2022年1月27日木曜日

強い心臓を作る

 心臓を守る4つの生活習慣

 1日に約10万回も収縮と拡張を繰り返し、生きている限り休みなく働き続ける心臓。この大切な臓器に徐々に異常が生じ、血液を送り出す力(ポンプ機能)が落ちてくると、息切れやむくみ、だるさといった症状が出現し、やがて命の危険に晒されることになります。

 がんにも匹敵するほど怖い病気「心不全」は、“心臓の機能が徐々に落ち、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなっていき生命を縮めていく病気”です。

 心不全には4つのステージがあり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病があれば、それだけで最初のステージAに該当します。日本の成人の2人に1人が高血圧と言われている今、それだけの人が既に心不全の入り口に立っていることになるわけです。

 血圧が高いまま放置していると、動脈硬化が進んで狭心症や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まるだけでなく、症状はないまま心臓の筋肉(心筋)が徐々に厚くなる心肥大が起こり、ステージBへと進行していきます。心不全は、入院を要するほど重症になってしまうと、症状は改善しても心臓の機能は元に戻らず、入院を繰り返しながら徐々に悪化していきます。そうした事態を避けるためには、心臓に異常が現れるステージBや、息切れやむくみなどの自覚症状が現れるステージCになる前に、なんとか進行を食い止めなければなりません。

「何よりも、ステージAに該当する高血圧や糖尿病などを予防し、血圧や血糖値を正常範囲内にコントロールすることが重要」(かわぐち心臓呼吸器病院副院長・循環器内科部長 佐藤直樹氏)

 既に治療中の場合は、処方薬をきちんと服用し、血圧や血糖値が目標値まで下がった状態を維持できているか、医師任せにせず、自分自身でも常に気にかけるようにしましょう。

 高血圧や糖尿病の予防や改善のために推奨されている生活習慣には、1日3食の栄養バランスの良い食事、適度な運動、禁煙・節酒、十分な睡眠と休息などがあります。それらに加え、「心臓を守る」という観点で特に大切になってくるのが、右図表のポイントです。

 普段、健康に良かれと思ってしていることが、心臓にとっては逆効果になってしまったり、効果的ではなかったりすることもあるため、正しい知識を仕入れ、無理なく生活習慣として身に付けていくことが大切です。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■強い心臓をめざせ!

 私たちの心臓にとっての"最大の危機"は、血管がつまって鼓動がストップする「心筋梗塞」です。実は、この非常事態に負けない「強い心臓」を作る方法があるのです

 もし心筋梗塞を起こしても、亡くなる可能性が低く後遺症も残りにくい……こんな強い心臓の存在は、実は以前から心臓の専門家の間で知られていました。日常生活で「あること」を行うと、心臓の機能は高まってゆくというのです。

 心臓には「自分を守ろうとする力」があると考えられています。心臓研究の世界では、心筋梗塞などの際に"直前に狭心症の発作を起こした"人などは救命率があがることが知られてきました。現在は様々な研究によって、「酸欠などの負荷をかけられた心臓では、ミトコンドリアの活性が高まる」など、心臓が強くなる仕組みの解明が進んでいます。 変える事が出来ないと思われている「心臓」も様々な方法で変える事が出来る可能性があるのです。

 心臓リハビリテーションの世界でも行われている心臓トレーニング、それは「心拍数110程度の有酸素運動」+「少し強めの筋トレ」です。※心臓の病気や不調をお持ちでない方に限ります

「心拍数110」とは、心臓に効果があり、かつ安全できる運動の強さの目安で、「しゃべりながらでも続けられる」「息が少しあがる」程度の強さです。例として「早歩き」「少し頑張って自転車に乗る」などがあります。これを週3回、1回30分程度行うことがすすめられています。

「ちょいキツ筋トレ」とは、心拍数110の運動に加えて、時々少し強めの筋トレを織り交ぜると更に効果が上がりやすいと言われています。誰にでも始められる筋トレの例として『壁立て伏せ』があります。

1)丈夫な壁に手をつく(間隔は肩幅くらい)

