2021年7月29日木曜日

心臓血管疾患

コロナ禍で“隠れた心臓病”が増加?

 新型コロナウイルス感染症の拡大以降、世界各国で心筋梗塞をはじめとする心臓病の患者数が減少したという報告がありました。しかし、その実情は心臓病そのものの減少ではなく治療が必要な患者さんの「受診控え」があり、その影響で状態が悪化したり命を落としたりする方がいる可能性があるようです。

 コロナ禍の2020年春、アメリカ、イギリス、南米など世界各国で心筋梗塞を含む心臓病(虚血性心疾患)の患者数が減ったという報告がありました。

 患者数の減少はなぜ起こったのでしょうか。今後解析しなければ分かりませんが、心筋梗塞の患者さんが減少する大きな要因は見当たりません。そのため多くの専門家は、新型コロナウイルス感染症の流行の影響で「受診控え」をする方が増えたのではないかと予想しています。つまり、感染を恐れて受診を控える人や、病院医療が逼迫していることを案じて「どうせ診てもらえない」と自己判断して受診を諦める人などが増えたということです。

 この状況で懸念されるのが、本当は治療が必要な状態にも関わらず受診控えによって適切な治療が受けられず、状態が悪化したり命を落としたりした人が数多くいるかもしれないという点です。このような受診控えによる"隠れた心臓病"には注意が必要です。

 日本ではコロナ禍の前から、心筋梗塞が発症しても病院を受診せず治療を受けられずに亡くなってしまう人が30%程度いると言われていました。これは、体に異変が生じても病院の受診を見送ってしまう方がいるためです。受診を見送ってしまうのには主に3つの理由があると考えられています。

 1つ目は、症状が生じても「自分は大丈夫だろう」と根拠なく思い込んでしまうケース。このように、緊急時に心の平静を保とうとする力が働くことを「正常性バイアス」と呼び、この働きが過剰になると適切な判断ができなくなってしまうため注意が必要です。

 2つ目は、症状が現れたものの病院を受診する前に次第に軽快するケース。これは原因となった血栓が自然に消滅することで一時的に症状が和らいだ状態ですが、血液の状態は決してよい状態ではなく、近いうちに再び心筋梗塞にかかる可能性が高いといえます。

 3つ目は、胸ではなく肩や顎などに痛みが生じたことで、心筋梗塞の診断に至るチャンスを逃してしまったケース。心筋梗塞では胸以外の部位に痛みが生じることがあり、これを"関連痛"といいます。関連痛はそれまでに経験したことがない痛み(ただ事ではない痛み、死ぬかもしれないと思うほどの痛み)で、冷や汗を伴うことなどが特徴です。

 病院を受診することでコロナにかかるのではないか」と心配する人もいますが、外来診察はもともと感染リスクが低いうえ、対策をしっかり行っている病院がほとんどですから、過度に心配して治療の機会を逃すことがないよう、適切に受診することが大切です。

(出典:https://medicalnote.jp/)


■心臓血管の病気、狭心症と心筋梗塞

 なぜ心臓は動いているのか。それは心臓にも酸素の豊富な赤い血液が供給されているからです。心臓は脳や筋肉、肝臓、腎臓などに血液を送っていますが、自らの筋肉にも血液を送って心臓を働かせています。心臓の筋肉に血液を送っている血管が冠動脈です。

 冠動脈は心臓に巻きつくように存在しています。右冠動脈は心臓の右心室、左心室の下側に存在します。左冠動脈は2本に別れ、左心室の前面に左前下行枝が、左心室の側面後面に回旋枝が存在します。この右冠動脈1本、左冠動脈2本の計3本によって心臓へ均等に血液が供給されています。冠動脈に異常をきたし、心臓の動力源が不足する病気が狭心症、心筋梗塞であり、この2つを称して冠動脈疾患と言います。


心筋の血のめぐりが悪くなる狭心症

 心臓は1日に約10万回血液を送り出しています。このため常に新鮮で酸素のある血液が心臓にも必要です。心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈が細くなったり、詰まりかかったりすると、心臓への血液の供給が少なくなります。このように心臓の筋肉への血のめぐりが悪くなることを狭心症といいます。しかし、まだ心臓の筋肉の機能は完全には低下していません。いわゆる黄色信号の状態です。このとき多くの人は胸痛を訴え、無理な運動はしなくなります。少しでも心臓の負担を少なくし、心臓への血のめぐりが不調に対応しようとします。しかし、心臓に負担をかけた場合、また同じような胸痛を繰り返すことになります。


冠動脈が完全につまると心筋梗塞へ

 冠動脈がさらに完全に詰まったり、急速に細くなったりして、心臓の筋肉細胞が死んでしまい機能が低下するのが心筋梗塞です。心筋梗塞はほとんどが急に出現しますが、知らず知らずのうちに出現してしまっている場合もあります。死んだ心臓筋肉細胞の範囲と程度によりますが、不整脈や極端な心機能の低下によって突然死を引き起こすこともあります。


大きな要因は動脈硬化

 なぜ冠動脈の血管が詰まるようなことが起こるかというと、動脈硬化が大きな原因です。動脈硬化は血管の異常であり、加齢に加えて、糖尿病、高脂血症、高血圧、腎臓病、喫煙、肥満などによって起こりやすくなります。冠動脈の壁が動脈硬化によって徐々に内腔が細くなる場合もあれば、血液が急に固まって細くなった冠動脈につまることもあります。


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 康復医学学会の主要研究生薬である「霊芝」には、動脈硬化の要因となる物質(「ICAM」などの接着因子)の発生を抑える性質があることが発見されています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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