2023年6月8日木曜日

睡眠

 高齢でもグッスリ眠ることは可能?

 睡眠の変化は自然な老化現象の一つです。年を取ると、日中の活動量や基礎代謝が下がってくるため、若い頃よりも必要な睡眠時間は短くなっていきます。

 睡眠時間が短くなり早く目覚める⇒夜も早く眠気を感じるようになる⇒布団に入る時間も早くなる‥‥と、どんどん朝型にシフトしていき、「早朝覚醒」(必要以上に早起きしてしまう)に悩まされることになります。

 また、加齢に伴って深い睡眠が減るとともに、外界の音や光などの刺激によって目が覚めやすくなる‥‥その結果、夜中に目が覚める「中途覚醒」も増えていきます。

 早朝覚醒や中途覚醒があっても、あまり気にならない人もいますが、できれば若い頃のように「朝までグッスリ眠りたい」と考える中高年は少なくありません。

「睡眠を若返らせる」にはどうしたらよいのでしょうか。

まず、早朝覚醒の対策としては、「朝の光」に注意すること。午前中に太陽の光が目に入ると体内時計のリセット作用が働きます。朝のかなり早い時間から光が目に入る日が続くと、夜も早く眠くなっていきます。朝に太陽の光を浴びると、体内時計を朝型にシフトすることができます。早起きの習慣をつけるには朝日を浴びること、と言われるのはそのためです。目覚めるのが早すぎることに悩んでいるのなら、これと逆のことをすればいいわけです。夜に浴びる光は、体内時計を夜型にシフトさせます。

 厚手で遮光機能のあるカーテンや雨戸を使い、寝室には太陽の光がなるべく入らないようにする。もし朝早く目が覚めても、カーテンを開けなければ太陽の光が目に入ることはありません。朝早く外出するときは、帽子やサングラスで光を目に入れない工夫をしましょう。

 併せて、夜は早く眠らないようにするために、室内の照明を明るくする。パソコンやスマホから出るブルーライトは悪者扱いされることが多いですが、早朝覚醒に悩む人は気にする必要はありません。強い光には覚醒作用があるので、必要以上の早寝を防いでくれます。

 実際、午後8時以降に2~3時間、2500~3000ルクスの光を中途覚醒や早朝覚醒に悩む人たちに見せ続けたところ、体内時計が夜型にずれ、中途覚醒の時間が減り、トータルの睡眠時間も増えることが確認されています。

 夜中に目が覚めてしまう中途覚醒の対策としてお勧めなのは、運動です。

 ただし、ふと思い立って1日だけ走ってみても、長期的な睡眠の質はあまり改善されません。大切なのは運動を習慣化すること。15分のウォーキングなど負荷の低い運動でも、毎日続けると効果が期待できます。運動の習慣がある人は中途覚醒が少なく、徐波睡眠(最も深いノンレム睡眠)が多く、全体の睡眠時間も長くなることが確認されています。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■眠りに関わるホルモン

 年齢に関わらず、人は脳と体に休養を与えるために眠ります。人の睡眠には以下の3つの仕組みが関係して調節されています。

①疲れたから眠る(恒常性維持機構) 

②夜、暗くなって眠る(体内時計機構) 

③目覚めている状態を維持する(覚醒調節機構)


体内時計とは

 人間には1日周期でリズムを刻む「体内時計」が備わっており、意識しなくても日中はカラダと心が活動状態に、夜間は休息状態に切り替わります。体内時計は毎朝光を浴びることでリセットされ、一定のリズムを刻みます。体内時計の働きは脳の「視交叉上核」という部位が司り、ほぼ全ての臓器の体内時計に指令を与えて様々な生体リズムを刻んでいます。

 メラトニンは、脳の松果体という部分から分泌される情報伝達物質(ホルモン)です。体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があることから“睡眠ホルモン”とも呼ばれています。メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった 概日リズム(サーカディアンリズム)を調整する作用があります。

 また、体内時計からの信号で、メラトニンの分泌が止まります。メラトニンは目覚めてから14~16時間ぐらい経過すると体内時計からの指令が出て再び分泌されます。 徐々にメラトニンの分泌が高まり、その作用で深部体温が低下して、休息に適した状態に導かれ眠気を感じるようになります。

 メラトニンは、年齢を重ねるとともに分泌量が減ることが明らかになっています。年をとると朝早く目覚めたり、夜中に何度も目が覚めたり、睡眠時間が短くなったりするのは、加齢により体内時計の調節機能が弱まっているためと考えられています。

 メラトニンは眠りを誘うほかに、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促し、疲れを取ってくれるので、病気の予防や老化防止に様々な効果を持つと考えられており、注目されているホルモンのひとつです。また、以前から睡眠時間が短いと糖尿病になりやすいことが知られていましたが、最近ではメラトニンが不足すると糖尿病の発症率が高くなるという研究が報告されています。

 メラトニンの原料となるセロトニン 

 セロトニンが少ないと、合成できるメラトニン量も減ってしまい、うまく入眠できなくなります。メラトニンは夜になると分泌量が増えるとされていますが、日中に太陽光を浴びたり、リズム運動を行うなどしてセロトニンをつくっておくことが大切です。

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 康復医学学会の主要研究素材である「ラフマ葉エキス」には特異成分としてヒペロシド及びイソクエルシトリンなどが含有されており、これらは睡眠の質の改善に役立つことがわかっています。その他、ラフマ葉エキスの生理作用として、鎮静作用抗ストレス作用血圧安定などの効果が期待できます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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