2018年1月24日水曜日

味覚と健康を害する食事

"舌"は5歳までの食事で決まる!?

「食育」の重要性は定着してきましたが、子どもの味覚が低下しているというデータが出てしまったようです。

 味覚の形成に大きく影響を与えるのは、3~5歳の食事ですが、味覚が低下しているということは5歳までに「多彩で繊細な味」に触れていないということです。
 離乳食の指導で、保健師は「“甘味”は一番刺激が強く子どもがすぐに好んでしまう味なので、甘味を覚えさせるのは一番最後、できるだけ遅らせた方がよい」と教えています。
 味覚を感じる「舌」は、場所によって感じる味が違います。なので、特定の味ばかり感じていると、その味を感じる部分の感覚は育ちますが、それ以外の場所は機能劣化してきます。
 また、味の情報を処理する「脳」も、強い刺激ばかり受け続けると次第にその刺激に慣れてきて、弱い刺激に反応しなくなっていきます。

 今の子どもたちの食生活や食材の質を考えると、調査結果は納得のいくものではあります。幼少期からジャンクフードに触れる機会が多く、天然の素材を味わう機会は減っています。また、土壌の劣化や品種改良などで素材そのものの味を十分に味わう機会も減っています。
 単純に濃い味付けに対する慣ればかりではなく、化学調味料の「強制的に美味しく感じさせる味」には天然素材が持つ繊細なバリエーションはないため、微妙な味の違いが分からなくなってしまうのです。「自分にとって美味しいと感じる味」かどうかだけが分かる状態になってしまいます。

 正常な味覚の育成は、その子の将来の健康にとっても重要です。5歳までにきちんと育てれば、たとえ一時的にジャンクフードに手を出しても、体に害のある食べ物を心から「美味しい」とは感じなくなります。
 正しい味覚形成のために、注意すべきことは以下の2つです。
(1)化学的に合成された「うまみ成分」にできるだけ接触させない。日常の調理に使う調味料はもちろん、レトルト食品やファストフードに触れさせる機会をできるだけ遅く、少なくする。
(2)幼児食になるまでに、素材そのものの味に触れさせる。そのためには、素材の味が感じられる食材を選ぶ必要があります。残念ながら近所のスーパーのニンジンでは、本来の味は感じられないかもしれません。せめて離乳食期間だけでも「ちゃんとした食材」の調達に努力してください

 子どもの「食育」には多少手間がかかります。毎日の食事をコンビニの惣菜やファストフードで済ませていたのでは、正常な味覚を育てることはできません。一番味覚が磨かれていく3~5歳の期間だけでも、繊細で多彩な「天然の味」を提供してあげたいものです。
(出典:NPO法人ティーンズサポート) 

■味覚をダメにする"黄金トリオ"

ご家庭の料理に「だしの素」を使っている人は多いと思います。かつお節や昆布でだしを取る必要もなく、だしカスも出ません。なぜ小さじ一杯で、しっかり「オイシイ」だしが取れるのでしょうか。
 実は食品添加物が大活躍しているのです。インスタント食品の「味の黄金トリオ」、つまり、「食塩」+「化学調味料」+「たんぱく加水分解物」の作り出す濃い味です。これにかつおエキスなどで香りを付けたものがだしの素です(上表参照)。「化学調味料」は近年評判を落としているので
「うま味調味料」などと改名しています。成分表示では「調味料(アミノ酸等)」となりますが、日本ではこの一括表示名が許されています。実際の物質は何種類使っているかわかりません。左表は、かまぼこに使われている実例です。
「たんぱく加水分解物」:加水分解とは、酸またはアルカリの水溶液で分解するという化学用語。消費者に分かるよう「たんぱく質塩酸分解物」と表示してほしいものです。使われるたんぱく質は、大豆、小麦グルテンなどの植物性と、肉、魚などの動物性があります。植物性は主に和風の味に、動物性は洋風・中華風のコクのある味に使われます。たんぱく加水分解物を一般の人に味見してもらうと、まず、その異臭に驚きます。でも舐めてもらうとスナック菓子やラーメンの味なので、またビックリするようです。
 アレルギー問題に取り組む松田三千雄医師は、たんぱく加水分解物を配合したスナック菓子やだしの素が、子供のアレルギーの原因となっている可能性があると警告しています。
 2009年、欧州食品安全機関は、日本の醤油を回収、輸入禁止措置を取りました。それはたんぱく質の分解に塩酸を使うことで発生する「MCPD」という塩化化合物が欧州の安全基準を上回る数値で検出されたからです。日本ではたんぱく加水分解物は添加物扱いではなく食品材料としての表示が認められているため、使用規制がありません
「食塩」も安い精製塩が大量に使われることがほとんどで、味の濃いオイシイ調味料に一役買っています。精製塩の摂り過ぎによるリスクは皆さんご存知の通りです。

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『薬膳の素』(和漢生薬研究所)

 康復医学学会がお薦めする『薬膳の素』は、魚由来のコラーゲンをベースに昆布と椎茸を加えた無塩・無添加の天然だしです。本物のうま味で、日本人の味覚を取り戻しましょう!


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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