2026年7月8日水曜日

誤嚥~喉の老化

 喉の老化:メカニズムと予防策

 喉の老化は、加齢とともに誰にでも起こりうる自然な現象です。しかし、そのメカニズムを理解し、適切な予防策を講じることで、QOL(生活の質)の低下を防ぎ、いつまでも若々しい声と健康な喉を維持することができます。

喉の老化のメカニズム

 喉の老化は、主に以下の3つの要素が複雑に絡み合って進行します。

(1)声帯の構造変化:【声帯粘膜の弾力性低下】声帯の表面を覆う粘膜は、年齢とともにヒアルロン酸やコラーゲンが減少し、弾力性が失われます⇒声帯が十分に振動しなくなり、声がかすれる、声量が落ちるなど。【声帯筋の萎縮と脂肪変性】声帯を動かす筋肉(声帯筋)も、全身の筋肉と同様に加齢とともに萎縮し、脂肪組織に置き換わることがあります⇒声帯の閉鎖が不完全になり、息漏れのような声になったり、高音が出しにくくなったりする。【声帯靭帯の硬化】声帯の内部にある靭帯も、加齢とともに硬くなり、柔軟性が低下します⇒声帯の振動パターンが変化し、声の質に影響を与える。

(2)喉頭全体の機能低下:【喉頭軟骨の石灰化】喉頭を構成する軟骨(甲状軟骨、輪状軟骨など)は、年齢とともに石灰化が進み、柔軟性が失われます。【喉頭周囲筋の筋力低下】喉頭を支え、動かす周囲の筋肉も、加齢とともに筋力が低下します。【唾液分泌量の減少】加齢とともに唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌量が減少することがあります。

(3)神経系の影響:【神経伝達速度の低下】声帯を動かすための脳からの神経指令の伝達速度が、加齢とともにわずかに低下することがあります。【反射機能の低下】嚥下反射や咳反射といった喉の防御機能も、加齢とともに低下することがあります。

喉の老化による主な症状

 声の変化  ▼声がかすれる、ガラガラ声になる ▼声量が小さくなる、張りがなくなる ▼高音が出しにくくなる、歌が歌いにくくなる ▼話している途中で息が苦しくなる ▼声が出しにくくなる、疲れやすくなる  嚥下機能の低下  ▼食物や飲物が飲み込みにくくなる ▼食事中にむせやすくなる ▼喉に食べ物が残る感じがする  その他  ▼喉の乾燥感、異物感 ▼痰が絡みやすい ▼口臭

喉の老化の予防方法

 喉の老化は完全に止められませんが、その進行を遅らせ、症状を軽減することは可能です。

 発声・嚥下トレーニング :●声帯運動(ハミング・リップロール/タングトリル・母音発声) ●嚥下体操(首のストレッチ・舌の体操・頬の体操・パタカラ体操・空嚥下)

 生活習慣の改善 :●喉の乾燥を防ぐ(こまめな水分補給・加湿・マスクの着用) ●声の酷使を避ける(大声を出さない・長時間の会話を控える・ささやき声もNG) ●食事と栄養(バランスの取れた食事・刺激物を控える・消化の良い食事) ●禁煙 ●適度な運動 ●十分な睡眠


■嚥下障害の原因と食事の工夫

 嚥下障害の原因は、器質的・機能的・心理的の3つに大別されます。食べ物が口腔内から咽頭、食道、胃へと運ばれるまでには多くの器官が関わっていますが、嚥下障害はこれらの器官が何らかの理由で上手く働かないことが原因で起こります。

器質的原因口腔内から胃までの気管に食べ物の通過を妨げる構造上の問題があり、うまく嚥下ができなくなるケース。中でも多いのは、口内炎や喉頭がんによる腫瘍、炎症など。

機能的原因 器官の構造ではなく、それらを動かす筋肉や神経に問題があって嚥下機能が衰えるケース。運動麻痺や認知機能障害を引き起こす「脳血管疾患(=脳卒中)」、または「パーキンソン病」など神経と筋肉の伝達異常が生じる「神経筋疾患」が原因の可能性があります。向精神薬や鎮静剤など薬の影響で各器官の働きが低下することもあります。加齢により咀嚼や嚥下に必要な筋力が衰えるのも、機能的原因の一つ。

心理的原因 うつ病による食欲不振など、心因性の疾患が嚥下障害を引き起こすケース。

誤嚥をきたしやすい疾患

 以下のような疾患があると誤嚥性肺炎を起こしやすいと言われます。

▲脳血管障害 ▲パーキンソン病 ▲認知症 ▲その他神経疾患 ▲胃食道逆流症 

▲食道運動疾患 ▲口腔内乾燥 ▲口腔内癌 ▲歯の噛みあわせ異常 ▲寝たきり状態

▲経管栄養の使用 ▲睡眠薬の使用

誤嚥しない食事の工夫

 食事形態は重要です。一般にはペースト状やゼリー状、ムース状が嚥下しやすい形態です。これらの形態は十分に噛めなくてもそのまま飲みこむことができ、また、食べ物を1つの塊として飲みこめるため、食物残渣で誤嚥するリスクを減らします。ただ、お茶漬けのように固体と液体が分離しているものはかえって危険です。また、嚥下反射は常温食材よりも冷たいもの熱いもので起きやすいので注意しましょう。

 黒コショウの香りは、嚥下反射を司る脳の一部、島(とう)皮質(ひしつ)の血流を促し、唾液分泌を増やして嚥下機能を改善させたとする報告もあり、服貼りタイプの芳香シートが市販されています。

 そして、食後すぐに横にならないことも重要です。食後2時間くらいは座位を保ちましょう。寝たきりの場合でも、可能であれば頭を30°程度上げることで誤嚥を防ぎます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年7月1日水曜日

骨の健康

 骨卒中? 骨の健康リスクと予防策

 最近耳にすることが増えたのが「骨卒中(こつそっちゅう)です。この言葉は、脳の血管障害によって突然倒れる「脳卒中」になぞらえて作られた造語です。骨粗鬆症によって骨がもろくなり、一度の骨折をきっかけに次々と連鎖的に骨折を繰り返し(骨折ドミノ)、最終的に寝たきりや要介護状態、さらには命の危機にまで陥る深刻な状態を指します。脳卒中のように「ある日突然、人生を一変させる事態が起こる」ことから、骨の健康への危機感を高めるために提唱されました。

 骨卒中の引き金となるのは、主に「大腿骨(太ももの付け根)」や「脊椎(背骨)」の骨折です。特に高齢者が大腿骨を骨折すると、自力での歩行が困難になります。長期のベッド安静は筋力の著しい低下(サルコペニア)や認知機能の低下を招き、そのまま寝たきりになるケースが少なくありません。

 また、背骨の圧迫骨折を一度起こすと、周囲の骨に負担が集中し、次々に背骨が潰れていく「骨折ドミノ」が誘発されます。姿勢が前かがみになると、肺や胃腸が圧迫されて心肺機能や消化機能が低下し、全身の衰弱につながります。大腿骨を骨折した高齢者の1年以内の死亡率は、心疾患などに匹敵するほど高いというデータもあります。

 骨の健康を維持するためのメカニズムを見てみましょう。

 骨卒中を防ぐには、骨の「代謝」を理解することが重要です。骨は生きた組織であり、古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を毎日繰り返しています。このバランスが崩れ、壊される量が上回ると、骨の内部がスカスカになる骨粗鬆症が進行します。特に女性は、閉経後に骨の代謝をコントロールする女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少するため、早期からの対策が必要です。


骨卒中は、日頃の対策で予防が可能です。以下、3つの予防策です。

1. 食事の改善骨の材料となるカルシウムに加え、吸収を助けるビタミンD(魚、キノコ類)や、骨への定着を促すビタミンK(納豆、緑黄色野菜)を積極的に摂取します。

2. 適度な運動と日光浴骨は負荷がかかることで強くなります。ウォーキングや「かかと落とし運動」が有効です。また、日光を浴びることで体内にビタミンDが合成されます。

3. 定期的な骨密度検査骨粗鬆症は骨折するまで自覚症状がありません。特に女性は50歳を過ぎたら、医療機関で定期的に骨密度を測定しましょう。

 骨卒中は、沈黙のうちに進行します。自分の骨の健康状態を正しく把握し、早期から対策を始めることが、生涯にわたり自立した生活を送るための鍵となります。

(出典:https://www.carenet.com/)


■オメガ3系脂肪酸で骨粗鬆症予防

 骨粗鬆症は、骨密度の低下により骨が脆くなり、骨折リスクが高まる疾患です。加齢や閉経に伴うエストロゲンの減少が主な原因ですが、近年の研究により、食事からの栄養摂取、特にオメガ3系多価不飽和脂肪酸(EPA、DHA、ALA)が骨の健康維持に重要な役割を果たすことが明らかになってきました。

骨代謝における主な作用メカニズム

 骨は、古い骨を壊す「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」の働きによって常に作り替えられています。オメガ3系脂肪酸には、このバランスを整える以下の作用があります。

抗炎症作用による骨吸収の抑制体内の慢性炎症は、破骨細胞を活性化させる炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6など)の分泌を促し、骨の破壊を加速させる。オメガ3系脂肪酸はこれら炎症性物質の産生を強力に抑制し、過剰な骨吸収を防ぐ。

骨形成の促進オメガ3系脂肪酸は、骨芽細胞の分化や増殖を促進し、骨の主要な足場となるコラーゲンの合成をサポートすることで、健全な骨形成を促す。

カルシウム代謝の改善腸管からのカルシウム吸収を助け、尿中へのカルシウム排泄を抑えることで、体内のカルシウム保持力を高める効果が報告されている。

疫学的知見と骨折リスクの低減

 多くの疫学調査において、魚の摂取頻度が高い人や、血中のオメガ3系脂肪酸濃度が高い人は、骨密度が高く維持されている傾向が示されています。特に閉経後の女性や高齢者を対象とした研究では、オメガ3系脂肪酸の積極的な摂取が、大腿骨近位部骨折をはじめとする骨折リスクの低下と有意に関連していることが報告されています。

効果的な摂取方法と注意点

【オメガ6系脂肪酸とのバランス】⇒ 現代食に多いオメガ6系脂肪酸(サラダ油や加工食品に多いリノール酸など)の過剰摂取は、体内の炎症反応を促すため、オメガ6とオメガ3の摂取比率を改善し、バランスを整えることが骨の健康維持には不可欠(推奨比率は4:1以下)。

【日々の食事への取り入れ】⇒ サバやイワシなどの青魚を週に数回摂取するほか、加熱せずに使用する亜麻仁油やエゴマ油を日常的に取り入れることが推奨される。


 オメガ3系脂肪酸は、骨密度の維持だけでなく、関節の健康や筋肉の維持にも寄与するため、骨粗鬆症およびそれに伴う転倒・骨折の予防において、非常に有用な栄養素です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン


2026年6月25日木曜日

しびれ

 放っておくと心配な"しびれ"

「しびれ」は、身近な症状ですが、中には注意が必要なものもあります。単なる一時的なものと、医療機関を受診すべき危険なものを見極めることは、健康を守る上で非常に重要です。

 一時的なしびれの原因としては、圧迫によるもの冷えによるものがあります。〔圧迫によるもの〕は、長時間正座をしたり、腕枕をしたりすることで、神経や血管が圧迫され、血流が悪くなることで生じます。多くの場合、体勢を変えれば数分で解消します。〔冷えによるもの〕は、寒い場所で手足が冷えると、血行が悪くなりしびれを感じることがあります。温めることで改善します。

 一時的なものとは異なり、以下のようなしびれは、何らかの病気が原因である可能性が高く、医療機関での診察が必要です。

(1)片側の手足や顔のしびれ

●脳卒中(脳梗塞、脳出血など):脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳への血流が阻害され、手足や顔の片側にしびれや麻痺が生じます。ろれつが回らない、めまい、意識障害なども伴うことがあります。発症から早期の治療が重要です。

●一過性脳虚血発作(TIA):  脳卒中と同様の症状が一時的に現れ、数分から数時間で改善するものです。脳卒中の前兆である可能性が高く、放置せずに受診が必要です。

(2)左右両方の手足のしびれ

●糖尿病性神経障害:糖尿病の合併症として、手足の末梢神経が障害され、左右対称にしびれや痛みを感じることがあります。進行すると感覚が鈍くなり、足の潰瘍などの原因にもなります。

●脊椎疾患(頸椎症、腰椎ヘルニアなど):首や腰の骨の変形や椎間板の突出により、神経が圧迫され、しびれが生じます。頸椎の問題では腕や手のしびれ、腰椎の問題では足のしびれが特徴です。

●手根管症候群:手首にある手根管というトンネル内で正中神経が圧迫され、親指から薬指にかけてしびれや痛みが起こります。特に夜間や朝方に症状が強くなることがあります。

●ギラン・バレー症候群:免疫系の異常により、末梢神経が攻撃される自己免疫疾患です。数日?数週間で下肢から上肢へとしびれや麻痺が進行し、重症化すると呼吸筋の麻痺を起こすこともあります。

(3)特定の場所にしびれが続く場合

●帯状疱疹:水痘ウイルスが再活性化することで、体の片側の神経に沿って痛みとしびれ、赤い発疹が現れます。発疹が出る数日前からしびれや痛みが先行することもあります。

●ビタミン欠乏症(特にビタミンB群):ビタミンB12などの欠乏により、末梢神経の働きが悪くなりしびれが生じることがあります。

 しびれは、体の異常を知らせるサインです。自己判断せずに、適切な時期に専門医の診察を受けることが、早期発見・早期治療に繋がり、重篤な疾患の予防にもなります。


■"しびれ"とは何なのか

「しびれ」とは、主に体の一部に生じる異常感覚のことです。「ジンジン」「ピリピリ」「チクチク」などと表現されることが多く、感覚が部分的あるいは完全に消失した状態、または異常な感覚が生じている状態を指します。

しびれの生理学的メカニズム

 しびれは、感覚経路(感覚受容器から末梢神経、脊髄、大脳へ至る感覚伝導路)のいずれかの部位で障害が起きた結果として現れます。具体的には、感覚を伝える神経線維が圧迫、損傷、炎症、代謝異常などによって正常に情報を伝達できなくなることで、しびれという症状が生じます。特に正座などで長時間圧迫された場合、虚血(血流不足)によって神経線維の伝導ブロックや自発的な異常発射が起こり、しびれ感が出現するのです。

関与する神経線維

 しびれの多くは、触覚や振動覚を伝えるAβ線維(太い有髄線維)の障害が関与しています。Aβ線維が圧迫や損傷を受けると、異常な興奮となりしびれが生じやすくなります。さらに、Ia線維(筋紡錘由来の伸張感覚)やC線維(痛覚・温覚・かゆみなど)が障害された場合にも、異なるタイプの異常感覚が現れることがあります。

しびれの種類と病態

 しびれは知覚鈍麻(感覚低下)や知覚脱失(完全消失)、または錯感覚(外からの刺激とは関係なく生じる異常感覚)の形で現れます。これらは軽い触覚、温度覚、振動覚など、複数の感覚領域で生じることがあります。具体的な原因として、末梢神経障害(単神経、糖尿病性、多発性神経炎など)、神経根障害、脊髄障害、脳卒中や脳腫瘍など中枢の障害が挙げられます。

病態モデルと再生

 しびれの病態生理を理解する上で、神経線維の圧迫・阻血時の一連の反応が重要です。足の正座などによる一時的なしびれは、血流回復によって正常な感覚が再生されますが、長時間の圧迫や不可逆的障害では回復が難しく、慢性的なしびれとなるため注意が必要です。

臨床的意義

 しびれは単なる不快感にとどまらず、病的変化の初期サインであることも多いので注意が必要です。感覚鈍麻・消失により運動障害や転倒リスクが増加するだけでなく、外傷や感染症、糖尿病性潰瘍など重大な合併症のリスクにも繋がりやすくなります。

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 通常、2~3日以内に消えてしまうようなしびれは心配ありません。しかし、同様のしびれが繰り返し起こる、しびれが一週間以上続く、しびれが徐々に強くなったり広がったりする、しびれだけではなく力が入らない、歩きにくい、などの症状が出てきた場合は要注意です。

 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血流改善血栓形成抑制微小循環の環境改善により、血流に関わる「放っておけないしびれ」対策に期待が持てます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン


2026年6月17日水曜日

SNSと脳機能

 SNSは"人生の幸福度を下げる"?

