2017年7月12日水曜日

食中毒

作り置きのカレーで食中毒続出 !?

今年3月、東京都世田谷区の幼稚園で昼食にカレーライスを食べた園児ら76人が、下痢や嘔吐などの食中毒症状を訴えました。保健所によると、複数の患者の便からウエルシュ菌を検出。カレーは前日に園児らが調理し、一晩置かれたものでした。
 ウエルシュ菌は人や動物の腸管、土壌、食品など自然界に広く分布。食品では特に肉に多く、菌が大量に増殖した状態で人が食べると小腸内でさらに増え、毒素を出して腹痛や下痢を引き起こす場合があります。潜伏期間は6~18時間。症状は1~2日で治まりますが、持病のある人などはまれに重症化することがあります。
都健康安全研究センターによると、ウエルシュ菌は加熱で死滅するが、中には熱に強い殻で覆われた"芽胞"を作り、生き残る菌があるとのこと。耐熱性の高い芽胞は100度で1時間以上の加熱にも耐えられます。調理後すぐに食べれば良いのですが、常温で保存すると温度が下がる途中で、生き残った菌が急激に増えることがあります。増殖する温度は12~50度で、特に43~45度で増えやすくなります。同センターは「大量のカレーやシチューなど、とろみのあるものは中心部分の温度がゆっくりと下がり、菌の増えやすい状態が長く続く」と指摘。またウエルシュ菌は酸素のない状態を好んで増殖しますが、大量調理された食品の中心部は無酸素状態になりやすいのです。
 前述の幼稚園のカレーは、調理後、2つの寸胴鍋に入ったまま室温で一晩置かれていました。再加熱したものの、弱火だったため不十分だったとみられます。菌が増殖しても見た目やにおいは変わりません。
 滋賀県守山市でも3月、給食弁当業者が当日朝に調理して常温保管していたカレーで77人がウエルシュ菌食中毒になりました。筑前煮など肉と野菜を使った煮物でも起こります。
 耐熱性の芽胞を形成したり、熱に強い毒素を出したりする菌はウエルシュ菌以外にもあります(表)。
 厚生労働省によると、昨年のウエルシュ菌が原因の食中毒発生件数は31件(患者数1411人)。この菌には熱に強いタイプもあり「火を通したから安全」と考えるのは禁物です。

■夏場に増える食中毒にご用心!

食中毒の原因には細菌やウイルスがありますが、梅雨時から9月頃までは高温多湿な状態が続き、細菌がもたらす食中毒が多く発生します。細菌による食中毒の代表格は、近年、発生件数や重症例が多いことで知られる「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌〔O-157など〕」によるものです。食中毒を招く細菌が増殖しても、食べ物の見た目や味は変わらず、匂いもしません。そのため、食事の準備をするときには、細菌を「つけない」「増やさない」、加熱等で「やっつける」を心がけ、食中毒を防ぎましょう。

原因となる細菌と症状

【主な原因菌(カッコ内は潜伏期間)】
  ▼カンピロバクター(1~7日) 
  ▼サルモネラ(6~72時間) 
  ▼黄色ブドウ球菌(1~3時間) 
  ▼腸炎ビブリオ(8~24時間) 
  ▼腸管出血性大腸菌〔O-157など〕(3~8日) 
【症状】
  ▼腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱など。

食中毒から身を守る予防のポイント

自宅では‥‥ 

(1)食材の購入・保存:
◎消費期限などを確認する 
◎肉や魚は汁が漏れないよう注意。個々をポリ袋に入れ、できれば氷や保冷剤と一緒に持ち帰る 
◎帰宅後すぐに生鮮食品は冷蔵庫(庫内10度以下)、冷凍食品は冷凍庫(庫内マイナス15度以下)へ 
◎冷蔵庫・冷凍庫は詰め込みすぎない
(2)下準備・調理:
◎作業の前に石けんで丁寧に手を洗う 
◎台所はいつも清潔に保つ。布巾類は、頻繁に清潔なモノと交換する 
◎野菜は安全な野菜洗浄剤を使用の後、流水で洗う。また、生の肉や魚、卵を触った後は丁寧に手を洗う 
◎肉や魚は中まで十分に火を通す(中心部も75度で1分以上加熱)
(3)食事:
◎食事前、石鹸で手を洗う 
◎清潔な食器を使用する 
◎温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに 
◎室温での長時間放置をしない 
◎消費期限を確認する
(4)残った食品の扱い・後片づけ:
◎残った食品は小分け→清潔な容器に保存。食べる際は十分に加熱する 
◎少しでも怪しいと思ったら食べずに捨てる。消費期限を確認する 
◎調理に使ったまな板・包丁は必ず洗って熱湯消毒する 
◎スポンジは洗浄後よく水切りする

外食時、調理済み食品を購入した場合やバーベキューでは‥‥ 

(1)生食または生焼け食品は控える
(2)焼き肉や鉄板焼きの場合、素材を扱う箸と食べる箸を使い分けるか、トングを使用する
(3)肉類は中心部まで火を通す(野菜も肉類に触れているので十分に加熱する!)
(4)余った料理は持ち帰らない。(5)調理済み食品はできるだけ早めに食べる

※室温で2時間以上放置しない、「ちょっと怪しい」と思ったら捨てる。

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 康復医学学会では「ホタテ貝殻高温焼成カルシウム」の水溶液をお勧めしています。安全性を維持しながら、様々な食中毒菌に対して持続的な殺菌効果を示すことが確認されています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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