2020年2月26日水曜日

DHA・EPA

魚を食べる人ほど認知症リスク少ない?

魚をよく食べる人ほど認知症を発症するリスクが低いことが、日本人高齢者を対象とした研究で明らかになりました(British Journal of Nutrition誌190903電子版)。

 日本は魚の摂取量が多い国の1つです。魚には、EPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)など、認知機能の低下予防に役立つ可能性のある栄養素や、ビタミンB12やビタミンEのような、神経保護作用を持つ栄養素が含まれています。ゆえに日常的な魚の摂取は、認知症発症リスクの低下をもたらす可能性があります。

 これまでに、日本食や地中海食などが認知症予防に役立つことを示唆する研究結果がいくつか報告されています。これらの食事法の特徴の1つは、魚を豊富に食べることであるため、日常的な魚の摂取が認知症リスクの低下に関係するのでは、と言われてきました。しかし、魚の摂取と認知症発症の関係を調べた研究はこれまで5件しか行われておらず、それらは一貫した結果を示せませんでした。そこで東北大学の研究チームは、65歳以上の日本人を対象に、魚の摂取量とその後の認知症発症の関係を調べることにしました。

 対象は、宮城県大崎市に住む65歳以上の市民のうち条件を満たした1万3102人です。2006年12月に最初の調査の一環として食物摂取頻度調査を行い、魚とその他の食品の摂取状況を調査。魚の摂取については、①刺身などの生魚と加熱調理した魚、②すり身の魚について尋ねました。魚も含む全ての食品について、食べる頻度を以下の中から選択させました:ほとんど食べない/月1~2回/週1~2回/週3~4回/ほぼ毎日。
 ①と②を合わせて、1日当たりの魚の摂取量を推定し、その値に基づき対象者を、最も少ない(Q1群)/やや少ない(Q2群)/やや多い(Q3群)/最も多い(Q4群)の4群に分けました。各群の1日当たりの魚摂取量の平均は、20.4g、44.3g、57.7g、96.9gでした。

 5.7年間の追跡期間中に、1118人(8.5%)が認知症を発症していました。認知症発症に影響を与える可能性のある、年齢、性別、BMI(体格指数)、病歴、学歴、喫煙習慣、飲酒習慣、1日の歩行時間、精神的苦痛の程度、認知機能スコア、睡眠時間、緑黄色野菜と果物の摂取量を考慮して分析したところ、魚の摂取量が最も少ないQ1群に比べ、Q2群では、認知症発症リスクが10%低い傾向が見られました。Q3群では15%、Q4群では16%のリスク低下が認められ、いずれもQ1群との間に統計学的有意差が認められました。全体として、魚の摂取量が多いほど認知症リスクは低いことも示唆されました。

 こうした関係は、追跡開始から2年以内という早い段階で認知症と診断された患者や、研究に参加した時点で認知機能が低下していた患者を除外しても、変化しませんでした。
 今回の結果は、魚の摂取と認知症リスクの間に逆相関関係があることを示し、日常的な魚の摂取に認知症予防効果があることを示唆しました。
(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)

■DHAとEPAが脳にいい理由

認知症予防の一環として青魚摂取を推奨する動きは、自治体にも出ています。香川県の認知症高齢者支援サイトには、「EPA、DHAがしっかりとれる ちゃちゃっと作る魚のおかず」というレシピが並びます。もともと魚をよく食べる地域ですが、瀬戸内海でよく捕れるハマチやサワラもメニューに入れ、1日1食魚を食べることをすすめています。

 なぜ、DHAとEPAが脳にいいのでしょうか。実は、脳神経組織はその約50%を脂質が占めています。DHAは体内では主に脳細胞膜を形成するリン脂質の成分になり、脳や網膜など神経組織の発育と維持に欠かせません。脳内のDHA量が低下すると、認知機能低下の要因になることが、複数の研究からわかっています。

 EPAは1960年代にその働きが発見されて以来、血液の性状を健康に保ち、特に血栓ができにくくなり、高脂血症を予防する結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防するという働きがあるということが世界中の医学者によって研究され続けてきました。脳卒中などの脳血管障害は認知症の原因になるため、EPA摂取も認知症対策につながるのです。