2)壁に体重をかけるようにして腕立て伏せを行う 

‥‥を、曲げ、伸ばしにそれぞれ3秒ずつくらいかけてゆっくりと行うのがポイントです。10~15回を1セットとして1日2セット行いましょう。 ※体に少なからず負荷がかかります。関節の痛みを抱える方や、体力に不安のある方は行わないでください。

 運動する時間が取れない人は、日常の中で「心拍数110」を目指すことも大切です。階段の上り下りや、坂道を登るなど、「ちょっときついな」と思う動作を取り入れてみましょう。 ※疾患や外傷で、医師から運動を控えるように指導されている方はご遠慮ください。

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 康復医学学会では「HM-3000(特系霊芝)」による微小循環血流の改善作用、そして血栓対策・酸素の供給量の促進作用が、心機能の改善に影響するデータを数多く保有しています。また、「コエンザイムQ-10」には心筋の血流改善効果が期待できるデータがあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年1月20日木曜日

血管の老化

 老化への影響は遺伝か生活習慣か?

 近年、老化研究が進み、老化の要因や老化を制御する方法について、いろいろなことが分かってきました。老化研究で知られる慶應義塾大学医学部の早野元詞特任講師は、「加齢は避けられないが、老化が進むスピードには個人差がある。最新の老化研究により、その進行スピードを緩やかにして老化現象を抑えつつ年をとることが、近い将来、可能になるかもしれない」と話します。

 海外では、老化のスピードには個人差があるという研究が行われています。例えばニュージーランドでは、約950人を26歳から12年間追跡調査し、38歳時点の生物学的年齢を比較しています。生物学的年齢の判定材料は、体の代謝能力を表す血糖値の指標であるHbA1c、心肺持久力、腎機能を示す数値など18の指標。すると、実年齢が同じ38歳でも、生物学的年齢は、28歳から61歳まで33年もの差があったといいます。生物学的年齢が高い人は、握力や脚の筋力の低下や、認知機能の低下も始まっていました。まだ老化を意識することが少ない38歳の時点で、生物学的年齢にこれだけの差があるというのは驚くべき事実です。

 同じく時を重ねてきているにもかかわらず、50歳で驚くほど若く見える人がいる一方で、別の人は10歳以上年を取って見える、というケースは少なからずあります。では、そうした差は、生まれる前から遺伝によって決められているものなのでしょうか?

 デンマークの一卵性双生児を対象にした研究などから、老化に対する遺伝の影響は15~25%で、残りの75~85%は生活習慣や環境によって変わることが分かっています。つまり、遺伝より、食事や運動などの生活習慣や、光への当たり方などの環境のほうが老化への影響は大きく、自分の努力次第で老化のスピードを緩やかにし、実年齢より生物学的年齢を若く保つことは可能だということなのです。

 70歳以上の同性の一卵性双生児約900組を10年間追跡し、見た目年齢と死亡率の関係を調べた研究があります。この研究では、女性看護師20人と男性教育実習生10人、高齢女性11人が判定した平均値で、見かけ年齢を算出しています。その結果、100%同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも、見た目年齢には10歳もの開きがある場合もありました。そして、見た目が老けて見えるほうが、明らかに先に死亡する確率が高いことも分かりました。見た目が老けている人は、体の中も老化している可能性が高いというわけです。

 いつまでも若々しい心と体を維持し、健康寿命をいかに延ばすかという「抗老化研究」が注目を集めています。どんな生活習慣や環境が「抗老化」に有効なのか、最新の研究から目が離せません。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■危険な血管の老化

 血管は頭から足の先まで延びており、体全体に張り巡らされています。その長さは、全身のあらゆる血管をつなぐとおよそ10万kmと言われており、地球2周半もの距離になります。体に張り巡らされている血管の中を流れる血液は、全身に栄養や酸素を届けたり、老廃物や二酸化炭素を回収したりしています。血管は私たちの身体を支える生命線なのです。

(←左図)動脈は外側から、外膜、中膜、内膜の三層構造になっています。外膜:外側から血管を保護する層。中膜:平滑筋という筋肉と2種類の線維からなり、主に血管の収縮と拡張を担当する。内膜:血管の内側を覆う内皮細胞と内皮下組織からなる薄い層。

