高血圧対策の難しさ
高血圧症は2種類に分けられます。発症原因がはっきりしている高血圧で、臓器などの病気や薬の副作用によって起きるのが「二次性高血圧」。これは、高血圧症と診断された人のうちの1割程しかありません。そして、残りの9割にあたるのが、原因を特定するのが難しいとされてきた「本態性高血圧」です。つまり約90%の高血圧症はまだ原因不明のままということになります。しかし、現在では「微小循環の血流障害」及び「ストレス」が原因だとわかってきています。
したがって、よく行われる、
・食事制限
・塩分摂取量の低減
・運動
・ダイエット
・降圧剤の服用(※医師の指導は必要)
などの対処では根本的に治すことはできません。
高血圧症自体には自覚症状のない人が多く、日ごろの生活には影響はない場合がない場合がほとんどです。しかし、高血圧症が動脈硬化~心臓疾患~脳血管障害へと発展し、生存率の低下を招くことは、よく知られています。
「血圧なんて少々高くても大丈夫」「血圧は無理に下げる必要はない」など、医療関係者らの発言が健康関連の本で取り上げられるようになりました。
しかし、「高血圧の人が、そのようなことを信じ込むのは非常に危険です。高い血圧をそのままにしておくのは問題があります」と吹田市国立循環器病研究センタ―高血圧・腎臓科の河野 雄平部長は言います。そして、次のような臨床研究結果を示しています。
降圧剤で10~15mHg下げる患者群と偽薬(プラセボ:降圧剤のように見えるが、有効成分は入っていない)を飲む患者群に分け、4~5年間観察したところ、下げた患者群の方がプラセボ群より脳卒中による死亡率が30~40%減となり、心筋梗塞など心臓血管の病気による死亡率も20~25%低くなりました。さらに、死亡率全体で見ても血圧を下げていた方が12~13%も少なく、高血圧患者が血圧を下げないことが大きなリスクになることは明らかになったとのことです。
では、健康診断で高血圧と言われたら降圧剤を飲まなければならないのでしょうか?
大阪大病院老年・高血圧内科 楽木宏実教授は、「まずは、本当に高血圧かどうかを確認する必要があります。白衣高血圧や病気が原因の二次性高血圧などその患者さんの高血圧の種類を見分けることです。家庭血圧を測っている人はそれも参考になります。高血圧と診断されたら治療を始めることになります」と話します。
ちなみに、日本人の平均血圧は60~69歳で男性が140、女性が135、70歳以上で男性、女性ともに141(「高血圧治療ガイドライン2009」)です。これは降圧剤を飲んでいるかどうかは関係ないので、飲んでいる人も含まれます。上の数字が150~160程度ならは平均よりは少し高い程度で、それほど問題はありません。
最高血圧ばかりに目が行きがちですが、気を付けなければいけないのは最低血圧です。この下の数字は、血管の柔らかさが大きく反映しているからです。下が100~110以上ある場合は気を付けた方がいいのです。
治療抵抗性高血圧
しかし、治療を開始して複数の降圧剤を併用しても治療効果の表れない患者が1~2割います。“治療抵抗性”と診断される患者です。治療抵抗性にはさまざまな原因がありますが、高血圧の専門医で大阪大の勝谷友宏特任准教授は次のような症例を経験しました。50歳代の主婦の場合、7、8剤を併用しても自宅での血圧が190mHgと下がりません。ところが、「入院し原因を知りたい」との希望を受け、入院加療をしたところ、薬を2剤まで減らしても正常値まで血圧が下がりました。よく話を聞いてみると、同居している母親との関係がうまくいかずに、ストレスが血圧を高めていたことが明らかになりました。心因性の高血圧だったのです。「治療抵抗性の要因は複雑に絡んでいます。動脈硬化の進展が大きな要因と言えますが、原因を突き止めることで効率的な治療ができます」と勝谷教授。また、血圧がコントロールできない「治療抵抗性」の患者の中には効かない薬を飲み続けている人が相当数いるのではないか、とのことです。降圧剤について
●高血圧治療によく使われる降圧剤
「高血圧の薬は、昔から使われている利尿薬をはじめ、カルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体措抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE)、β遮断薬が主なものです。高血圧の要因や合併症の有無で使い分け、各薬剤の働きは血管の収縮を抑えるタイプ(Ca措抗薬、ARB、ACE阻害薬)と血液量の増加を抑えるタイプ(利尿剤、β遮断薬)に分かれ、その作用のメカニズムは、右図参照。しかし、医者に通って高血圧が改善したという人は聞いたことがありません。皆さんも恐らくないでしょう。これは、西洋医学の方法では高血圧の根本改善は難しいからです。主治医に相談しても、降圧剤を勧められるか、簡単な生活指導しかしてもらえません。どの医者にかかってもほとんど同じです。
降圧剤に関しても、国立循環器病センター名誉総長・医学博士 尾前照雄の著書『血圧の話』には、以下のように書かれています。
「Ca拮抗薬やβ遮断薬は、もともとは狭心症や心筋梗塞などの予防と治療の目的でつかわれていたものです。そのうちに血圧が下がることがわかってきて、降圧薬として役に立つということになり、全世界で使われるようになったのです。しかし本当のところは、これらの降圧薬がどういう仕組みで血圧を下げるかという詳細は、いまだにわかっていません」。
原因の特定が難しい高血圧
降圧剤は、ひとつの薬だけで目標値まで下がる患者は3~4割程度しかおらず、半数以上の患者が作用の違う薬を複数併用することになります。それは、高血圧の原因の特定が難しい事にあります(右図)。また、生活習慣や加齢による動脈硬化もその原因のひとつです。動脈硬化が進んでから高血圧の治療を始めると、降圧剤が1剤では効かなくなり、2、3剤が必要になってきます。血圧を下げる最終目的は血管の負担を和らげることで、動脈硬化が進むのを防ぎ、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを下げることです。しかし、降圧剤は、血圧が下がったからといって、自己判断で薬をやめると、薬は血圧を上げる原因を解決していないので、ほとんどの人が血圧が上昇してしまいます。
降圧剤を長期服用していると、止めることが危険を伴うことがあります。また、薬剤を続けることで血管がもろくなりやすくなります。止める場合は体調の経過をチェックしながら、徐々に少なくしていくのが良いでしょう。
原因の特定が難しく、降圧剤が血圧を下げる仕組みもわかっていないような現段階で、病院の言うとおりに薬を飲んでいて大丈夫なのかどうか、判断の難しいところです。
■予防および対策
康復医学学会が提唱している高血圧症の対処法は以下の3つです。
(1)「HM-3000(特系霊芝)」による微小循環の血流改善
全身の血管の99%を占める毛細血管とその流域の微小循環の血流が低下し血圧を上げます。HM-3000は血液の粘度、赤血球の凝集、毛細血管の出入り口の収縮など、微小循環の血流の総合的に改善します。
(2)「ラフマ」によるストレスが原因の血流低下の改善
ストレスによりCRH(ストレスホルモン)が過剰に分泌されると、セロトニンの代謝異常がおこり毛細血管を収縮させます。ラフマはセロトニン神経に働き、セロトニン分泌を促進、毛細血管を拡張させ、微小循環領域の血流を改善します。
(3)「コエンザイムQ10」による心筋の血流改善
コエンザイムQ10 は微小循環の領域において、血流加速、赤血球凝集の軽減、白血球接着の減少などのデータがあり、心筋の血流改善効果が期待できます。
※『康復医学大綱』(森昌夫著/微小循環研究所 出版局)より
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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