2021年1月7日木曜日

味覚異常

味がしない? 味覚異常について

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 さて、昨年から続くコロナ禍で、この年末年始も変化しました。忘年会やお節料理も一味変わったものになったのではないでしょうか。

 生きる楽しみにもなる、食事。それが脅かされると、味気ない人生になりそうで、しかも、健康にも関係してくるようです。中には「味を本当に感じなくなった」という人もいるようです。そんな人は要注意、味覚異常に陥っているのかもしれません。

「味覚異常」とは、味を感知するセンサーが機能しなくなり、食べ物の味が感じられなくなる(分からなくなる)ことです。味がしない、味を違って感じる、以前より過敏になるなどの症状があります。●スープが、お湯のように感じる ●麺がまるで、ゴムのよう ●以前と同じもののはずなのに、味が薄く感じる ●急に、家族と味の感じ方が違ってきた ●味が濃いと、よく指摘されるようになった‥‥などの例が見られます。

 味覚異常になる人は 50歳以降に多いので、中高年の人は要注意です。


 味覚障害の弊害 

 味が分からなくなると、濃いものばかり食べるようになったり、味付けが極端(塩や砂糖の過剰使用)になったりして、結果、高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながることがあります。


 味覚障害の検査 

 味覚の検査には、「ろ紙ディスク検査」というものがあります。5段階に分けた 「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」の味を 舌の上にのせて、味を認識できるか調べます。

5段階のうち、レベル1~3までに味が分かれば「正常」。4以上の味を認識できないと、味覚に異常がある「味覚障害」と診断されます。

 家でできるチェック方法もあります。用意するものは、水100ml と 砂糖1g 。水100ml に 砂糖1gを混ぜ、ティースプーン 1杯分を口に含みましょう。この時、砂糖の甘みを感じられれば、問題ありません。

(出典:https://hicbc.com/tv/genki/)


■味覚障害にはこの栄養素

味覚障害の原因

1.  食生活の乱れ =亜鉛不足 :亜鉛は、味を感じる「味蕾(みらい)」の新陳代謝や 味を感知する時に使われます。そのため、亜鉛が不足すると、味蕾の機能が低下し、味覚障害を引き起こしてしまうのです。亜鉛は体内で作ることができないため、食事などから摂取するしかありません。したがって、偏った食生活をしていると、亜鉛不足に陥りやすいのです。味覚障害の約7割は、亜鉛不足が関係しているといわれています。

2.  インスタント食品 :一部の加工食品には、食品添加物として「フィチン酸」や「ポリリン酸」が含まれていることがあります(「増粘剤」や「結着剤」と表記しています)。これをたくさん摂取してしまうと、亜鉛の吸収が阻害されてしまうのです。

3.  :一部の治療薬には、体内の亜鉛と結びついて 体外に排出してしまう作用があります(薬剤性味覚障害)。気になるようでしたら、かかりつけ医に相談しましょう。

4.  ストレス :寝不足、過労、人間関係など、現代人はストレスを抱えがちです。ストレスは、多くの亜鉛を消費します。

5.  辛いものの食べ過ぎ :基本味の中に、辛味はありません。辛さとは、実は「痛さ」なのです。知覚神経が、辛さの刺激を痛みとして感知しているのです。感じているのは、味蕾ではなく、周りにある知覚神経。辛いものを限度を超えて食べると、味蕾や周囲の細胞の機能を阻害するので、味覚の感度が悪くなる傾向があります。

6.  加齢 :味蕾の数は、加齢によって減少します。70歳以上になると、乳幼児に比べ半分以下になります。


予防と対策

 味蕾の機能の維持や改善には、「亜鉛」の摂取が大切です。亜鉛は 全世代で不足しがちな栄養素です。意識して摂るようにしましょう。亜鉛が豊富な食材としては、牡蠣、カニ、ウナギ、豚レバー・ヒレ肉、牛赤身肉、海藻類、かぼちゃの種、ゴマ‥‥などがあります。

 また、ガムを噛むことも効果があるといいます。唾液をたくさん出すことが、加齢による味覚の低下を防ぐことにつながります。

 味の物質は、唾液に溶けることで、味蕾全体に伝わります。唾液が減ると、味蕾が使われなくなるため、機能が低下し、減ってしまうのです。ガムを噛み 唾液を出すクセをつけることで、味蕾の機能維持につながります。


本年もよろしくお願いいたします。

愛・感謝 村雨カレン

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