な作用は、肺胞と毛細血管とのガス交換、および全身への酸素の運搬・配送の改善を促します。

いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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