2019年6月19日水曜日

食中毒と腸内環境

食中毒は減っていない!

梅雨時から夏にかけては、気温・湿度が共に上昇し、細菌が繁殖しやすくなります。それだけに一年で最も食中毒に気を付けなければならない時期です。食中毒は、腹痛、下痢、嘔吐などの不快な症状が重なり、時には生命が奪われることもあるだけに、油断はできません。 近年、冷凍・冷蔵技術が進歩したため、食中毒は減っているように思われています。ところが厚生労働省の統計調査では50年以上にわたり、毎年25,000~40,000人もの食中毒患者が発生しているのです。
 食中毒にはきのこやふぐの毒によるものなどもありますが、原因の大半は、細菌性のものです。こうした細菌をいかに繁殖させないようにするかが重要です。
 また同じものを食べても、食中毒を起こす人と起こさない人がいます。その違いは免疫力の差です。それだけに日頃から免疫力を低下させない生活を心がけることも、予防の大切なポイントです。
 食中毒は飲食店での発生が多く、家庭での発生率は20%程度。しかし保健所などに報告されていない、家庭での軽い食中毒の発生数は、実際には非常に多いと考えられています。冷凍庫付き冷蔵庫が普及した結果、食品保存が容易になり、それが油断につながります。
食中毒の原因となる細菌には、次のようなものがあります。

 最近は輸入食品が増え、また海外旅行での感染も少なくありません。日本ではあまり見られない細菌もあるので、知らない食品を生で食べるのはやめましょう。
(出典:https://www.healthcare.omron.co.jp/) 

■腸内環境を整えて、食中毒を遠ざける!

細菌が付着した食物を食べても、食中毒になる人とならない人がいるのは、免疫機能の違いによるものです。人は、悪影響を及ぼす菌などを撃退する免疫力を備えており、乳幼児やお年寄りなど免疫力が弱い人やお腹の調子が悪い人は、中毒を起こしやすくなります。日頃から免疫力を強くすることも大事な予防法の一つです。

腸内環境が免疫力を左右する

免疫力のカギを握るのが腸です。腸には、体内の免疫細胞の約6割が集中しているといわれています。健康的な腸内環境は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が活発に機能しており、悪玉菌などがあまり活動していない状態です。善玉菌は乳酸や酢酸などを生み出し、腸内を酸性にします。これが悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にし、食中毒菌や病原菌による感染を予防するほか、発がん性物質を抑制する腸内環境をつくります。腸内の善玉菌を増やすのに効果的なのが野菜です。特に「食物繊維」の豊富なさつまいも・切り干し大根・かぼちゃ・ごぼう・たけのこ・ブロッコリー・モロヘイヤなどはオススメ。「オリゴ糖」も善玉菌を増やす力があり、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品に多く含まれているので、積極的に食事に取り入れていきましょう。

控えるべき、腸内環境を乱す食品

戦後の食生活の変化を一言で表現すれば、「三白食品の氾濫と肉(牛乳)の過食」にあると言えます。三白食品とは、白米(精白パン)、白砂糖、添加物のこと。白米(精白パン)と白砂糖は、ビタミン・ミネラル・酵素・食物繊維の大半を削り取られているため、腸内から排泄されにくく、消化酵素の活性鈍化、腸粘膜の機能失調を招き、その結果、腸内で異常発酵を起こして腸内腐敗を助長してしまいます。また、添加物はその大半が不自然な化学合成品なので、腸内フローラを乱すもとです。また、マーガリンやショートニングに使われているトランス脂肪酸も、細胞内の生化学構造を狂わせ、腸内環境に多大な悪影響を与えます。
 悪玉菌が大変好む肉や牛乳は、悪玉菌を繁殖させ、腸内を腐敗させます。当然、便は強烈な悪臭を発します。この悪臭成分には、硫化水素、アンモニア、インドール、ニトロソアミン等があり、肝臓を傷めたり、発ガン物質となったりします。これらの毒素が血液を汚し、生活習慣病の元凶となっているのです。
ほかに、腸内フローラを乱す要因として、冷え便秘暴飲暴食薬の乱用睡眠不足、それに忘れてはならないストレス等があります。

 腸内細菌は、ビタミン・ホルモン・タンパク質・酵素を合成し、消化吸収に加え、免疫機能にも大きく関わります。腸内環境を乱す要因をできるだけ少なくして、免疫機能を高めることは、食中毒の予防になり、ひいては健康寿命を延ばすことにつながるのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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