2024年1月17日水曜日

身体の酸化

 体内で起こる“酸化”を防ぐには

 平均寿命も、健康で自立した生活を送ることのできる健康寿命も、延伸傾向にあります。しかし、平均寿命と健康寿命には、女性12.19歳、男性8.79歳の差があります。この差は縮小傾向にあるとはいえ、自立生活を送れず介護を受ける期間が一定期間存在しているのが現状です。健康寿命を延ばしこのギャップをできるだけ短くすることが重要課題となります。愛媛大学大学院抗加齢医学講座教授で循環器内科医の伊賀瀬道也氏は、「健康寿命を延ばすためには血管年齢を若くすることが重要」と指摘します。

 通常、サビとは金属表面の不安定な金属原子が、酸素や水分などと酸化反応を起こして生成される腐食物のことです。このサビが私たちの体内で生じるとき、大きく関わるのが細胞内に存在するミトコンドリアです。ミトコンドリアは、呼吸によって体の中に取り込まれた酸素の約90%を使ってエネルギーを産生する工場のような位置づけにあります。

 ミトコンドリアではアデノシン三リン酸(ATP)という物質が作られ、そこからアデノシン二リン酸、一リン酸と、リンが分解されて少なくなっていきます。この過程で作られるエネルギーは、筋肉や神経活動、DNAの合成などを行うときに使われます。しかし、ミトコンドリアが使う酸素の約2%は、どうしても不安定な状態になってしまいます。それが活性酸素です。活性酸素はたんぱく質や脂質などと反応し、細胞を酸化させます。つまりサビつかせて老化させる物質なのです。同じ現象が血管で起これば、血管の老化につながります。

 活性酸素はとかく悪いイメージを持たれがちですが、大切な役目も持っています。白血球の中に存在する活性酸素(過酸化水素など)は、体に侵入した細菌やウイルスを撃退するための感染防御機能を担っています。女性の体の中では、排卵時の卵胞破裂や、受精など、細胞の分化においても重要な位置づけにある物質です。

 活性酸素が問題となるのは、体の中で増え過ぎた場合で、酸化によってDNAや細胞が傷つき、がんや血管の病気が増えてしまいます。そのため、活性酸素が増え過ぎないように注意する必要が出てきます。①ストレス ②揚げ物をよく食べる ③賞味期限切れの食品・調味料などの使用 ④喫煙、などが活性酸素を増やす要因とされます。

 活性酸素を減らす、つまりサビを防ぐ「抗酸化作用」を持つ食品で、特に取り入れやすいのが、右表のようなものです。α-ヒドロキシ酸を多く含むのはパイナップル、ビタミンCならアセロラ、ビタミンEならアーモンドなどのナッツ類、ビタミンAならニンジンが代表例です。オリーブオイルは、ビタミンCの約10倍の抗酸化作用を持つと言われています。加齢によって増える肌のシミのもと『メラニン』の生成抑制作用はビタミンCの25倍もあります。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■活性酸素と酸化ストレス

 生物は、大気中に約20%含まれる酸素を利用し、生命活動を維持しています。酸素は外部からの様々な刺激を受け、「活性酸素」に変化します。活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、過剰になると細胞を傷害し、がん、心血管疾患、生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。

活性酸素と抗酸化能力

 生命活動を営む上で酸素の利用は必須です。活性酸素とは、呼吸で体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になったものです。ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。活性酸素は、体内の代謝過程で様々な成分と反応し、過剰になると細胞傷害をもたらします。

 活性酸素は、過剰な産生や酸化ストレスによる老化、がん、生活習慣病発症との関連が注目されがちですが、白血球から産生される活性酸素(スーパーオキシド・過酸化水素等)は、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割を担います。また細胞間のシグナル伝達、排卵、受精、細胞の分化・アポトーシスなどの生理活性物質としても利用されています。したがって、活性酸素を消去すれば良いという安易な考え方は禁物です。

 活性酸素が体内で常に産生されているのに、私たちが体内の恒常性を維持できるのは、自己を防御する抗酸化防御機構が備わっているからです。抗酸化防御機構は、活性酸素の産生抑制、ダメージの修復・再生を促す働きを有しています。

 抗酸化防御機構には、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、GSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)などの内因性の抗酸化酵素に加え、ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類、カテキン類など外因性の抗酸化物質もあります。活性酸素の産生と抗酸化防御機構が複雑に作用し合いながら生体内の活性酸素の産生と抗酸化防御機構の状態が決まります。

酸化ストレスを予防する生活習慣

 活性酸素の産生が過剰になり、抗酸化防御機構のバランスが崩れた状態を「酸化ストレス」といいます。通常、私たちの生体内では活性酸素産生と抗酸化防御機構のバランスが取れていますが、紫外線、放射線、大気汚染、たばこ、薬剤、酸化物質の摂取などにより酸化ストレスが引き起こされます。また、過度な運動やストレスも活性酸素の産生を促し、酸化ストレスの要因です。日ごろからバランスのよい食事、適度な運動習慣、良質な睡眠によって抗酸化防御機構を良好に保つことが、酸化ストレスを防止するためにも重要です。

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 康復医学学会がお勧めする「HM-3000(特系霊芝)」は、強力な抗酸化酵素であるGSH-Pxの増加作用が認められています。また、それ自身がビタミンCやビタミンE以上に強い抗酸化物質である「コエンザイムQ10」もお勧めです。


いつもありがとうございます。愛・感謝 村雨カレン

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