 血管は、体全体の健康に大きく関係しますが、年をとるにつれて弾力を失って厚くなったり、硬くなったりして老化していきます。

 血管が硬化は臓器に大きな影響を及ぼす 

 心臓は1分間に70回拍動して、毎分5リットルの血液を動脈に押し出しています。そのため、動脈には常に拍動の衝撃が加わっています。血管が軟らかい場合には、この衝撃を吸収することができますが、血管が硬いと、大きな衝撃が伝わっていき、血圧が上昇してしまいます。血圧が高くなると、血管がさらに硬くなるだけでなく、心臓や腎臓など全身の臓器に悪い影響が及んでしまいます。

 血管の老化では、「動脈硬化」に最も注意が必要 

静脈には、動脈のように高い血圧が加わっていないので、動脈のように硬くなりません。静脈の血圧はほとんどゼロですが、静脈の血管内には弁がついているので、この働きによって血流が一方通行に流れ、血液は少しずつ心臓に戻っていきます。こういった背景から、血管の老化で最も注意しなければならないのは、動脈が硬くなる動脈硬化なのです。


動脈硬化の2つのタイプと原因

 動脈硬化には、血管が狭くなるタイプと血管が硬くなるタイプの2種類があります。

 血管が狭くなるタイプ「アテローム動脈硬化」は、主にLDLコレステロールが溜まることが原因で起こります。血管が硬くなるタイプは、血管内にカルシウムが沈着して、「石灰化」と呼ばれる状態になることで起こります。石灰化はアテローム動脈硬化が起きていない場所にも起こります。

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 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」には、動脈硬化の要因となる物質の発生を抑える性質があることが発見されています(2016年4月)。さらには、免疫力向上やコレステロールの低下、脳機能の向上などの効果が確認されており、抗老化に関して多くのエビデンスが報告されています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年1月12日水曜日

褐色脂肪細胞

 アラフォー世代、無敵の体を作る食事

 どうして歳をとると太りやすくなってしまうのでしょうか。一般的には40歳を過ぎると太りやすく痩せにくい体質になると言われています。

 一番の原因は代謝の悪化です。40歳を超えてくると褐色脂肪細胞という脂肪細胞が急速に減少するためです。褐色脂肪細胞は体の中で脂肪を分解してエネルギーに変換してくれる細胞です。代謝の悪化は褐色脂肪細胞も減少させてしまいます。

 また、運動不足も代謝の悪くなる理由のひとつです。40歳前後になると、体力が落ちる上、仕事の責任感や子育てなど様々な事情で自分の時間を確保し辛くなります。そうすると、日々の消費カロリーも落ちてきます。褐色脂肪細胞の減少と運動不足で代謝が落ちているのに、若い頃と同じ量を食べたら太るのは当たり前です。


40歳を超えても太らない体を作るための4か条

①自分の肥満レベルを把握する

 指標としてはBMI値(体重÷〔身長×身長〕)。BMIが30%の人は筋肉が少なく体脂肪が多い、隠れ肥満の可能性が高い人です。こういう人は、筋肉をつけて体重を落とすことが大切です。

②カロリーを制限するダイエットはしない

 歳を重ねて代謝が悪くなっているのに食事量を減らしてしまうと、代謝に必要な栄養まで足りなくなります。特にカロリーを減らすために野菜中心の食事にすると、たんぱく質が不足して筋肉量が少なくなるため、代謝の悪い太りやすい体になってしまいます。一時的に体重は減るかもしれませんが、体質改善にならないどころか悪化してしまい、少量で太り、リバウンドしやすい体になってしまいます。

③筋肉をつけるために、ある程度の糖質を摂る

 褐色脂肪細胞が減少して代謝が落ちやすい40歳には、ランニングなどの有酸素運動ではなく、筋トレで筋肉をつけることが大切です。筋肉で代謝をあげるのです。筋肉量を効率的に増やすのに必要なのが糖質です。ただし、筋トレ前の食事で茶碗に軽く1杯分程度で十分です。

④たんぱく質、良質な脂質、ビタミン、ミネラルを積極的に摂る

 40歳を超えても太らない体を作るには、カロリーを抑える引き算の食事ではなく、代謝に必要な栄養素をプラスする"足し算の食事"が必要なのです。筋肉の材料になるたんぱく質、脂肪燃焼を促す良質な脂質、代謝酵素の働きに使われるビタミン・ミネラルを意識して摂りましょう。 

 1日に必要なたんぱく質の量はおよそ体重1kgあたり1gと言われています(体重50kgの人なら50gが必要)が、代謝をあげるには1.2g/1kgがおすすめです(体重50kgなら60g)。

 ビタミンB群は糖質や資質などのエネルギー代謝を促進する役割があり、血行も良くしてくれます。体を温める効果もあるので特に女性には必須です。

 ミネラルは赤血球や骨を作ったり、体の機能を維持・調節に重要です。


■褐色脂肪細胞を活性化させる!

 脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があります。この2つの脂肪細胞の特徴と働きを知っておくことで、痩せやすい体質に改善することができるのです。

 白色脂肪細胞 

 いわゆる「体脂肪」と呼ばれるもので、人の体内にある脂肪のほとんどはこの白色脂肪細胞です。身体のあらゆるところに存在し、この白色脂肪に脂肪を溜め込むことで太りやすくなり、肥満になるのです。特に多く蓄えられる部位は、下腹部、お尻、太もも、二の腕などです。

 褐色脂肪細胞 

 太りにくい人のポイントとなる脂肪細胞です。褐色脂肪細胞は脂肪を溜め込んだ白色脂肪細胞を燃焼させて熱を作ります。寒さで体温が下がった時、脂肪を燃焼させることで熱を作り出しますが、この役割を担っているのが褐色脂肪細胞です。ちなみに褐色脂肪細胞は、首周辺、肩・肩甲骨周辺、脊髄周辺、脇の下など決まった場所にしかありません。普段あまり意識しない背中側に集中しています。


褐色脂肪細胞の活性化がポイント

 褐色脂肪細胞は、30代で幼児期の50%、40代で30%程度と、年齢とともに減少していきます。また赤ちゃんは自分で体温調節ができないため、体温を一定に保ち、体を守る機能として、褐色脂肪細胞を最も保持していると言われています。そこで重要となるのが褐色脂肪細胞を活性化させ、褐色脂肪細胞の量と熱エネルギーの消費量を増やすことなのです。


褐色脂肪細胞を活性化させる簡単な方法

肩甲骨のストレッチ

 肩や肩甲骨まわりをこまめに動かして刺激を与えることで、褐色脂肪細胞は活性化されます。

温冷浴を繰り返す

 褐色脂肪細胞は、体温を一定に保つために蓄えたエネルギーで熱を産生するという特性があります。これを活かすのが「温冷浴」。温と冷を繰り返すことで、体温を保とうと褐色脂肪細胞の痩せスイッチが入り活性化するのです。※ただし、心臓疾患がある方や冬の寒い日は水の温度をもう少し高めにして行うようにしましょう。

水泳

 水泳はダイエットに最適です。全身を使った有酸素運動となり、運動だけでも脂肪が燃焼されますが、プールは冷たく、体に寒冷刺激を与えます。寒い状態で活性化される褐色脂肪細胞にとってはもってこいの運動となります。また、海外の論文においてマウスの水泳運動を行った結果、褐色脂肪細胞が活性化されたという研究結果もあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2022年1月6日木曜日

寒さと体

 寒いと体が縮こまるワケ

 さて突然ですが、寒さを感じたとき、人間の体はどう反応するのでしょうか。

 寒くなると体の熱が大幅に失われ、体温が下がり、代謝も落ちてしまうので、熱が逃げないよう、すぐに交感神経がさかんに働き始めます。交感神経は、よく知られているように人体の活動を活発にする神経で、血管を締める働きがあります。血管が締まると血流が少なくなります。つまり、皮膚の表面を流れる動脈が収縮し、流れる血液の量が減るので、放熱が抑えられるわけです。通常は皮膚を通して血液の色が見えているので、皮膚は赤みを帯びていますが、血管が収縮すると白っぽくなります。それで、寒いと顔や手足が白くなるのです。

 血行が悪くなると皮膚に悪影響を及ぼすのではないか、と心配されるかもしれませんが、皮膚の表面は酸素不足に相当強く、少々血液が足りなくても平気です。逆に言うと、放熱の役割を担わせるために、わざと常に過剰に血液が行く状態にしてあるのです。

