2020年12月24日木曜日

更年期の不調

 東洋医学で更年期の不調を撃退!

 疲れ、冷え、頭痛、不眠、腰痛、肩こり、むくみ、イライラ。これといった原因は思い当たらないのに、調子が悪い‥‥。更年期世代のそんな悩みには、漢方や中医学からの視点が求められているのかもしれません。

 西洋医学は、更年期の不調の原因を女性ホルモン・エストロゲンの減少や、老化、ストレスによる自律神経の乱れと捉え、「ストレスを解消して自律神経を整える」ことで対処します。しかし、セルフケアでは思うように症状が改善しないと悩んでいる方が多いのです。

 東洋医学では、不定愁訴は人間の体を構成する「気(き)」・「血(けつ)」・「水(すい)のバランスが乱れることで起きると考えます。

「気」とは、生命エネルギーのこと。「血」は全身に栄養と酸素を運ぶ血液、「水」は体液・リンパ液・水など血液以外の水分を指します。車にたとえると、気はエンジン、血はガソリン、水はエンジンオイル。どれが欠けても車は走れません。

 気・血・水のどれかが不足したり滞ったりすると、さまざまな不調が表れます。特に重要なのは、エンジンに当たる気です。血や水を全身に運ぶ役割を担う気が不足すると、巡りが悪くなってしまうのです。

 東洋医学では、気が不足した状態を「気虚(ききょ)、気の巡りが悪くなった状態を「気滞(きたい)、血が不足した状態を「血虚(けつきょ)、血が滞った状態を「瘀血(おけつ)、水が滞った状態を「水毒(すいどく)と呼びます。

 気虚になると疲れやだるさ、免疫機能の低下による不調などが起こります。血虚は不眠や、些細なことで動悸がするなど精神的な症状が表れます。上半身で血の巡りが滞ると肩こりや腰痛、下半身で悪くなると足の静脈瘤や痔などを引き起こし、水毒になると、むくみなどの症状が生じやすくなるのです。また、頭痛やめまいは、気滞をはじめ、どのタイプでも起こります。

 東洋医学では、女性は7の倍数の年齢のときに体が変化すると考えられており、28歳頃をピークに、その後は次第に下向きとなります。特に更年期に当たる49歳頃からは、衰えが顕著になります。生命エネルギーである気が減ったり、血や水を巡らせる力が弱くなったりするためと考えます。

 気・血・水を作り出し、そのバランスを整えているのは“食事”“呼吸”です。医食同源(薬食同源)という言葉の通り、特に食事が大事。今の自分に必要なものを意識して摂るようにしましょう。きっと不調は和らぐはずです。

(出典:https://fujinkoron.jp/)


■食事と呼吸法でバランスを取り戻す

 気・血・水を整える食事と呼吸法で健やかな体と心を手に入れましょう。

 胃腸を含む内臓、血液、リンパ液、筋肉、ホルモンなど、体を構成するすべての細胞の原料となるたんぱく質を十分摂ることが重要になります。特に、たんぱく質不足による胃腸の衰えには注意が必要です。気・血・水は、胃腸が食べ物を消化吸収して栄養素に変えることで生まれるのです。

 たんぱく質は1日50gを目安に。それを血液などに変えるためには食物繊維やビタミン類、酵素が必要なので、野菜もしっかり食べましょう。


症状別のおすすめ食材

 古来、中国では食材を用いて病気を防ぐという薬膳の考え方があります。足りないものを補う薬膳理論をもとに、不調を改善します。

 更年期の不調を和らげ、胃腸の働きを整えて気や血を補う生薬の活用も一つの方法です。


気を整える呼吸法

逆腹式呼吸法

 自律神経の乱れを整えるのに、有効な呼吸法です。逆腹式呼吸は、小腸を刺激し活性化させます。消化吸収もよくなり、気・血・水の不足を補うとともに巡りをよくします。

(1)肺の中の空気を口からすべて吐き出す。

(2)お腹をへこませて、5秒くらいかけて鼻から肺の中に思いきり息を吸い込む。

(3)吸い込んだ息を2回に分けてお腹をふくらませながら5秒ずつ吐く小腸のあたりがジワーッと温かくなればOK。


小周天呼吸法

 上半身に気を巡らせる呼吸法です。呼吸と体の部位に意識を集中することで気の不足やストレスなどからくるイライラが解消されます。1回1分でOK。

(1)肛門→お尻→腰→背骨→首の後ろ→後頭部→頭のてっぺんと、それぞれの部位に空気を通すイメージで鼻から息を吸い上げる。

(2)頭のてっぺん→額→鼻→喉→胸→ウエスト→おへそ→丹田と、それぞれの部位に空気を通すイメージで口から息を吐く。

(1)と(2)を3~5回くり返す。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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