パン食が危険だと言われる背景
パン食には、いくつかの健康リスクが指摘されています。まず、日本で多く流通しているパンの多くは「精製小麦粉(白い小麦粉)」を使用しており、これは血糖値を急上昇させやすい高GI食品です。急激な血糖値の変動は、糖尿病や肥満、さらには老化の促進にもつながります。また、食パンや菓子パンには砂糖やマーガリン、ショートニングなどの加工脂肪、食品添加物が多く含まれているものが多く、動脈硬化や心疾患のリスクを高めます。さらに、グルテンによる腸内環境の悪化やアレルギー反応も懸念されています。パン食が「体に良くない」と言われる根拠はいくつかあります。
(1)精製小麦の使用:
多くのパンは「精製小麦粉(白い小麦粉)」から作られています。これは製造過程で表皮や胚芽が取り除かれ、食物繊維やビタミン、ミネラルが少ない状態です。
【問題点】●血糖値を急上昇させやすい(高GI食品)。●インスリンの過剰分泌を招き、糖尿病や肥満のリスクが高まる。●食後のエネルギー切れ・眠気・集中力低下などの原因に。
(2)トランス脂肪酸の含有:
市販のパン(特に菓子パン・総菜パン)には、マーガリンやショートニングなどの加工油脂が使われていることがあります。
【問題点】●トランス脂肪酸は心疾患、動脈硬化、慢性炎症のリスクを高める。●欧米では使用が規制されている国も。
(3)添加物の多用:
長持ちさせるための防腐剤や、風味・食感を良くするための乳化剤、膨張剤、香料などの食品添加物が多く使われていることがあります。
【問題点】●摂取の蓄積によって肝臓への負担やアレルギー反応、腸内環境の悪化などが懸念されている。
(4)グルテンの過剰摂取:
小麦にはグルテンというたんぱく質が含まれており、これが消化しにくい人もいます。
【問題点】●過敏な人では腸の炎症やリーキーガット(腸漏れ症候群)を引き起こすことがある。●消化不良、疲労感、肌荒れなどの体調不良の原因になり得る。
(5)栄養バランスの偏り:
パンだけで食事を済ませると、糖質過多で他の栄養素(たんぱく質、ビタミン、ミネラル)が不足しがちになります。
【問題点】●偏った食生活が慢性疾患の原因になりやすい。
しかし「パンが好き」「どうしてもパンをやめられない」という人も少なくありません。そんな人へのアドバイスとして、まずは「パンの質」を見直すことです。白いパンよりも、全粒粉やライ麦など食物繊維が豊富なものを選べば血糖値の急上昇を抑えることができます。加えて、無添加・天然酵母のパンやオーガニック原料を使用したパンなら、添加物の摂取を減らすことができます。また、パンを食べる際には、たんぱく質や野菜を一緒に摂ることで栄養バランスを整え、血糖値の安定にもつながります。
つまり、パンが危険なのは「何を、どのように食べるか」による部分が大きいのです。選び方と食べ方を工夫すれば、パンを楽しみつつ健康も守ることは十分可能です。
■パン食がやめられない人へ
グルテンの含有などで健康リスクが指摘されているパン食ですが、“白くフワフワの甘いパンが食べたい”という人が多いのも事実です。今回ご紹介するのは、グルテンの害を最小限に抑え、健康リスクが激減する食材です。それは「黒コショウ(ブラックペッパー)」や「ヒハツ(ロングペッパー)」です。これらコショウ科の香辛料には“ピペリン”という物質が含まれています。ピペリンはアルカロイドの一種で、辛味と同時に、他の栄養素の吸収を高める「バイオアベイラビリティ(生体利用率)」を促進する効果も注目されています。また、ピペリンは、健康食品やサプリメントの成分としても利用されています。
ピペリンの主な特徴と効果
【辛み成分】:黒コショウやヒハツの辛味の主成分。【バイオアベイラビリティ向上】:栄養素の吸収を促進します。特にクルクミンの吸収を高めることが知られています。【血流改善】:血管を拡張し、血流をスムーズにする効果が報告されています。【血圧への影響】:高めの血圧を改善し、正常な血圧を維持する効果が期待されています。【その他】:抗炎症作用、抗酸化作用、体温維持、脚のむくみ軽減などの効果も報告されています。
※ピペリンに関する注意点:過剰に摂取すると、胃腸への刺激や、医薬品との相互作用が起こる可能性があること。また、コショウアレルギーの方は注意が必要です。また、妊娠中や授乳中の方は、摂取前に医師に相談することをおすすめします。
グルテンの健康リスクの一つ“リーキーガット症候群”
「リーキーガット症候群」とは、消化しきれなかったグルテンが腸の壁にへばりついてしまい、そこが炎症によって穴が開いてしまうという病気です。ここから悪玉菌が作り出すガスや毒素が血液中に漏れ出すことによって、全身に炎症が広がってしまうというのが、このリーキーガット症候群の恐ろしいところです。
ピペリンには、パンが持っているグルテン由来の炎症性サイトカインの過剰な活動を抑える働きがあることが報告されています。失われてしまった腸のバリア機能を回復させ、腸内から血管内への異物の侵入を防いでくれることまでわかっています。
そのほかピペリンには、糖の吸収速度を遅らせるという働きもあります。
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黒コショウの他、パン食のリスクを減らす食材には以下のようなものもあります。
シナモン : 糖質に関して、血糖値の安定化に役立ち、インスリンの働きを改善する効果が期待できます。
純ココア : パン食による血糖値急上昇・脂質異常症⇒血管の詰まり(動脈硬化)の進行リスクを、純ココアの持つ抗酸化作用、ダイエット効果、血糖値の安定効果、血管拡張効果などが減少させます。
その他、無糖きなこやエキストラバージンオリーブオイル、アボカド、ギリシャヨーグルトなども、パン食が及ぼす健康リスクを減らすことが期待できます。
いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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