ご存知ですか? 「夜間高血圧」
「夜間高血圧」という言葉を聞いたことがありますか?本来人間は昼間に活動し、夜は睡眠を取ることで休息し、体力を回復します。そのため日中は血圧が高まり、夜間は落ち着くのが普通です。ところが夜間、しかも就寝中にも関わらず、血圧が下がらないどころか、人によっては昼間より上がってしまう人もいます。これが「夜間高血圧」とよばれる病態で、脳や心臓の重大な病気を引き起こす要因となるのです。
「原因はいくつか考えられますが、何かの臓器で障害が起きていることが考えられます。障害によって起きている虚血状態を補うため心臓では多くの血流を送り込もうとするので、血圧が高まるのです」と語るのは、自治医科大学循環器内科准教授の星出聡医師。
もう1つ、星出医師が注意を呼びかけるのが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の存在です。
「SASで断続的に呼吸が止まることで自律神経のバランスが崩れるのです。本来であれば睡眠中は副交感神経が優位になっているはずですが、SASの影響で交感神経が活性化してしまい、血圧が上がることになるのです」
いずれにしても、放置すれば生命に関わる危険性が高く、きちんとした対策を講じる必要があります。しかし多くの場合、当人は眠っているので、なかなか気づきにくいのが難点なのです。
「1980年代後半に24時間自由行動下血圧計という機器が開発されたことでこの病態の存在が明らかになってきました。現在も病院での診断にはこの測定器を使用します」(星出医師)。
皆さんの中には、一昼夜にわたって心電図を撮り続ける“ホルター心電計”を使ったことがある人がいるかもしれませんが、これはその“血圧測定器版”といったところ。これで測定した結果、収縮期(上)の血圧が129mmHg、拡張期(下)が70mmHgを上回ると、「夜間高血圧」と診断されることになるのです。
ところがこの24時間自由行動下血圧計という機器は、どこの医療機関でも持っているわけではありません。そうなると、簡単には診断が下せないということになります。
「じつは家庭用の血圧測定器の中に、夜間就寝中の血圧を記録する機能を搭載したものがあるのです。これを使って夜間高血圧の危険性を探り、その疑いが強いようなら循環器科の専門医に相談するのが理想的な流れです」と星出医師。
ちなみに星出医師によれば、夜間高血圧の人には、不眠や寝てもすぐに目が覚める・・・といった特徴的な傾向が見られることが多いとのこと。この手の症状を持つ人は、「前立腺肥大症だろう」と決めつけるのではなく、血圧の心配をしてみる必要がありそうです。
■対策:夜間高血圧
血圧は、主に自律神経(交感神経・副交感神経)の働きによって1日のリズムを刻んでいます。これを血圧の日内変動といい、24時間周期で変動する生体リズム(サーカディアンリズム)の1つです。起床すると交感神経優位となって血圧は上昇し、日中の活動状態に最も高くなり、夕方から夜にかけて副交感神経優位となって下がっていき、睡眠中に最も下がります。正常な人では、夜間(睡眠中)の血圧は昼間の血圧より10~20%低くなります。
夜間高血圧を引き起こす原因
○抑うつ状態○睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害
○心不全や腎不全などによって起こる、体内を循環する血液量の増加
○糖尿病などによる自律神経障害
(立ち上がったときに血圧が急激に下がる起立性低血圧など)
○脳の病気(認知機能低下、脳萎縮、脳血管障害など)
生体リズムの乱れも原因
上記のような症状や疾患がない場合、体内時計(生体リズム)の乱れも夜間高血圧の原因のひとつとして考えてみる必要があります。生体リズムが主に関わるのは、睡眠と覚醒、血圧のバランスの調整です。
その他にも、体温、心臓の心拍数、酸素の消費量、物質の代謝、ホルモンの分泌など、1日の昼夜リズムに従って、効率よく快適に生活できるように調節する働きをしています。
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体内リズムをつかさどるのは、脳内神経伝達物質のメラトニンです。メラトニンは体内で、約24時間の日周期にしたがって作られており、主に日中よりも夜間に多く作られます。午前2時~3時頃にそのレベルはピークに達します。ストレスや疲労などによる睡眠障害(睡眠の質の低下)は、メラトニンの分泌低下につながり体内リズムを乱します。
そのメラトニンの原料となるのがセロトニンです。康復医学学会の主要研究テーマ素材「ラフマ(羅布麻)」には、セロトニンの分泌に対するデータがあり、体内リズムのリセットに期待ができます。
寝る前のラフマのサプリメント1粒は非常に有効です。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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