2021年3月11日木曜日

経皮毒

 経皮毒について

「経皮毒」と呼ばれる概念は、「日常使われる製品を通じて、皮膚から有害性のある化学物質が吸収されること」です。当然、物質の成分は薬を飲んだときと同じく、経皮吸収された後に血液に乗って全身へ行き渡ります。シャンプーやリンスは入浴時に使いますが、温まった身体の皮膚血管は拡張しているので、経皮吸収率は更に上昇します。

 体内に吸収された化学物質が原因で、羊水が緑色だった方や、芳香剤の香りがする羊水を経験された産婦人科医も少なくありません。何らかの方法で吸収された化学物質が体内に蓄積する可能性も否定はできないということなので、皮膚からの吸収経路も記憶の片隅に置いておきましょう。


生殖器は腕の40~50倍の経皮吸収率!

 経皮吸収率は場所によって異なります。腕の吸収率を1とした場合、右図のようなデータがあります。注目すべきは男女とも陰部で、格段に高い吸収率を誇ります。

 そもそも、化粧品は染み込ませて、経皮吸収させることが目的です。地肌に付いてはいけない毛染めやパーマ液もあります。頭皮も皮膚であり、腕の3.5倍の吸収率があります。

 乾いた衣服であろうと、汗をかけば溶け出して経皮吸収されることもあります。下着は直接肌に触れるので、特に気にしたいところです。

 大切な素肌へは、下着の素材をオーガニックコットンやヘンプ(麻)にして、使う洗剤も、安全な天然系にしましょう。経皮吸収は起こらないという医者もいますが、長くじっくり効果を発揮したいときに使う経皮薬剤もあるのです。即効性の場合は舌下錠や座薬で粘膜から吸収させます。経皮吸収は必ず起こります。

 赤ちゃんのケミカルオムツや、女性のケミカルナプキンなどにも注意を払いましょう。

 ただ漠然と経皮毒を恐れるのではなく、ある程度は吸収されるという前提を知った上で、ご自身のライフスタイルを考慮し、できる範囲で対策を講じて楽しく生活する寛容の精神が大切です。私たちは便利さに慣れてしまったので、不自由への完全移行は難しくなっています。できるところから少しずつ、生活の改善を実践していきましょう。

(出典:https://www.em-seikatsu.co.jp/)


■合成界面活性剤の毒性

 界面活性剤とは、親水基と疎水基を持つ特質を活かして、水と油分などの本来混ざり合わない物質同士を混ぜ合わせる役割を果たすものです。界面活性剤を用いた洗浄剤や乳化剤の数々は、様々な分野で活躍する極めて優れた発明品です。 しかしながら、界面活性剤には強い毒性を持つと言われるものも存在します。

 界面活性剤の原点は、古来より世界中で使用されている脂肪酸ナトリウムなどの天然成分を原料とする古典的な石鹸です。これらの古典的な石鹸は、生分解性に優れ、環境への影響度が低いものでしたが、その反面、洗浄能力は高くありませんでした。 20世紀の初頭、コールタールを硫酸化することで合成された洗剤が発明されて以来、石炭由来の合成界面活性剤を用いた洗剤が主流となっていきます。

 続いて分岐型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)などに代表される合成界面活性剤は、古典的な石鹸に比べて洗浄能力に優れたため、20世紀後半には世界の先進国で飛躍的に使用量が増加しました。しかし、ABSやNPEは生分解性が悪かったため、大量使用によって河川汚染などの弊害が明らかとなり、次第に使用が自粛されるようになります。つまり、一般的に指摘される界面活性剤の毒性は、合成界面活性剤の生分解性の低さによる環境中への残存が、大きな理由のひとつなのです。


界面活性剤による人体への影響

 界面活性剤のうち、特に石油系の原料由来で合成された合成界面活性剤は、人体へ悪影響を及ぼす恐れがあると指摘されています。

 合成界面活性剤は、衣服用洗剤・食器用洗剤・シャンプーやボディーソープ・化粧品など、一般消費者の肌に直接触れる身近な商品にも使用されています。また浄水処理不十分の工業排水などに含まれる合成界面活性剤に、知らず知らずのうちに触れてしまうことも少なくありません。

 このような場合において、合成界面活性剤が人体の皮膚などに付着した際、界面活性剤の浸透作用が働いて体内に侵入します。そもそも人体には、合成界面活性剤を分解する機能が備わっていません。侵入した合成界面活性剤は体内を巡って肝臓などの臓器に蓄積され、「エンドクリン作用」(=内分泌かく乱作用)を及ぼす恐れがあるほか、様々な病気の原因となるとする考え方もあります。

 界面活性剤は極めて有用な特質を持った物質であると同時に、人体や環境に対して悪影響を及ぼす危険性もはらんでいます。そのことを理解し、適切かつ安全な使用が必須です。


 合成界面活性剤をはじめとする経皮毒が招く病気としては、皮膚病、アレルギー、膠原病、ホルモンに関する病気、がん、婦人病などがあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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