2023年6月28日水曜日

認知症予防と運動

 100歳でも認知症にならない人

 100歳以上の長寿者を「センテナリアン(centenarian)」と呼びます。慶応義塾大学の研究などによって、彼らは認知機能が高いこと、心臓血管病になりにくいこと、加齢にともなって歩行速度が落ちたり、体が弱る状態のフレイルになるのが遅かったりすることが分かっています。また全体の2割程度は自立しているとみられています。

 彼らは体の機能が衰えていないので高齢になっても有酸素運動が続けられ、脳への血流を促します。そのため、いつまでも認知機能が保たれます。

 有酸素運動は20分以上続けると血中の一酸化窒素(NO)が増え、血管を拡張し血流を促進する作用があります。脳内の一酸化窒素が減っていけば学習や記憶の障害が起こりますから、有酸素運動ができる体をつくっておくことは大事なのです。

 竹内内科小児科医院の五藤良将院長(内科、糖尿病内科、アレルギー科、アンチエイジング)は「私のクリニックにも90歳以上で1人で診察に来る高齢者が何人もいる。既往歴はあっても認知症にはなっていない。彼らの経歴をヒアリングしていると、定年退職前後からトライアスロンやマラソン、70代になってからは散歩やウオーキングを習慣としている。歩行にかなりの運動量が発生するゴルフをしている方も多い」と言います。

 また、スポーツ以外では歌うことも有酸素運動です。呼吸器や腹筋を使うので、肺の機能や内臓の働きを活発にし、血流の促進につながります。

 雇用延長等で、65歳、70歳を過ぎても仕事をされている方が多い。体を動かしているので、大病をしない限りはフレイルになるリスクが軽減され、有酸素運動が続けられます。

 運動と認知症の関係は、精神科医のジョン・J・レイティ氏が著書『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』でも、「運動を週2回以上続ければ認知症になる確率が半分になる」と紹介しています。同じく精神科医のアンデシュ・ハンセン氏も著書『運動脳』の中で、「運動は認知機能を向上させる。また、運動は記憶力を高め、創造力を高め、注意力を高め、集中力を高める」と述べています。

 脳細胞が増えるだけでなく、運動はストレス発散やメンタルケアにもつながるため、認知症と合併することもあるうつ病リスクも軽減できます。

 超長寿の高齢者は、中年期から認知症と無縁の生活習慣を送っているともいえます。

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■運動が認知症予防に役立つのはなぜ?

 近年、適度な運動は体と脳神経の機能を改善し、認知症予防に役立つことがわかってきました。認知症の発症率と運動との関連を示す研究で、その多くにおいて「高齢者の運動や身体活動は、認知機能の低下や認知症発症予防に効果的」という結果が得られています。

 なぜ運動が脳の認知機能に良い影響を与えるのでしょうか? それは、運動をすると、脳の神経を成長させるBDNF(脳由来神経栄養因子)というたんぱく質が、記憶を司る"海馬"という部分で多く分泌され、海馬の機能維持や肥大に効果があるからだと考えられています。

 体を動かすと、脳から出た指令を神経が介して筋肉が動き、同時に筋肉から出た信号が脳に伝わって脳を活性化する―つまり脳と筋肉は、相互に刺激し合う重要な関係性なのです。

 また、脳が正しく働くためには、絶えず十分な血液が流れている必要があります。高齢者やアルツハイマー型認知症患者の脳では、海馬などで脳血流の低下が見られており、この血流を改善するためにも、運動をして体を動かすことが効果的だと考えられています。

認知症の危険因子「生活習慣病」対策としても、運動は効果的

 糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、脳血管性認知症の危険因子と考えられています。また、糖尿病患者では2倍、高血圧患者では3倍もアルツハイマー型認知症の発症率が上がることがわかっています。これらの生活習慣病予防に欠かせないのが食事の見直しと運動の習慣化になりますので、運動をして生活習慣病対策をすることが、結果として認知症予防にもつながることが期待できるのです。

認知症を予防するにはどれくらいの運動が必要?

 認知症予防に適した運動は、散歩やウォーキングなどの有酸素運動です。有酸素運動は全身の血流を改善し、脳の細胞を活性化する効果が期待できます。

 歩く強度は「息がほとんど弾まない程度」とされています。まずは週に3回以上、1日30分以上歩くことから始めてみましょう。

 認知症の発症率と日頃の運動習慣には、深い相関性があります。特に生活習慣病を持っている方は認知症の発症リスクが高いので、生活習慣病の改善と認知症予防のためにも、日々の通勤や外出時に階段を使う、一駅分歩くなどして「無理なく継続できる運動習慣」を身につけましょう。

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康復医学における認知症対処法

 認知症の原因の一つである高血圧や脳血管障害には微小循環の改善が欠かせません。「HM-3000(特系霊芝)」は高血圧・高血糖・脳血管障害に対する微小循環の血流改善を促します。また、認知症の兆候と思われる言動にうつ病の症状が出る場合がありますが、「ラフマ葉エキス」はうつ症状の改善効果が期待できます。

 適度な運動に加え、2つのサプリメントによる体の内側からの対応もお勧めしています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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