 SNSの利用がうつ病や幸福度の低下と関連するという懸念は、近年の研究で多数報告されています。

〔1〕ソーシャル比較と自己肯定感の低下:

 SNSは、他者の成功や理想化された生活を常に目にすることになる「ソーシャル比較」の機会を増大させます。この比較は、特に若年層において自己肯定感の低下を引き起こす可能性があります。◆この研究では、Facebookの利用がソーシャル比較を促進し、それが自尊心の低下につながることを示唆しています。特に、受け身な利用(他者の投稿を見るだけ)がこの傾向を強めることが報告されています。このような情報に頻繁に触れることで、利用者は自身の現実の生活と他者の「完璧な」生活を比較し、劣等感や不十分さを感じやすくなります。これは、自己肯定感の低下を招き、うつ病のリスクを高める可能性があります。

〔2〕FOMOと不安:

 FOMO(Fear of Missing Out)とは、他者が楽しい経験をしているのに自分は参加できていないのではないか、という不安や恐れのこと。SNSは、友人や知人の活動をリアルタイムで知ることができるため、このFOMOを強く刺激します。◆この研究では、FOMOがスマートフォンやSNSの過度な利用と関連しており、低い気分、生活満足度の低下、孤独感などと関連していることが示されています。SNSを頻繁にチェックせざるを得ないという強迫的な衝動、絶え間ない情報へのアクセス要求が精神的負担となります。このような不安は、不眠やストレス反応を誘発し、うつ病の発症リスクを高めることも考えられます。

〔3〕サイバーいじめと精神的苦痛:

 SNSは、匿名性や拡散性の高さから、いじめの温床となることがあります。サイバーいじめは、被害者に深刻な精神的苦痛を与え、うつ病や不安障害のリスクを増加させます。◆この研究では、SNS上での悪口、嫌がらせ、情報の拡散などが、被害者の自尊心を深く傷つけ、孤立感や絶望感を引き起こすとしています。サイバーいじめは時間や場所を選ばず、被害者は常に脅威に晒されている感覚に陥りやすく、精神的な回復が困難になります。

〔4〕睡眠の質の低下:

 SNSの過度な利用は、特に就寝前の使用において睡眠の質を低下させることが報告されています。◆この研究では、就寝前のSNS利用が睡眠の質の低下、不安、うつ病、自尊心の低下と関連していることが示されています。SNSの利用は、脳を覚醒させ、ブルーライトがメラトニン分泌を抑制するため、入眠を妨げます。また、夜間にSNSを見ることで、他者の活動への関心や、通知への応答などが生じ、精神的な興奮状態が続くことで、深い睡眠が得られにくくなります。慢性的な睡眠不足は、気分の落ち込み、集中力の低下、免疫力の低下などを引き起こし、うつ病の発症リスクを高めることが知られています。


■現代社会が抱える脳機能の課題

 スマートフォンなどでSNSやゲームをやりすぎる生活を続けると、記憶力、思考力が低下する症状が表れます。これを「デジタル認知症」といい、注目を集めています。長時間のSNSやゲームにより脳内で「ドーパミン」が過剰に分泌され、脳の中のホルモンバランスが崩れて脳細胞が死滅、さらには認知機能が低下したり、幻覚をみたりするリスクがあると言われています。

 ドーパミンは別名「快楽ホルモン」と呼ばれ、脳内で増えると、「もっともっと」という欲求が起こる結果、デジタル機器への依存度が高まっていくのです。

 ゲーム脳 :脳の35%を占める前頭葉の中には「前頭前野」という、様々な命令を体全体に出す司令塔があります。前頭前野は、記憶、感情、集団でのコミュニケーション、創造性、学習、そして感情の制御や犯罪の抑制をも司る部分です。SNSやゲームなどに熱中しすぎるとこの司令塔が働かなくなり、いわゆる「ゲーム脳」という状態になってしまいます。

高齢者の認知症患者と同じ脳波パターン!

 脳波は周波数ごとに、深い眠りのδ(デルタ)波=0.5~3Hz(ヘルツ)、眠気や浅い眠りのθ(シータ)波=3~8Hz、落ち着いたときに出るα(アルファ)波=8~13Hz、興奮時に出るβ(ベータ)波=13~30Hz の4種に分類されます。脳の前頭前野が活動したり、聴覚野でも音を聴いたりすると、その部分のβ波が局所的に出ます。脳の局所部分の興奮を反映しているのがβ波なのです。β波の興奮度が高くなれば、脳が活発に機能しているという目安、逆にそこの活動性が滞ればβ波は低下します。研究によると、認知症の人はβ波が低いという結果が出ており、高齢者の場合、前頭前野の働きから低下していきます。SNSやゲームを長時間やる人や、ビデオを長時間観ている人も、前頭前野のβ波が低下しているという研究結果もあり、高齢者の認知症と同じ状態だと結論づけられています(研究結果はアメリカの脳神経科学会で発表済)。

前頭前野の働き低下で、社会に適応できなくなる!

 前頭前野が鈍ると、一般的なIQ(知能指数)が低下して、仕事ができない、または長く続かない、結婚しても離婚する、犯罪を行う‥‥等々、社会的に適応できずにマイナス方向にどんどん進んでしまい、ポジティブで創造的な生き方ができなくなるのです。

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 あなたがもしSNSを利用し過ぎて気分がふさいでいるなら、1日のSNSの利用を制限し、他のことに時間を費やすべきです。

 康復医学学会では、うつや認知症になる前に「ラフマ・甘草・イチョウ葉」のエキス配合のサプリをお勧めしています。脳内セロトニンが増加し、脳内ホルモンのバランスを整えます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年6月10日水曜日

コーヒー・緑茶の健康作用

 コーヒー・緑茶で心臓病の死亡リスク減

 コーヒーや緑茶の摂取が心臓病による死亡リスクを減少させることが、国内外の大規模コホート研究によって示されています。特に一日に2~3杯のコーヒーや、3~4杯以上の緑茶を飲む人は、心臓病・脳卒中・全死亡のリスクが有意に低いことが報告されています。

 欧州心臓病学会や英国などの大規模追跡調査によると、1日2~3杯のコーヒー摂取者は、心疾患・不整脈・全死亡リスクが10~15%低下したとされています。既に心臓病のある人でも、コーヒー摂取者(1日1杯)が非摂取者より死亡リスクが約20%低下し、豆の種類やカフェインの有無に関係なく同様の傾向が確認されています。

 1日8杯以上という過度な摂取でも悪影響は報告されていませんが、目安としては1~3杯が推奨とされています。適量摂取では不整脈の増加も見られなかったため、摂取は安全かつ健康的な生活の一部と考えられています。

 緑茶の心臓病リスク低下の研究では、緑茶を1日3~4杯以上飲む男性と女性は、心臓病による死亡リスクが各26%低下、5杯以上で心血管死リスクは男性13%、女性17%減少することが示されました。"飲む量が増えるほど効果が高くなる"傾向があり、日常的な摂取で予防効果が大きいと考えられています。

【コーヒーの影響】

 コーヒーにはカフェイン、クロロゲン酸(ポリフェノール)などの抗酸化成分が含まれ、血圧や体脂肪を調節し、血管の炎症を抑える働きがあります。それにより血管が健康に保たれ、動脈硬化などのリスク減少に寄与します。カフェインが血流を改善し、心臓への負担を減らし、細胞ダメージを防ぐとの報告も存在します。

【緑茶の影響】

 緑茶のカテキン(ポリフェノール)は強い抗酸化作用と抗炎症作用を持ち、血圧・脂質・血糖値のコントロール、体脂肪減少に働きます。緑茶のカフェインが血管内皮の修復を促し、動脈硬化の予防に効果的と考えられています。

 コーヒーや緑茶は心臓病や脳卒中による死亡リスクを減らすことが多くの研究で裏付けられています。その理由として、両者に含まれる抗酸化成分やカフェインによる血管保護作用が挙げられます。毎日習慣的に「1~3杯のコーヒー」「3~5杯の緑茶」の摂取が、最もリスク低下の効果が高いと考えられています。

 コーヒーも緑茶も、習慣的な適量の摂取が心血管疾患リスクの低減に寄与する可能性が高いと期待されていますが、過剰摂取による睡眠障害や、400mg以上のカフェイン摂取は逆にリスク増加の可能性があるため、適量での摂取が推奨されています。

 また専門家は、「緑茶やコーヒーをよく飲めば万全というわけではなく、喫煙や飲酒、ストレスなどの生活習慣の改善も重要だ」と指摘しています。

(出典:http://www.dm-net.co.jp/)


■緑茶とコーヒーの健康作用

 なぜコーヒーと緑茶が心臓病による死亡リスクを減少させるのでしょうか。そのメカニズムには、両飲料に含まれる多様な生理活性物質が関与していると考えられています。

■抗酸化作用:コーヒーにはクロロゲン酸、緑茶にはカテキンといったポリフェノールが豊富に含まれています。これらの成分は強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去します。活性酸素は血管内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を促進する主要な原因の一つであるため、抗酸化作用は動脈硬化の進行を抑制し、心臓病のリスクを低減すると考えられます。

■抗炎症作用:ポリフェノールは、抗炎症作用も持っています。慢性的な炎症は動脈硬化の進行に深く関与しており、血管壁の損傷やプラークの形成を促進します。コーヒーや緑茶の摂取は、体内の炎症マーカーを低下させることが示されており、これが心臓病予防に寄与すると考えられます。

■血管機能改善作用:緑茶に含まれるカテキンや、コーヒーに含まれるポリフェノールは、血管内皮機能を改善する効果も報告されています。血管内皮機能が良好であると、血管の拡張・収縮がスムーズに行われ、血圧が適切に保たれます。これにより、高血圧の予防や改善に繋がり、心臓への負担を軽減します。

■脂質代謝改善作用:一部の研究では、緑茶のカテキンが血中コレステロール値、特に悪玉(LDL)コレステロール値を低下させる効果があることが示されています。また、コーヒーのクロロゲン酸も脂質代謝に良い影響を与える可能性が示唆されています。血中脂質の改善は、動脈硬化の予防に直結します。

■血糖コントロール:コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があると言われています。緑茶も同様に、血糖値の上昇を抑える作用が報告されています。糖尿病は心臓病の強力な危険因子であるため、血糖コントロールの改善は心臓病予防に重要です。

■カフェインの作用:カフェインは、一時的に血圧を上昇させますが、習慣的な摂取においては、血圧に対する悪影響は認められず、むしろ心血管疾患のリスク低下に寄与する可能性も指摘されています。カフェインは交感神経を刺激し、代謝を促進する効果もあります。

 これらのメカニズムは複雑に絡み合っており、単一の成分や作用だけでなく、両飲料に含まれる複数の成分が相乗的に作用することで、心臓病による死亡リスクを減少させていると考えられます。

 どんなに健康に良いといわれるものでも、過剰摂取には注意が必要です。特にコーヒーは、1日何杯も飲むと健康に良い人と病気に近づく人の2通りがあるという報告もあります。

 近年、「霊芝コーヒー」が話題になっています。しかしそのほとんどがコーヒーに粉砕霊芝を加えたもので、お湯で出るのは繊維素がほとんど。コーヒー効果と霊芝の薬効成分で"健康飲料"を謳っていますが、残念ながら霊芝の有効成分の摂取は期待できません。効果を期待するよりも嗜好品として楽しむことです。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年6月3日水曜日

セロトニン

 小腸は脳の支配をうけない!?

「小腸は脳の支配をうけない」と言われる背景には、小腸が自律的に働く腸管神経系(いわゆる「第二の脳」)を備えていることが挙げられます。さらに、小腸がんが極めて発生しにくい事実も、小腸ならではの構造や機能と深く関係しています。

 小腸は消化管の中で自律神経系に加えて、独自の「腸管神経系(ENS)」によって制御されています。この神経系は約1億個もの神経細胞で構成され、今なお脳から独立的に多くの情報処理や運動制御を行えます。そのため、脳の指令がなくても食物の蠕動運動や消化液の分泌、栄養吸収が円滑に行われるのです。こうした「脳の支配を受けない」自律性が、小腸の病気の発生や進展の抑制にもかかわっている可能性があります。

小腸にがんができにくい理由

「小腸がん」という言葉はあまり聞きません。非常に稀な病気です(消化器官全体のがんのわずか1%ほど)。それに対して大腸がんは大腸がんの死亡率は、10万人あたり約43.5名であり、女性では死亡数第1位、男性では肺がん、胃がんに次ぐ第3位です(2023年)。

 小腸にがんができにくい理由として以下のようなことが考えられます。

■小腸の粘膜表面の細胞は2~3日と非常に速い周期で新しく再生されており、発がんにつながる異常細胞が長期間とどまることがない。

■消化管の免疫機能が大腸よりも高く、体内に入った細菌や毒素など発がん物質を積極的に排除している。

■小腸の蠕動運動が活発なため、食物や有害物質の腸内滞留時間が短く、発がん原因と接触する機会自体が少なくなっている。

■絨毛やパイエル板*など特殊な構造や免疫組織が多数存在し、生体防御に重要な役割を果たしている。■小腸内のpHは中性に近く、がんを誘発しやすい酸性環境になりにくいだけでなく、胆汁酸や消化酵素、免疫細胞なども発がん抑制に寄与している。

■小腸にある約1億個の神経細胞は脳の神経細胞と殆どつながっていない(脳の支配から独立している)。

*パイエル板とは:リンパ球細胞が密集している独自のリンパ節

 胃、肝臓、腎臓などは腸から分かれた臓器で、小腸から指令を受けているのに対して、大腸は脳と密接につながっています。そのために、小腸は脳のストレスの影響を受けにくいのに対して、大腸はストレスの影響を受けやすいのです。それが、大腸にはがんができやすいのに対して小腸にはがんができにくい理由ではないかと考えられます。

 小腸はときに、脳にも指令を出しています。たとえば、毒物などが入ってきたときには、脳の嘔吐中枢を刺激して吐かせようとするのです。

 小腸は、脳とは別の系統で、体の動きをセロトニンでコントロールしているのです(体内のセロトニンの95%が腸で作られている)。免疫もその一つで、小腸の動きと密接にかかわっているのです。


