2017年12月14日木曜日

治りが遅い傷

夜間に負った傷は治りが遅い!?

夜間に負った外傷は日中に負ったものよりも、治りがはるかに遅いとの研究結果が11月8日、発表されました。傷の回復速度を制御する体内時計が、日中の方がより効果的に機能するためだといいます。

 米医学誌「Science Translational Medicine」に掲載された論文によると、切り傷ややけどを昼間に負った場合、夜間に負った場合に比べて傷の回復が約60%速いことが分かったということです。
 研究チームは、体内時計(概日リズム)が原因でこの差が生じているとしています。体内時計が睡眠、代謝、ホルモン分泌などを含む重要な生体プロセスを調節しているからです。

 論文の主執筆者で、英MRC分子生物学研究所の科学者ジョン・オニール氏は、「人の皮膚細胞が外傷に対してどのくらい効果的に反応するかは、細胞内の体内時計によって決まる。今回の研究は、そのことを初めて示した」と話します。
 また「体内時計の昼と夜との間で創傷治癒速度に約2倍の差があることが一貫して確認される」としながら、「人体は外傷が発生する可能性がより高い日中に最も速く回復するように進化してきたのかもしれない」と述べました。

 今回の研究は、生きたマウスと実験用ペトリ皿内のヒト皮膚細胞を用いた実験に基づくもので、英国のイングランドとウェールズにある重症熱傷治療部門のやけど患者118人の記録による裏づけを得ています。

 午後8時~午前8時に発生した夜間のやけどは、回復に要する期間が平均で60%長いことがわかりました。論文によると、夜間のやけどが95%回復するのに要する時間は平均28日でした。
 一方、昼間のやけどは平均17日で回復していました。その理由は、皮膚細胞がアクチンやコラーゲンなどのタンパク質を使って傷を修復するために負傷部位まで移動する速度が、日中の方がはるかに速いからだそうです。

 マウスとペトリ皿内のヒト細胞でも同様のプロセスが明確に確認されました。このことは、体内時計がこのプロセスをつかさどっていることを示唆しています。

 論文の筆頭執筆者で、同じくMRC研究所のネッド・ホイル氏は「体内時計と傷の回復との関連性に関する研究を重ねることが、傷の回復不良を防ぐ薬剤の開発や、外科手術の結果向上などの一助になる可能性がある」と話しています。
(出典:http://www.afpbb.com/)

■治りが遅い傷、原因と対策

傷の治りが遅いのには、加齢や食生活、病気、感情などの原因が考えられます。

1)年 齢

加齢に伴って肌の新陳代謝が低下すると、傷の治りも遅くなります。代謝周期は、一般的には加齢とともに低下し、30代~40代になると45日程度はかかります。
※代謝:エネルギーの産生と消費のことで、有機体が生命の維持のために行う一連の化学反応のこと。


2)栄養の偏り

皮膚や粘膜の保護に関わるビタミンA、Cが不足すれば、傷口の治癒が遅くなり、また、細胞分裂に必要な亜鉛の不足で、傷の治りが遅くなります。その他、マンガンの不足も回復を遅らせます。体は栄養素だけでは動きません。新陳代謝を含む体の化学反応は、すべて体内の「酵素」が触媒となって行われます。そして酵素の働きにビタミンやミネラルは欠かせないのです。以下のような、自然な食のシステムではあり得ない"酵素を消耗させる食生活"を続けて消化酵素を必要以上に消費することで、代謝酵素に回らず新陳代謝が低下します。
【酵素を消耗させる食生活】 
  ▼インスタントなどの加工食品
  ▼電子レンジ
  ▼食品添加物
  ▼高GI食品
  ▼精製食品
  ▼残留農薬
  ▼トランス脂肪酸
  ▼加熱・無酵素食品

3)病 気 

〔糖尿病〕糖尿病が悪化し血糖値がかなり高くなってくると、のどの渇き、頻尿、できもの、足がつる、疲れやすい、食べてもやせる等の症状のほかに、傷が治りにくくなります。
〔肝臓疾患〕肝臓は代謝をつかさどるため、肝臓疾患により皮膚の再生スピードも遅くなります。また解毒作用も弱まるため、菌が繁殖しやすくなり、結果として傷が治りにくく化膿しやすくなります。
〔白血球減少症〕白血球減少症は一つの病名ですが、その症状には発熱やけん怠感など様々なものがあります。そして、傷の治りが遅いことも自身で感じることができます。
〔貧血〕貧血でもやはり回復が遅くなり、出血が止まらずに傷が治りにくくなります。


4)クスリ(ステロイド剤内服の場合)

ステロイド剤には"創傷治癒遅延"といって、傷の治りを遅くする副作用があります。

5)感 情

男女98人の腕に直径8mm程度の水ぶくれを作り、その治り具合を8日間観察。同時に心理状態の評価を行う質問票を用いて、怒りをどの程度コントロールできているかも調べ、コントロール度で2群に分けました。その結果、怒りを適切にコントロールできない人ほど、傷の治りが遅いことが分かったのです。(米オハイオ大学研究チーム)

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【康復医学的対策】

日頃から適度な運動を怠らないことを基本に、バランスの良い食事(特にタンパク質、ビタミン・ミネラル、発酵食品など)を摂り、質の良い睡眠を心がけることが大切です。

 当学会推奨の「HM-3000(特系霊芝)」(血流改善)「コラーゲンペプタイド」(タンパク質補充)「ラフマ」(睡眠改善・ストレス解消)などを有効活用してください。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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