2013年12月7日土曜日

ストレスと自律神経

冬場に乱れる自律神経

寒さが増してきましたが、この時期に便通が悪くなる、すぐ風邪を引いてしまうと悩んでいる人も多いと思います。このような人の場合、体の様々な機能を無意識に調節する「自律神経」の乱れが関係している可能性があります。

 自律神経は呼吸や心臓の動き、血液の流れ、食べ物の消化、体温などを制御しており、特に意識しなくても自然に活動し、自分の意思でコントロールできない神経です。脳の視床下部を起点に脊髄を通って、手足の先まで全身にくまなく張り巡らされています。

 この自律神経は、緊張をもたらすものとリラックスをもたらすものの2種類からなります。自律神経のうち、活動しているときや興奮・緊張するときに強く働くのが「交感神経」です。自動車のアクセルのようなイメージで、活発に働くと血管が収縮し、心拍数や血圧が上がります。
 これに対し、休息やリラックス時、睡眠の際に強く働くのが「副交感神経」で、ブレーキのような役割を果たします。活発化すると小腸や大腸が盛んに働きます。
 両者はシーソーのようにバランスを取りながら健康を保っていて、交感神経は午前中に、副交感神経は夕方から夜にかけてそれぞれ活発化します。

 健康維持には交感神経と副交感神経のバランスをうまく保つことが不可欠です。しかし、寒さや暑さ、ストレス、生活習慣の乱れなどの影響でバランスが崩れることがあります。「低温で乾燥した冬は、血管を収縮させようとして交感神経の働きが活発化する」と順天堂大学の小林弘幸教授は指摘します。副交感神経の働きが低下し、小腸や大腸の筋肉が収縮を繰り返す「ぜん動運動」が低調になるということです。この状態になると、便秘になりやすくなります。暖房が効いた室内と屋外との気温差が大きいことも、自律神経のバランスを崩す一因になります。

 冬に起こりやすい心筋梗塞脳梗塞も、交感神経との関連が指摘されています。寒いと血管が収縮して血圧が上がりやすくなるためです。
 また、自律神経のバランス悪化は病原体などから身を守る免疫システムにも影響を与えてしまいます。交感神経が優位な状態が続くと、体内でつくられるリンパ球が減り、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
 アンバランスを解消するには、副交感神経の働きを活発化させることが大切です。それには、十分に睡眠を取ることです。小林教授は「自律神経のバランスを整えると、病気になるリスクを減らせる」と訴えます。夜遅くまで仕事をしたり遊んだりしていると、交感神経が刺激され続け、副交感神経の活動が亢進しないまま朝を迎えることになってしまいます。

■ストレスに影響される自律神経

前半でも述べたように、自律神経は自分の意志や意識で働かせることのできない神経です。内臓や血管、瞳孔、汗腺などの働きは、この自律神経によって支配されています。心臓の動き、血圧、食べ物の消化、体温の調節など、生命を維持するうえで重要な体の機能をコントロールしているのが、自律神経なのです。

 自律神経の2つの神経「交感神経」と「副交感神経」は対照的な働きをしており、ほとんどの器官はこの2つの神経が同時に働くことで維持されています。

女性に多い自律神経失調症

自律神経のバランスがくずれる最大の原因は、“ストレス”にあるといわれています。仕事や人間関係などで感じる緊張や不安、イライラなど精神的なものを思い浮かべますが、人が受けるストレスはこれだけではありません。気温や気候などの急激な変化も、大きな身体的ストレスになります。そのため、季節の変わり目には自律神経失調症が起こりやすくなります。
 自律神経失調症は男性より女性に多く見られます。これには女性ホルモンが関係しています。女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部というところでコントロールされています。この視床下部は自律神経の働きもコントロールしているので、女性ホルモンの分泌が乱れると、自律神経もそれに影響されてバランスがくずれてしまうのです。

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ストレスが原因で自律神経系に起る反応としては、交感神経の活動が亢進する一方、逆に副交感神経の活動は低下することがあげられます。交感神経は副腎髄質を刺激するので、ノルアドレナリン、アドレナリンなどが血中へ放出され、それらが血液・血管に影響を与えます。その結果、微小循環血流の低下を招き、様々な自覚症状や疾患へとつながってしまうのです。



いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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