子どもの正しい味覚を育む
「子どもの味覚は3~5歳までに決まる」と言われています。この時期の食体験は、生涯にわたる食の好みや健康的な食生活の基盤を築く上で非常に重要です。
1. 味蕾の発達
味覚は、主に舌の表面にある「味蕾」で感じます。味蕾の数は、実は生まれた時が最も多く、約1万個あるそうです。大人の約7,500個と比べると、乳幼児がいかに味に敏感であるかがわかります。3歳頃までは味蕾の数が最も多いため、味覚の「黄金期」と言われます。この時期の様々な味覚経験が、味覚の幅を広げる上で極めて重要です。
2. 脳への記憶蓄積
味蕾がキャッチした「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」の五つの基本味の情報は、脳に送られ、「おいしい」「まずい」といった記憶として蓄積されます。子どもは本能的に、エネルギー源となる「甘味」や、体の調子を整えるミネラルを含む「塩味」、たんぱく質の元となる「うま味」を好みます。一方で、腐敗物や毒物を示すシグナルである「酸味」や「苦味」は、本能的に避ける傾向があります。様々な食材との出会いと経験で、子どもは安全な食べ物を学習し、徐々に酸味や苦味も受け入れるようになります。
3. 味覚の発達段階
離乳食期(生後5、6ヶ月頃~)は母乳やミルク以外の味に初めて出会う時期。味覚が非常に敏感で、様々な味を受け入れやすい時期です。まずは出汁などの活用で「うま味」に親しませ、徐々に素材そのものの味を経験させましょう。幼児期(1歳半頃~)は好き嫌いがはっきりしてくる時期。4~5歳で好き嫌いのピークを迎えます。この時期に様々な食材や調理法に触れることが、味覚の幅を広げ、豊かな食生活の土台を築きます。
正しい味覚を形成するための7つの注意事項 :
●薄味を基本に:幼児期に濃い味に慣れてしまうと、素材の繊細な味が分からなくなり、将来的に生活習慣病のリスクを高めます。
●多様な食材の経験:旬の食材は栄養価が高く味も濃いため、積極的に取り入れましょう。様々な食材の味や香り、食感に触れることで、味覚の幅が広がります。
●うま味の活用:昆布やかつお節などの出汁に含まれる「うま味」は、他の食材のおいしさを引き立て、満足感を与えます。うま味を上手に使えば、塩分や糖分を控えられ、薄味でも満足できる味覚が育ちます。
●加工食品やインスタント食品は控えめに:加工食品は味が濃く、添加物も多いため、日常的に食べるのは避けましょう。
●食事の時間を楽しむ:家族みんなで食卓を囲む「共食」は、子どもが食事に興味を持つきっかけになります。楽しい雰囲気が食べることへのポジティブなイメージを育みます。
●無理強いしない:苦手な物を無理に食べさせると、その食物に対して嫌な記憶が結びつき、ますます嫌いになってしまいます。
●おやつの与え方に注意:甘いお菓子やジュースの摂りすぎは、味覚のバランスを崩し、食事に影響を与えることがあります。
子どもの味覚形成は、日々の食生活の積み重ねです。焦らず、様々な「おいしい」体験をさせることが、生涯にわたる健康と豊かな食生活の何よりのプレゼントとなるでしょう。
■味覚をダメにする"黄金トリオ"
ご家庭の料理に「だしの素」を使っている人は多いと思います。かつお節や昆布でだしを取る必要もなく、だしカスも出ません。なぜ小さじ一杯で、しっかり"オイシイ"だしが取れるのでしょうか。実は食品添加物が大活躍しているのです。インスタント食品の「味の黄金トリオ」、つまり、「①食塩+ ②化学調味料+ ③たんぱく加水分解物」の作り出す濃い味です。これにかつおエキスなどで香りを付けたものがだしの素です(上表参照)。
「化学調味料」は近年評判を落としているので「うま味調味料」などと改名しています。成分表示では「調味料(アミノ酸等)」となりますが、日本ではこの一括表示名が許されています。実際の物質は何種類使っているかわかりません。左表は、かまぼこに使われている実例です。
「たんぱく加水分解物」:加水分解とは、酸またはアルカリの水溶液で分解するという化学用語。消費者に分かるよう「たんぱく質塩酸分解物」と表示してほしいものです。使われるたんぱく質は、大豆、小麦グルテンなどの植物性と、肉、魚などの動物性があります。植物性は主に和風の味に、動物性は洋風・中華風のコクのある味に使われます。たんぱく加水分解物を一般の人に味見してもらうと、まず、その異臭に驚きます。でも舐めてもらうとスナック菓子やラーメンの味なので、またビックリするようです。
アレルギー問題に詳しい専門家は、たんぱく加水分解物を配合したスナック菓子やだしの素が、子供のアレルギーの原因となっている可能性があると警告しています。
また2009年、欧州食品安全機関は、日本の醤油を回収、輸入禁止措置を取りました。それはたんぱく質の分解に塩酸を使うことで発生する「MCPD」という塩化化合物が欧州の安全基準を上回る数値で検出されたからです。日本ではたんぱく加水分解物は添加物扱いではなく、食品材料としての表示が認められているため、使用規制がありません。
「食塩」も安い精製塩が大量に使われることがほとんどで、味の濃いオイシイ調味料に一役買っています。精製塩の摂り過ぎによるリスクは皆さんご存知の通りです。
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康復医学学会では、魚由来のコラーゲンをベースに昆布と椎茸を加えた無塩・無添加の天然だしの開発・商品化に協力しています。本物のうま味で、日本人の味覚を取り戻しましょう!
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン


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