■腸内のセロトニン、脳内のセロトニン

 セロトニン(serotonin, 5-HT)は、トリプトファン(必須アミノ酸の一種)から生合成される神経伝達物質です。体内に存在する約10mg程度のセロトニンのうち約90%は消化器内にあり、これが「腸は第2の脳」といわれる理由の一つになっています。小腸の粘膜細胞内にあり、ぜん動運動に作用し、消化を助けて整腸作用があります。昨今急増している過敏性腸症候群(IBS:慢性的な下痢や便秘などを伴う腹痛が繰り返される疾患)の症状にもセロトニンが関連しているといわれています。体内の残り10%のセロトニンのうち、8%は血小板に収納され血液中を流れています。血液中のセロトニンには、血液を凝固させる止血作用や、血管の収縮作用などがあります。

活動に大きな影響を与える2%の“脳内セロトニン”

 そして、殆どの病気の原因といわれるストレスなど、人間の精神面に大きな影響を与えているのが、脳内の中枢神経に存在する残りの僅か2%のセロトニンです。体内時計を調節したり、メラトニン(睡眠ホルモン)の原料となったり、ドーパミンやノルアドレナリンの作用を制御して、感情のコントロール、衝動行動や依存症の抑制をしたりしています。また、痛覚の抑制(鎮痛作用)、海馬における記憶力や学習効果にも影響を及ぼしています。咀嚼や呼吸といった反復運動の機能にも作用しています。脳内セロトニンは日常の些細なストレスによっても使われるため、ストレス社会といわれる現代においてはセロトニン量は不足気味で、セロトニン神経系の働きも鈍ります。うつ病などの精神疾患が増える原因でもあります。

脳内セロトニンの原料を食事で摂るのは難しい

 脳内セロトニンを増やすために、原料のトリプトファンを多く含む食材を摂ればいいと勧めている先生もおられますが、実はそう簡単ではありません。トリプトファンの代謝は極めて多様で複雑です。食事で摂ったトリプトファンがセロトニン経路に使われるのはごく一部で、しかも大部分が腸内のセロトニン合成に消費されます。また、食事で摂ったトリプトファンは中々脳内には入りません。血管から脳へと入る物質の関所「血液脳関門」の通過にあたり、トリプトファンは他のアミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン・フェニルアラニン・チロシン・メチオニン)と共通の輸送体を使っているため、高たんぱく食など他のアミノ酸が多い環境ではトリプトファンは脳内へ殆ど入らず、脳内セロトニンの合成にはつながりません

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【脳内セロトニンを活性化させるには】 

 基本は不規則な生活や睡眠不足などの生活習慣の改善です。セロトニンは太陽の出ている昼間に分泌されやすく、睡眠中や日が沈んでからは分泌が少なくなります。人間が本来持っている『昼間に活動し夜は寝る』という生活リズムが大切です。また、セロトニンにはリズミカルな運動によって活性化されますから、歩行運動、食事の際の咀嚼、意識的な呼吸などを心がけましょう。

 康復医学学会の主要研究生薬の一つ「ラフマ葉」には、脳内セロトニンの分泌、及び脳神経細胞膜の流動性を促すデータがあります。


いつもありがとうございます。愛・感謝 村雨カレン

2026年5月27日水曜日

失明の原因

 眼科検診で失明者数が減少する !?

 日本における成人眼科検診を積極的に実施することで、失明者数が有意に減少するという予測には強いエビデンスがあります。近年の研究では、検診プログラムの導入による医療経済的評価や失明予防効果が具体的な数字で示されており、視覚障害対策として重要な取り組みであると位置付けられています。

 日本における成人失明の主な原因は、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症・加齢黄斑変性・網膜脈絡膜萎縮の5つが大半を占めています。これらの疾患は中高年以降で発症しやすく、初期症状が乏しいまま進行することが多いため、早期発見・治療介入が極めて重要です。特に緑内障は、成人失明の原因で最も多く、定期的な眼底検査で早期発見が可能です。

【成人眼科検診の失明抑制効果】

 日本人対象のマルコフモデルを用いた研究によれば、40歳から70歳まで5年ごとに眼科検診(眼底検査)を受けるという「ベースケース」では、失明減少率は16.2%と推定されています。さらに、40歳から70歳まで毎年検診を行った場合、失明減少率は54.4%に上昇します。これは、失明に至る症例をおよそ半分まで低減できる可能性を示すものです。例えば、検診内容に高感度な光干渉断層計(OCT)を追加した場合、失明抑制効果はさらに高まるとされ、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症の早期発見にも有効です。また、緑内障や糖尿病網膜症は早期に治療を始めれば進行抑制や視機能の維持が見込めることが確認されています。

【費用対効果と社会的意義】

 医療経済学的評価では、5年ごとの検診では1,883,516円/QALY(費用対効果を示す指標)、毎年検診でも1,920,668円/QALYと大きな差はなく、十分に社会的許容範囲と判断されています。特に、失明減少効果が大きくなる40歳以降の定期的な検診は、費用対効果を損なうことなく導入可能と考えられています。

 失明が減少することで、本人の生活の質向上に加え、介護負担や社会的医療費の抑制効果も期待でき、国全体の社会保障費削減にも寄与すると予測されています。

【眼科検診普及への課題と展望】

 現状、日本の自治体で成人を対象とした特化型の眼科検診を定期導入している例は多くありません。また、受診率も十分とはいえないため、健診との同時実施など受診率向上の方策が今後の課題となります。国内の研究は、受診率の上昇とともに失明予防効果がさらに顕著となることを示唆しています。


 以上のエビデンスより、成人眼科検診の積極的な導入は、日本国内における失明者数の大幅な減少につながり、費用対効果にも優れた公衆衛生政策です。今後は検診普及および受診率向上が、視覚障害対策の鍵となると考えられます。


■成人失明の主要原因5疾患

①緑内障:眼圧により視神経が慢性的に圧迫されることで視神経の障害を生じ、放置するとかすみがかかったように視野が狭くなり、失明する可能性もある病気です。ごくまれに、急激に眼圧が上昇し、一時的に吐き気や頭痛、眼の痛み、目のかすみを自覚することがあります(急性緑内障発作)。

②糖尿病網膜症:糖尿病の合併症のうち、目に起こるものの中で最も重要なものが糖尿病性網膜症です。一度進展してしまうと治りにくく、しばしば失明の原因となります。現在日本において、年間3000人が糖尿病が原因で失明しており、中途失明の原因の第一位となっています。

③網膜色素変性:網膜の視細胞に異常が生じる進行性の遺伝性疾患です。暗いところでの見えにくさや視野の狭小化が見られます。

④加齢黄斑変性:網膜の黄斑というところに異常な老化現象が起こり、視力や視野が低下してくる病気で、視野の中央がよく見えない、ゆがむ、暗く見えるなどの症状が表れます。黄斑は網膜のほぼ中央にある、物を見る要の部分です。欧米では中途失明原因のトップが加齢黄斑変性です。

⑤網膜脈絡膜萎縮:網膜と脈絡膜(網膜の栄養を担う組織)が萎縮する病気です。主に強度近視が原因で、眼球が伸びることで網膜や脈絡膜が引き伸ばされて薄くなることが関係しています。

重要な目にこそ、常に多くの酸素と栄養を!

 人の五感=五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)といって、その人が現在おかれている状況を的確に察知・判断するためのレーダーとなる組織です。五官には多くの毛細血管や微小血管が存在しており、その不調を総称して微小循環障害と呼びます。人の身体を形成している数十兆個といわれる細胞はその殆ど全てが微小循環の影響を受けています。とりわけ目は、光を感じ、物の形や色を識別することで、他の感覚器と比べても豊富な情報を得ることが出来る器官です。重要かつ繊細な働きをするため、目は常に多くの酸素や栄養を必要としているのです。

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 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」の特異成分トリテルペノイド(ガノデリン酸など)には、微小循環を改善して細胞に必要な酸素や栄養分を十分に供給する作用があり、目の疾患対策として効果的に働きます。また、人が日常的に情報量として脳がインプットしている割合は、その80%以上が視覚から入ると言われています。アイマスクを使用するなどして強制的に光をシャットアウトし、目と目の周りを温めると、網膜や三つの眼筋(虹彩筋、毛様体筋、外眼筋)の緊張が緩和され、脳のストレスも一気に解消されます。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年5月20日水曜日

脳卒中

 夏の病気? 今月25日から脳卒中週間

 脳卒中は「突然」発症する重篤な疾患で、脳の血管が詰まったり、破れたりすることで、脳の一部に酸素や栄養が行き渡らなくなり、機能障害や生命の危機をもたらします。日本では死因の上位を占め、特に高齢者が発症しやすく、適切な治療やリハビリ、予防が重要です。

 日本脳卒中協会では、一般国民の脳卒中に関する知識を高め、予防や早期受診につなげようと、毎年5月25~31日を「脳卒中週間」とし、啓発活動を行っています。冬の病気というイメージが強い脳卒中ですが、この時期を脳卒中週間に決めた理由は、「脳卒中の大部分を占める脳梗塞の発症が年間では6~8月から増加する」ため。脳卒中は夏から気を付けねばならないという警告の意味で、この時期を脳卒中週間に決めたとのことです。

 脳卒中の種類と特徴 

脳梗塞脳の血管が動脈硬化や血栓などで詰まり、一部の脳が壊死する。高血圧、糖尿病、心房細動(不整脈)が危険因子。

脳内出血主に高血圧で弱くなった血管が破れて出血する。出血部位により重症度や症状が異なる。

くも膜下出血脳動脈瘤などが破裂し、脳を覆う膜の下に出血が広がる。突然の激しい頭痛が特徴。

 前述のように脳卒中、とりわけ脳梗塞については「夏に多い」と言われることがあり、その主な理由は、夏特有の脱水が関連しているからです。

(1)脱水によるリスク増大夏は高温・多湿で大量に汗をかきやすく、体内の水分が失われやすい季節です。十分な水分が補給されないと脱水状態となり、血液中の水分が減少して血液が粘り、血流が悪化し「血栓」ができやすくなります。脳動脈硬化が進んだ高齢者や、糖尿病・高血圧など基礎疾患を持つ人では脱水の影響がより大きく、「ラクナ梗塞」「アテローム血栓性脳梗塞」などが起きやすくなります。

(2)夏特有の行動や体調変化夜間、就寝中にも汗をかいて脱水を起こしやすいため、朝に発症例が多いとされています。アルコール摂取も尿量を増やして脱水リスクを高め、脳卒中のきっかけになります。

(3)季節ごとの発症率の推移医療機関の統計データでは、脳卒中全体では冬に発症率が最も高い(特に脳出血)傾向ですが、脳梗塞は夏にも一定数発症が見られます。夏季は「血管が詰まる」脳梗塞が目立つ一方、冬季には「血管が破れる」脳出血が増える傾向です。

 このような調査結果を基に、「脳卒中は夏の病気」と認識されることがあるのです。ただし「冬と比較して夏の方が総発症数が多い」というわけではなく、夏は脱水による脳梗塞のリスクが特に高まることから、季節性に特有の予防が強調されています。季節ごとの危険因子と予防対策(冬の防寒、夏の水分補給など)の意識が何より重要です。

■脳卒中の康復医学的対処法

大まかにいうと、脳卒中は ①血管が詰まりブドウ糖や酸素の供給が滞って脳細胞が死んでしまう「脳梗塞」と、②血管が破れて起こる「頭蓋内出血」に分けられます。さらに、脳梗塞は、ごく細い動脈が詰まる「ラクナ梗塞」、大きな動脈が詰まる「アテローム血栓性梗塞」、心臓の中にできた血の塊(血栓)がはがれて脳の動脈に流れ込んで起こる「心原性脳塞栓症」に分けられます。頭蓋内出血の方は、脳の中の細い動脈が破れる「脳出血」と、脳の表面を走る大きな動脈にできたこぶが破れる「くも膜下出血」に分類されています。

脳卒中の主な症状と徴候

 血管が詰まる脳梗塞と、破れる脳出血は、全く違う状態なのに現れる症状にあまり大きな違いはありません。なぜなら、両方とも脳の細胞が損傷されるからです。

 現れる症状は病変がどの部位に起きたかによって異なります。大脳がやられると、体の半身の運動麻痺(片麻痺)や感覚障害、ろれつが回らない、言葉が出ないなどの言語障害が主な症状です。脳幹や小脳に障害が起こると、物が二つに見える(複視)、手足がうまく動かない(体幹・四肢失調)など様々ですが、ひどいときは意識がなくなります(意識障害)。

康復医学における対処法

 脳卒中は脳血管障害の総称ですが、脳の微小循環は、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能が積極的なメカニズムで関与し、脳の環境を常に維持しています。脳出血・脳梗塞などの主な原因は、高血圧、糖尿病、加齢、動脈硬化などの血管・脳血流の障害です。脳内の微小循環は、脳内の血流はもちろん、脳神経細胞へ酸素・栄養素を供給する特殊な生理的機能を担っているため、内皮細胞が繊細にできています。脳血管障害の対策としては、血流の改善、血管内皮細胞の保護・修復などが有効です。

「HM-3000(特系霊芝)」:霊芝により、脳血流の改善と血管の保護、血栓形成に対する抑制効果が期待できます。また、脳血栓患者に対する後遺症予防にも期待できます。その他、脳内酸素の供給量促進、抗酸化作用に対する影響も大きいものがあります。

「ラフマ」:交感神経の興奮がストレスホルモンを上昇させ、脳内ホルモンのノルアドレナリン・アドレナリンの分泌を促進、細動脈の収縮により脳内の血流・血圧に影響を与えます。ラフマは、ノルアドレナリン・アドレナリンの分泌抑制に影響する「セロトニン」を活性化し、分泌を促します。

「コエンザイムQ10(Co-Q10)」:脳細胞は酸化ストレスに敏感です。Co-Q10の抗酸化作用は、酸化ストレスを生む脂質過酸化物の生成抑制に期待できます。体内にCo-Q10が存在する間は、過酸化脂質の生成はほぼ完全に抑えられるといわれています。

 軽い運動やジョギング、バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレス管理などの健康的な生活習慣は、脳の微小循環を良好に保つ上で重要です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年5月13日水曜日

心因性腰痛

 ストレスと腰痛の関係

 ストレスと腰痛は一見すると無関係のように思われますが、整形外科領域では「ストレスが腰痛の発症や慢性化に密接に関与している」という見解は常識となっています。

 複数の大規模調査や診療ガイドライン、学術論文で「ストレスと腰痛には明確な相関がある」というエビデンスが報告されています。日本整形外科学会と日本腰痛学会が定めた腰痛診療のガイドラインでは、慢性腰痛の約85%が心理的ストレスと関与しており、画像検査などで明確な原因が分からない「非特異的腰痛」が大半であるとしています。近年の国民生活基礎調査や複数の国内外の疫学研究でも、ストレスの多い人ほど腰痛を訴えるリスクが高いことが明らかになっています。

 ストレスと腰痛の関係にはいくつかのメカニズムがあります。帝京大学溝口病院整形外科の専門医はその仕組みをこう解説しています。「何らかの要因で腰痛が起きると、脳の"側坐核"が反応して報酬・快楽物質であるドーパミンという物質を出す。ところが精神的ストレスが多いと側坐核が正常に働かなくなり、痛みのコントロールができなくなる」。

