2013年9月5日木曜日

血管と血液のアンチエイジング

個人差が大きい血管の老化

女性なら誰でも“お肌のエイジング”は気になるものです。しかし、血液と血管のエイジングを意識することなど、ほとんどないでしょう。血液も血管も、確かに普段は意識しにくいものですが、医学的に見ると、実は全身のエイジングに大きな影響を与えるものなのです。
 100歳を過ぎても元気な人は、全身がまんべんなく若々しく保たれています。ひとつでもダメなところがあるとそれが足を引っ張るので、ほかが良くても老化が進んでしまいます。心臓が丈夫でも腎臓が悪くなるとダメですし、内臓全部が若くても脳の認知機能が低下すると最後は寝たきりになってしまいます。内臓も脳もピカピカに磨いておかないとアンチエイジングにはなりません。そして、その内臓と脳を養っているのは血液であり、血液を巡らせているのが血管なのです


 血液と血管のアンチエイジングは、いつまでも若々しい体と脳を保つ基本です。血液と血管の機能が保たれていると、とくに脳と心臓の働きの維持につながります。脳も心臓も大事な臓器ですが、それらは血液と血管の機能に大きく左右されます。
 血液が運ぶ酸素がないと、細胞はエネルギーを作り出すことができません。したがって、休みなく活発に動いている脳や心臓のような臓器ほど、より多くの酸素を供給するために血液を常時多く消費してしているのです。そして、血液を大量に消費している臓器だからこそ、その供給が断たれると取り返しがつかなくなるのです。 血液の供給が絶たれる一番の原因は、血管が硬く狭くなる動脈硬化です。脳で動脈硬化が起こると脳梗塞などの脳卒中、心臓で動脈硬化が起こると心筋梗塞などの心臓病になります。日本人の死因の1位はがん、2位心臓病、3位は肺炎、そして4位は脳疾患です。でも、原因という見地に立つと、1位が動脈硬化(心臓病+脳疾患)、2位が悪性腫瘍(各種がん)と逆転します。
 よく「人は血管とともに老いる」といいますが、これは動脈硬化のことなのです。動脈硬化には男女差があります。女性ホルモンは動脈硬化を防ぐ働きがありますから、女性は男性よりも20歳は血管が若いと言われています。45~55歳で閉経を迎えて女性ホルモンが減ると、動脈硬化のリスクが高くなります。動脈硬化は長い時間をかけて進行しますから、閉経したからといって一気に動脈硬化が起こるわけではありません。男性と比べて20歳のアドバンテージがあるわけですから女性は50歳くらい、男性は30歳くらいから起こりはじめます。しかし、血管の老化は個人差が大きいのが特徴です。遺伝的な要因よりも、食生活や運動といった環境要因のほうが影響しやすいので、同じ年でも血管の老化の度合いはさまざまなのです。


■血管と血液のアンチエイジング

動脈硬化:原因はさまざま

動脈硬化は、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣によって大きく影響されることがわかっています。血中の悪玉コレステロールや中性脂肪などは過酸化脂質を増加させ、血管壁に付着して血管を詰まらせたり、血管が破れたりする原因になります。右の表のように危険因子に注意することが大切です。また、動脈硬化は加齢とともに進行するため、血液や血管のアンチエイジングを心がける必要があります。

微小循環の血流改善は、血液のアンチエイジング

血液の40~45%が赤血球です。生活習慣や加齢、ストレス、疾患などが原因で赤血球表面の粘度が増すと、赤血球どうしがくっついて凝集が起り微小循環の血流が低下する原因になります。また、赤血球が酸素の供給を行う毛細血管は、赤血球の大きさが血管の内径より大きいため、赤血球は自らが変形して通っていきます。しかし、赤血球の変形能(弾力性)の低下が起きると、赤血球自体が毛細血管に入りにくくなり、血液の機能も低下します。この、赤血球の変形能、赤血球の凝集の改善が血液のアンチエイジングにつながります

血管のアンチエイジングは、一酸化窒素の産生促進

高血圧になったり中性脂肪や酸化ストレスが増加したりすると、動脈の血管内皮細胞が阻害され、NO(一酸化窒素)の産生が低下し、血管が収縮して炎症を起こし易くなります。その結果、血栓が形成され易い血管になり動脈硬化も進行してしまいます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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