2022年10月12日水曜日

たんぱく質不足

 何もしなくても痩せやすい体になる !?

 何もしなくても痩せやすい体でいるには、筋肉量が大事です。筋肉量が多い人と少ない人では、体重に差が出てきます。

「筋肉はたんぱく質で作られる。その合成にはエネルギーが必要で、それに応じて脂肪の消費量が変わるため、筋肉の多い人の方が太りにくい」(立命館大学スポーツ健康科学・藤田聡教授)

 たとえば身長と体重が同じで、筋肉量12kgの人と筋肉量21kgの人を比べると、筋肉量12kgの人の筋肉の合成に必要なエネルギーは1日117kcal。一方、筋肉量21kgの人は1日204kcal。1日87kcalの差が持続的に続くので、脂肪にすると3カ月で1kgの差が生じます。

 筋肉量は、太りやすさに関係するだけではなく、糖尿病の発症リスクにも影響します。

「食後、糖質の8~9割は筋肉に取り込まれ筋グリコーゲンとして貯蔵される。しかし筋肉量が減ると貯蔵容積が少ないため糖質が取り込めず、インスリン抵抗性の原因になり、糖尿病リスクを高める」(同教授)

 高齢者では筋肉量が少ないとフレイル(健康と要介護の中間の虚弱状態)やサルコペニア(筋肉量の減少・筋力の低下)の問題が生じ、寝たきりを招き、寿命に影響してきます。

 一日に必要なたんぱく質量は、標準体重で活発な運動をしていない場合、体重1kg当たり0.8~1gが目安です。しかし調査では、目標量(参照「日本人の食事摂取基準2020年版」)に対し、約7割が未達成。また、総摂取量だけでなく、1食ごとの摂取量が大事です。「たんぱく質はためられず、3食均等に摂ってこそ筋肉を合成するスイッチが一日3回強く入る。日本人のたんぱく質摂取量は朝昼少なく夜に多いが、こういう不均等な摂り方では、作られる筋肉量に違いが出てくる」(同教授)

 では、お勧めの摂り方は?

●ロイシンの含有率が高い食品を選ぶ

 筋肉の合成には、細胞内のシグナル伝達物質mTOR(エムトール)という酵素が関わります。これに関係するのが、必須アミノ酸のひとつロイシンです。食後のロイシンの血中濃度が高いほど、mTORに強く作用し筋肉の合成が促進されます。たんぱく質1g当たりのロイシンの含有率を見ると、牛乳、ヨーグルト、プロセスチーズなど乳製品が高いようです。

●いつもの食事に"混ぜる・かける"

 特に高齢者にお勧めの方法です。食事量を大幅に増やすには限界がありますが、混ぜたりかけたりするだけなら、簡単に実践できます。活用するのは、ゼラチン、ゴマ、粉チーズ、きな粉、スキムミルク、かつお節、焼き海苔、麩など。かつお節、焼き海苔、麩は袋に入れて揉むなどして粉々にします。普段の食事にちょっと加えるだけでたんぱく質の増量ができます。

 たんぱく質はムキムキの人だけが必要なわけではありません。健康長寿のために、今日から始めましょう。                   

(出典:https://hc.nikkan-gendai.com/)


■たんぱく質不足が肥満を招く!

 痩身へのあこがれや病気などで肥満を気にする場合、一番陥りやすいのは、"たんぱく質不足"です。どうしてもカロリーカットにばかり目が向き、痩せるために確保すべきたんぱく質まで減らしてしまい、期待するほど効果が見られないケースが目立ちます。


たんぱく質不足と肥満の関係

〇水太り

 血中のたんぱく質が減少すると、血中濃度を保つために、血液中の水分は血管外へ追い出されます。これが組織間にたまり"むくみ"になります。食事制限をしている女性の脚がむくみ、脚ばかりではなく余分な水分が体内に保持され、体重にも響いてきます。そして「水を飲んでも太る」と思いこみ、水分摂取を控えて悪循環に陥ります。

〇リバウンド

 脂肪が減るだけでなく、気をつけないと重要な筋肉も落としてしまいます。特に体重減ばかりに気をとられていると、こうした失敗に陥ります。筋肉が減少すると基礎代謝率も低下しますから、リバウンドしやすい、太りやすく痩せにくい体質になります。

〇酵素のすべてはたんぱく質

 さらに重要なことは、体内の代謝に必要な何千という酵素すべてがたんぱく質(ペプチド結合)だということです。たんぱく質不足では酵素がまともに作れません。また、酵素は食べても体内で分解・消化されるのでそのまま酵素として働くことはありません。酵素は体内で作られるのです。脂肪の燃焼や水分代謝はもちろん、あらゆる代謝機能にトラブルが発生することになります。

〇たんぱく不足・抗肥満対策

 身体はたんぱく質を栄養源として、細胞分裂や修復作業が活発に行われます。そうして基礎代謝はアップし、脂肪の燃焼と同時に太らない体質を作るのです。また、脂肪や糖をミトコンドリアに送り込み効率よく燃焼させてエネルギーにするには「コエンザイムQ10」の働きが重要になります。

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「天然だし」でダイエット

 康復医学学会では、たんぱく質を手軽に摂取・吸収でき、余分な油分や糖分の摂取を控えることができる「だしダイエット」を提案しています。

 毎日の調理に使う油や砂糖を天然だしに換えて「だしでうま味とコク、甘味を補いダイエットに直結させる」という方法で、美味しくて満足のいく食事が可能になります。特に鰹節や鮪節のたんぱく質には、ヒスチジン(満腹系アミノ酸)が多く含まれ、リパーゼ(酵素)を活性化し、中性脂肪の燃焼を促します。鰹節や鮪節のうま味の源・イノシン酸と、シイタケのグアニル酸や昆布のグルタミン酸を合わせると、うま味に相乗効果が生まれます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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