 ストレスが自律神経のバランスを乱し、交感神経優位となることで筋緊張が持続し、筋肉の血流不全が生じ発痛物質が発生しやすくなります。ストレスやうつ、不安など心理社会的要因が脳の痛み抑制機能に障害をもたらし、痛みの感じ方が増強される「痛みの慢性化」の構造があると考えられます。仕事や人間関係等の多様なストレスで「身体化(体に症状が現れる)」現象が起きると、腰部の筋肉や筋膜が緊張しやすくなります。画像診断で原因が見えない非特異的腰痛(多くが慢性腰痛)には、心理社会的因子の悪化が強く関与しているとし、「心理的ストレスが腰痛の発症因子・増悪因子」だと考えられています。

 また、職場の満足度やサポート体制が十分な環境では腰痛の発症・慢性化率が低いという前向き研究、日本全体の労働者を対象とした追跡調査からも、ストレスや不安、抑うつ傾向が腰痛の発症や長期化に強く関係していることが報告されています。

 実際の診療現場でも、腰痛が単なる骨や筋肉の障害だけでなく、多面的なアプローチ(ストレス管理や心理支援を含む)が不可欠と認識しており、腰痛の治療や予防には、ストレスを軽減させる生活改善やメンタルヘルスへの配慮が極めて重要であるとされています。

 このように、ストレスと腰痛が深く関連していることは、国内外のガイドラインや多くの研究により示されており、整形外科領域では当然視されています。


■心因性腰痛と下行性疼痛抑制系

 腰痛の中には、ストレス、不安、うつなどの、心の不調が原因の一つとなって起こるケースがあります。こうした腰痛は「心因性腰痛症」と呼ばれ、ストレスの多い現代社会においてとてもよく見られるようになりました。

心因性腰痛の特徴

 ストレスや不安などの"心理・社会的要因"が絡んだ腰痛には、以下の様な特徴があります。

腰が痛いのに検査をしても異常がないX線(レントゲン)やMRIなどの画像検査を行っても、腰の骨、椎間板、筋肉、神経などの組織に異常がみられない。

治療の効果がない色々な治療法を試しているのに治らない、鎮痛薬もあまり効かない、手術をしても痛みが消えない、一度治ったり症状が和らいだりしてもすぐに再発する、など。

腰痛以外の症状がある腰だけでなく、全身のあちこちに腰痛以外の不調がみられることが多い(肩こり、不眠、胃の不快感、吐き気、動悸など)。

痛みを抑えるシステム「下行性疼痛抑制系」

 人間の脳には、身体の損傷部分から神経を伝わってくる痛みの信号を抑制するシステムが備わっています。これを「下行性疼痛抑制系」といいます。下行性抑制系にはセロトニン系とノルアドレナリン系の二つの系があります。

【セロトニン系の痛み抑制作用】

 痛みの信号が脳神経系に伝わる途中で、セロトニン神経は鎮痛効果を発揮します。一つは感覚神経が脊髄に入るところで起こり、次に痛みの情報がストレス反応に変換されるところで起こります。さらに、ストレス情報が恐怖や不安などの情動を起こすところでも抑制作用が現れます。このように、痛みの情報が順次処理されていく過程で、セロトニン神経は抑制作用を発揮します。

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 ストレスの蓄積は「自律神経」のバランスも崩れます。自律神経が過敏になると痛みを感じるセンサーが強く働くようになり、少しの症状でも強い痛みを感じるようになります。

 セロトニンには、ドーパミン、ノルアドレナリンなど他の神経伝達物質の過剰な働きを抑制する作用や自律神経のバランスを整える作用があることから、"セロトニン不足"は、うつ状態やパニック発作、摂食障害などを引き起こします。 康復医学学会の研究素材「ラフマ」は、脳内セロトニンの増加及びセロトニン神経通過性の安定に作用します。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン


2026年4月28日火曜日

ビタミンB1不足

 とれない“酒疲れ”はビタミンB1不足?

 お酒を飲んだ後は、十分な睡眠をとっても抜けづらいことが多く、その背景にはビタミンB1不足が深く関わっています。「酒疲れ」とは、お酒を飲んだ翌日やしばらく飲酒が続いた後に感じる、だるさや倦怠感、集中力の低下などの状態を指します。特に睡眠をとってもこの疲労感が解消されない場合、単にアルコールの毒性や睡眠不足だけでなく、体内の栄養素バランスの乱れが関与していることが多いと言われています。

 ビタミンB1(チアミン)は、糖質をエネルギーに変換するのに不可欠なビタミンです。脳や神経、筋肉などが正常に機能するためには、十分なエネルギー供給が必要であり、その過程を担うのがビタミンB1です。また、乳酸などの疲労物質の蓄積を抑える働きもあり、不足するとだるさやイライラ、記憶力低下といった症状が現れます。

【飲酒とビタミンB1の消費メカニズム】

 アルコールを体内で分解する過程で、ビタミンB1は大量に消費されます。特にアルコールを多量に摂取した場合、まず肝臓でアセトアルデヒドという有害物質に分解され、それをさらに無害な酢酸へ分解する過程にもビタミンB1が使われます。お酒を頻繁に飲む人は、この代謝サイクルが繰り返されることで、ビタミンB1の消耗が著しくなります。

 さらに、アルコールは小腸でのビタミンB1吸収を阻害する作用もあり、摂取量そのものが不足しがちな人は、より欠乏に陥りやすくなります。飲酒時に食事をあまりとらず、おつまみや偏食に走ることで、栄養バランスがより崩れやすくなるのもリスクです。

【ビタミンB1不足の具体的症状と酒疲れ】

 ビタミンB1が不足すると、●倦怠感・だるさ ●集中力低下・イライラ ●食欲不振 ●むくみ・動悸 ●睡眠障害や記憶力低下 ●乳酸の蓄積による筋肉痛やコリ‥‥といった症状が表れます。これらが「酒疲れ」の正体であり、たとえ十分な睡眠をとっても、体内のエネルギー代謝が滞っているために抜けにくいのです。

 ビタミンB1不足が重症化すると、脚気やウェルニッケ脳症、コルサコフ症候群など非常に重篤な神経障害につながることもあります。また高齢者やもともと食事量が少ない人ほど、欠乏の影響を受けやすい点にも留意が必要です。

【酒疲れを防ぐための実践的対策】

 長期間続く酒疲れを感じた場合、単なる「飲みすぎ」や「加齢」と捉えず、ビタミンB1などの栄養素補給を意識することが大切です。飲酒時は、枝豆や豚肉、うなぎなどビタミンB1を多く含む食材をとりいれ、過度の空腹飲酒や偏った食事を避ける習慣が重要です。


 睡眠や休養だけでは回復しない「酒疲れ」は、背景にあるビタミンB1不足を補うことで根本的な解消に近づきます。


■ビタミンB1不足を解消する

 ビタミンB1不足を解消するには、豚肉や大豆、玄米、うなぎ、枝豆、ナッツ類など、ビタミンB1を多く含む伝統的な日本の食材を積極的に取り入れることが大切です。

ビタミンB1不足解消のための行動

 ビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーに変換する重要なビタミンで、疲労回復にも役立ちます。不足すると脚気(かっけ)や倦怠感、食欲不振などの原因になります。まず重要なのは、日々の食事に意識してビタミンB1が豊富な食品を加えることです。特に白米中心の食生活は欠乏を招きやすいため、玄米や麦飯、雑穀ご飯など、精製度の低い主食を混ぜて食べると効率的です。

 また、ビタミンB1は熱や水に弱いため、調理中の損失が多くなりがちです。煮汁や茹で汁もスープなどに活用し、できるだけビタミンB1の流出を防ぐ工夫が必要です。

 さらに、アリシンという成分と一緒に摂取すると吸収率が高まります。アリシンはにんにく、ねぎ、玉ねぎ、ニラなどに多く含まれるため、これらの食材を豚肉や豆類と組み合わせた料理もおすすめで、疲労回復効果が期待できます。

日本に昔からある効果的な食べ物と飲料

 歴史的には、江戸や大阪では白米食が普及して「脚気」が多発し、「江戸患い」「大阪腫れ」とも呼ばれていましたが、玄米や麦飯の摂取で回復したという記録があります。現代でも、玄米や麦飯、そばなどの伝統食がB1供給源として有効です。

 また、伝統的和食の「納豆」や「豆腐」「枝豆」といった大豆製品もおすすめです。

 そして、日本には昔から体力回復に即効性のある飲料もあります。「甘酒」です。庶民は質素な食生活の中で夏を越すのは楽ではなかった江戸時代、甘酒を飲んで夏を乗り切っていました(甘酒は俳句の"夏"の季語です)。ご飯に米麹と湯を加えて温めておくと甘酒ができますが、分析してみるとブドウ糖がきわめて多く、20%以上にもなります。また、米のたんぱく質も麹菌の酵素によって必須アミノ酸群に変えられて豊富に含まれています。そして、特筆すべきは、麹菌が繁殖するとき、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ビオチンなど、生理作用に不可欠な重要なビタミン群を作り、これを米麹にきわめて多量に蓄積させているということです。甘酒は米麹とお湯だけでも簡単に作れます。甘酒の一杯が豚肉に変わるほど、疲労回復に効果的なのです。また、ぬか漬けの“ぬか”もビタミンB群の宝庫です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年4月22日水曜日

座り過ぎのリスク

 座りすぎは認知症のリスクアップ

「座り過ぎは認知症リスクを高める」という主張には、近年の大規模研究に基づいた明確なエビデンスが示されています。

 英国で実施された49,841人の高齢者を対象とする約7年に及ぶ追跡調査では、座位時間が1日の中央値9.27時間より長いと認知症の発症リスクが増加することが明らかになりました。具体的には、10時間で8%、12時間で63%、15時間で321%と、座っている時間が長いほど認知症の発症率が上昇します。この調査での1,000人年あたりの認知症発症率は、9.27時間で7.49、10時間で8.06、12時間で12.00、15時間で22.74と顕著な差が確認されています。

 また、米国の高齢者を対象とする研究でも、身体活動量が多い高齢者でも、座っている時間(座位時間)が長いと認知症リスクが上昇する可能性があることが明らかになりました。

 座りすぎは脳の萎縮や認知機能低下とも関連しています。特に、アルツハイマー病に関連する脳領域(嗅内皮質や中側頭皮質など)の皮質厚減少と、エピソード記憶の低下が報告されています。また、座位時間が長いほど海馬の体積減少や言語・情報処理能力の低下速度も速いことが明らかになっています。

 注目すべきは、運動習慣がある人でも座位時間が長い場合、認知症のリスク削減には必ずしもつながらないという研究結果です。つまり、身体活動量が十分でも、座っている時間が長ければ脳の萎縮や認知機能低下を防げない場合があるのです。

 日本人の座りすぎ傾向

 日本人は世界的にも座位時間が長い傾向があり、これが認知症だけでなく他の生活習慣病や死亡リスクの増加とも関連しています。WHOも「座って動かない生活は、認知症を誘発する」と警告しています。

 座位行動は分割されていても、1日のトータルが10時間を超えるとリスクが上昇するため、「こまめに立ち上がる」「日常生活の中で立つ時間を増やす」などの行動が推奨されます。座位時間を減らすことは、特にアルツハイマー病の遺伝的リスクを持つ方にとって重要です。

 以上のように、座りすぎが認知症リスクを確実に高めることは複数の科学的研究と統計データが裏付けており、座位時間を10時間未満に抑えることが予防につながります。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■健康リスクは血流の滞りから

「座りすぎ」は、筋活動の減少⇒血流の滞り など、様々な健康リスクを高めます。

座り過ぎによる主な健康リスク

 長時間の座位行動*で、下肢の筋肉活動が減り、血行や代謝が悪化します。これにより、血液が下肢に滞りやすくなり、むくみや深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)の発症リスクが高まります。血栓が肺に飛ぶと重篤な肺塞栓症となる可能性もあり、命に関わる危険性も指摘されています。

*座位行動とは:「座位、半臥位および臥位におけるエネルギー消費量が 1.5METs(Metabolic Equivalents)以下のすべての覚醒行動」と定義される。

 また、血流の滞りは全身の循環機能に悪影響を及ぼし、高血圧・心疾患・脳卒中・糖尿病などの慢性疾患につながります。座り時間が長いほど身体機能やメンタルヘルスを低下させ、病気の死亡リスクも高まることがわかっており、座位生活は高齢者の寿命にも影響します。

認知症と骨密度、筋力低下

 座りすぎは認知機能にも関与し、認知症発症や進行のリスクを高めることが明らかです。1日10時間以上座る場合、認知症になりやすい傾向が報告されています。

 さらに、筋力や骨密度の低下も座りすぎの悪影響として現れます。骨密度減少は骨折リスク増加の要因となり、寝たきりや転倒につながる可能性があります。

血流悪化への主な対策

 30分~1時間ごとに立ち上がって動く、積極的な家事、デイサービス利用や座ったまま運動(足の指運動やかかと・つま先上げ運動)などで血流を促進することが重要です。ふくらはぎやすねの筋肉を使うと「第二の心臓」と呼ばれるポンプ作用で下肢の血液が心臓へ戻りやすくなります。このような日常的な活動習慣が、健康維持とリスク軽減に役立ちます。立ち上がる・運動する・意識して活動を挟むことが、これらリスクの予防・改善のカギです。

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 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の効能は、大きく①血液循環の改善②免疫系への影響③抗酸化作用④その他補肝機能、造血促進、生存期間の延長、鎮静、鎮痛作用など)の4つに分けられます。

 特に血液循環に対しては、●赤血球変形性の改善 ●赤血球の集合性(連銭)の低下 ●血栓形成の予防 ●組織への酸素供給の向上 ●毛細血管口径と密度の調整 ●血漿年度の低下 ●2,3-DPG(酸欠改善作用やHbA1cの生成抑制作用がある物質)産生の促進 ●血管内皮細胞の増殖促進 ●血圧の降下 ●血糖値の降下‥‥などの作用が確認されています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年4月14日火曜日

サルコペニア

高齢者でも筋トレで寝たきりは防げるか

 高齢者でも筋力トレーニングを継続することで、寝たきりの予防は十分に可能です。

 加齢とともに「サルコペニア(筋肉量の減少)」や「フレイル(虚弱)」、さらに「ロコモティブシンドローム(運動器障害)」といった状態になりやすく、筋力低下は転倒や骨折を招き寝たきりの原因になります。

 図は、人は20代から筋肉量が低下していくことを示しています。筋肉量が多い人ほど、いわゆる「寝たきりライン」に到達するまでの時間が長く、筋肉量が少ない人ほど、早く到達してしまうことになります。

 下半身を中心とした筋肉、特に抗重力筋(大腿四頭筋、中臀筋、ふくらはぎなど)は、姿勢保持や歩行、立ち動作を深く理解するため、転倒予防や移動能力の維持につながります。

 高齢者でも"適切な負荷"でトレーニングを続ければ筋肉はついていきます。 同様に自分の体重を利用した「自重トレーニング」や、椅子からの立ち上がり運動、かかと上げ運動、ウォーキングなどが推奨されています。 週に1~2時間程度の運動でも骨に刺激が入り骨粗しょう症の予防にも効果的です。