国立長寿医療研究センターの研究(右図参照)では、60~79歳の男性232人、女性198人を対象に、10年後の認知機能低下リスクがどう変わるかを検証しました。そして、血液中のDHA濃度が「中間」または「高い」人は、「低い」人に比べて、10年後の認知機能低下リスクが0.11倍または0.17倍低いことがわかりました。

 海外の研究でも同様の報告は複数あります。65歳以上を対象に7年間追跡調査した「Chicago Health and Aging Project」では、魚の摂取でアルツハイマー型認知症のリスクが60%低下。「Rotterdam Study」では、同じく魚の摂取でアルツハイマー型認知症リスクが70%低下しました。

 EPAやDHAはともに、ヒトの体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種で、魚の油に含まれ、イワシやサバなど青魚など脂の乗った魚に豊富に含まれています。

============

 康復医学学会の森昌夫理事長が長年の研究成果として開発した「認知機能障害改善組成物」(特許第6382281号)は、食用アマニ油、霊芝エキス、セレン含有ビール酵母、サバペプタイド、霊芝炭末のほか、DHA・EPA含有精製魚油を加え、認知症に特化したサプリメントとして商品化されています。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2020年2月19日水曜日

電子たばこ

米国、喫煙年齢を21歳に引き上げ電子たばこ人気抑制へ

アメリカ議会は昨年12月19日、通常のたばこおよび電子たばこ、さらにあらゆるたばこ製品の購入可能年齢を、2020年内に現在の18歳から21歳に引き上げる審議を可決しました。米国では基本的に喫煙可能年齢は18歳以上とされるものの、ほぼ半数の州がすでにこれを21歳以上に引き上げて設定しています。
 ドナルド・トランプ大統領は昨年9月に、フルーツやメンソールなどのフレーバー付き電子たばこの販売禁止を提案したものの、その後11月に21歳未満への販売禁止へと方針を変更し、この議案を支持していました。

 米国では10代の電子たばこ喫煙者数が急増しています。米食品医薬品局(FDA)は、2018年には360万人以上のミドル~ハイスクール(12~18歳)年代が電子たばこを使用したと報告しました。また、高校生の間での喫煙率は減少していて、全体の約3.6%しかたばこを使用していないとされる一方、電子たばこはというと、直近の集計月ですでに昨年のほぼ2倍、全体の20.9%が使用したと報告されています。

 この急激な増加傾向が、電子たばこ使用が原因と見られる全国的な肺疾患患者増加の原因と考えられ、今回の議会による法定喫煙年齢の引き上げ案可決を促すことになりました。米疾病予防管理センター(CDC)は、約40人が死亡したこの肺疾患の原因をまだ特定していないものの、電子たばこの成分に含まれる麻薬成分テトラヒドロカンナビノール(THC)の"割り材"に使われる、ビタミンEアセテートがその可能性が高いとの報告をしています。

 全米の喫煙許可年齢を18歳から21歳に引き上げた法律が全米に施行されたところで、すでに21歳以上に引き上げている半数の州では何も変わることはありません。それでどれほどの効果があがるのかにはやはり疑問の声もあり、禁煙推進団体「Campaign for Tobacco-Free Kids」の代表マシュー・マイヤーズ氏は、「21歳への年齢引き上げは前向きなステップになる話だが、たばこ・電子たばこ業界は他の問題から人々の目をそらすためにそれを支持している。たとえばフレーバー付き電子たばこやメンソールたばこを全面禁止にするほうが、まだ効果があるだろう。年齢制限が問題の解決策になるのなら、最初から今回の問題は起こっていないはずだ」と手厳しい指摘をしています。米国では独自にフレーバー付き電子たばこの販売を禁止する州や自治体が増加しています。
(出典:https://japanese.engadget.com/)

■新型たばこに対する康復医学的見解

新型たばこは、従来型の燃焼式とは異なる新しいたばこ製品です。葉たばこを加熱しニコチン含有エアロゾルを発生・吸引する「非燃焼・加熱式たばこ」と、液体を加熱してエアロゾルを発生・吸引する「電子たばこ」とがあります。

 非燃焼・加熱式たばこやニコチン含有の電子たばこには、燃焼式たばこと同様に依存性薬物のニコチンが含まれます。これらの新型たばこは、「煙が出ない又は煙が見えにくいので禁煙エリアでも吸える」、「受動喫煙の危険がない」、「燃焼式より健康リスクが少ない」などと誤認され、急速に広まっています。

