2020年6月4日木曜日

毛細血管

毛細血管が関与する病気や不調

近年病気予防として「毛細血管」が注目を集めています。これまで、血管の話が出る時、それは大動脈や冠動脈のことで、毛細血管はほとんど注目されていませんでした。

 毛細血管は血管内皮細胞同士が結合してできており、その隙間を押さえるように、壁細胞が一定の間隔で接着しています。毛細血管を通って血液は運ばれ、接着部分から血液中の酸素や栄養を細胞に浸透させます。血管内の方が外より圧が高いので、隙間から出た酸素や栄養素は外の組織に拡散され、効率よく吸収されます。また、余分な血液は減らさずに二酸化炭素や老廃物を回収します。
 がん治療において、抗がん剤が効かない患者さんがいます。薬が効かないのは、がんの中の毛細血管に問題があることが分かっています。がんの中の毛細血管は、壁細胞が血管内皮細胞に正しく接着していないため過剰に血液が漏れ、いわば水浸し状態。だから抗がん剤が細胞に届かなくなり、効きが悪いのです。この"漏れやすい"毛細血管は、がんの人に限ったものではありません。毛細血管が"漏れやすく"なる原因は主に次の2つです。

●老化:加齢により血管内皮細胞の分裂機能が低下することで、毛細血管が劣化する。
●高血糖:体内に発生する「AGE」(終末糖化産物)が老化に拍車をかける。毛細血管の血管内皮細胞の受容体がAGEを取り込むと、活性酸素が大量に発生し、血管壁細胞の機能が低下して血管内皮細胞の隙間が開いてしまう。

 近年、国内外の研究者らが、毛細血管が様々な病気や不調と関係していることを論文で発表しています。注目は骨粗鬆症と認知症です。

(1)骨粗鬆症

 2014年、医学雑誌「ネイチャー」に掲載。骨の先端部にある海綿骨は関節のクッションとなる部分で、この周囲に毛細血管が大量に存在していることが明らかになった。毛細血管が劣化して不安定な状態になると、栄養や酸素が行き渡らず、新陳代謝が行われなくなる。健康な毛細血管では、その血管内皮細胞から生理活性物質が分泌され、骨芽細胞が新しい骨をつくるが、それも行われなくなり、骨粗鬆症を発症する。

(2)認知症

認知症で最多を占めるアルツハイマー病。脳にアミロイドβというたんぱく質が蓄積することが引き金だが、毛細血管の関与も明らか。必要な物質を血液で脳へ供給し、また脳内の不要物質を血液中に排出する関門である血液脳関門は、毛細血管で形成されている。これらの毛細血管の血管内皮細胞の機能が低下し、血液成分が漏れ出るようになると、アミロイドβの排出が滞り、脳内に蓄積してしまう。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)

■微小循環と毛細血管

微小循環とは細動脈、毛細血管、細動脈を含めた血管床であり、全身血管系の90%以上を占め、体内の物質交換と新陳代謝を営む重要な"場"です。

血管は抹消に進むにつれて枝分かれしています。進むほどに血管は細くなり、血管壁には結合組織もなくなって、ついに壁が薄くて口径の微小な一層の内皮細胞からなる毛細管になります。ここでは血液と血管周辺の組織とが薄い内皮細胞のみを介して接触することになり、ここではじめて血管内外の"物質の交換"(酸素と栄養素の補給、老廃物と二酸化炭素の回収)が起きます。血液が循環する目的は、血液と細胞組織との間の物質交換により生体内の環境の恒常性を維持することにあります。したがって、この毛細血管領域こそが循環系において最も本質的な部分であり、心臓、動脈・静脈系は適正な血流を毛細管に供給するためにあるとも言えるのです。
 心臓から出た血液が再び心臓に戻ってくる"体循環"の所要時間は50~60秒。体の隅々に酸素や栄養素を送り、二酸化炭素や老廃物を交換している微小循環領域の毛細血管は約0.5秒の速さで流れています。全身の細胞の生活条件は微小循環によって直接規定されていて、微小循環の影響を受けない細胞はわずかに軟骨組織及び目の角膜・水晶体だけです。
 この微小循環が障害すると、「瘀血(おけつ)という状態となり、血管径と血行速度、活性酸素の過剰産生、血管壁への白血球と血小板の膠着、血管透過性の亢進、血管外の肥満細胞の脱穎粒などに一連の多彩な変化を与え、様々な病気を引き起こすことになるのです。
 微小循環障害は、心脳血管障害だけでなく、糖尿病の血管合併症、肝腎機能障害、婦人科疾患にも関連します。
 劣化した毛細血管は、若返らせことが可能です。血流を良くして未成熟な毛細血管を血液が大量に流れるようになれば、酸素や栄養素が細胞に届きやすくなり、毛細血管が若返るのです。効果的なのは運動で、20~30分のウオーキングなどを毎日続けるといいそうです。

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「HM-3000(特系霊芝)」は、細胞への酸素供給量を増やすなど、微小循環を改善します。また、GSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)という非常に強力な抗酸化酵素の産生を促進して、体内の活性酸素を除去し、がん予防、生活習慣病予防などに効果的に働きます。

いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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