 筋力が向上すると、日常生活動作(ADL)が楽になれるようになり、体力や自信、精神的な健康も保ってます。 骨密度の上昇により骨折リスクが軽減し、結果として寝たきりになるリスクも軽減します。

 すでに介護が必要な場合でも、ベッドの上でできる簡単な手指・足の運動や、寝たままのストレッチも筋肉の柔軟性・可動域の維持に役立ちます。また、体位変換や清潔な保持も褥瘡(床ずれ)予防につながります。

 高齢者であっても、筋トレを始める意義は大いにありますが、寝たきりラインに到達するタイムリミットを少しでも先に延ばすためには、30代、40代の人でも、今のうちから筋トレをしておくことが非常に重要です。50代以上の方はなおのこと、今から筋トレを頑張って、筋肉量の減少を少しでも遅くしていきましょう。

(出典:http://gooday.nikkei.co.jp/)


■加齢性筋肉減少症"サルコペニア"

 サルコペニアとは、加齢や活動量の低下、栄養不足などが原因で筋肉量や筋力が著しく減少し、身体機能が低下する状態を指します。

 筋肉量や筋力が減ることで、歩行・立ち上がりなど日常の基本動作が困難になります。転倒や骨折、要介護状態のリスクが高まり、生活の質(QOL)が著しく低下します。「つまずきやすい」「歩行速度が遅くなる」「握力の低下」などが代表的症状です。

発症のリスクと予防

 筋肉量のピークは20~30代で、40歳以降徐々に減少し、特に高齢者では急激に進行します。65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアと推定されています。運動不足やたんぱく質不足の食生活、慢性疾患なども主なリスク因子です。

アミノ酸の摂取によるたんぱく質合成に年齢関係なし

 たんぱく質(アミノ酸)を摂取すると筋肉の合成が促され筋肉が発達します。アミノ酸の投与に対する高齢者の骨格筋たんぱく質代謝の反応は若者と同じであり、アミノ酸の摂取により、高齢者の骨格筋たんぱく質合成は若齢者と同程度に増加することがわかっています。

筋肉量の減少がエネルギー産生低下・基礎代謝低下を招く

 筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。心臓にミトコンドリアが多いのは心臓の大半が筋肉で出来ているからです。筋肉量が減少するとミトコンドリアも減少します。それはミトコンドリアの活性低下を意味し、サルコペニアの原因であるエネルギー不足につながります。筋肉は身体を動かす役割のほかに、体液の循環や体温の維持をも担っています。特に基礎代謝量は筋肉量と関係が深い(基礎代謝の内約40%が筋肉で消費されている)ため、筋肉量が減るとそれがそのまま基礎代謝の低下につながります。

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 康復医学学会の研究から生まれた「三種混合だし」は、アミノ酸スコア100、吸収力の高いコラーゲンペプチド製品です。

 また、サルコペニア対策として「コエンザイムQ10」(Co-Q10)もおすすめします。Co-Q10は、ミトコンドリアを活性化させてエネルギーを作り出すために不可欠な存在です。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年4月8日水曜日

赤い筋肉と白い筋肉

 転倒を防ぐために鍛えるべき筋肉

 筋肉は大きく分けて「赤筋(遅筋線維、タイプI)」「白筋(速筋線維、タイプII)」に分類されます。

「赤筋」は、ミトコンドリアが豊富で、酸素を使ってエネルギーを生成します。持続的な運動や姿勢の維持に適しており、疲れにくいのが特徴です。ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動で主に使われます。一方の「白筋」は、ミトコンドリアや毛細血管が少なく、グリコーゲンを多く蓄え、速い収縮力を発揮する一方で疲れやすいのが特徴です。瞬発力や高強度の動作(立ち上がり、踏ん張り、方向転換、つまずきへの反応など)に重要で、転倒防止において中心的役割を担います。

 高齢者では筋肉量の減少(サルコペニア)が起き、特に白筋の萎縮が顕著です。これは日常生活での素早い反応や力の発揮が弱まり、つまずきやバランス崩れからの回復が遅れるため、転倒リスクが高まります。加齢による神経支配の変化やホルモン低下、活動量の低下が白筋の減少を促します。

 転倒予防には白筋を意識したトレーニングが有効です。具体的には以下のような点が重要です。

筋力トレーニング(レジスタンス運動)スクワット、レッグプレス、踏み台昇降など。高強度・低反復(例:8~12回で限界に近づく負荷)を取り入れることで筋肥大を促す。

白筋を刺激するトレーニング速く力を出す運動(立ち上がり動作を素早く行う、ジャンプや速歩の短時間ダッシュなど)を安全に行うことで反応速度と瞬発力を向上させる。

バランストレーニングとの併用片脚立ち、動的バランス練習、姿勢制御訓練は白筋での素早い筋出力を必要とする場面での安定性を高める。

日常生活での活動量増加階段昇降や早歩き、家事での立ち座りを増やすことで速筋を含む筋群を維持しやすい。

 栄養面も重要です。十分なたんぱく質摂取(体重1kg当たり1.0~1.2g/日を目安、状況により増量)、ビタミンDや抗炎症栄養素、適切なエネルギー摂取は筋合成と回復を支えます。休養と睡眠も筋肥大や神経回復に必要です。

 注意点として、高齢者や持病のある人は運動開始前に医師相談を行い、無理のないプログラムを理学療法士やトレーナーと作成すること。過度な負荷や不適切な方法は怪我や心血管負荷を招く恐れがあります。

 白筋(速筋)は転倒時の素早い反応や力の発揮に不可欠であり、筋力トレーニング・速筋刺激を含む運動、栄養、十分な休養を組み合わせることで白筋の維持・強化が可能となり、転倒リスクの軽減につながります。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■赤い色はミオグロビンとミトコンドリア

 遅筋線維(Type I筋線維)は、その名の通り収縮速度が遅く、持続的な運動に適した筋線維です。この遅筋線維が「赤い」(赤筋)と表現されるのは、その内部に豊富に含まれるある物質が原因です。その物質とは、「ミオグロビン」「ミトコンドリア」です。

 ミオグロビンは、ヘモグロビンとよく似た構造のたんぱく質で、酸素と結合する性質があります。筋肉組織に特異的に存在し、血液中のヘモグロビンから受け取った酸素を一時的に貯蔵し、必要に応じて細胞内のミトコンドリアに供給します。ミオグロビンは鉄原子を含むヘム色素を持っており、このヘム色素が酸素と結合することで鮮やかな赤色を呈します。遅筋線維は、長時間の活動持続に多くの酸素を必要とするため、酸素貯蔵庫としてのミオグロビンを豊富に含んでいます。これが、遅筋線維が赤く見える主要な理由の一つです。マグロやカツオなどの回遊魚の身が赤いのも、彼らが長距離を泳ぎ続けるために、酸素を効率的に利用する遅筋線維(赤身=赤筋)を多く持っているためです。

 また、ミトコンドリアの存在も、間接的に赤色に寄与しています。遅筋線維は、主に有酸素運動において、"生命活動のエネルギー通貨"と言われるATP(アデノシン三リン酸)を産生します。有酸素運動では、酸素を使ってグルコースや脂肪を効率的に分解し、大量のATPを産生します。この主要な場がミトコンドリアです。遅筋線維には、速筋線維(白筋)に比べてはるかに多くのミトコンドリアが存在します。ミトコンドリア自体は赤くないですが、ミトコンドリア内部では一連の反応(電子伝達系)が起こり、その過程でチトクロムという色素たんぱく質が関与。チトクロムもヘム色素を含み、酸化還元状態により色調が変化しますが、全体として細胞の代謝活性が高いことを示唆する色合いに貢献していると考えられます。また、ミトコンドリアが密集していることで、細胞が光を吸収する特性が変わり、より濃い色調に見える可能性もあります。

 さらに、遅筋線維は、"毛細血管の密度も高い"という特徴があります。これは、酸素や栄養素を効率的に供給し、老廃物を除去するために不可欠です。毛細血管内を流れる血液中のヘモグロビンも赤色を呈するため、毛細血管が豊富であることも、遅筋線維が全体として赤みがかって見える要因の一つとなります。

 つまり、遅筋線維が赤いのは、主に酸素貯蔵たんぱく質であるミオグロビンを豊富に含むこと、加えて、有酸素代謝を活発に行うためのミトコンドリアが多数存在することや、高い毛細血管密度もその色調に貢献しています。遅筋線維が長時間に亘る持続的な活動を可能にするための適応の結果であり、その機能的な特性を視覚的に示していると言えるでしょう。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年4月1日水曜日

食物アレルギー

 食物アレルギーの最近の傾向

 原因食物の「勢力図」が大きく変化! (出典:消費者庁)

●かつて食物アレルギーの「御三家」といえば鶏卵・牛乳・小麦でした。しかし消費者庁の調査(令和5年)ではその構図が大きく変わっていたのです。木の実(ナッツ)類の占める割合が24.6%となり、牛乳を抜いて第2位に躍り出ました。首位の鶏卵(26.7%)との差はわずかで、「ナッツが鶏卵を抜く」可能性すら現実味を帯びています。●また、食物アレルギーはかつて「子どもの疾患」とされてきましたが、近年は思春期・成人期での発症や持続例が増え、全年齢層の問題として認識が広がっています。海老澤元宏・国立病院機構相模原病院臨床研究センター長は「食物アレルギー全体として患者数は増加傾向にある」と指摘します。

 ナッツ類アレルギーの急増:12年で10倍 (出典:FNNニュース)

●最も深刻な変化がナッツ類アレルギーです。消費者庁の調査では、2011年~2023年の12年間でナッツ類アレルギーの症例数は約10倍に急増。なかでもクルミの増加が突出していて、有病率は2014年比で4倍以上に拡大。現在、3歳~17歳という年齢層ではクルミがえびや鶏卵をも抑えて原因食物の第1位となっています。

●急増の背景には健康志向の高まりによるナッツ類の消費量増加があります。高たんぱく・高栄養食材として注目されるナッツの国内消費が拡大したことで、アレルゲンへの暴露機会が増大したと考えられます。

●さらにクルミのほか、カシューナッツ(前回比1.6倍)、ピスタチオ(同2倍)、マカダミアナッツ(同1.5倍)も軒並み増加していて、ナッツ全体で「アレルギー大国化」が進んでいます。

「より少量で発症」という深刻な変化 (出典:国立生育衣料研究センター)

●2025年11月、国立成育医療研究センターが衝撃的な研究結果を発表しました。2013~2023年の10年間に行った1,275件の経口負荷試験データを解析した結果、クルミアレルギーを引き起こす最小摂取量(ED05値)が2019年以前の14.94mgから、2020年以降は3.26mgへと約78%も低下していたのです。つまり、以前なら平気だった微量の摂取でも、いまはアレルギー反応が起きてしまう患者が増えていることを意味します。

●カシューナッツでは0.53mg(わずか半粒以下)という極めて低い値が確認されており、ナッツ類は少量でもアナフィラキシーを引き起こすリスクが高いという特性をあらためて示しました。

●研究チームは「ナッツ類のリスク評価を定期的に見直す重要性が改めて認識された」としています。

 食品表示制度もナッツ対応が加速 (出典:食品ITnavi)

●こうした急増を受け、規制面でも動きが続きます。クルミは2023年に義務表示(特定原材料)化(経過措置は2025年3月末まで)。さらにカシューナッツは2026年4月から新たに義務表示化が決定し、ピスタチオも推奨品目への追加方針が示されました。マカダミアナッツやヘーゼルナッツも増加傾向が続いており、専門家は継続的な注意を呼びかけています。

●食物アレルギーの「主役」は確実にナッツ類へと移り変わりつつあるのです。


■食物アレルギーと霊芝の働き

食物アレルギーの病態と霊芝の関わり

食物アレルギーは「Ⅰ型アレルギー(即時型過敏症)」に分類され、その核心は 免疫バランスのTh2優位への偏位 にあります。Th2細胞が過剰に活性化されると、IL-4・IL-13などのサイトカインが産生され、B細胞を刺激して IgE抗体 が大量に作られます。このIgEが肥満細胞(マスト細胞)の表面受容体(FcεRI)に結合した状態で食物抗原が再び侵入すると、肥満細胞が 脱顆粒 を起こし、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症メディエーターが放出されてアレルギー症状が発現します。

霊芝の主要な作用機序

(1)Th1/Th2バランスの正常化

 霊芝の多糖類(β-グルカン)は免疫細胞に作用し、Th2優位に傾いた免疫状態を Th1/Th2の均衡した状態 へと修復する。これにより、IgE産生を促すIL-4などのTh2サイトカインが抑制され、アレルギー反応の「上流」から症状を改善。

(2)肥満細胞の脱顆粒抑制

 霊芝を自己消化(発酵)させると生成される低分子化β-D-グルカン(6~22 kDa)は、IgE感作された肥満細胞の脱顆粒を濃度依存的に抑制する。これにより、ヒスタミンやβ-ヘキソサミニダーゼなどの炎症物質の放出が直接ブロックされる。

(3)ガノデリン酸Cによるヒスタミン遊離抑制

 トリテルペン類の一つであるガノデリン酸Cは、肥満細胞からのヒスタミン放出を直接的に抑制する作用を持つ。霊芝由来の抗炎症活性の大部分を担うとされ、アレルギー反応の「エフェクター段階」に作用する。

(4)MAPK/NF-κBシグナル経路の抑制とロイコトリエン産生の抑制

 霊芝の成分は、炎症反応を制御するMAPK/NF-κBシグナル経路を下方制御し、炎症性サイトカインの産生を抑える。さらに、アレルギー性炎症の主要メディエーターであるロイコトリエンの産生も抑制されることが動物実験で確認されている。

(5)腸内細菌叢の改善と皮膚バリア機能の回復

 霊芝多糖類(GLP-2)は腸内細菌叢を改善し、酸化ストレスを軽減するとともに免疫細胞の分化を調節することで、皮膚バリア機能の回復を促進することが示されている。食物アレルギーが関与するアトピー性皮膚炎モデルにおいても症状緩和効果が確認されている。

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 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」においても、食物アレルギーに対して、上記の≪(1)免疫バランスの上流調節(Th1/Th2正常化) ⇒(2)IgE産生の抑制 ⇒(3)肥満細胞脱顆粒の抑制⇒(4)炎症メディエーター遊離の遮断 ≫という多段階の経路に同時に作用します。

 β-グルカンとガノデリン酸という異なる成分クラスが補完的に機能している点が、霊芝の抗アレルギー作用の大きな特徴です。ただし、ヒト臨床試験のエビデンスはまだ限定的であり、今後さらなる研究が期待されるところです。


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2026年3月25日水曜日

慢性疲労症候群

 日常生活も困難な "慢性疲労症候群"

 ある日突然、座っているのさえつらいほどの疲れに襲われる。微熱や頭痛が続き、朝起きることもできなくなってしまう。これらの症状が伴い、20~40歳代の女性を襲うことが多いのが慢性疲労症候群(CFS:Chronic Fatigue Syndrome)です。

 CFSは、近年ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)という別称でも呼ばれ、長期間続く強い疲労感を主症状とする病態です。通常は6か月以上持続する全身の著しい疲労があり、休んでも回復しない、日常生活や仕事、学業に支障を来す点が特徴です。