 禁煙できない人、またはやめる意志のない人にとっては健康被害の低減につながるとして、新型たばこの使用を推奨する考え方があります。しかし、これらの新型たばこの使用と病気や死亡リスクとの関連性についての科学的証拠はまだ得られていません。非燃焼・加熱式たばこの主流煙中に、燃焼式たばことほぼ同レベルのニコチンや揮発性化合物(アクロレイン、ホルムアルデヒド)、約3倍の多芳香環炭化水素物(アセナフテン)等の有害物質が含まれているとの報告があります。
 一方、ニコチン入り電子たばこ使用者から検出されるたばこ特異的ニトロソアミンの尿中代謝物は、燃焼式たばこ使用者の 1.5~4.2%、揮発性有害物質の代謝物は 20~60%程度と少ない、とする報告がありますが、体内に有害物質が取り込まれているのは明らか。また、加熱でエアロゾルを発生させる仕組みは、ニコチン以外のリキッド成分を分解して複雑な混合物を発生させ、発がん性物質に変化することが指摘されています。葉たばこを加熱させてエアロゾルを発生させるタイプの電子たばこでは、燃焼式たばこと同様に放射線元素のポロニウムも含有されています。

 新型たばこは周囲の人々への受動喫煙の危険も指摘されています。従来のたばこ使用者の呼出煙と同様に、大量の"見えにくいエアロゾル"を呼出しています。
 世界保健機構(WHO)では、「電子たばこのエアロゾルによって、健康に悪影響がある可能性」を指摘しています。WHOの研究では、①電子たばこ使用者の呼出煙中のニッケルやクロムなどの重金属濃度は、燃焼式たばこの呼出煙よりも高い、②PM2.5、ニコチン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどの濃度は、通常の大気中濃度より14~40 倍(PM2.5)、10~115 倍(ニコチン)、2~8 倍(アセトアルデヒド)、20%(ホルムアルデヒド)高い、とされています。WHOは「受動喫煙者の健康を脅かす可能性があると考えることが合理的である」と述べています。特に、呼吸器疾患や冠動脈疾患をもつ患者さんなどにとっては有害な影響が懸念されます。

 新型たばこは、従来の燃焼式たばこに比べてタール(たばこ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されていますが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引する製品です。従って、使用者にとっても、受動喫煙させられる人にとっても、非燃焼・加熱式たばこや電子たばこの使用は推奨できません


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2020年2月13日木曜日

運動がもたらす効果

"青少年はもっと運動を" WHOが警鐘

世界保健機関(WHO)は昨年11月22日、世界の青少年の運動習慣をまとめた初の調査報告を発表し、5人に4人が健康に悪影響が生じるほどの運動不足に陥っている、と警鐘を鳴らしました。特に女子の運動量を増やす必要があるとしたほか、10代の子どもらをパソコンやスマートフォンの画面から引き離し、もっと運動させるために緊急措置を取る必要がある、と強調しています。
報告は医学誌「ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス」に掲載されました。
 WHOは2001年から2016年まで、146か国の11~17歳の青少年約160万人を対象に、散歩や遊び、自転車、団体スポーツといった活動を運動の定義に含めて調査を行っています。
 その結果、WHOが推奨する1日1時間以上の運動をしていない対象者は81%に上りました。また、運動量を増やすことが世界的な目標とされているにもかかわらず、15年にわたる調査期間中、状況はほとんど変化しませんでした。
 運動不足の青少年の割合は、バングラデシュの66%から韓国の94%まで、あらゆる国と地域で高い水準にありました。報告の主筆者、レジーナ・ガットホールド氏は、推奨基準を満たさない青少年が80~90%に上る国は「とても多い」と述べています。

 特に懸念されるのが、女子の運動不足です。WHOが推奨する運動時間を満たしていた割合を世界の男女で比べると、男子が22%だったのに対し、女子は15%にとどまっています。国別では、アフガニスタン、サモア、トンガ、ザンビアを除くすべての国で、女子の運動時間が男子を下回りました。
 報告は、青少年の運動不足の原因にハッキリとは言及していませんが、執筆者の一人であるリアン・ライリー氏は、発表前に記者らの取材に応じた際、「電子機器に起こった革命により青少年の行動パターンが変わり、座っている時間が増え、活動的でいる時間が減るのを助長しているようだ」と述べています。

