2022年1月12日水曜日

褐色脂肪細胞

 アラフォー世代、無敵の体を作る食事

 どうして歳をとると太りやすくなってしまうのでしょうか。一般的には40歳を過ぎると太りやすく痩せにくい体質になると言われています。

 一番の原因は代謝の悪化です。40歳を超えてくると褐色脂肪細胞という脂肪細胞が急速に減少するためです。褐色脂肪細胞は体の中で脂肪を分解してエネルギーに変換してくれる細胞です。代謝の悪化は褐色脂肪細胞も減少させてしまいます。

 また、運動不足も代謝の悪くなる理由のひとつです。40歳前後になると、体力が落ちる上、仕事の責任感や子育てなど様々な事情で自分の時間を確保し辛くなります。そうすると、日々の消費カロリーも落ちてきます。褐色脂肪細胞の減少と運動不足で代謝が落ちているのに、若い頃と同じ量を食べたら太るのは当たり前です。


40歳を超えても太らない体を作るための4か条

①自分の肥満レベルを把握する

 指標としてはBMI値(体重÷〔身長×身長〕)。BMIが30%の人は筋肉が少なく体脂肪が多い、隠れ肥満の可能性が高い人です。こういう人は、筋肉をつけて体重を落とすことが大切です。

②カロリーを制限するダイエットはしない

 歳を重ねて代謝が悪くなっているのに食事量を減らしてしまうと、代謝に必要な栄養まで足りなくなります。特にカロリーを減らすために野菜中心の食事にすると、たんぱく質が不足して筋肉量が少なくなるため、代謝の悪い太りやすい体になってしまいます。一時的に体重は減るかもしれませんが、体質改善にならないどころか悪化してしまい、少量で太り、リバウンドしやすい体になってしまいます。

③筋肉をつけるために、ある程度の糖質を摂る

 褐色脂肪細胞が減少して代謝が落ちやすい40歳には、ランニングなどの有酸素運動ではなく、筋トレで筋肉をつけることが大切です。筋肉で代謝をあげるのです。筋肉量を効率的に増やすのに必要なのが糖質です。ただし、筋トレ前の食事で茶碗に軽く1杯分程度で十分です。

④たんぱく質、良質な脂質、ビタミン、ミネラルを積極的に摂る

 40歳を超えても太らない体を作るには、カロリーを抑える引き算の食事ではなく、代謝に必要な栄養素をプラスする"足し算の食事"が必要なのです。筋肉の材料になるたんぱく質、脂肪燃焼を促す良質な脂質、代謝酵素の働きに使われるビタミン・ミネラルを意識して摂りましょう。 

 1日に必要なたんぱく質の量はおよそ体重1kgあたり1gと言われています(体重50kgの人なら50gが必要)が、代謝をあげるには1.2g/1kgがおすすめです(体重50kgなら60g)。

 ビタミンB群は糖質や資質などのエネルギー代謝を促進する役割があり、血行も良くしてくれます。体を温める効果もあるので特に女性には必須です。

 ミネラルは赤血球や骨を作ったり、体の機能を維持・調節に重要です。


■褐色脂肪細胞を活性化させる!

 脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があります。この2つの脂肪細胞の特徴と働きを知っておくことで、痩せやすい体質に改善することができるのです。

 白色脂肪細胞 

 いわゆる「体脂肪」と呼ばれるもので、人の体内にある脂肪のほとんどはこの白色脂肪細胞です。身体のあらゆるところに存在し、この白色脂肪に脂肪を溜め込むことで太りやすくなり、肥満になるのです。特に多く蓄えられる部位は、下腹部、お尻、太もも、二の腕などです。

 褐色脂肪細胞 

 太りにくい人のポイントとなる脂肪細胞です。褐色脂肪細胞は脂肪を溜め込んだ白色脂肪細胞を燃焼させて熱を作ります。寒さで体温が下がった時、脂肪を燃焼させることで熱を作り出しますが、この役割を担っているのが褐色脂肪細胞です。ちなみに褐色脂肪細胞は、首周辺、肩・肩甲骨周辺、脊髄周辺、脇の下など決まった場所にしかありません。普段あまり意識しない背中側に集中しています。


褐色脂肪細胞の活性化がポイント

 褐色脂肪細胞は、30代で幼児期の50%、40代で30%程度と、年齢とともに減少していきます。また赤ちゃんは自分で体温調節ができないため、体温を一定に保ち、体を守る機能として、褐色脂肪細胞を最も保持していると言われています。そこで重要となるのが褐色脂肪細胞を活性化させ、褐色脂肪細胞の量と熱エネルギーの消費量を増やすことなのです。


褐色脂肪細胞を活性化させる簡単な方法

肩甲骨のストレッチ

 肩や肩甲骨まわりをこまめに動かして刺激を与えることで、褐色脂肪細胞は活性化されます。

温冷浴を繰り返す

 褐色脂肪細胞は、体温を一定に保つために蓄えたエネルギーで熱を産生するという特性があります。これを活かすのが「温冷浴」。温と冷を繰り返すことで、体温を保とうと褐色脂肪細胞の痩せスイッチが入り活性化するのです。※ただし、心臓疾患がある方や冬の寒い日は水の温度をもう少し高めにして行うようにしましょう。

水泳

 水泳はダイエットに最適です。全身を使った有酸素運動となり、運動だけでも脂肪が燃焼されますが、プールは冷たく、体に寒冷刺激を与えます。寒い状態で活性化される褐色脂肪細胞にとってはもってこいの運動となります。また、海外の論文においてマウスの水泳運動を行った結果、褐色脂肪細胞が活性化されたという研究結果もあります。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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