 原因は完全には解明されておらず、ウイルスの感染後に発症するケースや、免疫系・自律神経系の異常、代謝や内分泌の乱れ、遺伝的素因、ストレスなどの環境要因などが複合的に関与すると考えられています。

 主な症状としては、次のようなものがあります。

▼生活が著しく損なわれるほどの強い全身倦怠感(安静や睡眠で改善しない) ▼身体的・精神的な活動後に増悪する「労作後悪化(PEM)」 

睡眠障害(熟睡感が得られない、不眠) 

認知機能の低下(思考が鈍る、記憶障害、集中困難) 

筋肉痛・関節痛、頭痛、のどの痛み、リンパ節の腫れ等の身体症状 

▼起立性低血圧や頻脈など自律神経症状を示すこともある

 CFSには特異的な検査や生体マーカーは確立していません。診断は主に症状と経過の評価、他の疾患(甲状腺疾患、うつ病、睡眠時無呼吸症候群、自己免疫疾患など)の除外に基づく臨床的診断です。国やガイドラインにより診断基準が複数あり、代表的なものは米国CDC基準や国際基準などです。

 根本治療は確立していませんが、症状改善を目的として、以下のような多面的なアプローチによる生活管理が行われます。

●エネルギー管理(ペース配分、活動を小分けにして行う)によりPEMを避けることが重要。

●睡眠改善、痛みや起立性不耐症など個別症状に対する薬物療法。

●リハビリテーションは無理のない範囲で段階的に行うが、強引な運動療法はPEMを誘発するリスクがあり注意が必要。

●心理社会的支援(認知行動療法など)が生活の質改善に役立つ場合があるが、万能ではない。

●職場や学校での配慮(短時間勤務、休職、支援制度の活用)が必要になることが多い。

 予後の経過は個人差が大きく、一部は自然軽快しますが、長期にわたり症状が残る人も少なくありません。労作後悪化が強い場合は、重度の活動制限や自宅・ベッド上生活になることもあります。病気の見えにくさから誤解や偏見を受けやすく、社会的支援や医療体制の充実が課題です。

 該当する症状に悩む人は、一般内科を受診して疲労の原因となる他の病気が隠れていないか確認した上でCFSの対策を実践するのが望ましいとのことです。

(出典:http://kenko100.jp/)


■慢性疲労症候群、原因は脳の機能低下

脳内炎症と神経機能障害

 PET検査を用いた研究では、CFS患者の脳内に多々ある炎症がみられることが報告されています。炎症が生じた部位は、認知機能の低下、うつ症状、頭痛や筋肉痛などの神経症状と相関していることがわかっています。特に扁桃体や海馬特定、帯状皮質などの部位の炎症が、慢性的な疲労感や精神症状の原因とされています。

免疫異常とサイトカインの影響

 慢性疲労症候群の多くは、身体的・精神的なストレス、遺伝による問題、ウイルスの再活性化などが複合的に絡み合って発症します。ストレスや免疫力の低下により、潜伏感染していたウイルスが再び注目されることがあります。 体内でサイトカイン(TGF-β、IFN、TNF、IL-1など)の異常が分泌、脳や神経系に悪影響を及ぼします。これらのサイトカインが神経伝達物質の働きを狂わせ、脳の低下を引き起こす可能性が指摘されています。

機能低下が起こる症状

 脳機能が低下すると、認知機能障害(記憶障害、注意力の低下、思考力・判断力の低下)、抑うつや不安、見当識障害、言語異常などが起こりやすくなります。

セロトニン神経の低下

 慢性疲労症候群患者の脳全体を調べたところ、右図の白点線部分のみでセロトニン輸送体の量が減少していました。これは、セロトニン終末(神経線維の末端)の数の減少を表していると解釈されます。

 同時にセロトニンの分泌量が減少していて、この部分でセロトニン神経が機能低下していると考えられています。

現状の課題と今後の展望

 慢性疲労症候群の発症メカニズムはまだ完全には解明されていませんが、脳機能の低下を客観的に診断する技術の進歩や、炎症を中心に治療法の開発が期待されています。

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 慢性疲労症候群のような、日常生活に支障をきたすほどの疲労に対して、康復医学学会では「コエンザイムQ10(Co-Q10)」をお勧めしています。Co-Q10は抗酸化エネルギー産生にその効果が期待されます。

 また、「ラフマ葉エキス」には、セロトニンの分泌を促すことがわかっています。セロトニンは、睡眠ホルモンのメラトニンの原料ですので、CFSの症状の一つである「睡眠障害」の改善にも期待できます。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年3月18日水曜日

苦み

 春には苦みを盛れ!

「春の皿には苦味を盛れ」 これは、春の料理には苦味のある食材を多く取り入れよ、という意味のことわざです。もともとは日本の食文化や季節感に根ざした言い回しで、春の山菜や野草に代表される「苦味」が、春の体にとって重要だとする知恵が込められています。

 日本の春には、旬の食材としてタラの芽、ふきのとう、こごみ、菜の花など、数多くの苦味のある山菜があります。日本では古くから「旬を食べる」ことが重視され、季節ごとの食材が身体の調子を整えると考えられてきました。春は冬の間に溜まった老廃物や脂肪を一掃し、活動を始める時期。苦味はその助けになるとされます。

 苦みを摂ることには健康面からも理由があります。苦味成分は消化器官を刺激して食欲を増進させ、肝臓や胆のうの働きを活発にすることがあるとされています。春に増えがちなだるさや食欲不振、体内の巡りの停滞を改善する助けになるという伝承的な知恵なのです。

 実際、苦味を含む植物にはビタミンやミネラル、ポリフェノールなどが豊富なものが多く、個別の効能は食材ごとに異なりますが、抗酸化作用や代謝促進の効果が期待されます。薬理的効果を過信せず、バランスよく摂ることが重要です。

 日本料理は“四季の変化を味わいで表現する”という文化の一つです。そして、春の苦味は季節感を演出する要素でもあります。苦味があることで料理に味わいの幅が生まれ、甘み・塩味・酸味との対比で美味しさが引き立ちます。

「苦味=嫌なもの」という西洋的な先入観とは異なり、日本では併せて楽しむ感性が育まれてきました。苦味を敬遠せず季節の恵みとして受け入れる姿勢が表れています。

 春、それは新生と変化の時期でもあります。外面的には明るさが増す一方、体内や心には乱れが残ることもあります。苦味は「清め」「目覚め」の象徴とも受け取れ、過去の滞りを断ち切って新たに進むための助走を意味することができます。

 また、苦味を好んで食べること自体が「不快を受け入れる力」や「季節に寄り添う慎み深さ」を示す文化的価値観を反映します。

 現代でも春の山菜を楽しむことは、季節感を取り戻す行為であり、旬の栄養素を自然に摂るよい機会です。ただし、野草や山菜の採取には誤食の危険があるため、確実な知識や信頼できる産地・店で購入することが大切です。

 また「苦味」を食生活や生活習慣全体に置き換えて解釈すると、季節ごとに意識的に食事を変える、体調管理をするという実践的なアドバイスにもなります。

「春の皿には苦味を盛れ」は、春に苦味のある旬の食材を食べることで体の巡りを整え、季節感を味わい、心身をリフレッシュしなさいという、生活の知恵を端的に言い表しているのです。


■苦味は薬味

 五感の一つである味覚は、甘味(Sweet)、酸味(Sour)、塩味(Salty)、苦味(Bitter)、うま味(Umami)の5つが基本味です。主に舌で感じますが、「苦味」が最も高感度と言われます。

「良薬は口に苦し」の根拠とは?

 苦いものを口にした時に浮かぶことわざに、「良薬は口に苦し」というのがあります。

 薬物は用量によって薬にも毒にもなり得ますが、薬物として有効なわずかな量でも、人間の舌は“毒物の苦味”として敏感に感じ取ってしまいます。そのため薬には苦味がつきものなのですが、良薬ほど口に苦いのには理由があるのです。苦味物質は、水に溶けにくく油に溶けやすい(親油性)ものが多く、親油性が高いほど低い濃度でも苦味が強いという性質を持っているのです。多くの薬は、人体の細胞膜の受容体に結合して、薬理作用を発揮します。このとき、親油性の高いものほど受容体と結合しやすく、細胞膜を透過しやすくなります。つまり、親油性の高い性質をもつ苦味物質は、低い濃度でも薬理効果をもたらし、苦味も強いことから、薬理効果が高い良薬は苦い、と言われているのです。

通常の食品では摂りにくく、調味料にない味「苦み」

 普段、食べている食品全ての性質を理解し、実践していくことは難しいかもしれません。「自分の体調が悪いとき、悪寒のする時には、体を温めるもの」「夏場は熱を冷ます食べ物」「冷えが気になる時には、夏でも体を冷やすものは控える」というように、“体が欲するもののバランス”を考えるのが基本です。しかし、通常の食生活では、「苦み」に関しては摂りにくく、ましてや手軽な調味料に至っては、「苦み」の調味料などは皆無です。

漢方における薬味と苦み

 漢方薬における「薬味」とは、薬方(処方)を構成する個々の生薬のことを意味します。例えば、「葛根湯」は七つの薬味で構成されています。また、日本の食習慣にある「薬味」には、食欲増進作用、体を温める作用、殺菌作用などがあります。料理の味を引き立てると同時に、料理に薬効成分をプラスするためのものです。

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霊芝の特異成分は苦味成分の「ガノデリン酸」

 霊芝の有効成分の90%以上は傘の部分にあり、水溶性のβ-グルカン等の多糖類と、脂溶性のトリテルベノイド系の苦味成分「ガノデリン酸(霊芝酸)」が中心です。そして、ガノデリン酸は他のキノコには含まれていません。また、菌子体にも含まれていません。

 ガノデリン酸は数十種類が確認されていて、ガノデリン酸A、B、C1、C2、D~I、J、K、Ma~Mk及びO~Zが知られており、以下のような薬理作用との関係がわかっています。

【ガノデリン酸A】⇒肝保護作用・免疫活性作用 

【ガノデリン酸B、D、F、H、K、S、Y】⇒血圧降下作用 

【ガノデリン酸U、V、W、X、Y、Z】⇒抗腫瘍作用 

【ガノデリン酸R、S等】⇒肝臓障害抑制作用


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愛・感謝 村雨カレン


2026年3月11日水曜日

急性冠症候群

 冠動脈の疾患、"急性冠症候群"

「急性冠症候群」(ACS:Acute Coronary Syndrome)をご存じですか?

 心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死は、いずれも原因が同じです。心臓を養う冠動脈にコレステロールなどが沈着して動脈硬化が起こり、プラークといわれる異常な組織が形成されます。何らかの刺激でプラークが崩壊したり、表面に裂け目が入ったりすると、血小板が集まって血栓(血の塊)ができ、冠動脈が狭くなります。急激に狭くなると不安定狭心症、完全に詰まると心筋梗塞、この時に不整脈が生じると心臓の突然死になります。

 病名は違っても、原因が同じなら対策も同じ。そのことから、「急性冠症候群」という総称で呼ばれるようになりました。

 この急性冠症候群のリスクは全ての人にあり、加齢とともにそのリスクは上がっていきます。喫煙、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった要因を持っている人は、リスクがより高くなります。しかし、誰でも加齢によって血管は老い、プラークや血栓ができやすくなります。よって喫煙などの要因がゼロでも、"リスクはゼロではない"のです。

 プラークには、崩壊しやすいものと、そうでないものがあることが分かっています。プラークが軟らかく、それを覆う皮膜(繊維性皮膜)が薄ければ崩壊しやすく、また、プラークにマクロファージ(体の掃除役を担う細胞)や炎症細胞が多ければ、崩壊しやすいのです。しかし、どんな人に崩壊しやすいプラークが多いかは、まだ詳細には分かっていません。

 自分の状態を確実に調べられない以上、急性冠症候群が疑われる症状があれば、すぐに対策を講じなければなりません。

 特徴的な症状は、胸痛や息切れです。しかし、意外な症状が出ることもあります。例えば、肩の痛みです。心電図をとってみたら実は心筋梗塞で、病院に着いた時には心破裂を起こしていた、ということもあります。ほかにも肩凝り、歯痛、腹痛、腕の痛みなどの症状を訴える人もいます。これまで感じたことがない痛みがあったら、循環器科のある病院をすぐに受診すべきです。

 急性冠症候群が疑われるもうひとつのポイントは、「冷や汗」です。冠動脈の狭窄で心臓のポンプ作用が弱まると、交感神経が心臓を動かそうと信号を出します。交感神経が優位に立つので、汗が出るのです。

 急性冠症候群の対応は、病院へは早く行けば行くほどいいと言えます。心筋梗塞の発症から詰まった血管を再灌流(さいかんりゅう)(再開通)するまでの時間によって、治療効果は大きく異なります。カテーテル治療などによる再灌流は、搬送の時間を含め120分以内に行うのが理想と考えられています。

「“あっ”と思ったら即行動」が、急性冠症候群から身を守る鉄則です。

(出典:https://www.nikkan-gendai.com/)


■急性冠症候群の予防と対策

 急性冠症候群(ACS)は緊急事態です。発症したらすぐに医療機関を受診する必要があります。予防には生活習慣病の治療・改善と禁煙が重要です。心臓リハビリテーションによる運動療法、食事指導、カウンセリングの継続、薬物療法が再発予防と予後改善につながります。

予防について

生活習慣の改善:毎日中程度の運動(1回30分以上、週3~4回)を取り入れ、筋力や心臓の機能を高めます。食事は減塩、脂肪、アルコールの摂取を控えます。食物繊維を多く摂り、魚、野菜、大豆、海藻類などをバランスよく食べ、肉の脂身や加工肉は避けます。また、喫煙はACSのリスクを高めるため、必ず禁煙します。受動喫煙にも注意が必要です。

生活習慣病の管理:高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を適切に治療・管理し、動脈硬化の進行を防ぎます。

ストレス管理:精神的・肉体的ストレスを避け、十分な休養をとることも大切です。

定期的な受診と検査:定期的に医療機関を受診し、検査を受けることで早期に異常を発見し、対応することが重要です。

発症時の対応と発症後の再発予防

 発症時の対応 :胸の痛みや不快感の持続などの症状に気づいたら、すぐに救急車を呼びましょう。病院に到着する前に救急隊員による初期対応として、心電図検査、アスピリンの服用、酸素投与などが行われる場合があります。医療機関での治療としては、薬物療法や、血行再建術が行われます。

 発症後の再発予防 【心臓リハビリテーション】運動療法、食事指導、カウンセリングなどを組み合わせた心臓リハビリテーションを継続し、生活の質を向上させ、再発を予防します。【薬物療法と生活習慣の継続】医師の指示通りに薬を服用し、禁煙、食事療法、運動療法を継続します。

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 プラークの破砕から冠動脈の狭窄に至る血栓は、形成し始めると次から次へと形成されます。当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、血栓に対して、血栓形成の抑制にエビデンスを持っています。また、ストレスを生じると、ストレスホルモンの分泌から、ノルアドレナリン・アドレナリンが上昇し、血小板凝集を促進させ血栓を形成します。そのほか脂質異常症、糖尿病、高血圧、喫煙、加齢などの危険因子が多くある人ほど急性冠症候群にかかりやすいと言われています。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン


2026年3月4日水曜日

ストレスと血流

 自律神経と血流の関係

 自律神経は交感神経と副交感神経からなる末梢神経です。両者はバランスを取りながら働いており、心拍、呼吸、血流、発汗、消化、体温調節、唾液分泌、排泄など、私たちが生きていくために必要不可欠な身体の器官の働きを無意識に調整しています。

 血管の収縮は交感神経によってコントロールされます。交感神経が優位になると心拍数が上がり、血管は収縮して血圧が上がります。すぐに闘える・逃げられる身体の態勢をとるために、筋肉への血流が増えて、消化器官への血流は減少している状態です。

 一方、副交感神経が優位になると心拍数が減少し、心臓から送り出される血流が少なくなるため血圧が下がります。脳や消化器官では血管が拡張して血流量が増えるので、脳に酸素や栄養素が供給されたり消化や排泄が促されたりします。

 交感神経は日中活動時や緊張・興奮状態時に優位になり、副交感神経は睡眠中リラックスしているときに優位になります。しかし、年を重ねるにつれて副交感神経の働きは低下し、交感神経が優位な状態になります。さらに以下のようなときは交感神経が過剰に働きやすい状態です。

●仕事や家庭、人間関係のストレスがかかる ●生活リズムが乱れる(食事や睡眠が不規則になる) ●更年期などホルモンバランスが乱れる

 交感神経が亢進した状態が続くと、血管が収縮し続けて高血圧になるばかりか、血管に負担がかかり、動脈硬化を引き起こす恐れもあります。脳や消化器官の血流が増えにくいので、脳の疲れや胃腸の不調もみられやすくなります。

「忙しくて休めていない」「緊張状態が続いている」ときには、深呼吸や瞑想の時間を作ったり、好きな音楽を聴いたり、ストレスに感じることを避けるなど、ゆったりと過ごしましょう。

 交感神経が働かない状態が続くと、副交感神経と交感神経とがうまく切り替わらなくなり、「起立性低血圧」*を起こして活動に参加しにくい状態となってしまいます。

*になっている時と比べて立っている時の上の血圧が20mmHg以上、下の血圧が10mmHg 以上下がる場合、「起立性低血圧」と診断されます。

 日中の活動や適度な緊張感を持つ機会は自律神経がバランスを保って働くためにも必要でしょう。日中に活動の機会がない」ときは、趣味や興味のある活動をしたり、好きな場所に出かけたり、散歩・ウォーキングを試してみてはいかがでしょうか。

(出典:https://www.moriseikei.or.jp/)


■ストレスと血流・免疫

 ストレスを感じると、自律神経が乱れて交感神経が優位になり、末梢血管が収縮して血行が悪化します。これにより、手足の冷え、肩こり、むくみなどが起こるほか、血液がドロドロになったり、血圧が上昇して血管に負担がかかったりするリスクも高まります。

ストレスが血流に与える影響

 自律神経の乱れ ⇒ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になります。

血管の収縮 ⇒交感神経の働きが活発になると、末梢血管が収縮して血行不良となり、冷えや肩こり、むくみなどの症状を引き起こします。

血流の質の変化 ⇒ストレスホルモンが分泌され、血液がドロドロになりやすくなるほか、血管に負担がかかり血栓ができやすくなります。

血圧の上昇 ⇒ストレス反応で血圧が上昇し、血管への負担が増加します。

ストレスで免疫が抑制される?

 ストレスがかかると、コルチゾールなどのストレスホルモンが過剰に分泌されることや、自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位になるという生理的変化により、免疫細胞の働きが抑制されたり、免疫細胞の数を減らしたりするだけでなく、粘膜免疫を担うIgA抗体の分泌低下や、睡眠の質の低下などが複合的に作用して免疫機能が低下します。

 具体的なメカニズムとして以下の4つが考えられます。

ストレスホルモンの影響:ストレスを感じると、体はコルチゾールというホルモンを分泌。このコルチゾールは、T細胞やNK細胞といった免疫細胞の働きを抑制する作用がある。

自律神経の乱れ:ストレスは交感神経を優位にさせ、副交感神経とのバランスを崩す。自律神経は免疫系を調節する役割を担っており、このバランスが崩れると免疫力が低下する。

免疫細胞の減少・機能低下:ストレスによるコルチゾールの過剰分泌は、T細胞などの免疫細胞の数を減少させたり、働きを低下させたりする。また、サイトカインのバランスが崩れることで、免疫応答が阻害されることもある。

その他の要因:睡眠不足(質の良い睡眠は免疫細胞の生成を助けるが、ストレスによる睡眠不足は免疫機能の低下を招く) ②栄養吸収の低下(自律神経の乱れは消化吸収の効率を低下させ、免疫に必要な栄養素の不足につながる可能性もある)

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ストレス対策は ①ポジティブ(体力) ②笑い(血流) ③休息(睡眠)

「体力」が落ちているとポジティブでエネルギッシュな考え方は出来ませんし、免疫機能も低下します。「笑い」は脳血流の流れを促進し、脳細胞を活性化します。また、横隔膜が刺激されることで血流促進効果が生じます(イギリスの研究発表)。「休息」は自律神経を副交感神経優位にします。

 康復医学学会では、エネルギー産生の促進には「コエンザイムQ10」を、血流改善には「HM-3000(特系霊芝)」を、質の良い睡眠には「ラフマ」をお勧めしています。これらは、ストレスが間接的要因となる様々な病気の予防に効果的です。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年2月27日金曜日

腸内細菌

 がん治療薬の効果高める腸内細菌

 国立がん研究センター等の研究チームは、がん免疫薬(「オプジーボ」「キイトルーダ」等)の効果を高める腸内細菌を発見、マウス実験で効果を確認しました。この腸内細菌を活用すればより多くの患者に薬が効くようになる可能性が期待できます(2025.07『ネイチャー』誌に掲載)

 がん免疫薬は、免疫細胞の働きを抑えるブレーキを解除してがん細胞に対する攻撃力を高めますが、治療効果がある患者は2~3割程度です。薬の投与前の患者の効果予測技術の開発や、効果を高めるための研究が世界各国で進んでいます。

 研究チームは、がん免疫薬を投与した肺がん・胃がん患者総計50人の便を調査。薬の治療効果があった人は「ルミノコッカス科」という種類の腸内細菌の割合が多いことがわかりました。この細菌を分析して新種の腸内細菌「YB328」を発見しました。YB328の機能や性質を調べるため、がん免疫薬が効かなかった患者の便を移植したマウスに、がん免疫薬とYB328を投与したところ、マウスのがんが縮小したのです。研究チームはYB328ががん免疫薬の効果を高める可能性があるとみて、遺伝子解析や細胞実験を進め解析や実験を進め、詳しい仕組みを調べました。その結果、YB328は免疫の司令塔とされる「樹状細胞」を刺激し、活性化させていることが分かったのです。樹状細胞はがん細胞の目印を免疫細胞に伝える役割を持ち、YB328で活性化した樹状細胞ががん組織周辺に移動し、免疫効果を高めている可能性があります。YB328は日本人の約2割が保有していると言われています。

「YB328はゲノム配列をみても安全性が高い。がん免疫薬が効かない人に対して治療効果が見込めるほか、効果があった人に対しては効果を高める可能性がある」(国立がん研究センター研究者)

 国立がん研究センター発のベンチャー企業は、2027年にも、がん患者にYB328を投与してがん免疫薬の効果向上を狙う治験を始めます。初期の治験で安全性を確認し、その後、細菌の品質管理方法等を検討します。国も国内製薬15社からなる日本医療研究開発機構(AMED)を通して支援する予定です。

 腸内細菌は様々な病気、老化、免疫、脳機能などへの関与が明らかになりつつあり、研究も盛んに進んでいます。腸内細菌を使う医療は今後拡大が見込まれており、腸内細菌などを使う「マイクロバイオーム治療薬」の世界市場は2034年には32億ドル(約4705億円)に達するとみられています。

(出典:https://www.nikkei.com/)


■免疫と腸内細菌の関係

 腸内細菌は体内の免疫システムに深く関わり、善玉菌と悪玉菌のバランスが免疫力向上や感染症予防に重要です。腸内環境が乱れると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなるだけでなく、アレルギーや自己免疫疾患の発症リスクも高まります。腸内細菌の多様性を維持し、食物繊維の摂取や発酵食品の利用、そしてストレスの少ない生活を送ることで、健やかな腸内環境を保ち、免疫機能を高めることが期待できます。

腸内細菌と免疫の仕組み

●免疫細胞の活性化:善玉菌は免疫細胞を活性化させ、病原体から体を守る抗体を効率的に生成します。

●腸壁の強化:腸内細菌は腸壁を強化し、外部からの有害物質の侵入を防ぐバリア機能の役割も担います。

●免疫の調整:腸内細菌は免疫細胞とコミュニケーションを取り、全身の免疫反応を適切に調整します。

免疫機能低下と腸内環境の乱れ

【感染症のリスク増加】:腸内環境のバランスが崩れ、悪玉菌が増加すると、免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。

【アレルギーや自己免疫疾患の発症】:腸内環境の乱れは免疫機能の異常を招き、アトピーやリウマチなどのアレルギー性疾患や自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。

免疫機能を高めるための腸内環境の整え方

①バランスの良い食事 ⇒食物繊維や発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルト、キムチ等)を積極的に摂取し、善玉菌を増やします。

②ストレスの管理 ⇒腸と心はつながっているため、ストレスを溜めず、心身を健やかに保つことも大切です。

③腸を温める ⇒低体温は腸内細菌の減少につながるため、腹巻きなどで体を温めましょう。

④腸内細菌の多様性を維持する ⇒善玉菌だけでなく、適切なバランスで存在する日和見菌や、時に役立つ悪玉菌も含め、腸内細菌の多様性を維持することが重要です。

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 当学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」には、免疫を高める作用があります。悪性腫瘍や免疫不全の治療に用いているインターロイキン2の産生を高め、免疫系が活性化されます。また、がんなどを抑制するヒト末梢リンパ球のNK細胞の活性を強めるほか、細胞免疫を活性化することが確認されています。


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愛・感謝 村雨カレン

2026年2月18日水曜日

アドレナリン

 アドレナリンの歴史

 アドレナリンの歴史は、1900年に高峰譲吉上中啓三が世界で初めて副腎から抽出・結晶化に成功したことから始まります。彼らはアメリカの製薬会社パーク・デイビス(現ファイザー)と協力して、アドレナリンの商品化に取り組みました。

 当初、アメリカでは別の研究者であるジョン・エイベルが発見した「エピネフリン」という名称が使われていました。しかし、後に高峰らの発見が正式に認められ、日本では2006年にアドレナリンという名称が採用されました。

(1)発見と結晶化

 1890年代後半から、欧米の研究者たちは副腎の抽出成分に注目し、"血圧上昇作用"や"止血作用"があることを発見していました。

 1900年、高峰譲吉と上中啓三は、アメリカのパーク・デイビス社の研究プロジェクトに参加し、牛の副腎からアドレナリンを抽出し、世界で初めて結晶化することに成功しました。

 この結晶化されたアドレナリンは、外科手術の止血剤として使用され、患者の生存率向上に貢献しました。

(2)名称と商品化

 高峰譲吉は、副腎を意味するラテン語「adrenal」に由来する「アドレナリン」と命名しました。

 一方、アメリカのジョン・エイベルは、同じ物質を「エピネフリン」と命名していました。

 高峰は、パーク・デイビス社と協力してアドレナリンの商品化に取り組み、1901年にアメリカで特許を取得し、1902年には日本でも販売を開始しました。

(3)名称論争

 高峰の死後、エイベルは高峰の研究は自分の盗作であると主張し、アメリカでは「エピネフリン」という名称が使われ続けました。しかし、ヨーロッパでは高峰らの功績を認め、「アドレナリン」という名称が使われました。日本では、2006年の薬事法改正で「アドレナリン」が正式名称として採用され、名称論争に終止符が打たれました。

(4)現在の状況

 アドレナリンは、現在でも医療現場で広く使用されており、特に心肺蘇生処置やアナフィラキシーショックの応急処置などに欠かせない薬となっています。

 また、アドレナリンは、一般的に「興奮状態」や「緊張状態」を表す言葉としても使われています。

(出典:https://diamond.jp/ 他)


■"全集中"でアドレナリンをコントロール!

「アドレナリンが出て良いパフォーマンスがでた。試合中は痛みも感じない」などの表現をすることがあります。そもそもこの「アドレナリン」とは何なのでしょうか。

生き延びるためのホルモン「アドレナリン」

 アドレナリンとはホルモンの一種で、健康や生命、成長などを維持するために、体の様々な機能を調節する役割があります。人間が外敵から襲われ、生き延びるためには戦うか逃げるしかないといった、まさに"生命の危機"というような状態になったときに出るホルモンです。アドレナリンは、心拍数を上げ、体内により多くの酸素を供給できるように血流を流すため、いつも以上の力が出せる状態になります。そして筋肉にエネルギーを送ったり、瞳孔を開いて周囲がよく見えるようにしたりします。また、戦いや逃亡途中に尿をしたくならないように、膀胱を広げて尿をためやすくしたりもします。

 アドレナリンは、主に腎臓の上にある副腎髄質で作られます。また、脳や自律神経の交感神経節でも作られています。そして、生き残りをかけたような状態になると、脳からアドレナリンを出すように指令が出て、脳の視床下部で拡散し、「やるぞ!」と感情に働きかけ、交感神経節を通って身体の機能として戦闘態勢を整えて、心と体の準備をします。

 アドレナリンの出過ぎはあまりよくありません。その状態は、血流は増加しますが末端の血管は収縮したままなので、体が硬くなって思うように動けなくなり、パフォーマンスは悪化します。またこの状態が続くと、自律神経にも悪影響を与えて、冷え性や自律神経失調症になる場合もあります。アドレナリンが出過ぎるのは、ひとつには不必要に緊張し過ぎているような場面で、「交渉が失敗したらどうしよう」「試合で負けたらどうしよう」等、過度な心配をしているとこうなります。結果、体が硬くなり、動きも悪くなってしまいます。日常生活でいえば、常にストレスに晒されているような状況です。

アドレナリンは、簡単に調節できる?

