2019年7月2日火曜日

認知症大綱

認知症施策推進大綱、閣議決定

2025年までの取り組みと目標がまとまる

2019年6月19日、認知症施策推進関係閣僚会議(第2回)が開催され、「認知症施策推進大綱」が取りまとめられました。この大綱は、2015年に策定された「認知症施策推進総合戦略」(新オレンジプラン)の後継に当たります。
 大綱の対象期間は、団塊の世代が75歳以上となる2025年までとし、策定後3年をめどに、施策の進捗を確認します。
 薬局や薬剤師に関する内容では、地域包括支援センターなどと日常的に連携している薬局での早期発見・早期対応が期待できるなどと記載されました。
 また、かかりつけ薬剤師・薬局による継続的な薬学管理と患者支援のほか、かかりつけ医などと協働した高齢者のポリファーマシー対策など、薬物療法の適正化のための取り組みを
推進していくことが盛り込まれています。
 大綱では、新たに以下のKPI/目標が設定されました。
 ●「患者のための薬局ビジョン」において示す、かかりつけ薬剤師としての役割を発揮できる薬剤師を配置している薬局数……70%
 ●認知症対応力向上研修受講者数(薬剤師数)……6万人

 認知症対応力向上研修は、医療従事者などを対象に、高齢者などと接する中で、認知症の疑いがある人に早期に気付き、かかりつけ医などと連携し、認知症の人の状況に応じた服薬指導などを適切に行うことを狙いとしています。
 実績として、2018年3月末時点で約1万7000人の薬剤師が受講しており、これまでは2021年3月末に薬剤師数は4万人を目標に掲げていました。
 大綱は、基本的な考え方として、「認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、 認知症の人や家族の視点を重視しながら、『共生』と『予防』を車の両輪として施策を推進していく」と記載。
 共生とは、認知症の人が尊厳と希望を持って認知症とともに生きる、認知症があってもなくても同じ社会でともに生きるという意味であるとしています。また、予防とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」ことを意味しています。
 予防に関するエビデンスの収集・普及とともに、通いの場における活動の推進など、正しい知識と理解に基づいた予防を含めた認知症への「備え」としての取り組みに重点を置き、結果として、70代での発症を10年間で1歳遅らせることを目指すとしています。
(出典:https://medical.nikkeibp.co.jp/)

■認知症の予防 WHOが初の指針

日本で「認知症施策推進大綱」が閣議決定される1か月前の5月、認知症予防をめぐり、世界保健機関(WHO)が初の指針を公表しています。この中では、認知症予防に対して「運動習慣」を持つことや「禁煙」を強く勧めています。

 WHO指針の正式名称は「認知機能低下と認知症のリスク減少の指針」。WHOによると世界では約5000万人。今後も患者は増え、30年には世界で8200万人と予測され、指針の策定は各国に対策を促す狙いがあります。指針では各国のこれまでの研究結果を分析し、認知症に関わるとみられる運動や糖尿病など12項目について、推奨する度合いなどを示しました(右表参照)。
 日本の大綱に記されている「社会参加」については、認知症リスクを減らす十分な根拠は「ない」との評価。ただ、「社会参加は健康や幸福感に強く寄与する。社会的に孤立させないような支援をすべき」とも指摘しています。

 WHOによる今回の指針の公表は、英語など外国語のみ。厚生労働省は日本語版の作成を検討しています。厚労省の担当者は「指針は欧米の多くの研究に基づく。日本人にとっての効果はどうか、有識者に検討を依頼したい」とし、その結果も含めて来春の公表を目指しています。
 認知症の人が暮らしやすい社会を作り上げる「共生」も大切で、当事者や家族からは「認知症を他人事でなく、家族、自分のことと考えてほしい」との声が上がっています。

 日本の認知症大綱にしても、WHOの認知症指針にしても、予防を「認知症にならない」という意味で扱うことはなく、さらに、「症状を軽減する」「認知症を治す」という観点からは、程遠い内容と言わざるを得ないのが現状です。

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康復医学学会 森昌夫理事長の研究から生まれた新開発サプリメント(右写真)。すでに事実として認知症の症状が緩和・改善している症例が数多く報告されており、製品を取り扱っている業者によると、ネット販売サイトを通じて、アジアやアメリカはもとより、遠くドミニカ共和国などからも注文が寄せられているとのこと。

 現状、認知症の改善に関する薬品の開発が滞る中、本製品の効果への期待は高まるばかりです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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