肥満の原因食品が課税対象に!
2014年がスタートしました。今年は、冬季オリンピックやサッカーのワールドカップなどスポーツ関連のイベントで盛上がりそうですね。しかし一方で、4月に消費税が8%にアップ、来年には10%が予定されており家庭を直撃しそうです。そして、さらに近い将来、日本にも導入されそうな課税対象が各国で話題になっています。それは、新興国や発展途上国の経済成長などに伴い「肥満」が世界的に深刻な問題となる中、肥満との関連が指摘される飲食物への課税です。
世界有数の「肥満大国」といわれるメキシコでは昨年10月、糖分を含む清涼飲料水や、ファストフードなど高カロリー食品への課税案が議会で可決されました。そして、今年1月1日から、食品は価格の8%、飲料は1リットル当たり1ペソ(約8円)の税がそれぞれ課されています。FAO(国連食糧農業機関)によると、メキシコは成人に占める肥満者の割合が32.8%で、もう一つの肥満大国、米国の31.8%より高く、メキシコ政府は肥満が学業や仕事の効率悪化につながるとして事態を重視しています。課税によって肥満防止を期待するとともに増大する社会保障費の財源確保につなげたい考えです。
他国では、ハンガリーで2011年、スナック菓子や清涼飲料水など塩分や糖分が高い食品に課税する通称「ポテトチップス税」を導入。フランスでも糖分入り清涼飲竃料水への課税を導入しています。WHO(世界保健機関)によると、肥満は中低所得国を中心に年々拡大し、世界の成人の約10%が肥満になっているそうです。WHOは、心臓血管の疾患やがん、糖尿病などと闘うための2013~2020年の「行動計画」で、肥満の拡大防止を目標の一つに掲げ、開連が指摘される飲食物への課税も一案として提示しています。
しかし、特定の飲食物への課税についてはメーカーから異論が出ているほか、食料価格の上昇を招くとの懸念もあります。デンマークでは、2011年10月に飽和脂肪酸を一定以上含む食品に対して導入した税が食品価格上昇につながり、その後、撤廃に追いやられた経緯があります。
日本は、現段階では世界各国に比べ肥満は深刻ではないとのことですが、将来、税収対象の一つになる可能性もぬぐい切れません。
■過剰摂取に要注意!トランス脂肪酸
マーガリンや調理油、洋菓子などに含まれ、心筋梗塞などの危険を高めるとされる「トランス脂肪酸」は、一部の国では使用量を制限しており、米食品医薬品局(FDA)では使用を段階的に制限すると発表しています。日本人のトランス脂肪酸平均摂取量は欧米ほどではないのですが、食習慣によっては多量に摂取してしまう場合があります。
悪玉コレステロールを増やすトランス脂肪酸
トランス脂肪酸は“不飽和脂肪酸”と呼ばれる脂質の一種です。脂質自体は必要な栄養素の一つですが、トランス脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らす作用があり、動脈硬化による心筋梗塞などの危険性を高めるとされています。トランス脂肪酸は牛や羊の胃などで自然にできるものもありますが、大半は植物油を高温にして臭いを取り除いたり、マーガリンなどの製造時に植物油に水素を加えたりする加工過程でできます。このうちFDAが規制を強めようとしているのは、常温で固まりやすくした“硬化油”と呼ばれるタイプです。
日本にはトランス脂肪酸に関する使用規制は特にありませんが、厚生労働省の食事摂取基準で油脂のまとめ役を務めた昭和女子大学の江崎治教授は、「自然にはほとんど存在せず、使わないにこしたことはない」と指摘しています。
また、食事摂取基準評価書でも「脂質に偏った食事をしている人は留意が必要」とされるように、一部にはトランス脂肪酸を多くとっている場合もあります。国内の20歳前後の女性を対象にした調査では、1日の摂取量が総エネルギー量の1.5%に達する例もありました。フライドポテトや菓子パンなど含有量の多い食品を口にする機会が多かったためとみられています。
江崎教授は、「喫煙、高血圧などの危険因子を持っている人では心筋梗塞に対するトランス脂肪酸のリスクが大きくなる可能性がある」と注意を呼びかけています。
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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