2020年2月13日木曜日

運動がもたらす効果

"青少年はもっと運動を" WHOが警鐘

世界保健機関(WHO)は昨年11月22日、世界の青少年の運動習慣をまとめた初の調査報告を発表し、5人に4人が健康に悪影響が生じるほどの運動不足に陥っている、と警鐘を鳴らしました。特に女子の運動量を増やす必要があるとしたほか、10代の子どもらをパソコンやスマートフォンの画面から引き離し、もっと運動させるために緊急措置を取る必要がある、と強調しています。
報告は医学誌「ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス」に掲載されました。
 WHOは2001年から2016年まで、146か国の11~17歳の青少年約160万人を対象に、散歩や遊び、自転車、団体スポーツといった活動を運動の定義に含めて調査を行っています。
 その結果、WHOが推奨する1日1時間以上の運動をしていない対象者は81%に上りました。また、運動量を増やすことが世界的な目標とされているにもかかわらず、15年にわたる調査期間中、状況はほとんど変化しませんでした。
 運動不足の青少年の割合は、バングラデシュの66%から韓国の94%まで、あらゆる国と地域で高い水準にありました。報告の主筆者、レジーナ・ガットホールド氏は、推奨基準を満たさない青少年が80~90%に上る国は「とても多い」と述べています。

 特に懸念されるのが、女子の運動不足です。WHOが推奨する運動時間を満たしていた割合を世界の男女で比べると、男子が22%だったのに対し、女子は15%にとどまっています。国別では、アフガニスタン、サモア、トンガ、ザンビアを除くすべての国で、女子の運動時間が男子を下回りました。
 報告は、青少年の運動不足の原因にハッキリとは言及していませんが、執筆者の一人であるリアン・ライリー氏は、発表前に記者らの取材に応じた際、「電子機器に起こった革命により青少年の行動パターンが変わり、座っている時間が増え、活動的でいる時間が減るのを助長しているようだ」と述べています。

 このほか執筆者らは、インフラの不備や治安上の問題によって、徒歩や自転車での通学が困難になっていると指摘しています。
(出典:https://www.afpbb.com/articles/)

■運動がもたらす4つの効果


世界保健機関(WHO)は、死亡に関わる危険因子の第4位に「身体的不活動」をあげています(第1位「血圧」、第2位「喫煙」、第3位「高血糖」)。身体的不活動とは、運動不足のこと。現代生活において、意識的に身体を動かすことが重要となりつつあるのです。

1.ダイエット効果

有酸素運動で脂肪を燃焼
 酸素で脂肪や糖質を燃焼しエネルギー源とする有酸素運動に伴う減量は、内臓脂肪型の肥満や生活習慣病、メタボの予防につながります。
筋トレで基礎代謝アップ
 レジスタンス運動(筋トレ)を行い筋肉量が増えると、基礎代謝量が上がります。すると消費エネルギー量が増え、太りにくい体を作ることが可能です。
動的ストレッチで消費エネルギー量アップ、疲労回復、ケガ予防
 柔軟運動による減量効果は少々難しいですが、動的ストレッチ(手首をほぐすなど柔軟性を高めていく運動)は、エクササイズ効果につながる動きも多く、消費エネルギー量アップにつながります。

2.身体の健全化

運動することで、血糖値や血圧、血中脂質について、様々な健康効果をもたらします。
血糖値改善 ⇒ 20分/日、3日/週の運動
 運動によりインスリンの働きが改善されます。これで正常化されるのが「血糖値」です。運動を習慣化すると代謝が活発になることで全身の血流が良くなり、脂肪細胞から分泌される物質が正常化し、体重の減少にもつながります。
血圧や血中脂質の改善 ⇒ 30分/日、3日/週の運動
 できれば毎日、最低でも週に3日以上の運動が必要です。ウォーキングや水泳などの有酸素運動が効果的でしょう。血圧が安定しているタイミングで運動することが重要です。

3.心の健康効果

体を動かすと交感神経が活発化し、物事の捉え方も前向きになります。また、β-エンドルフィンの作用で気持ちが高まり、幸せな気持ちになります。さらに、運動を継続することでドーパミンの分泌が盛んになり、ワクワク感も増加。そのほか、セロトニン作用により心身が安定し、ストレス解消にもつながります。

4.骨粗しょう症・がんの予防効果

骨粗鬆症予防には、栄養と骨刺激が大切
 骨粗鬆症の予防には、カルシウムなどの栄養素を摂取や日光浴だけでなく、骨への物理的な刺激(骨刺激)が重要です。ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨刺激が生じる運動を行なうことが、骨の健康につながります。
がん予防には適度な運動を
 がん予防のためにも運動は効果的です。紫外線やストレス、喫煙、暴飲暴食などで生じる活性酸素は細胞を傷つけることで老化や動脈硬化、がんなど、多くの疾患をもたらす原因です。活性酸素は身体的不活動でも高まると報告されています。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

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