 この機能がすごく発達しているのは、動物では人間だけです。それは人間には、動物のように全身を覆う毛がないからです。

 寒さに対して動物では、皮膚の血行の調節より、毛による反応が先に起こります。動物は寒いと、放熱を抑えるために毛を立てます。通常、毛は寝かせていますが、立てると皮膚に接する空気の量が増えます。毛の中の空気は循環しないので、皮膚の熱で温かい層を形成します。これが断熱効果を生むのです。

 冬の寒い日、雀が梢で体を膨らませているのを見たことはありませんか。あれは羽毛を立て、体からの放熱を防いでいるのです。実は人間にも、この毛を立てる反応が残っています。"鳥肌を立てる"、というのがそれです。毛がなくなっても、人間には立毛筋という毛を立てる筋肉は残っていて、寒いと、この立毛筋が収縮し、毛穴をギュッと締め上げます。それで、鳥肌特有の「皮膚のいぼいぼ状態」が生まれるのです。ただし、毛穴からの熱の放散はある程度抑えられるものの、肝心の毛がないため、放熱防止という点ではほとんど効果はありません。  

(出典:https://www.yakult.co.jp/)


■体は寒さに適応する

 普通の筋肉収縮は自分の意志でコントロールできますが、寒さによる筋肉の震え(骨格筋の収縮)は自分の意志とは関係なく起こり、一度震え始めると、止められません。この震えは、いわば緊急処置で、体にストックされたエネルギーをフル活用するようなものなので、大変疲れます。

 いつまでも厳しい寒さへの対処ができないでいると、最終的には低体温症になります。体全体の代謝が低下し、ついには脳へのエネルギー供給も低下して意識がなくなります。昏睡状態に陥るわけです。体温が下がると心臓の動きも弱く、ゆっくりとなり、血液供給の低下に拍車がかかります。最後には、エネルギー不足で細胞組織が破壊され、死に至ります。

 寒さから一番守らなければいけない器官は心臓です。心臓の動きが悪くなると、脳への血液供給も低下してしまいます。たとえば、酔っ払って地べたで寝て、急死する人がいます。アルコールは血管を開く作用があるので、酔うと熱が大量に抜けます。それで、どんなに暑い日でも、酔った人の体温は下がり気味で、そうした人が地べたに寝て心臓のあたりを冷やしたりすると、心臓の働きが低下し、急死しかねないのです。

 寒い地域に暮らしていると、次第に寒さに慣れてきますが、それにはホルモンが大きな役割を果たします。中でも「甲状腺ホルモン」が重要です。

 甲状腺は、喉仏の下のあたり、気管の前にある蝶々のような形をした臓器で、ここから甲状腺ホルモンを分泌します。このホルモンは体中の代謝を高め、細胞活動を活発にし、その結果、酸素消費量が増え、発熱量が増大します。基礎代謝量が上がるということです。そのため、「バセドウ病」のように甲状腺ホルモンが出過ぎる人は暑がりで汗かきに、「橋本病」のように足りない人は寒がりで、体が冷え、気持ちも沈みがちになります。

 寒さを感じると、この甲状腺ホルモンがよく分泌されるようになる、ということが分かっています。分泌量が北方で暮らす人と南方で暮らす人で違うらしく、北の人のほうが若干高いと言われています。

 副腎が分泌するアドレナリンも、寒さをふせぐのに役立つホルモンで、作用自体は交感神経とよく似ています。寒さに直面してすぐに働くのが交感神経、ロングスパンで効果を上げるのが甲状腺ホルモンで、このアドレナリンはその中間のタイミング、いわば亜急性期に働くと考えられます。

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代謝で生まれた熱エネルギーは血液が運ぶ!

 血流が滞ると代謝が低下し、熱エネルギーの運搬力が弱まって冷えにつながります。主な原因は、運動不足、冷気(外気・エアコン)の浴び過ぎ、ドロドロ血液、血管の硬化など。

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血流を改善し、熱エネルギーを全身に運ぶ血液を後押しします。また、冬のエネルギー不足を感じたら「コエンザイムQ10」も一考の価値あり、です。


いつもありがとうございます。本年も宜しくお願い致します。

愛・感謝 村雨カレン