サルコペニア、アジア版診断基準
「サルコペニア(sarcopenia)」は、サルコが筋肉、ペニアが減少という意味で、加齢に伴って骨格筋量や骨格筋力が著しく低下する症候群です。サルコペニアの症状が起きると、転倒、骨折、寝たきりになるリスクも格段に高まります。2010年に欧州の老年医学の研究グループが、サルコペニアの診断基準を作りました。しかし、欧米人のデータを基にした基準値は、体格の異なるアジア人には必ずしも適さないと考えられていました。
そこで、日本、韓国、中国、香港、タイなど、アジアの七つの国・地域の研究者が2013年から協力、改めてアジア人向けの診断基準をまとめ、今年1月、新たにアジア人の体格に合った診断基準が発表されたのです。日本老年医学会も「高齢者の健康維持を図る目安の一つとして活用したい」としています。
診断におけるサルコペニアの定義としては、「①筋肉量の減少、②筋力の低下、③身体能力の低下、のうちのいずれかがある状態のこと」としています。
今回できたアジア人向けの診断基準では、高齢者がサルコペニアかどうかを診断する際、①の筋肉量はCTやMRI等を使用して測定します。②の筋力としては、握力測定、ひざの屈曲筋力・伸展筋力、最大呼気流量測定。③の身体能力としては、通常歩行速度、簡易身体能力バッテリーなどで測定します。
実際にサルコペニアと診断された人について、研究班メンバーで京都大教授の荒井秀典氏(老年医学)は、「加齢に伴う筋力低下はある程度仕方ないが、著しい低下は寝たきりなどの危険を高める。改善のため、たんぱく質をしっかり取り、適度に運動する必要がある」と言っています。
中高年になると、生活習慣病予防のために肥満を気にする人が増えますが、「75歳以上になると、むしろ低栄養状態が問題になるケースが多い。もちろん食べ過ぎはよくないが、肉や魚、卵、乳製品など、たんぱく質を多く含む食品を毎日食べた方がよい」(荒井教授)とのこと。
歯が悪い人や、食事をのみ込む機能に問題がある人は、介護食やサプリメントを活用をするのが有効です。
■サルコペニアは“老齢症候群”
「老齢症候群」とは、加齢に伴う心身の機能の衰えによって現れる身体的・精神的諸症状・疾患の総称です。高齢者に多く見られ、様々な原因や症状が連鎖的に関連して悪循環を生じやすいことが特徴。主な症状に、認知症、せん妄(もう)*、うつ、めまい、骨粗鬆症、転倒、尿失禁、食欲不振などがあります。*せん妄:意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られるような状態のこと。
サルコペニアの定義
サルコペニアには、世界的に統一された見解はありません。しかし、運動障害、転倒・骨折の危険性の増大、日常生活の活動能力(ADL)の低下、身体障害、自立性の喪失、および死亡する危険性の増大などが指摘されています。このように加齢に関連するサルコペニアは、現在の老年症候群の定義に一致するため、老年症候群の一つと考えられています。サルコペニアを定義するには、筋肉量、筋力、身体能力を測定します。基準値は、筋力の測定では握力が男性26kg、女性18kg未満です。身体能力の測定は歩行速度が秒速0.8m以下。どちらか一方でも該当すると、サルコペニアが疑われます。握力の基準値は両手で各3回測り、最高値をとります。歩行速度(秒速0.8m)の目安は、青信号で横断歩道を渡りきれるかどうかです。握力か歩行速度が基準値以下なら注意が必要と考えられます。
仮に筋肉量が基準値を超えているのに、握力や歩行速度が基準値以下なら、パーキンソン病や変形性膝関節症など、他の病気が影響している可能性も考えられます。
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鮪の赤身などには、筋たんぱく質を作り出しやすく壊れにくくする働きがある「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」が多く含まれています。
康復医学学会の研究を元に開発された『薬膳の素』は、その鮪の赤身に昆布・椎茸を加えた、三大うま味成分素材の混合だしです。アミノ酸スコアは「100」。吸収力が高いコラーゲンペプチド**タイプの理想的なBCAA補給源です。
**コラーゲンペプチド:ゼラチン(コラーゲン)を分解し低分子化した高純度のたんぱく質。食品として摂取した場合、体内でアミノ酸に分解しやすいため、吸収性が高められる。
(参考)サルコペニア:定義と診断に関する欧州関連学会のコンセンサスの監訳とQ&A
⇒ http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/sarcopenia_EWGSOP_jpn-j-geriat2012.pdf
いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ
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