 調節方法の一つが「深呼吸」。3秒吸ったら6秒吐くというイメージで深くゆっくり呼吸しましょう。緊張を感じた時、まず1分間、深呼吸をしましょう。これは、試合の最中でも有効です。ミスをした時、同じミスを繰り返さないように、深呼吸で間を作り、ミスの理由について分析をすると、落ち着いてプレーに戻れます。

"○○の呼吸"で作る全集中。それが「ゾーン」

「ゾーンに入った」という状態があります。人気アニメ『鬼滅の刃』における「全集中」という言葉で表される状態、これは典型的な「ゾーン」です。闘争心だけでは体が硬くなり、呼吸も乱れて冷静さもなくなります。そのときに呼吸を整え、アドレナリンの過剰な放出を抑えれば、集中力が極限まで高まります。それがいわゆる「ゾーン」です。体をコントロールしている自律神経の機能のうち、唯一、人間が意識して高めることができるのが呼吸です。言い換えれば、アドレナリンをコントロールするためには呼吸の方法が重要なのです。


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愛・感謝 村雨カレン


2026年2月11日水曜日

下痢

 冬に増える下痢の要因

 気温が低く寒さが厳しくなる冬は、お腹のトラブルが起こりやすくなります。

「冬にお腹が緩むのは仕方がないと諦めてはいけない。下痢は体力を失うだけでなく、繰り返せば肛門に過度に負担がかかり、細菌感染などで痔疾患の要因を招くことも。下痢になる原因を知ることで自分の体を守り、快適に過ごせるようになる」(草間かほるクリニック・草間院長)

 そもそも下痢はなぜ起きてしまうのでしょうか。下痢とは、便が通常と比べて水分量が多くなり過ぎてしまった状態。口にした食べ物は、食道から胃に送られて消化されやすい形になり、小腸で消化吸収が行われます。そして大腸で水分が吸収されて便として排泄されますが、水分量が80~90%で軟便に、90%以上で水様便、いわゆる"下痢便"になります。

 冬は、下痢などのお腹のトラブルが増える季節ですが、下痢は便が緩くなるメカニズムから大きく4つに分けられます。

 腸での水分吸収が妨げられて起こるのが『浸透圧性下痢』です。人工甘味料や薬が原因になることや、食べ過ぎによる消化不良、乳糖不耐症などからも起きます。腸からの水分分泌が過剰になるのが『分泌性下痢』です。細菌やウイルス感染、寄生虫、アレルギーなどで起きます。腸が過剰に動くことによるのが『蠕動(ぜんどう)運動性下痢』です。大腸で十分に水分が吸収されないまま便となるので、緩くなってしまうのです。ストレスや緊張、冷えで起きることが多いですが、暴飲暴食、香辛料やコーヒーなどの刺激物がきっかけとなることもあります。腸の炎症を原因とするのが『滲出性下痢』です。腸管の粘膜が損傷し、血液や細胞内の水分が腸管内に滲み出て下痢になります。クローン病・潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患や、細菌性大腸炎・虚血性腸炎などが原因となります。

 冬に下痢が増えてしまうのは、寒さによりお腹が冷えやすいことがあります。また、ノロウイルスなどのウイルス性の食中毒も起きやすく、飲み会などのイベント後の消化不良、就寝時や起床時に冷えてしまうことなども原因となります。

 お腹が緩くなってしまったら、まず必要なのは安静と保温です。体を冷やさないように、特にお腹まわりを温めて、楽な姿勢で体を休めましょう。お腹を温めるには腹巻きがオススメです。注意したいのが、下痢止めの服用。細菌やウイルス感染、食中毒などが原因と疑われるときは、腸の蠕動運動を止めるタイプの下痢止めの薬は服用してはいけません。下痢によって有害物質を体の外に出しているので、無理に止めない方がいいのです。

(出典:https://weathernews.jp/)


■ゆるハラ・下痢の対策

 便の水分が異常に増え、下痢便や軟便を繰り返し、腹部不快感や腹痛を伴う状態を「下痢もしくは下痢症」といいます。理想的とされる便の水分量は70%~80%です。

下痢や軟便のメカニズム

 正常な腸では「蠕動運動」により、腸の内容物を肛門側に送ります。腸を通過する際、内容物の水分が体内に吸収され適性な便を作ります。しかし、何らかの原因で蠕動運動が異常に活発になったり、水分量の調節機能に障害が起きると、下痢便や軟便になったりします。

 腸の蠕動運動が過剰になると、内容物が腸を急速に通過するため水分の吸収が十分に行われず、水分の多い下痢便や軟便になります。また、腸の水分吸収が不十分の時や、腸からの水分分泌が増えると、腸の中の水分が異常に多くなり下痢便や軟便になるのです。

下痢や軟便の原因

 下痢や軟便は、その原因によって対処法は異なります。2~3日前から症状が起こる前後の思いあたる原因を探ることが大切です。以下のような原因が考えられます。

【消化不良】 【食あたり・水あたり・食中毒】 【ストレス・緊張】 【その他】薬(抗生物質など)の服用・牛乳や乳製品の摂取・風邪・過敏性腸症候群(IBS)・腸自体の炎症や腫瘍(クローン病、潰瘍性大腸炎等)などの器質的な疾患

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下痢や軟便の対処法

 下痢は本来吸収すべき水分を排出しているので、脱水症状に気を付けなければなりません。水分補給は重要ですが、一気に冷たい水を飲まないように。ぬるめの白湯や番茶、常温のスポーツドリンクなどを少しずつこまめに補給することが重要です。

 またウイルスや細菌、食中毒による急性の場合は病院で受診すべきです。体の防御反応として、侵入したウイルスや細菌を速やかに外に出そうとして下痢になっているため、市販の下痢止め薬などで止めることはやめたほうがいいでしょう。下痢止め薬を飲んでいいのは、お腹を冷やしたり、食べ過ぎや飲み過ぎ、過敏性腸症候群の場合です

 下痢や嘔吐を繰り返して、めまいや頭痛が出てきたときも体内の水分が失われている危険性があります。急性の下痢はたいてい1週間以内に治りますが、長引く場合は何らかの病気が隠されている可能性もあります。専門医を受診することをおすすめします。

 まだまだ厳しい寒さが訪れることもあります。しっかり体をケアすることを心がけ、元気に過ごせるようにしましょう。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

2026年2月4日水曜日

動脈硬化

 細菌由来の脂質と動脈硬化の関係

 動脈硬化は、高血圧や脂質異常症、喫煙、糖尿病などが主な原因とされ、血管の壁にコレステロールなどがたまって硬くなる病気です。近年、これらの伝統的なリスク因子に加え、細菌、特にその成分である「脂質」が引き起こす慢性的な炎症が、動脈硬化の発症や進行に深く関わっていることが明らかになってきました。

 注目されているのは、主にグラム陰性菌の細胞壁の外側にある「リポ多糖(LPS)」という脂質です。LPSは「内毒素(エンドトキシン)」とも呼ばれ、私たちの体内で免疫反応を引き起こす強力な物質です。このLPSが体内、特に血中に侵入する主な経路として、歯周病と腸内環境の乱れが挙げられます。

 歯周病 

:歯周病は、歯周病菌による歯ぐきの感染症です。進行すると歯周ポケットが深くなり、そこから歯周病菌やその成分であるLPSが容易に血管内に侵入します。実際に、動脈硬化を起こした血管の病巣から歯周病菌が検出されたという報告もあります。

 腸内環境の乱れ(リーキーガット) 

:腸内細菌のバランスが崩れると、腸の粘膜バリア機能が低下し、LPSなどが血中に漏れ出しやすくなります。高脂肪食の摂取は、このような「メタボリックエンドトキセミア」と呼ばれる軽度なエンドトキシン血症を引き起こし、動脈硬化のリスクを高める可能性が指摘されています。

 血中に入ったLPSは、免疫細胞の一種であるマクロファージを活性化させます。活性化したマクロファージは、炎症を引き起こす様々な物質(炎症性サイトカイン)を放出します。この反応が慢性的に続くことで、血管の内側を覆う内皮細胞が傷つけられます。

 血管内皮細胞が傷つくと、血液中の悪玉(LDL)コレステロールが血管壁に侵入しやすくなり、酸化LDLへと変化します。マクロファージは、この酸化LDLを異物とみなして取り込みますが、処理しきれないほど大量にあると、コレステロールを溜め込んだまま死んでしまいます。この死んだマクロファージの残骸などが粥状の塊(プラーク、アテローム)となり、血管壁に蓄積していくことで動脈硬化が進行します。つまり、細菌由来の脂質は、直接血管の壁を厚くするのではなく、免疫システムを介して「慢性炎症」を引き起こし、その結果として動脈硬化のプロセスを加速させる「引き金」の役割を果たしているのです。

 動物実験では、LPSの投与による動脈硬化の悪化が確認されています。また、歯周病を持つ人はそうでない人に比べて脳梗塞のリスクが2.8倍高いという報告もあり、細菌感染と動脈硬化性疾患との関連が強く示唆されています。しかし、この分野はまだ研究途上であり、細菌由来の脂質が動脈硬化に与える影響の全容解明には至っていません。

 とはいえ、細菌由来の脂質が原因の慢性炎症が動脈硬化の重要なリスク因子であることは間違いありません。日常の歯周病予防やバランスのとれた食事による腸内環境整備が、従来の生活習慣病対策と並行して、動脈硬化を防ぐ上で極めて重要であると言えるでしょう。


■動脈硬化と一酸化窒素(NO)

 心臓疾患には、心臓の冠動脈の血管が徐々に狭窄する「狭心症」、詰まってしまう「心筋梗塞」などがあり、その原因の大半が動脈硬化です。

血管内皮細胞の損傷 ⇒ 動脈硬化

 血管の内側にある血管内皮細胞は、高血圧、高血糖、コレステロール、喫煙、ストレスなど様々な原因により損傷します。右図のように、損傷した部分からは血液中の悪玉コレステロールなどの有害物質が侵入し、血管壁を厚くし、血管が狭くなり、その結果として動脈硬化となってしまいます。

血管内皮機能を調整しているNO

「一酸化窒素(NO)」は、主に血管の一番内側を覆っている「血管内皮細胞」から作られます。運動などで血流が速まると、それを刺激としてNOが放出されます。このNOには、中膜の筋肉層に働きかけて血管を柔らかくし、拡張させる「血管拡張作用」や、血栓ができるのを防ぐ「血小板凝集抑制作用」、また、単球などの白血球が血管内皮細胞に接着したり内皮細胞下組織に浸潤したりするのを防ぐ作用などがあります。

 これらの働きにより、NOは"血管を若々しくしなやかに保つために不可欠な物質"と言えます。※この発見は非常に重要視され、1998年にはノーベル生理学・医学賞の対象となりました

 しかし、血管内皮細胞が損傷するとNOは減少、血管内皮細胞の機能が低下し、動脈硬化も進行します。

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 血管内皮細胞は、微小循環をはじめとする毛細血管を円滑に維持しています。NOの産生が低下すると、血管が収縮し、炎症を起こしやすく動脈硬化になりやすい血管になってしまいます。

 また、生活習慣などの悪影響によって、過剰になった活性酸素による酸化ストレスが動脈硬化を進行させてしまいます。

 康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」には、NOの産生促進に関するデータ、および抗酸化酵素GSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)の産生促進・活性化に関するデータがあります。


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愛・感謝 村雨カレン


2026年1月28日水曜日

血液の健康

 水を飲んでも血液サラサラにならない?

 世間では「水を飲めば血がサラサラになる」と信じられ、こまめに水分を摂るよう奨励されています。確かに、水は生きていく上で不可欠なもので、三日間水を飲まなかったら死んでしまいます。しかし、何にでも適量というものがあり、植木も水がなければ枯れますが、水をやり過ぎても根が腐ります。「過ぎたるは及ばざるが如し」で、人体も水を摂り過ぎると、様々な問題が起こるのです。

 たとえば、人間の体温は暑い場所でも寒い場所でも変わりません。血液中の水分量は腎臓が調節するので、水をたくさん飲めば、それだけ排尿が多くなり、逆に水を飲まなければ、尿は濃く、少なくなります。つまり水分の摂取量を増やしても、血液の中の水分の量は変わらないのです。これがホメオスタシス(恒常性の維持)といわれる人体の働きです。

 人は年をとるにつれ、頻尿や口の渇きなどの水分代謝の異常症状が表れます。これを中国医学・漢方医学などでは「水毒」といい、必要な組織(細胞内)に水が足りず、不必要な組織(細胞外=胃袋、皮下、細胞と細胞の間など)に余分な水がたまっている状態と捉えます。年をとると、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症が起こりやすいので、西洋医学では水分を多く摂るよう指導します。しかし、皮膚に弾力性がなくなってシワが表れるように、胃や腸などの内臓も、弾力性を失いダラリとしてきます。水をたくさんとっても、下垂している胃腸に水分がたまるだけで、血液には吸収されにくいのです。それどころか胃腸にたまった余分な水分は体全体を冷やし、様々な臓器の機能を低下させたり、血栓を作りやすくさせたりするという側面もあります。なぜなら血栓ができるのは、"冷え"が大いに関係しているからです。水を冷やすと氷になるように、人体内の物質も冷やすと硬くなるのです。水には万物を冷やす作用があるため、体が冷えると体内の余分な水を排泄して"冷え"から逃れようとします。風邪をひくと鼻水やくしゃみが出たり、寝冷えすると下痢(水様便)をしたりするのは、すべて余分な水を捨てて体を温めようとする反応です。

 動物は「前もって水を飲んでおこう」などと考えません。ノドが渇いたときだけ水を飲みます。人間だけが「1日2リットルの水を飲むように」などといわれ、飲みたくないのに飲んだ結果、不健康になってしまっているのです。

 真の「血液サラサラ」を目指すには、適切な水分補給に加えて、以下のような総合的な生活習慣の見直しが不可欠です。

食生活の改善:脂質の多い食事を控え、青魚や納豆、玉ねぎ、緑茶など、血液サラサラ効果が期待できる食品を積極的に摂りましょう。

適度な運動:定期的な運動は血行を促進し、血中の脂質や糖の代謝を助けます。

その他の生活習慣:禁煙やストレス管理も、血管の健康を保つ上で重要です。

 バランスの取れた食事や運動習慣など、総合的なアプローチが健康な血液と血管を維持するための鍵となります。

(出典:Dr.石原の自然療法 http://ameblo.jp/ishihara-yumi/ 他)


■血液の健康は微小循環の改善から

ドロドロをサラサラに変えられるのは「酵素」だけ!

 そもそもドロドロ血液とはどんな状態かというと、赤血球が2個以上つながった状態を指していて、画像でいうと右側です。このように赤血球がくっついた状態をルロー(連銭形成)といいますが、赤血球は2個つながっただけでも微小循環血管には入るのが困難です。

 ルローがさらに悪化して、赤血球が球状になったものをアキャンソサイトといいます。そこまで行くと重症で、微小循環が悪化し、全身に酸素も栄養素も運ばれず、組織は飢餓状態になります。ほとんどの病気が微小循環不良から起こるといっても過言ではありません。

ドロドロの原因、そしてルローをほどくカギとは!?

 本来、ひとつひとつ独立しているはずの赤血球がくっついてしまう原因は、血液内の液体成分が高タンパク状態になったり、酸化油脂などの悪い油や糖化タンパクが増えたりすることにあります。今回の通信1枚目にあるように、いくら水を飲んでもサラサラにはならず、かえって悪影響をもたらすことにもなります。この赤血球のルローをほどく力は「酵素」にしかないのです。体内では代謝酵素が働きますが、食物酵素も体内で吸収され、血中でルローをほどきます。酵素の入った食事(「生」の食物と「発酵食物」)が効果的です。

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サラサラだけではダメ、微小循環の改善が重要!

 微小循環を改善することが、あらゆる病気の予防および治癒に影響します。

 血液の質をサラサラにすることはその条件の一つにすぎません。血液の機能にも注目する必要があります。

 微小循環血管を改善し、血液の機能を高めるのが、康復医学学会の主要研究生薬である「HM-3000(特系霊芝)」です。HM-3000は細動脈・細静脈と微小循環血管の接合部分にある括約筋の柔軟性を促し、さらに赤血球が運んできた酸素をヘモグロビンから切り離して全身の組織に届ける機能を改善します。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン