2014年1月11日土曜日

増加する睡眠障害

休み明けに注意、「睡眠相後退症候群」

年末年始の長い休みが終わって学校や仕事が始業しても、元の生活リズムに戻れないという人が多いのではないでしょうか。
 特に睡眠に関しては、明け方まで眠れず朝は目覚まし時計でも起きられない、蒲団を出るのがつらい・・・・などの声が聞かれます。そんな人は、「睡眠相後退症候群」かもしれません。

 睡眠相後退症候群とは、いったん夜型の生活をすると通常の時刻に眠りにつくことができず、望まれる時刻に起床することが困難になってしまうというものです。体内時計のリズムの乱れに基づく睡眠障害(概日リズム睡眠障害)の中で、最も頻度が高いものです。遅れた睡眠の時間帯を本人の努力で早めることは難しく、本人の強い意志にもかかわらず、朝起きることができません。無理をして早い時刻に起きると、頭痛や頭が重い、食欲がない、疲れやすい、集中できない、眠いなどの症状が現れます。しかし、これらは午前中だけのことが多く、普通は昼過ぎにはなくなり、夕方近くなると逆に調子が出てきます。朝の体調不良が続くと、自信がなくなる、気持ちが落ち込む、ヤル気がなくなるなどの抑うつ状態になることもあります。

 次のような事柄がある場合は、睡眠相後退症候群が疑われます。
 ○十分な努力にもかかわらず、望ましい時刻に寝つくことが困難。
 ○起きる意志は強いのに、社会生活を送るために必要な時刻に起床できない。
 ○自然に眠りにつくと、睡眠の質は良く、睡眠時間も十分ある。
 ○睡眠の時間帯が遅れた状態が、少なくとも1週間以上続いている。
 対策としては、朝、日光を十分浴びる、目を覚ましたら朝食を摂る、日中は戸外で体を動かす、夕食後はアルコールやカフェインを摂らない、寝つく予定の3時間前から照明を少し暗くする、就寝前にはテレビゲームやビデオ鑑賞を避ける・・・・など、睡眠の環境を整えたり生活習慣を改善したりすることが大切です。

 睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンには、体内時計をコントロールする働きがあります。康復医学学会が研究を続けているリラックスハーブ「ラフマ」には、メラトニンの原料となるセロトニンの分泌促進に関するデータがあります。

■予防医学と睡眠

減り続ける現代人の睡眠時間

 “質の高い眠り”は心身の休養のために欠かすことができません。
 しかし現代社会は、シフトワーク(交代勤務)の増加、通勤や受験勉強をこなすための短時間睡眠、夜型生活の増加など、睡眠や体内時計の変調を引き起こすさまざまな要因で溢れています。日本人の睡眠時間は平均7時間42分で、過去20年間にわたり減少を続けています。

増加する睡眠障害

睡眠不足だけが睡眠問題ではありません。睡眠の病気(睡眠障害)が増加しています。
 睡眠障害は100種類近くもあり、不眠症や睡眠時無呼吸症候群をはじめとして日本人にもよくみられる病気です。快眠のための試みがうまくいかないときや、不眠および日中の眠気が1ヶ月以上続くときは、何らかの睡眠障害に罹患している可能性があります。

睡眠障害と生活習慣病との悪循環

睡眠障害は、多くの精神疾患の中で最もよく認められる症状の一つです。ただし、単なる合併症ではありません。
 例えばうつ病では、他の症状に先駆けて不眠が出現することが多く、うつ病の発症や再発を予見する症状として注目されています。また、長期にわたる不眠によってうつ病へ罹患しやすくなることも知られており、「たかが不眠」と放置せず適切に対処する必要があります。
 睡眠障害は、生活習慣病をはじめとする様々な身体疾患も増悪させます。例えば、睡眠時無呼吸症候群はメタボリックシンドロームにしばしば合併し、高血圧、高脂血症、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症、逆流性食道炎(胸やけ)などを増悪させます。

 睡眠不足や睡眠障害によって、様々な生活習慣病が増悪するメカニズムが徐々に明らかになり、健やかな睡眠をとることが、精神と身体を疾患から予防する方法の一つであることがわかってきています。

※出典:厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」(http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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