2014年11月8日土曜日

「危ない疲れ」

危ない疲れをチェックする!

 「最近、いくら寝ても疲れが取れない」。こんな実感を抱きつつ、それでも何とか乗り切れるから放置している――そんな中高年サラリーマンが多いと思います。しかし、疲れを甘く見ていると取り返しがつかないことになります。

 体を動かせば誰だって疲労するものです。しかし、適度な疲れではなく、いつまでも抜けない「危ない疲れ」は注意が必要です。
 『「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本』(大和書房)の著者で精神科医の西多昌規氏(自治医科大学講師)は言います。

 「疲労は、痛み、発熱と並んで生体の3大アラームといわれていて、うつの重要なサインのひとつでもあります。実際、うつ病の患者さんの多くが〈何となくダルい〉とか〈どうしても疲れが抜けない〉といった慢性的な疲労感を訴えます。うつを予防するためにも、自分の疲労度をしっかり把握することが大切です」

 しかし、疲労度をチェックするのはなかなか難しいものです。痛みや発熱はハッキリ自覚できますが、疲労は〝ごまかし〟が利くからです。自分は疲れていないと思い込んで無理を続けているうちに疲労が蓄積され、ある日、いきなり限界を迎えてしまいます

 「ポイントは睡眠食欲です。2つとも人間の生体機能をつかさどる脳の視床下部でコントロールされているので、ごまかしが利かない。疲労で体全体のバランスが崩れると、睡眠と食欲に異常が表れるのです」(西田医師)

 「疲れにくい」ということは「体力がある」ということです。活動のエネルギーが豊富という意味の「攻撃的な体力」はエネルギー代謝のシステムが担い、病気にかからないという「防衛的な体力」は免疫システムが担っています。そして、自律神経のシステムが、両者のコントロールタワーになっています。これらのシステムが正常に機能している状態では、疲労も休養を取れば改善されますが、人はストレスに継続的にさらされたり無理をしたりすると、それを脳が感じ取り、自律神経系、免疫系、内分泌系に変化をもたらし、体を正常に維持していくシステムが乱れ、疲れが抜けず蓄積していくのです。

 6ヶ月以上継続的な疲労を感じる場合は、慢性疲労症候群の可能性があります。放置するとさまざまな症状が伴う「危ない疲労」に進行するので、速やかな対策が必要です。

「疲れ」をチェックしてみましょう!

□出勤時間ギリギリまで起きられない

それまでは朝食を食べてから出勤していたが、最近は起きられなくなって食事する時間がない。服装も髪のセットも手を抜くようになり、遅刻を連発するようになったら要注意。

□休日は普段よりも3時間以上寝過ごす

平日の睡眠時間が不足していたり、眠りが浅い場合が多い。リズムが崩れているため、長時間寝ても疲れは取れない。

□連休は一歩も外に出ない

普段から活動的なタイプなら、たまには家にこもってのんびりするのもいいが、近所のコンビニに行くのも面倒くさいと感じるようになったら黄信号。散歩ぐらいはした方がいい。

□重要なスケジュールや頼まれ事を忘れる

脳が疲れていると注意力が散漫になる。約束をすっぽかしたり、ダブルブッキングを連発するようになったら要注意。

□食べたいと思うものがない

それまで大好物だったものでも食べる気がしない。食べてもおいしいと感じない。なんでもいいやと、毎日ラーメンや丼物で簡単に済ませる。こうなると、うつだけでなく、生活習慣病にも注意が必要だ。

□酒の量が増えた

眠れないからといって酒量が増える人は多いが、逆に睡眠の質は悪くなる。栄養ドリンクを毎日飲んでいる人も、疲労をごまかして無理を重ねている可能性が高い。

□これまでにない疲労感があり、休んでも疲れが抜けない

何となくダルい。何となく体が重い。この〈何となく〉がくせもので、うつだけでなく肝臓病や腎臓病などの重大な病気が隠れていることも。

5つ以上、当てはまる人は要注意です。すべてを改善しようとするのは難しいので、1つでも2つでもできることから改善を心がけましょう。
(日刊ゲンダイ)

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慢性的な疲労の原因はさまざまですが、大きな要因のひとつは“ストレス”です。ストレスによって脳内のセロトニンなどの神経伝達物質の生合成が低下し、それらの物質が減少することで脳内の情報がうまく伝わらなくなり、体のだるさや睡眠障害、集中力の低下などの症状として現れるのです。

 康復医学学会の研究素材「ラフマ」にはセロトニン分泌を促進する働きがあります。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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