2012年1月26日木曜日

冷え性と微小循環①




7割の女性が冷えを自覚している!

 今週、東京にも雪が積もりました。冬の中で1月、2月は最も冷え込む季節です。特に日頃から冷え性に悩む人などは、この時期になるとよりいっそうつらいと思います。

 冷え性は、身体の末端が冷えるもの、内臓が冷えるものなどさまざまですが、実は体のバロメータでもあります。雑誌やテレビなどで、冷えをやわらげる方法など冷え性対策が数多く紹介されていますが、現代医学では根本的な治療は難しいといわれています。
 そして「冷え性なんて、自分には無縁のこと」と言い切れる女性は超少数派です。20~50代の女性1000人を対象にした調査によると、「自分が冷え性だと思う」「どちらかというと冷え性だ」と答えた人は7割にも及んだそうです。冷え性を自覚している女性が7割もいるわけですが、自分が冷え症なのかわからない「隠れ冷え性」という人も存在します。

 「体の表面は温かくても、実はお腹の中が冷えている人が少なくない」(北里研究所東洋医学総合研究所漢方診療部・鈴木邦彦副部長)。手足の冷えから冷え性を自覚できる人はまだしも、体温の調節がうまくいかない“冷えのぼせ”の症状かもしれないとのことです。

 人の体には、生命を維持するために最も大切な脳や内臓の温度を一定に保とうとする調節機能が備わっています。たとえば冬と夏では気温は30℃ぐらい違うのに体温はせいぜい36~38℃です。まず、皮膚にあるセンサーで「寒い」ということをキャッチします。次にその「寒い」という感覚は脳に送られ、視床下部というところから、全身に「体温を一定に保て」という指令が出されます。視床下部はいわば、体温調節の司令塔です。この指令は具体的にはホルモンや自律神経を介して行われます。
 そして、体のすみすみまで栄養と酸素を運ぶ血液も体温維持を司っています。その流れが滞ると体温調節もうまくいきません。体温調節は、

  ①皮膚の寒さキャッチセンサー
  ②ホルモン、自律神経中枢のある視床下部
  ③体温調節の要でもある血液の流れ


の3つの仕組みで行われているのです。そして、体温調節がうまく働かなくなる状態の「冷え症」を放っておくとさまざまな不調を訴えてしまうのです。ですから、体を温める食品などという物に頼っても一時しのぎに過ぎないのです。


■冷え性と微小循環①
 
 東洋医学では、「冷えは万病のもと」といわれます。体の冷えが様々な病のベースになっているという考え方ですが、その冷えは血管の末端である微小循環の血流低下が大きな原因のひとつとされています。今回より『冷え性と微小循環』と題してシリーズでお送りいたします。

冷え性の3大原因
◆皮膚の温度センサーの異常
 冷房や暖房が強く効いた室内と温度差のある屋外を行き来するうちに、皮膚の温度センサーが混乱してうまく働かなくなってしまったり、皮膚の感覚が低下したりするなどがあります。
◆視床下部の異常
 視床下部は、体を一定の状態に保つ司令塔ともいえる部分です。体温調節だけでなく、自律神経のコントロール、睡眠や食欲、女性ホルモン分泌などにも深く関係しています。異常の原因としては、ストレス、自律神経失調、月経異常、更年期、出産など女性ホルモンの分泌が劇的に変わる時、睡眠不足などがあげられます。
◆血流が悪い、熱をうまく発生できない、全身に運べない
 血管末端の微小循環血流の低下、貧血(血液の量が少ない)、低血圧(血液を全身に送る力が弱い)、動脈硬化などが原因です。また、血流低下による必須栄養素、酸素の不足によるエネルギー産生(熱の発生)の低下なども一因として考えられます。

冷え性から起こる体の不調
 体が冷えると、免疫力の低下によって風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。また、エネルギーの代謝も低下するため太りやすくなります。特に女性の場合は、お腹が冷えると婦人科系の疾患が心配になります。
 自分は冷え性じゃないと思っていても「体のあちこちに不調がある」「ダイエットしても痩せない」「よく病気をする」などの悩みがある女性は「冷え性」を疑ってみる必要がありそうです。



いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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