 このほか執筆者らは、インフラの不備や治安上の問題によって、徒歩や自転車での通学が困難になっていると指摘しています。
(出典:https://www.afpbb.com/articles/)

■運動がもたらす4つの効果


世界保健機関(WHO)は、死亡に関わる危険因子の第4位に「身体的不活動」をあげています(第1位「血圧」、第2位「喫煙」、第3位「高血糖」)。身体的不活動とは、運動不足のこと。現代生活において、意識的に身体を動かすことが重要となりつつあるのです。

1.ダイエット効果

有酸素運動で脂肪を燃焼
 酸素で脂肪や糖質を燃焼しエネルギー源とする有酸素運動に伴う減量は、内臓脂肪型の肥満や生活習慣病、メタボの予防につながります。
筋トレで基礎代謝アップ
 レジスタンス運動(筋トレ)を行い筋肉量が増えると、基礎代謝量が上がります。すると消費エネルギー量が増え、太りにくい体を作ることが可能です。
動的ストレッチで消費エネルギー量アップ、疲労回復、ケガ予防
 柔軟運動による減量効果は少々難しいですが、動的ストレッチ(手首をほぐすなど柔軟性を高めていく運動)は、エクササイズ効果につながる動きも多く、消費エネルギー量アップにつながります。

2.身体の健全化

運動することで、血糖値や血圧、血中脂質について、様々な健康効果をもたらします。
血糖値改善 ⇒ 20分/日、3日/週の運動
 運動によりインスリンの働きが改善されます。これで正常化されるのが「血糖値」です。運動を習慣化すると代謝が活発になることで全身の血流が良くなり、脂肪細胞から分泌される物質が正常化し、体重の減少にもつながります。
血圧や血中脂質の改善 ⇒ 30分/日、3日/週の運動
 できれば毎日、最低でも週に3日以上の運動が必要です。ウォーキングや水泳などの有酸素運動が効果的でしょう。血圧が安定しているタイミングで運動することが重要です。

3.心の健康効果

体を動かすと交感神経が活発化し、物事の捉え方も前向きになります。また、β-エンドルフィンの作用で気持ちが高まり、幸せな気持ちになります。さらに、運動を継続することでドーパミンの分泌が盛んになり、ワクワク感も増加。そのほか、セロトニン作用により心身が安定し、ストレス解消にもつながります。

4.骨粗しょう症・がんの予防効果

骨粗鬆症予防には、栄養と骨刺激が大切
 骨粗鬆症の予防には、カルシウムなどの栄養素を摂取や日光浴だけでなく、骨への物理的な刺激(骨刺激)が重要です。ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨刺激が生じる運動を行なうことが、骨の健康につながります。
がん予防には適度な運動を
 がん予防のためにも運動は効果的です。紫外線やストレス、喫煙、暴飲暴食などで生じる活性酸素は細胞を傷つけることで老化や動脈硬化、がんなど、多くの疾患をもたらす原因です。活性酸素は身体的不活動でも高まると報告されています。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2020年2月6日木曜日

膵臓がん

食べ過ぎ飲み過ぎ "膵炎"に気をつけて

膵臓の病気、特に膵炎が増えています。膵炎は膵臓がんのような怖いイメージはありませんが、重症になると約10%は命を落とす侮れない病気です。
 
急性膵炎は良性の病気ですが重症になると命に関わり、慢性膵炎は自分では気づかないうちに少しずつ膵臓の働きを失っていく怖い病気です。
 膵臓は胃の奥にあり、長さ約15cmの横長の臓器で、膵液という消化液を作り、食物の消化に関与しているほか、インスリンなどのホルモンによる血糖調節を行っています。通常の血液検査や健康診断では、異常を指摘されることは稀で、異変が見つかったときには病気がかなり進んでいることがあります。

