ストレスは万病の元?
ストレスとアルツハイマーとの関係について、佐賀女子短期大学非常勤講師の長谷川亨先生は、次のように述べています。「強いストレスが続くと、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸が減少し、必須アミノ酸であるホモシステインがホモシステイン酸に変化するのを助長します。そして、このホモシステイン酸が、脳内でベータアミロイドの蓄積を加速させます。この“ベータアミロイド”というのが非常に有害な物質で、これが脳内に蓄積すると脳の神経細胞が死んでしまい、アルツハイマーを発症するのです」。もちろん、アルツハイマーの発症率は若年層より老年層の方が高いのですが、「老化によってホモシステイン酸の排出機能が低下することや、年齢とともにストレスを引きずる傾向が高まることなどが挙げられます。気持ちを若く保ち、なるべく切り替えを早くすることが大事です」(長谷川先生)とのことです。
一方、ストレスとがんの関係も研究によって徐々に解明されてきています。
「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の動きが活発な人よりも、そうではない人の方ががんにかかる率が高い傾向があることが分かっています。そしてこのNK細胞の活性が、ストレスによって抑制されてしまうことが報告されています」。
また、「免疫の低下以外でも、活性酸素によって細胞のがん化が引き起こされることも分かっています。生体はストレスにさらされると、交感神経が緊張し、アドレナリンなどのホルモンが分泌されます。それによって生体が興奮状態に導かれると、それを元に戻そうとする調整作用が働き、アドレナリンの分解が起こります。この時、分解酵素の働きに伴って活性酸素が発生、がんの発症につながるのです」(お茶の水女子大学名誉教授・室伏きみ子氏)。
ちょっとした体の変調から大病まで、まさにストレスは万病の元なのです。
最も効果的なストレス解消法はもちろん「ストレス源を絶つこと」。しかし、そうそう仕事を辞めるわけにもいかないし、人間関係や生活習慣を改善するのは難しいものです。
他にストレスを撃退する方法はないものでしょうか。
「ストレスの予防・解消には、セロトニンを活性化させるのがおすすめです」。長年、ストレスと健康の関連を研究してきた東邦大学名誉教授の有田秀穂氏(脳生理学)は語ります。
「人はストレスに対して戦うか逃げるかのどちらかの行動を取るのですが、解決できないことが長く続くと、やがて戦わなくなってしまいます。そうなると、脳内でストレスホルモンが分泌され、うつや自律神経失調症、不眠などになります。セロトニンは、このストレスホルモンをコントロールする役割を持っています」。
■ストレスとセロトニン
ストレスに対抗するセロトニンですが、ストレスや睡眠障害、生活習慣などでセロトニン神経の機能が低下し、セロトニンの分泌量は減少してしまいます。分泌されたセロトニンは、リサイクルもされていますが、慢性的なストレスは、このリサイクル機能も低下させてしまいます。ストレスにより分泌される量が減り、リサイクル量も減ると慢性的なセロトニン不足となってしまうのです。
ストレスが神経伝達物質のバランスを崩す!
ストレス状態が続き、CRH(ストレスホルモン)が放出されセロトニン放出が抑制されると、アドレナリンやドーパミンをはじめとする神経伝達物質のバランスを崩します。その神経伝達物質のバランスを整えるのがセロトニンです。康復医学学会の主要研究テーマ「ラフマ」には、
〔セロトニン神経の活性〕→〔セロトニン分泌の促進〕→〔神経伝達物質のバランス調整〕
という働きに期待できるエビデンスがあります。ラフマとセロトニン
ストレスやうつ状態に伴い脳内神経伝達物質セロトニンの量が変動することが知られています。下記はラットによる脳内セロトニンに対するラフマ錠剤の作用の研究データです。いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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