2013年4月6日土曜日

最悪の老化物質「AGE」⑫


ストレスとAGEの関係


新年度、職場や生活の環境が変わり、何かとストレスが溜まりやすい季節でもあります。特に今
年は、気温や気候の変動が激しくストレスに拍車をかけているようです。
 ストレス状態になると、過食になったり飲酒量が増加したり、甘い物に手が伸びたりして、血糖値を悪化させる大きな原因になります。また、暴飲暴食をしなくても、ストレス自体が血糖値を高める大きな要因になります。

「人間の体はストレス状態に陥るとアドレナリンが分泌され、体を守ろうとする。この時、別名戦闘ホルモンと呼ばれるアドレナリンは、血圧や心機能を上げて、肝臓を刺激しブドウ糖を血中に放出し筋肉にエネルギーを送ろうとする。この状態はインスリンの作用不足を起こし血中の糖が筋肉に取り込まれにくいので、結果として血糖値が上昇するのです」(糖尿病専門医院「ふくだ内科クリニック」福田正博院長)。
 このように、ストレスは血糖値を高めます。ストレスが加わることで精神的な状態の悪化が起こり、不安が増大して気が滅入ってきます。すると、過食・飲酒などが増えて血糖値がさらに上昇し、いろいろな身体的症状が表れるという悪循環になってしまうこともあります。

 さらに継続的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、睡眠の質が低下します。睡眠とAGEの関係では、6時間以上睡眠をとる人の群と、それ以下の群では皮膚中に沈着しているAGEの量に差が出て、6時間未満の睡眠の群の方がAGEの量が多かったというデータがあります。また、睡眠障害はインスリンの感受性を著しく低下させることが知られています。
 ストレスやストレスによる睡眠障害は、高血糖リスクをさらに高め、最悪の老化物質AGEの生成を促進させてしまいます。


最悪の老化物質「AGE」⑫

■糖化ヘモグロビン:HbA1c

糖とたんぱく質が結合してできるAGEですが、血液中の赤血球のヘモグロビン(酸素と結合するたんぱく質)と糖が結合するのが「糖化ヘモグロビン(HbA1c)」です。
 糖化ヘモグロビンは採血時点の血糖値に左右されず、過去に遡って血糖レベルを調べられる検査数値です。検査数値は、国際標準化に伴い2012年4月より、日本基準(JDS)6.1%から国際基準(NGPS)6.5%に変更されています。(日本糖尿病対策推進会議)

長期にわたり、糖化反応にさらされる!

 AGEを生成する糖化反応は酵素によらない反応なので、爆発的には反応せず、じわじわ増えて不可逆反応(元に戻らない反応)です。たんぱく質が糖化していったんAGEを生じる、そのたんぱく質の寿命が尽きるまでAGEは存在し続けます。ここからAGE(終末糖化物質)の名が付いたのです。
きます。そして、AGEは
 赤血球もたんぱく質です。赤血球の寿命は約120日なので、その間はずっと糖化した赤血球=糖化ヘモグロビンとして体内を巡ることになります。つまり新しく作り替えられるまで、AGEが溜まり続けることになるのです。

高血糖が血管に及ぼす影響!

 高血糖が長く続くと血液中のブドウ糖が血管にこびりつき、これが溜まると細い血管が詰まり微小循環の環境が疎外されます(左画像)。これが様々な症状を招いて糖尿病の合併症の原因となり、大血管障害の動脈硬化、脳梗塞・心筋梗塞などへと波及していくことになるのです。





いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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