2023年3月10日金曜日

ウォーキングと健康

 “ファストウォーキング”が老いを防ぐ

50歳くらいから、歩行能力が急激に落ちていく人が目立ちます。ホルモンバランスの変化などで足の形が崩れ、それに併せて歩き方も悪くなる傾向があります。

 よく見られるのが、加齢に伴って足の裏の横アーチが潰れて足幅が広くなるケース。内側に広がる「扁平足」では外反母趾になりやすく、外側に広がる「カーブ足」ではO脚気味になってひざ痛の原因になります。普段の姿勢や重心のかけ方の癖などで広がり方が分かれ、割合としてはカーブ足になる人の方が多いといいます。これらの足の不具合が体のバランスの崩れ(ゆがみ)につながり、歩き方も悪くなって腰痛になったり、活動量が落ちて筋力も低下したりすることに。筋力が落ちて足をしっかり上げて歩けなくなると、つまずいて転倒もしやすくなります。そうした悪循環が、体の衰えを早めてしまいかねないのです。

 元気で長生きするには、自分の足で歩くことが重要。普段から体を動かしている人は、適度な刺激があって足の形や歩き方も崩れにくいのです。40~50歳ごろから健康維持につながる運動や歩き方を意識しておくと、高齢になった時の歩行不安のリスクが減ります。

 オススメは、正しい歩き方による「ファストウォーキング(FW)」、つまり早歩き。通常の歩行(時速4km)に対して、FWは時速5~7km。年齢や体力によって適切なスピードは異なりますが、「普段より速く歩く」運動の継続で、健康増進・体力アップにつながります。

FWのメリットは、運動効果の高さと体への負担の少なさです。時速5kmを超えるとエネルギー消費量の増加ペースが上がり、時速7~8kmで同速度のランニングと同程度に高まります。つまり、早歩きでもランニングに近い運動効果を得られるのです。

 また、ふくらはぎとすねの筋活動量も実はランニングより多く、血流の促進や、つま先を上げたつまずきにくい歩き方の習得といったことも期待できます。

 一方で、足を着地する際の衝撃は、FWは体重の約1.5倍で、同速度のランニングの7割程度。つまり体への負担が少なく、足首やひざ、腰などの故障リスクも小さいといえます。これは主に、歩くときは足が常に地面に着いているのに対し、走るときは両足が地面から浮いたうえで片足着地するという違いによります。時速7kmは1分間に約120m進むスピード。時速6~7kmなら、40~60代でもある程度の体力があればこなせる速さでしょう。

 実際に歩く際のポイントは、●十分に息が上がる速度を保つ、●真っすぐ前を見る、●背筋を伸ばす、●腕を後ろに振る、●ひざを伸ばしてかかとから着地する‥‥など。

 取り組む目安は、1回10~20分のFWを週に3~4回。1~2日置きに行って、筋肉が回復する時間をつくること。また、3分のFWと、2分のゆっくり歩きを繰り返す「インターバルウォーキング」で30~45分歩くと、筋力や心肺機能の向上に、より効果的です。

(出典:https://gooday.nikkei.co.jp/)


■ウォーキングで得られる健康効果

 人類が二足歩行を始めたのは、今から約400万年前のこと。単純ながら、歩くことで人は自らの体調を保ち続けてきました。足を交互に前後に動かして前に進むという行為には、実に奥深い秘密があったのです。

健康診断などで不調が見つかると、「運動不足を解消するために、歩きなさい」とアドバイスされることがよくあります。なぜ、「歩く」ことを勧められるのでしょうか。


ウォーキングは、継続&習慣化しやすい

 生活習慣病を改善するには、食生活の見直しと、適度な運動を日常生活に取り入れることが大切です。日々の生活の中で、わざわざ運動するのは難しくても、日常的な動作を見直し、少し増やすだけなら負担は少ないもの。継続や習慣化するのもそれほど難しくありません。

 買い物や通勤、犬の散歩などの際にしっかり“歩く”だけでも効果はあります。

 ウォーキングは、脚を使うだけでなく、腹筋や背筋など、全身の筋肉を総動員して行うものです。私たちは歩く時、肩甲骨と股関節を連動させて脚を振り出しています。正しく左右の脚を交互に使えば、体の前後左右のバランスを整えることができ、体の隅々の筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、血流が活発になって、毛細血管もしっかりと機能するようになります。


医学的数値改善に加え4つの効果がある

 この全身運動による血流促進が、ウォーキングによる健康効果のポイントです。ウォーキングで期待できる効果は以下の4つ。

医学的効果肥満や高血糖、高脂血症など生活習慣病や、骨粗しょう症などの運動不足が原因で起こる病気の予防・改善。

体力増進効果筋力の持久力や、バランス機能が回復。転倒やけがも防げる。

心理的効果自然の中を歩くことで気分が変わり、リラックス効果がある。

社会的効果外を歩くことで人と触れ合うことができる。

 少し前までは、「1日1万歩」「20分以上続けて歩く」「はや足で歩く」ことで効果が出ると言われていましたが、最近の研究では、1日8000歩で生活習慣病が予防できるという研究結果も出ています(右表参照)

 逆にしっかり歩いているのに結果がでないのは、全身運動になっていない歩き方をしているからかもしれません。正しい歩き方ができていないために、筋肉が縮こまって硬くなっているので、関節の動く範囲も狭まり、小さな動きになる。無理やり大きく動かそうとして体の一部に負担がかかり、ゆがみを生じている可能性もあります。距離や歩数を増やすより、日常生活の中でゆっくりでいいから正しい歩き方を意識するだけでも効果は表れます。


いつもありがとうございます。

愛・感謝 村雨カレン

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