 急性膵炎は「お腹の火事」というほどの激烈な痛みを伴います。膵臓で作られた膵液(消化酵素)は、腸に分泌されてから活性化するのですが、急性膵炎になると膵臓内で活性化してしまい、自己消化(自分の細胞を溶かす)の炎症を起こします。その主な原因は飲酒です。
 また、膵炎が起こると自分を守る免疫の機能でサイトカイン(化学物質)が分泌され、飛び火を防ごうとするのですが、それが肺や腎臓など全身の臓器にダメージを与えてしまいます。局所の炎症が全身に広がり、重症例では臓器不全を合併して命に関わることがあります。
  ●お酒や食事の後から調子が悪い
  ●みぞおちの奥から背中に痛みがある、胃あたりが重だるい
  ●微熱がある
‥‥これらの自覚症状は要注意です。急性膵炎は、典型的には強い腹痛を伴いますが、軽症の場合は「我慢しようと思えば我慢できる」「なんとなく胃が重い」など症状がはっきりしないことあります。血液検査で膵酵素(アミラーゼやリパーゼ)の上昇を伴うことが多いため、まずは血液検査を行うことをお勧めします。

 慢性膵炎は、小さな炎症を繰り返しながら20年後、30年後には膵臓が機能しなくなってしまう病気です。一度膵炎が起こると膵臓にダメージが残り、膵液の流れが滞ってしまうことがあります。そうなると、その後一生膵炎を起こしやすい状態となり、繰り返す膵炎によって急に具合が悪くなり社会生活にも影響し、負のスパイラルに陥るようになります。
 まずは急性膵炎を予防し、慢性膵炎にならないようにすることが大切です。また、急性膵炎になってしまったら、患者、かかりつけ医、膵臓の専門医が早期に医療情報を共有し、適切な治療や再発予防をしていくことが重要です。
 実は膵臓が原因なのに、胃や肝臓の不調と思い込み発見が遅れることがよくあります。また、酒量に関係なく、少量の飲酒で発症することもあります。膵臓に詳しい専門医は全国的に少なく、膵炎に対する予防や医学的な啓発が行き届いていないことがあります。
 膵炎は予防が最良の治療法です。飲食や飲酒の機会が多いこの時期は、膵臓に負担を掛けないように注意しましょう。
(出典:https://www.healthcare.omron.co.jp/)

■発見が難しい膵臓がんとその予防

◆小さい膵臓がんを見つけることは難しい

日本では、2人に1人は何らかのがんにかかり、3人に1人ががんで亡くなっています。しかし、がんは、発見が早ければ完治する病気です。日本人に多い胃がんは、検診や検査の体制も整い、発症後も元気を回復される方が増えています。
 一方で、膵臓がんは難治がんといわれます。膵臓は深いところ(胃の裏)にあり、臓器や血管に囲まれているため、腫瘍の発見や診断のための細胞採取が困難とされています。周辺にある動脈に膵臓がんが拡がると、がんの大きさが小さくても手術が行えないことが多々あります。これが、膵臓がん全体の7割は手術で治すことができないこと、がんによる臓器別の死亡数で第4位と不良であることの理由です。

◆膵臓がんは、小さく見つければ根治する確率が上がる

日本の膵臓がん患者のデータ(2万人超)によると、膵臓がん全体の5年生存率は13%と非常に不良ですが、10mm~20mmの大きさで見つけた場合は50%、10mm以下で見つけることができれば、80%以上に改善することが分かっています。しかし、その発見率は、10mm~20mmの大きさで全体の5%、10mm以下に至っては0.8%にすぎません。
 膵臓がんの症状として、腹痛、食欲不振、腹部膨満感、体重減少、黄疸、糖尿病の発症・増悪、背中の痛みなどが挙げられます。一般的に、初期は無症状なことが多いと思われていますが、20mm以下の患者の80%以上は、何らかの症状を認めることが明らかになっています。すなわち、上記症状で病院を受診した膵臓がんの患者が、不十分な検査で「異常なし」と診断されたために、発見が遅れて手術できない状況となってしまうことが多いのです。

◆膵臓がんの予防

膵臓がんの危険因子として、膵炎、胆石症、糖尿病があります。膵臓の炎症を繰り返しおこしていると、がん化しやすくなります。また、がんが存在していて、炎症を繰り返す場合もあります。慢性膵炎や急性膵炎もともに膵臓がんの発症と関係があります。糖尿病を患っている方も発生率が高いといわれています。
 生活習慣については、危険因子として、コーヒーの多飲喫煙肉食傾向肥満が膵臓がんの発生する確率を高くするといわれています。適度な運動をし、肥満を防いで、喫煙や食生活の改善を心がけることでリスクを減らすことが大切です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン