2018年6月13日水曜日

合成着色料

合成着色料で“キレる子ども”が !?

 Sunset Yellow may have an adverse effect on activity and attention in children.(この食品を食べるとキレる子になる可能性があります)

イギリスでは一部の合成着色料を使った食品について、「子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります」と表示されているものがあります。前述の英文は、実際に合成着色料の黄色5号(サンセットイエロー)を使用したEUの飲料の表示です。
 イギリスの食品基準庁は、英・サウサンプトン大学の研究で、合成着色料を摂取した子どもに多動性行動が見られたという報告を受け、この表示を義務化しました。EUからは「検証が不十分」という意見も出ましたが、「危険とは断言できないが安全とも言えない」という見解から、表示されることになりました。
 この表示対象の合成着色料には、現在、日本で使われているものもあります。赤色102号、黄色4号、黄色5号、赤色40号の4つです。

 合成着色料はごく少量で色が出ます。500mlのペットボトルに着色するには、爪楊枝の先につけたくらいで十分。お風呂の大きさなら、耳かき1杯程度。つまり、そんな微量でも影響が出る恐れのある物質だということです。

エンジムシ
一方、天然着色料にも問題があります。ハム桜餅のピンク色、ミニドリンクのオレンジ色、その他お菓子などに広く使われている「コチニール色素」(=カルミン酸)。この色素によって呼吸困難などの急性アレルギー症状の発症例が報告され、2012年5月に消費者庁と厚生労働省が注意を呼びかけました。この色素の原料は、サボテンに寄生する虫 “カイガラムシ科エンジムシ”です。米国のスターバックスは、段階的にコチニールをやめ、トマトから抽出したリコピンに切り替えています。
 残念なのは、このコチニールのアレルギー報告は、国内でも以前からあったということです。市立堺病院(1997年)、大阪市立大学(98)、横浜市立大学(04)、大阪大学(05)などです。これらの多くの臨床報告は無視されてきたのです。しかも2012年5月にこの件が発表されても、アレルギー表示を義務化する動きもなければ、警告するでもありません。
 天然着色料なら安全かというと、実際には全くそんなことはありません。アカネから抽出した天然着色料「アカネ色素」は、発がん性があるとして04年に禁止になりました。
(出典:『食品の裏側2』安部司著/東洋経済新聞社)

■添加物より恐ろしい不純物

意外な食品添加物の原料

右表をご覧ください。「なんでこんな気持ち悪いものを許可するのか」と厚生労働省に対して不信感を持つかもしれません。しかし厚労省では添加物の原料及び製造方法は問わないのです。出来上がったものだけが安全性の対象となるからです。

 これらの食品添加物を合成するときに「不純物」が生じることがあります。不純物はごく微量ですが、発がん性などを持つこともあります。コーラのカラメル色素に含まれる発がん物質と報告のある「4-MI」もその一つです。また、発売禁止になった「エコナ」は、油を分解し、新しく合成する過程で発がん性物質が生成されていました。
 タール系色素の赤色104、赤色105はヘキサクロルベンゼン(第一種特定化学物質)含有の問題があります。紅麹カビにはシトリンというカビ毒の問題が指摘されています。

規格基準を定めなくてはいけないという不安!

アナトー色素(黄~橙色)はベニノキの種子から抽出され、カロチノイドとも表示されて多くの食品に使われています。これらの天然色素はその栽培地の水銀汚染により、色素に水銀が含有されることから国際規格(JAFCA)が設けられました。日本ではその規格、基準がないので規格外品が輸入される恐れがあります。
 増粘多糖類のグァーガムからダイオキシンの一種が検出され使用食品が回収されたり、カラギナン(増粘多糖類)を使用した日本の食品がEUの低分子物質含有量の国際規格に引っ掛かり輸出禁止になるなど、日本の食品の安全性が問われてきています。

 国際規格に準じて、日本でも使用の規格基準を定めるべきではないでしょうか。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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